11節:ベガルタ仙台2-3清水、前半沈黙も後半盛り返す。真瀬復帰、情滋初ゴール

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2024 J2 11節 4月20日(土)14時03分 ベガルタ仙台 2-3 清水エスパルス IAIスタジアム日本平


中山(エロン)
 中島 
 (鎌田)
相良    郷家
     
長澤 工藤蒼
(情滋) (松井)
石尾 菅田 小出 髙田
      (真瀬)

前半守備一辺倒も、後半投入松井、真瀬で盛り返す。

サブは、小畑、知念、真瀬、松井、鎌田、オナイウ情滋、エロン。

清水は、GK権田、DF高橋祐治、柳原、吉田、住吉ジェラニレショーン、MFカルリーニョスジュニオ、ルーカスブラガ、宮本、矢島、中村、FW北川。は、ドウグラスタンキ、西原、松崎、西澤はベンチスタート。乾は欠場。

前節、山形にホームで完勝したベガルタ仙台は、目下首位の清水と、アウエーでの対戦。

長崎、横浜FCとの対戦では「ドローでいい」という暗示が、リラックスした方に向いたが、清水との対戦では、「負けたくない」気持ちが、恐れる方へ向かってしまったような、前半だった。


特に、山原、吉田という、強力な清水の両SBの存在で、疲労感もある右SB髙田、左SB石尾は圧を感じたようだ。

右サイドの髙田の方は、クロス得意の山原に加え、矢島が、常に背後に位置し、ボールを受けようとするので、ひとりで二人を見る負荷が、これまでのチームとは段違い。

前に押し込んで、クロスに行ったのも2回どまり。

このあたりは郷家、ボランチとの連携を含め、今後修正していって欲しい。


左サイドでは、ブラガが中央に寄り気味なので、石尾は、比較的余裕があったはずだが、急ぎ過ぎで、精度が低いダイレクトパスを連発、相手にボールを渡す事が多かった。

清水の位置取りと寄せの速さもあったが、チーム全体に、フリーの時は、もう少し落ち着いてボールを動かせる余裕が欲しかった。

また、清水は、相良に対してだけでなく、中島を囲むスピードが速く、なかなか前を向かせて貰えなかった。研究されていた。


⚽失点は前半16分、清水高橋のロングボールを、カルリーニョス ジュニオが小出をかわし、頭で前にすらすと、ルーカスブラガが前に運んで、石尾を振り切りシュート、0-1
2対2では、なかなか止められなかった。

清水の選手ひとりひとりの、落ちぎわに体を入れる速さ、ボールを自分の間合いにいれる素早さは、これまでの対戦チームとは一味違った。

引き付けておいて、裏に出されるので、寄せるタイミングが難しく、受け身になると、いけなくなる。

前半は、早い時間の失点により、追加失点を恐れ、相手の出足を警戒して、攻撃の時でも、フォローの選手の出足が遅れ気味になった。


前半、清水のロングボール、精度の高いサイドチェンジで、揺さぶられ、取りどころのないまま、シュートゼロ。

守備に終始して終わった。清水のシュートは5本。ある意味よくそれで抑えたとも言える。

後半は、監督の喝もあり、前向き矢印の選手を投入。5本のシュート放ち、中島と情滋のゴールで2点返したが、後半も先手先手で点を取られ、2-3で敗戦。


悔しい敗戦だが、今現在の足らざるところと、やれる所、両方が浮き彫りになった。

恐れることなく、かつ、誰にどのタイミングで行くかは、チームとして練り上げていく必要があると、分かったのは、無駄ではない。

松井や、今季初出場の真瀬は持ち味が出ていたし、相良-中島できっちり点を取り、短時間出場の情滋にも初日が出た。

課題もあるが、武器もある。

8月にホームで対戦するまでに、互角にプレスできるように、力をつけて行きたい。


後半
監督の喝が入ったのか、序盤、すこし前に出るようになったが、まだパスが落ち着かない。

中央小出から髙田、ワンタッチで出すが、もう一歩。

⚽9分、中盤で、相良と長澤のボールの受け渡しのズレを、吉田に奪われ、すかさずスルーパスを背後に出される。前で北川が裏抜け。切り返しで菅田、小出を一遍に抜くと、フリーでシュート、決められ、0-2

