12節対水戸2-0、粘って完封。田ノ上初ゴール、中島ダメ押し

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2007年 4月 29日(日)13:00 ベガルタ仙台2-0水戸ホーリーホック ユアスタ仙台



萬代 中島

ロペス  梁
      (丸山)
ジョニウソン 永井

田ノ上 千葉 木谷 菅井
 
シュナイダー
サブは萩原、丸山、磯崎、熊林、関口。水戸は村松スタメン、DF初田が初先発で登録上は442だが、実際は変則343(前田監督)。けっして楽な試合ではなかったが、気持ちで粘って勝利。前節、「完封以外、パフォーマンスは封印すべし」と書いていたが、完封なので、今日だけは解禁、喜んでよし。

好天で、暑いくらいの陽気が予想されたが、試合の間は、厚い雲が出て、今にも雨が降りそう。まあ、涼しくてちょうどいい。未だ未勝利で、初勝利をめざす水戸の戦術も、DF陣が怪我人多数ということもあり、予想とは違い、今年の攻撃的サッカーではなく、前3人を残しての守備的サッカー。しかも、前3人もベガルタの攻撃になると、全員が自陣に戻ってくる。さりとて、水戸にとって、互いに攻め合う消耗戦の方が良かったどうかは分からない。15,897人、ホーム2連勝を狙うべく、気合が入る。水戸からも50人程のサポ。

試合は、両チーム、前節の雨中の試合から中3日。疲労もあってか、両チーム共、ときおり足元がおぼつかなくなる選手もいて、パスミスも散見。そんな中、水戸は初勝利を奪うべく、今季の攻撃サッカーではなく、ドン引きで全員が下がり、完全にカウンター狙いのサッカーを展開。ベガルタは8割方ゴールを支配、ラインも上げて、ボール回しするものの、なかなかエリア内に入れず、さりとてミドルも打てずで、じりじりした試合となる。

前半。いきなり水戸が、キックオフからサイドを駆け上がり、チャンスを作る。しかし、ベガルタがボールを持つと、さーっと水戸の選手は全員下がり、前目からのプレスもしてこない。3分、水戸ゴール前でボールを回し、最後は中央で梁がダイレクトのミドル、バーの上。早くもベガルタがボールを保持し始める。水戸は時折カウンター。7分には、水戸ゴール前の混戦のこぼれが、ループ気味にゴールに向かうが、枠の外。10分、エリア内でロペス倒されるが、ノーファール。水戸はときおり、左サイドの鈴木らがスピードを生かしてカウンターを仕掛けるが、クロスやシュートの精度が足らず、ベガルタを楽にしてくれる。

15分、ロペスの縦パスに中島反応、中央からのシュートは、キーパー弾いて。コーナーキック。その後、水戸のカウンター、独走されかかるとところジョニウソンが追いついて、シュナにヘッドでバックパス。落ちついたプレー。18分、ボールは回せるが、なかなかシュートにいけないところ、ロペスがロングシュート、枠外。これはリズムのためにはいいだろう。22分、水戸のサイド鈴木がスピードよくカウンターを仕掛けてくるが、その後が甘く、ベガルタがボールを奪って逆カウンター、ロペスから、中央萬代にパスが通るが、強すぎ流れる。

23分、ベガルタ、水戸エリア右隅45度で絶好のフリーキックのチャンス。田ノ上の左足つながらず。26分、ロペスの浮き球に一人エリアに残っていた、フリーの梁のヘッド、届かず。27分、久々水戸がスローインからつないで、中央村松のロングシュート、バーの上。30分、中島にイエロー。別のファールの後、プレーを続けたため?どうやら今日の赤い服は、危険なプレーを取ることより、「遅延」とか「異議」に敏感なのひとのようだ。この時間帯は、ベガルタがボールを回すが、なかなかシュートに行けず、我慢の時間帯。

39分、水戸にカウンターで押し込まれ、ファールで止め、ゴール中央35mのフリーキックを与えてしまう。枠に向かってシュートが飛んでくるが、わずかにバーの上。前半も残り少なくなって、ようやくベガルタも攻勢。40分、中央で萬代がハイボールを落とし、永井がシュート。42分には、エリア内萬代がドリブルで仕掛けて、トリッピングを受けPKか、と思われたが、これもノーファール。44分、水戸のカウンター、中央フリーで抜け出されるが、トラップミスで助かる。そのままスコアレスで前半終了。


