WE16節:マイナビ仙台L0-3浦和L、決定力の差で敗戦も、最後まで粘りを見せる

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2023-24 WEリーグ16節 4月21日(日)13:03 マイナビ仙台レディース 0-3 浦和レッズレディース ユタスタ仙台


廣澤
カーラ   石坂
(里緒)   (後藤)
中島
太田 隅田

高平 田畑 國武 吉岡
(武田)       
齋藤

先制された後の攻撃の時間、活かせず

サブは、松本、佐々木里緒、佐藤楓、原、西野、後藤、武田。
は、GK池田、DF遠藤、石川、後藤若菜、水谷、MF柴田、粟島、清家、塩越、伊藤美紀、FW島田。菅澤、佐々木繭、長船は、ベンチスタート

中3日、中2日の3連戦の最後は、目下首位独走の浦和レッズレディースと、ユアスタで対戦。

結果は、前半15分、後半5分、29分と3失点で、完敗ではあるが、きつい3連戦の3試合目、リードされた中でも、最後まで走り抜き、数は少ないが、自分達の形で、決定機も作りに行ったマイナビ仙台レディース。

完敗ではあったが、諦めずに、走るのをやめることなく、90分戦ったファィティング・スピリッツは、記憶に留めたい。


マイナビ仙台Lは、この試合、リーグ戦では初スタメンとなるGK齋藤彩佳が出場。

左トップ下には、カーラを置いた他は、前節と同じメンバー。

ただ、浦和の攻撃力を踏まえたか、中島をボランチ中心に置き、前目に上がっていくのは太田の役割となった。


スタジアムで見ていた時は、「やられた~」と頭を抱え、圧倒的にボールを支配されただけ、と思っていたが、DAZNで見直してみると、結構ワイドな展開、仕掛けと攻め込む時間もあり、最後の突破力、決定力さえあればという、かなり奮闘していたゲームだった。

3失点の内、2点はミスがらみだったので、なんとかそこを詰めれば、1点勝負までもっていけたとも思う。


逆に、スタジアムでのみ感じたのは、前半、ラインを上げて攻め続ける浦和LのDFラインで、廣澤が駆け引きした所に、まったくボールが行かなかった点。

DAZNで見ると、ボールを持ち続ける浦和の攻撃ばかりが映るが、実は、廣澤が前で張っていたので、思い切って、ラインの背後にロングボールを出してみても、面白かったのではないかと思う。

まあ、簡単に行くとは限らないが、後半の里緒のサイドチェンジやロングボールを見てると、そんなやり方も、と思ってしまう。

勿論、今の攻撃の組み立てが、サイドでのパス交換から、フリーを作る、というのは分かる。


序盤から、浦和Lには、清家をはじめ、島田、塩越、伊藤と、球際に素早く体をねじこんでキープされ、セカンドボールを連続してつながれ、シュートまでもって行かれる苦しい展開だったのは確か。前半だけでシュート10本、コーナー5本と攻め立てられた。

マイナビ仙台Lも、ゴール前に集結して、体を張り、ぎりぎりクリアや枠外とさせ、しのぐ。

一方、前半15分に栗島に先制された後は、浦和Lゴール前までボールを運べる時間もあり、ここで、一工夫あれば、もう少し流れを持って来れたかもしれない。

浦和Lは、先制して、省エネモードになったのか、守備を固めてカウンターで、清家に10試合連続得点を狙わせる、という事だったのかどうかは、分からないが、前半の15分以降、持てる時間が続き、何とかしたかった、

