05節:ベガルタ仙台2-1群馬、連携冴えて郷家先制、キムテヒョン勝ち越し弾で勝利

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2023 J2 5節 3月19日(日)14時03分 ベガルタ仙台 2‐1 ザスパクサツ群馬 正田醤スタジアム群馬


山田 氣田
(フォギ)(中山)
内田     真瀬

中島  郷家
(蜂須賀)(遠藤)
松下

キム 菅田 小出

松下変幻自在、テテ・山田躍動、遠藤CK精度で勝ち切る

サブは、小畑、蜂須賀、相良、フォギーニョ、遠藤、中山、ホヨンジュン。前節からスタメン5人を入れ替え。松下、山田が初スタメン。

群馬は、GK櫛引、DF畑尾、酒井、MF中塩(D)、岡本(D)、MF細貝、天笠、FW佐藤亮(M)、川本(M)、武、長倉。平松、風間、川上エドオジョン智慧はベンチスタート。登録上は2DF4FWになっているが、4-4-2でスタート。

ベガルタは、前節の敗戦を受けて、これまでの4戦と戦い方を一新。

前節まで、後ろで構えて押し込まれたり、アンカーが孤立していたのを、ラインを思い切って上げ、コンパクトな布陣に。

多少リスクがあっても、相手に押し込まれて自陣で密集されるより、こちらが押しこんで、人数をかけ相手陣で勝負。

そして、この日は、アンカーの松下が絶妙なパス回し炸裂。

周囲もいい距離間。特に右サイドで、真瀬、氣田、山田、郷家と流動的に動き、チーム全体でワンタッチパス、サイドチェンジで、相手に的を絞らせず、立ち上がりから押し込んだ。


立ち位置や選手の細かい動きは、他の方の詳説を読んでいただくとして、自分的に、一番不思議だったのは、去年の終盤、同じように松下がボランチから、ボールを展開しようとしても、すぐに潰されていたのが、この試合では、ほとんどプレスを受けなかった点。

松下自身の、コンディションが上がった点もあるだろうが、3バックとや、前目の選手との距離感、<近さ>ではないかと思う。

4節までは、縦も横も距離があり、周囲の動きも硬く、エヴェルトンが孤立。エヴェが囲まれたのを何とか剥がして、パスを出そうとするが、その時には既に対応されていた感じ。

この日は、3バックのところでうまくボールを動かしながら、松下が相手の2トップの間をふらふらして、ボールを受けるとすぐさま、ワンタッチなどで展開。相手に近づく時間を見せなかった。

そして受け手との連携が決まっていた。

また、テテこと、キムテヒョンが、自信をもった保持からの、速い縦パス、精度のいいサイドチェンジを連発して、こちらにも起点を作った。

テテは、ヘッドでの決勝ゴール、背後へのボールの1対1での強さも見せたが、ビルドアップにしっかり参加してた点も、加入以来最高のフィット、パフォーマンスだったのでは。

そして、CB右の小出と菅田も、例によって時折縦パス。前の松下のところで大半作れるので、無理筋ではなく、ペースを変えるパス。

さらに、松下との<近さ>でいうと、中島、郷家だけでなく、氣田が縦横に動き、時には、山田も戻って来てたりして、出し所の選択肢も多かった。

群馬の守備陣が人数をかけてくれば、浮いているサイドへ振ってしまう。

チーム全体として、前節までの、縦ばかりの展開から、横の展開にも見通しができて、完全にベガルタのぺースで押し込めた。

おまけに、前半の<風下>も味方。

ロングボールや松下の浮き球がいい塩梅に落ちて、つながった。後半は、風上で少しボールが流れていた。これは、おまけw

3バック全員と、フリーの松下という起点が増え、中島は時間をかけず、つなぎ役になったことで、相手は守り難かったと思う。

そして、ボールがつながると、ペナ内に2人、3人と入ってシュートチャンスを狙った。

ようやく攻撃の形が見えたきた。

ただ、相手の圧や両サイドのスピードという点で、この試合は、少しやりやすかったのかもしれない。

今後、厳しく来て、裏に飛び出すスピードがある相手とやる時、どこまで徹底できるか。
さらなるブラッシュアップを。

前半
5分、早くも連携でチャンスメーク。
右サイドで素早くつなぐ。真瀬-氣田から松下のスルーパスを、ペナ内で真瀬がヒールで落とし、氣田が折り返したのを、再び真瀬が、ワンタッチ浮き球シュートを狙う。惜しくも枠外。これで、手ごたえを掴んだのではないか。

20分には、CB小出のスルーパスを、氣田が中央で落とし、受けた松下が左の内田にパス。内田のクロスに、左前に入った中島がバックヘッド。と、縦横斜めに、やりたい放題。