後半。さすがに水戸も前からのプレスを始めて、両者カウンター応酬、中盤省略の消耗戦の様相となる。水戸の方がボールを奪うと簡単にサイドに展開、チャンスを作る。しかし、クロスとシュートの精度がない。ベガルタもカウンターで応戦。しかし、疲れてきたのか、周りとの連動が遅く、ゴール前にボールを運んだ時には、守りを固められてしまう。それでも6分、コーナーのチャンスから、田ノ上の左足キック、直接枠内、キーパーはじき、こぼれを押し込もうとするが、決めきれず。8分、相手選手と交錯したプレーで、水戸側のフリーキックとなり、悔しがりポーズで萬代イエロー。これはもったいない。審判の癖をつかむのも仕事の内。腹立つ時も、もっとユーモラスポーズを出せるように仕込んでおこう。

10分、ロペスの右からの長いクロスに萬代がファーに流れてのヘッド、キーパー。15分、萬代の中央からのスルーパスに、中島がフリー気味でシュート、枠内も、相手キーパー足1本のセーブに阻まれる。さらに、相手ゴール中央で、萬代が反転シュート、しかしヒットせず。水戸が攻撃的になったことで、スペースが出来始めた。しかし、中盤省略のカウンター応酬は、互いの体力を奪う消耗戦。ベガルタは前半水戸陣内で楽にボールを回していたおかけで、水戸よりは消耗度は少なく見える。18分、菅井がドリブルで前進、最後は中島のシュートもキーパー。20分、菅井のロングシュート、枠内も弾かれ、コーナー。

25分、最大のピンチ。水戸がカウンター、ベガルタのクリアミスを拾って、フリーでシュート、エリア内に数名侵入、クリアしきれないボールに殺到されるが、なんとか、シュナイダーが足でクリア。水戸の詰めの甘さにも救われた。その後、今度はベガルタがロペスの絶妙スルーパスに中島がシュート、しかし弾かれコーナー。今日もコーナーのチャンスが結構あるのだが、味方になかなかヒットしていない。これも課題。しかし、このコーナーでは、梁のキックがロペスにヒット、しかしヘッドはバーの上。両チーム、決めきれず、ドローの匂いがしてきたが。。。

28分、ロペスのスルーパスに、萬代がエリア内にうまく体をこじいれドリブル、DFがつめてボールがこぼれるところ、左から詰めていた田ノ上が、左足で狭いニアを抜いて先制!田ノ上は2003年以来の得点。ようやく水戸ゴールをこじあけた。田ノ上初ゴール。思い切り良く詰めていた嗅覚の勝利。水戸DFも手を使ってまで、かきだそうとしていたが、その先をすり抜け、無情に決めた。これでようやく、じりじりとした雰囲気を打ち破った。34分には、萬代が左に流れて、中央のロペスにどんぴしゃのセンタリング、ロペスがダイレクト左足でシュート、枠内捉えるが、キーパーかき出し、コーナー。

35分、今度は水戸のコーナー。ヘッドをフリーで合わされるが、勢いなく、シュナイダーがポスト際でセーブ。このあたりから、ベガルタのクリアが小さ目になってくるのが気になる。43分にも水戸にコーナー取られるが、クリア。そして、ここで、梁に代わり丸山投入。試合をクローズにかかる。千葉がボランチへ。永井が前目。そしてロスタイム、水戸ゴール中央で、今日初出場の初田?か、なんでもないクリアボールを中島に当ててしまう。これを逃さず、中島突進、初田を振り切ってゴールを決め駄目押し。3戦連続、今季6点目。中島が、どんなときでもゴールを狙う、FWらしさをアピールして、もやもやを解消。そのまま笛でホームでの完封、ホームでの連勝。完調でなくても、相手ミスを逃さず、難しい試合をいい形で取った。試合後はシュナイダーの祭り。

守られて、点差ほどの差は感じなかったが、ミスが多い相手につけこんで、逃さず決めた。出場停止の白井に代わった千葉も、判断よく積極的な守備で、相手のカウンターを遅らせた。ベガルタにもパスミスが多かったが、ボールへのこだわりをみせて、カバーし合い、水戸の守備をなんとかこじあけ、粘りの勝利の勝ち点3。それにしても、ロペスのノーステップのロングパスの連発、凄かった。得点につながってはないが、調子は上げてきている。次は、中3日で早々ミスはしてくれない、しぶとい京都、ついで中2日で札幌戦だが、疲労度も見極めて、もっとタイトに攻守を。そして、らしい試合、運動量で上回り、きっちり勝ち星を重ねたい。

シュート数:18-9、CK:10-2、FK:12-15  得点:田ノ上信也、中島裕希 警告:中島、萬代 (相手)鈴木良和 主審:牧野明久