23節対山形2-0、梁の2発で山形粉砕

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2010年 9月19日(日)15:00 ベガルタ仙台2-0モンテディオ山形 宮城スタジアム



中原  ソンホ
(千葉) (赤嶺)
梁    関口

斉藤 富田
   (永井)
チュソン 鎌田 広大 菅井
            
サブは、桜井、田村、千葉、永井、高橋、平瀬、赤嶺。山形は、登録上4-3-3。田代、宮沢、北村の3トップに、増田、石川がスタメン。

J1での、みちのくダービーは初の宮スタ開催。26,391人。試合後、4000人(山形新聞によれば、バス63台6000人)がつめかけた山形サポがブーイング。これが試合を物語る。

序盤は山形のサイド攻撃と早いパス回しに苦戦のベガルタだったが、15分を過ぎたあたりから、関口らがカウンターで仕掛けられるようになる。28分、関口?がドリブルの仕掛けで倒され、山形ゴール正面やや右25mでフリーキックのチャンス。

これを梁が壁の外側から巻くシュートをゴール右下隅に決めて、先制。その後も山形のワイドな展開に苦しむベガルタではあったが、石川や増田といった起点には人数をかけたり、利き足側を押さえて、田代を孤立させる。

後半、田代にスキをつかれるピンチはあったが、相手のパスコースを見切って、梁、チュソンらが次々の相手のパスをカット、カウンターにつなげる。しかしベガルタも、シュートまでに手数がかかりすぎで、決定機が作れない。23分、ソンホに代わり、怪我から復帰の赤嶺が久々に出場。動きのキレはまだイマイチだったが、ポストでリズムを作る。

すると、間延びした相手の隙をついて、関口や富田が仕掛ける。31分、中央富田から左の梁へ振ると、DFひとりをフェイントでかわして、シュートコースを空けた梁が、インサイドキックでまたもゴール左にサイドネットに突き刺すゴールで2点目。試合を決めた。



試合開始前には、ぽつぽつ雨が落ちていた宮スタだったが、キックオフの頃には、雲間から木漏れ日が差し、低めの気温の割りには蒸し暑い感じ。ピッチは荒れ気味。さらに荒れているという泉サッカー場で練習してきたベガルタには有利か。

試合開始前、珍しく村井県知事が「今日は山形サポには悪いが、ベガルタが勝ちます!」と。短くて威勢のいい挨拶。当然、山形サポはブーイング。

ベガルタ側は盛り上がる。試合開始時には、ベガサポ2万人に配られたベガルタカラーの手ぬぐいでカントリーロード。


前半。
試合開始は山形ペース。1分、山形が左右に振って、最後は宮沢のシュート、枠外。2分、山形が早くもコーナー2本連続。しかしこれはクリア。4分頃まではベガルタの反撃は精度の低い縦パスでつながらない。6分、広大が見送ったボールで裏を取られて、あわやのシーンもシュートは枠外。7分、ベガルタがようやく反撃。梁のセンタリングに上がってきた菅井のヘッド、キーパー直。11分、右ライン際奥35mのフリーキックのチャンス。梁のキックはキーパー直。枠方向にフリーキックが飛んでいるときの梁は調子がいい。

15分まで、サイド攻撃や素早いパス回しに、山形にボールを回されていたベガルタだが、シュートには時間をかけさせていた。そして、ようやくベガルタもボール展開できるようになる。16分、中盤での蹴り合い。17分、山形ボールを回すが、シュート打てず。18分、カウンターから山形がコーナーを得る。このこぼれからカウンター、関口のスルーパス、前方の富田に通りかかるがトラップできず。

20分、富田が左サイドからグラウンダーのセンタリング、中原がエリア内で、DFの前に出るが、スルー。後ろの関口はシュートふかす。確かにシュートするには、90度コースを変える必要のある場面だったが、ここはシュートを自分で狙ってほしかった。22分、今度は斉藤の放りこみに中原が頭でうまく落とし、左サイドでフリーのソンホへ。ダイクレトで狙うがDFに足を出され、コーナー。これは決めてほしかった。

その後のこぼれを回して、またコーナー。決まらず。26分、梁がファールを貰い、ゴール中央や右25mでフリーキックのチャンス。ここで、梁のキックは壁の右側を巻いて、ゴール右下隅ぎりぎりにバウンドして入る絶妙のシュート、1-0、先制。山形はここ数試合、1点以上得点がなく、この先制弾は効いた。やや前がかりとなる山形に対して、ベガルタは気持ちの余裕ができた。32分頃までは、両チーム中盤での蹴りあい。