後半早々の失点。

これが痛かった。いつもなら、CB二人でチャレンジ&カバーの役割分担で抑えこむのだが、余裕が無かったのか。

14分、ベガルタ、ここで髙田に代え真瀬、工藤蒼に代え松井を入れる。

松井が縦にも動き、真瀬が右から仕掛けで、流れを変える。松井は清水の選手同様、ボールの落下点に入るのが早い。

15分、真瀬が起点で中島にパスが通り、コーナーを得る。このこぼれで、真瀬空振りで、カウンターを受けるが、しのぐ。

17分には、松井のカットから相良がドリブルでえぐり、クロス。これはキーパー。

⚽そして20分、またも松井が飛び出し、パスカットすると、パスを受けた中島が、すかさずDFの間からシュート。キーパー弾くところ、拾った相良がペナ内左から右へと流れ、シュートせずに、股抜きパスをキーパー前フリーの中島に通し、ダイレクトで中島が決め、1-2

中島、今季2点目。

一連の流れは素晴らしいものがあった。早速交代の効果が出た。それにしても、相良はゴール前で冷静。

23分、清水は、矢島に代え、元ベガルタの松崎、ブラガに代え17歳西原をいれる。

松崎が前線からいやらしいプレス。

26分、松井のスルーパスが、ペナ内侵入した真瀬に通るが、トラップ大。前半にはなかった攻撃。

清水、ここでDF吉田に代え北爪、MFカルリに代えDF蓮川を入れる。3バックに移行か。

28分、長沢のクロスに中山のヘッド、枠外。ようやく中山のシュートまで行けた。

30分、ベガルタ、中山に代えエロン、中島に代え鎌田をいれる。鎌田が右MFに回り、郷家がトップへ。
直後、真瀬の浮き球で、相良がペナ内侵入。仕掛け一辺倒だった真瀬の、新機軸を見せる。

32分には、真瀬のクロスから、右コーナーを得る。鎌田のCKのこぼれ、エロンがワントラップからシュートも、セーブされる。

34分、清水は、FW北川に代え長身の ドウグラス タンキを入れる。

タンキには体を寄せてなんとか防いでいたが、

38分、右から山原のクロスにタンキがヘッド、バーに当たるところ、こぼれを小出がクリア。

⚽このボールを松井がキープできず、また山原に拾われ、ペナ角の西原にパス通されると、詰めた小出の足ブロックをかわされ、すかさずファーにシュートを打たれる。決められ、1-3。これが決勝点。

タンキのヘッドが決まらなかった後の、一瞬ほっとしたエアポケットか。

3点目を得た清水が、再び勢いづく。

タンキ、松崎にシュートを打たれるが、いずれも林がセーブ。

追加時間は5分間。

1分、侵入されそうになり、松井がファールで止め、イエロー。フリーキックは、しのぐ。

⚽AT4分、小出のロングボールに、裏に走り込んだ情滋。キーパー前で、右足ヒールで切り替え、すぐに左足で、狭いニアにボールを流し込み、ゴール。2-3。

オナイウ情滋、2年目にしてプロ初ゴール。それにしても、こんなこじゃれたゴールを決めるとはw練習したんだろうね。

これから、情滋のスピードを持ってすれば、1対1の局面も多くなるだろうから、今後はリラックスして、狙っていって欲しい。

5分、清水立川が腿裏負傷で、担架で退場。清水10人も、GK権田がDF陣にひとりひとり声掛け、確認。

7分、ベガルタの右コーナー。GK林も攻撃参加するが、クリアされて笛。

後半のシュートは、清水が8本、ベガルタが5本で、共に2点ずつ取った。


去年までなら、ずるすると気持ちも体も動かなくなるところ、サブ選手の活躍もあって、得失差1まで縮めることができた。

髙田、石尾には厳しい結果だが、彼らのポンテンシャルは、まだまだ発展途上。このくやしさをバネにして欲しい。

個の力を見せつけられ、常に2点先行を許したのは、現状の差として受けて止めるしかないが、次の対戦までには、マインドでも、1対1でも、簡単にはやらせず、最後はチームプレーで勝ち抜くチームを目指すのみである。

シュート数: 5-13 CK:5-2  FK:9-13   得点:中島元彦、オナイウ情滋 (清水)ルーカスブラガ、北川航也、西原源樹  警告:松井  主審:長峯滉希  入場:13,760人