結局、浦和Lの守備の壁は厚く、遅攻にさせられると、最後は囲まれて、中々シュートまで行けず、前半のマイナビ仙台Lのシュートは1本のみ。


前半終盤には再び浦和Lの猛攻。43分、遠藤のシュートはポスト。清家のシュートは國武が腹でブロック。

ATにはPK献上で、清家がキッカーだったが、GK齋藤が、方向読んで飛ぶと、清家は枠外にPK外し。

これは1点どまりで、後半なにかが起きる、と思わせる流れになった。

後半。
立ち上がりマイナビ仙台Lがボールを回していたが、5分、浦和L、清家のキープから、遠藤のクロスに伊藤が頭で合わせて、決められ0-2。これが痛かった。

6分、浦和L負傷の塩越に代わり、角田が入る。

マイナビ仙台Lもサイドチェンジでボールを動かし、反撃を試みる。

10分、高平が左から右に振り、國武のロングボールに、太田が侵入するが、オフサイド。さらに廣澤のスルーから、カーラが上がるが、囲まれる。


12分、マイナビ仙台L、石坂に代え後藤、カーラに代え佐々木里緒を入れる。廣澤が右MFに回り、後藤がワントップ。

14分、マイナビ仙台L、上がった左SB高平がCB田畑に戻し、田畑の縦スルーパスを里緒太田に落とすと、ワンタッチで、高平へ。さらに上がった高平のクロス、DF弾くところ、フリーで詰めた太田が、ダイレクトシュート、キーパー。惜しい。

決まらなかったが、新監督になって、前節から見せている連動からの攻撃の形が、ようやく見られた。この試合唯一の決定機だったが、これを今後、増やしていきたい。

以降、里緒が入って、簡単に捌いたり、大きなサイドチェンジで攻撃の幅を広げるようになる。


18分、浦和Lは、島田に代え菅澤が入る。ここで菅澤が出て来るあたりが、浦和Lの選手層。

20分を過ぎると、マイナビ仙台Lが、高平の上がり、里緒のロングボールを中心に攻めていくが、クロスが合わなかったり、中央でキープできず、中々シュートまで行けない。

すると29分、浦和Lが左のスローインから、浮き球。清家が、詰めてきた田畑をあっさりかわすと、フリーでドリブル前進、國武がブロックに入るが、シュートが足に当たってコースが変わり、ゴール。0-3。清家の10試合連続弾を与えてしまった。

ここまで何とか抑えてきたが、一瞬のミスの逃さない相手。


32分、中央で後藤から前の中島に縦パスが通り、シュート、オフサイド。

34分、浦和Lは、水谷に代わり佐々木繭、清家に代わり西尾、石川に代わり長船、の3枚代え。元ベガルタ仙台レディースの長船は、今季怪我で長期離脱からの復帰のようで、これはめでたい。

36分、マイナビ仙台Lは、足攣りの高平に代わり武田が入る。

この試合、高平は軸足の右足にテーピングしながら、何度もサイドを駆け上がっていたが、今後に影響ない事を願う。

その後は、マイナビ仙台Lが、力を振り絞っての攻め。

右からはスルーパスに廣澤が抜け出したり、左からは武田のドリブルでの仕掛け。左から右奥へ里緒のロングボールで、廣澤に合わせるなど、変化をつけながら攻撃を試みるが、相手DF陣を抜き切るまでには至らず、所々パスミスもあって決定機までは至らず。

追加時間は5分間。

3分には、廣澤のクロスに太田がシュート、クリア。

その後、中島が相手のロングボールに、前線から自陣まで、守備に戻る様は、圧巻だった。

3連戦をフル出場して、この試合でも人一倍走っていたベテランが、この時間帯にして、このプレー。

背中で見せている

後半は、浦和Lがシュート4本、マイナビ仙台Lは2本だった。


試合は0-3。

個の差、決定力の差は、いかんともしがたいが、劣勢でも、うまくボールを展開して、ラストパスを出すところまでは、何回か行けているし、わずかだが、スピードあるパス交換で、決定機を作る連携までできるようになった。

ここから地道に連携アップと、パススピードアップで、力を着け、勝利を増やしていきたい。

今季加入の右SB吉岡は、GKと重なったりなどもあるが、フルに動いて、少しずつ攻撃にも関われるようになってきた。

チャレンジあるのみ。

シュート数:3-14  CK: 1-6 FK: 6-12  得点:(浦和L)栗島朱里、伊藤美紀、清家貴子  警告:(浦和L)石川  主審:草処和江   入場:1,858人