11節対水戸2-2 萬代2アシストも勝てるチャンス逃す

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2005年5月7日(土)14:00 ベガルタ仙台2-2水戸ホーリーホック 笠松



 シュウェンク 萬代

   財前
梁     清水
      (関口)
秋葉   (松浦)
根引 富澤 木谷 森川
(富田)
高桑
 サブは小針、富田、松浦、関口、大久保。
出場停止の千葉、磯崎に代わりボランチに秋葉、左SBには根引が先発そして、腹痛の急病ということで急遽大柴に代 わり、シュウェンク。萬代が今季初スタメン。(富澤、秋葉、根引もウィルス性腸炎で体調不良だったとのこと。本来だった ら、全員入れ替えるのが本当なんだろうけど。勝敗度外視でそういう選択肢もあった。出たからには、出したからには勝負に 行けるとの判断があったとみなして以下の文。)

 4時間半ほどの久々のバスツアー。雨上がりの笠松は真夏並の太陽が真上から照り付けて、じりじりと焼ける。スタン ドは風があるが、ピッチ上湿気を含んで相当蒸し暑いはず。試合前、帯同した(実は急遽呼ばれた。)渡辺広大が何週もピッ チ周りのトラックを走って、出るの?とも思ったが、10km近く走って、出場する様子なし。これも練習なのか。ここまで は、2000人近くつめかけたベガサポも、広大が近づく度に拍手したりして、まったりムードだった。試合前、双眼鏡で見ると 、スタンド下のトレーニング場に大柴らしき姿を見えたのだが違ったか。結局急病で欠場、急遽シュウェンクがスタメン。今 日今季初スタメンの萬代とツートップを組む。

 さて、試合は水戸の攻勢から始まる。早いプレスでボールを奪うと、ワンタッチパス多用、素早く裏に抜けるデルリ スにパスを集める。しかし、今日はデルリスに関しては、ボールを持たれても、富沢、木谷が粘り強く体を寄せ、仕事をさせ ず完封。ただ、後半代わりに出てきた磯山にはサイドに流れられてクロスをどんどん上げられてしまった。。。暑さか体調の せいか、ベガルタ今日も動きが重い。
8分ようやくベガルタの時間、シュウェンクから梁へ、そのままミドルシュート。10分に萬代のポストからシュウェンク がノーステップでシュート。以後互いにカウンターの応酬となり、次第にベガルタがゴール前に殺到するようになる。特に惜 しかったのは、17分清水からのパスを受けて、左サイドでフリーだったシュウェンクが打った、抑えた強烈シュート。キーパ ーの反応で止められる。

 23分、水戸に裏をとられフリー許すピンチも、高桑腕1本でとめ、なんとかクリア。25分に秋葉の右からのコーナー付 近のフリーキック、キーパーの前を素通りする惜しいチャンス。30分、水戸のデリルスにスルー通されるがシュートは枠外。 この後ベガルタ攻勢、梁が再三ドリブルで中央に切れ込み、ミドルを打ったり、財前にいいパスを通すが、シュートが枠にい かない。しかし水戸にもパスミスが出はじめ、ベガルタが優位。41分、木谷が倒された後の再開プレー、集中が緩んだ瞬間、木谷のロングパスに萬代がヘッドで競り勝って折り返し、逆サイド角度のないところを財前が蹴り込んで先制。
相手ボールになった時、中盤で秋葉の運動量が足らず、ノープレスでひやりとするものの、清水らがなんとか動き回り カバー、攻撃で押していたので、なんとか勝てるのでは、という甘い期待を抱きつつ前半終了。

 後半。一進一退の後、10分過ぎになると、ベガルタが攻勢に出る。引き気味の水戸には財前のミドルやループ、萬代 のヘッドなどが遠目のシュートは出るのだが、枠に行かない。