27分、群馬がようやくベガルタゴール前で回し、川本がロングシュート、枠外。

28分、ベガルタ左から岡本がドリブルで上がって来るが、テテが体を入れてゴールキックとする。

29分、中島からパスを受けた山田がターンしたところで倒され、ゴール左角25mでフリーキック。中島のキックは直接枠内、ブレ球もGKに弾かれる。

⚽そして、いいリズムの内の32分、松下のスルーパスに、抜け出した山田が反転しての折返しエンゼルパス、郷家飛び込んでのダイレクトゴールにつながった。1-0

ペナ中央で、氣田が待ち構えていたので、DFの注意が向くところ、2列目から郷家が掻っ攫うようにシュートで、ゴール。

郷家のゴールパフォーマンスは、ジュニアユースの頃憧れていたという、佐藤寿人選手ばりのフラッグを持つポーズ。

34分には、氣田のドリブルから、郷家、真瀬とつなぎ、36分には、中島のサイドチェンジから真瀬につながり、最後は松下ワンタッチのアウトサイドのパスと、シュートまでは行けなかったが、群馬を翻弄。

37分には氣田が、カットインから枠内シュートを放ったが、惜しくもキーパーに弾かれる。

38分には、相手DFのバックパスが流れた(これも風のせい?)ところを、山田が追いついて1対1、アウトでシュート狙うが、キーパーに阻まれる。

前半のベガルタはシュート4本、群馬は1本。コーナーは群馬の1本のみ。


後半
群馬も並びを変えて、中盤でより厳しく取りにきて、奪うと、カウンターからサイドチェンジで展開し、スペースに走り込んできた。

後半8分、群馬に細貝代わって入った内田達也が入ると、攻撃が活性化する。

佐藤のクロスに、長倉がフリーでヘッド、枠外。危なかった。

⚽12分、群馬は中盤でボールを奪うと、右から左へサイドチェンジ。ここはテテの対応が遅れたところで、クロスを入れられ、2列目右から、フリーで飛び込んだ内田達也にヘッドを決めら、1-1同点とされる。

右に真瀬もいたが、前にひとり群馬の選手がいたので、二人を見る格好になった、ここはやられた。

17分、守備に戻った山田がイエロー。

18分、群馬がベガルタゴール前にボールを回し、川本にキープされるが、真瀬がしつこく付いてコーナーとする。

22分、松下がゴール前に浮き球、山田侵入もトラップからシュート打てず。

23分、疲れの見える郷家に代え遠藤、氣田に代え中山が入る。

25分、遠藤のスルーパスに、中山もう一歩。

26分、真瀬から山田とつないで、当ててコーナーを得る。

⚽28分、右コーナー、遠藤のキックは、中山に引っ張られた3人のDFを越え、ピンポイントで中央のキムテヒョンへ。フリーのテテは、少し戻りながらも頭を振って、ゴール。2-1と勝ち越し。遠藤の精度、テテの腹筋で勝ち越した。今季初のマルチ得点。

29分、群馬ゴール前で中島から横パスを受けた松下が、ワンッチで高速スルーパス。これに山田が反応、飛び出してアウトでシュートも、キーパーのセーブに阻まれる。惜しかった。

決まらなかったが、出す松下反応できる山田、この攻撃はわくわくした。

31分、群馬は、佐藤に代え風間、川本に代え、川上エドオジョン智慧、武に代え平松の3枚代え。

リードしたベガルタは、遠藤がうまくボールをキープしながら、パスをつなぐ。

35分、中島が左へのサイドチェンジ。内田が受けて中山へパス。中山落として、最後は遠藤がシュート、これはヒットせず。

39分、ベガルタは、山田に代えフォギーニョを入れる。中山ワントップ気味。

40分、群馬がボールを回されるが、前には上げさせない。遠藤が背後から押されながらもボールとの間に体をいれキープ。

44分、中島に代え蜂須賀を入れる。内田を前に出し、5バックか。

45分、群馬がベガルタサイド右ライン上35mのフリーキック。風間のキックは、林が飛び出しパンチング。こぼれを狙われるが、枠外。

追加時間は4分間。
1分、林のゴールキックから、中山がボールをキープして、左から角度無いながらシュート狙う、キーパー。

3分、群馬が右コーナー。GK櫛引も上がって、最後のチェンスを狙ってくるが、クリアして試合終了。

後半ベガルタのシュート5本、群馬3本。コーナーは共に3本ずつ。

2-1で勝利。連敗阻止、今季初のマルチ得点。松下復活、郷家、キムテヒョンに初日。山田は好調維持。

そして、5戦目にしてようやく攻撃の連動が見えた試合だった。

次は、下位ながら、前節、石原が4アシストを決めて山口に大勝、速攻が冴えてる金沢。それでもホームで撃破したい。


シュート数: 9-4 CK: 3-4 FK: 13-10  得点:郷家友太、キムテヒョン  警告:山田寛人  主審:吉田哲朗  入場:3,917人