33分、パススピードをあげた山形が素早い左右の展開からフリーでヘッド、サイドネット。これは危なかった。34分関口が右ライン際で粘り、フリーキックをゲット。30m。この後、関口が右サイドをえぐり、中央で待っていた菅井が反転シュートを狙うが、DFと交錯。菅井にイエロー。38分、また山形にサイドをえぐられるが、センタリングは林がキャッチ。

38分、梁からのパスに斉藤が左サイドをえぐり、センタリング。このボールに菅井が左足ボレーシュート、ふかして枠外。その後一進一退。ベガルタは徐々に山形のパス回しに馴れ、パスカットを狙えるようになる。前半ロスタイム。山形が左サイドを縦に抜け、最後は中央で田代の反転シュート、空振り。前半はベガルタが1点リードして終了。


後半。
ベガルタがプレスを強める。1分、梁とソンホでパス交換。最後はチュソンが上がって、ぽよよんとしたセンタリング、遠目で中原が強引にヘッドを狙うが、当たりが弱く枠外。2分、後半になって急にスピードアップしたソンホがボールを追って相手ボールを奪う。そのままドリブルでつっかけ、コーナーをゲット。このコーナーで広大がヘッド狙うがもう一歩。

4分、またソンホが相手ボールを追廻し、山形キーパーが焦ってクリアしたボールを、関口がカット。ミドルシュートするが枠外。その後もプレスからボールを奪うベガルタも、シュートまではいけない。11分、バックパスに鎌田が下がるところ、田代に抜かれ、サイドからフリーでシュートされるが、角度なく枠外。この試合もっとも危なかった場面。12分にも、スローインから早いパスでシュートされるが、林がおさえる。14分、山形のコーナー付近で関口粘り、コーナーゲット。しかしその後は山形にボール回される。

19分、梁が相手ボールをカット、関口につないで、シュート。コーナーを得る。こぼれを再びセンタリング、広大のヘッドはバーの上。22分、ソンホに代わり赤嶺が入る。24分、ベガルタゴール中央やや左でフリーキックを与える。石川のキックは壁。26分、山形のコーナーキック、林直。28分にも山形の連続攻撃からコーナー与えるが守る。29分、ベガルタのフリーキックから赤嶺がエリア内に走りこむがもう一歩。

そして31分、ベガルタが速攻、中央でパスを受けた富田が左の梁のパスを通すと、梁がDFひとりをかわし、切れ込みながら、シュートコースを作って、インサイドで狙い済ましたシュート、ファーサイドのゴール右のサイドネットに突き刺す、今日2点目のゴール。シミケンは左に難点があるようだ。鮮やか。これで山形も意気消沈。宮沢に代え長谷川を投入してくる。32分、ベガルタもやや疲れ気味の中原に代え、なんと、千葉が入る。4-3-2-1か?千葉のスピードで守備固めとなるのか。。。

34分、赤嶺粘って、フリーキックをゲット。左奥30m。梁のキックはキーパー直。弾いてコーナーをゲット。きまらず。35分、今度はベガルタゴール中央30mで山形にコーナーを与える。石川のキックは壁。さらにつながら、ヘッドで狙われるが枠外。36分、コーナー付近で関口粘りコーナーキックを得る。これもキーパー直。次第に時間を使いはじめるベガルタ。

梁の関口でコーナー付近でボールキープ、相手の当ててコーナーキックゲットを狙う。40分、山形に攻め込まれ、中央で増田にキープされて、ノーステップのシュート許すが、枠外。44分、富田に代わり永井入る。ロスタイムは4分間。永井が相手ゴールライン付近で粘ってボールを奪い、角度ないところからシュート狙うが枠外。そのあと、ベガルタが時間を使い、2-0で完封勝利。


シュート数:10-10 CK:6-5 FK:11-11  得点:梁勇基2  警告:菅井直樹  主審:西村雄一


4試合ぶりのみちのくダービーの勝利というのも、さることながら、別の面で価値ある試合だった。
勿論、ゲーム内容としては、守備でプレッシャーがかかった時の落ち着きや、前線でのボールの収まり具合という課題はあったが、梁や関口の復調は今後につながる試合となった。


さて、1.残留争いで、予定通りのチームから勝ち点3が取れ、16位のチームと1ゲーム差となったことがなんといっても大きい。

2.次に、怪我から、久ぶり復帰の赤嶺を、リードして、あまり負担をかけない場面で投入でき、ゲーム感覚を呼び戻す時間を与えられた。

3.さらに、七十七銀行さんのマッチデーということで、ご用意いただいた予算をフルに使ってもらえ、勝利と好印象の中で、そこそこの動員ができた。特に試合後に、和やかに子供らが選手とハイタッチできるっ砂かぶり席「スペシャルシート企画」は良かった。

4.宮城スタジアムのゲームを今季2勝1分けと、無敗で終えることができ、最後は26000人と数的にも結果を出せた。相手にとってのみ鬼門にできた。