16分、水戸が押さえ込まれていたデルリスを引っ込め、磯山を入れる。ここから流れが変わってくる。磯山が、やや攻 め手がなくなっていた水戸の攻撃を、中央で起点となったり、サイドに流れてクロスを上げるなど動きをつける。26分、ベガ ルタのパスミスを奪われ、ライン際までも持ち込まれピンチ。攻め疲れか、体調のせいか、ボールウォッチャーが増えると、 水戸は、見透かしたように、早いボール回しで侵入してくる。根引不調でボールがまったく追えなくなる。

 27分ついに左サイド深く抉られ、高桑パンチングも、弾道低く、水戸の選手に弾かれて同点とされる。29分、清水に 代え松浦入る。しかし、松浦、ボールが足につかない、持ちすぎ。31分、今度は中央から持ち込まれ根引ゴール正面でのスライディングかわされ、そのまま決められてあっという間に2点目を許す。根引は体調的に限界だったという。まさに気の毒な使 われ方だった。まだ時間はあるのだが、ベガルタ選手の動きから見て、追いつける匂いがしなかった。

 しかし、33分、萬代がライン際粘ってクロスを上げ、相手のクリアミスをこぼれ球をシュウェンク押し込んで同点。 34分、ここでようやく根引を富田に代える。富田は彼なりにがんばってはいた。しかし、サイドはどうしても破られる。36分 、水戸のコーナーキック、中央ぽっかりマークがいない。どフリーでヘッドを打たれ、万事窮す、と思いきやホームラン!助 かった。40分、動きが落ちた秋葉に代え、関口を入れるも、彼も体調不良なのか、トラップが大きかったり、持ちすぎ、動き がちぐはぐ。あのファールでしか止められないドリブルは、試合に出続けることでキレを増すのでは。。。


 終盤ベガルタも点を取り行くが、途中交代で入った選手は試合勘不足や焦り、スタメンの選手はスタミナ切れで相手 を崩す形までに至らなかった。ちょっと厳しいかもしれないが、初スタメンの秋葉の運動量にはがっかり。それは、体調面で 割り引くとしても、位置取りで消えている時間が多く、守備の不安要素になってしまった。次でる時は、この運動量で満足し て貰いたくない。フリーキックやロングフィードでは、いいものがあるだけに、精進願います。ボランチでないほうが活きる のかもしれない。今日の試合で、唯一救われたのは萬代の復調。シュート数こそいまいちではあるが、ヘッドで競ってのポス トプレーやライン際の粘りには成長の後が伺える。

一見シュート数も多く、「ないようがいい」などど言う人もいるかもしれないが、実際見てた人は感じるとおり、「い いようがない」試合。後半からの守備は、惨憺たる状態だった。体調不良の選手が多かったとはいえ、バラバラ。誰もボール に行かない。あなたまかせでは、三日月どころか朧月よ。体調面、連戦、急激な温度上昇と厳しい条件で選手は戦ったのかも しれない。。で、あれば尚のこと、なるべくその力が発揮できるような作戦がなければいけない。今日の様子だと、駒のよう に使われて消耗していくだけのように思える。


 それにしても、守備的って一体なんだろう。リスクを減らして失点を最小限に止めることとは、違う事なのだろうか ?
根引選手がサイドの守備のために練習してきた時間と適性、三田選手がこれまで左右のサイドバックとして練習してき た時間と適性とを比較しても尚、ベンチにさえ三田選手を入れず、ましてやマイボールで攻撃的な場面で力を発揮できる富田 選手を執拗にDFで使おうとするのはなぜか。結果でも出ず、育成にすらならない起用、勝ち点をひとつも無駄にできない情 況で、ポジションのコンバートで冒険する理由はなぜか。体調の問題以前に疑問が残る。

 往復9時間かけて2000人がアウエーに行くのは、○○選手のコンバートに挑戦しました、というのを見に行っているわ けではない。勝つために最善の手を打つ、それ以外の物は見たくない。本当に上を目指しているのなら。せっかく修正が効い て湘南戦に結果が出たのに、また逆戻り修正する必要はない。


シュート数:18-9、CK:3-4、FK:19-18 得点:財前宣之、シュウェンク (水戸)永井、須田 警告: (相手)小 椋、栗田、深津 主審:西村雄一