35節対草津1-1辛うじて引き分け。田村同点初ゴール

  • 投稿日:
  • カテゴリ:
2007年 8月 19日(日)19:00 ベガルタ仙台1-1ザスパ草津 ユアスタ仙台



中島  中原
(ファビーニョ)(永井)
ロペス  梁

富田 ジョニウソン
(関口)     
田ノ上 岡山 木谷 田村


サブは、萩原、中田、永井、ファビーニョ、関口。草津は高田、山崎の2トップ、桜田復帰。

観測史上最高気温37.2を記録した15日から、一気に涼しくなってきた夏休みも終盤の19日。試合開始前に強い夕立が降ったユアスタ。13,420人。ピッチは湿ってスリッピー。これが味方をしてくれなかった。中原が久々にスタメンで出場意停止明けの中島と2トップを組んだ。右サイドバックは菅井に代わり田村が先発。出場停止に代わり富田も久々スタメン。

前半は、草津に「これがつなぐサッカーだ」と言わんばかりに、ワンタッチプレーでボールをつなげれられ、振り回され、シュートすら打てない。押しこまれて、防戦一方。攻撃では、マイボールを連係ミスで失う、ちぐはぐさが出て、スタジアムにはため息が漏れる。
前半開始早々、ロペスが中央にきれこんでの強引ミドル2本。そして、その後まったくシュートが出なくなる。チャンスはなかったわけではない。5分、草津ゴール右奥25mのフリーキック。田ノ上が左足で蹴るが、味方に合わず。7分、ロペスの大きなサイドチェンジが田村に通るが、そのあとシュートまでつながらない。右サイド先発の田村は高い打点のヘッドでそこそこ守ってはいたが、前半は守備に追われる。その後、流れをつかめないまま、両チーム15分頃までは、パスカットの応酬でシュート無し。

18分を過ぎると草津がのびのびと速攻を決めてくる。ワンツーからひとりが大きくフリーランニング、スペースに放り込むと、しっかり追いついて、ラストパスを危険なエリアに決めてくる。残念ながら、その後のシュートの精度が勝てない原因だろう。ひとのことは言えないが。20分、草津がフリーでロングシュート、林正面。 ベガルタは、折角、中盤でボールを奪っても、止まってパス、狭い地域でのカゴメに篭って、しかも受け手と意志が合わず、マイボールをパスミスで失うことが、何回も。じれたロペスは、中央へのスルーパスか、自分での強引シュートに走る。草津はワンタッチプレーで何本もつないで、最後はスピードで裏に走りこみ。すっかりお株を奪われた格好。守備では、札幌戦以降、ベガルタ対策でどのチームもやってくる、コンパクトなラインでの、サイドふさぎ。そしてロペスや梁へのプレス。ボランチへの早い寄せ。これでベガルタは手も足もでなくなる。分かっているのに、細かく手数をかけすぎて自分の首を絞める。実は「つながないことが、つなぐことになる」。呪縛を解いて貰いたい。

それでも22分、中央で、ジョウニウソンとロペスがワンツーを素早く交換して、最後はジョニのシュート。こういう早いプレーがほしかった。25分、草津のカウンターをクリアし、コーナーを与える。これは守る。しかし、26分、さらにセンタリングを放り込まれ、これがシュート性となって、あわや。その後も草津の早いパス回しに防戦一方。32分、ようやくベガルタも中央で富田が粘って、浮き球スルーパス。これに梁が裏に走りこんでフリーとなるも、一歩及ばず、キーパー。前半は梁の動きもいまいちだった。33分、草津がロングシュート、ぶれ球で枠内、林が触ってなんとかクリア。このころからロペスが中央に片寄ったパスが多くなり、相手に読まれる。そして37分、コーナーからまたしても決められ先制許す。林と岡山らが交錯、ボール触れず、チカに頭で押し込まれた。その後は、リードして余裕でボール回す草津に、なかなか反攻の糸口がつかめないまま前半終了。

後半。ロペスをサイドにおいて、中央偏重の攻撃の修正を図る。3分、草津のコーナー。こぼれをつなげられるが、ラストパスのミスで助かる。10分、前半から足を気にしていた中原を永井に交代。怪我のせいか今日のベンチの動きは少し早くなったのは、いい傾向。ドリブルで変化をつける永井だが、持ち過ぎで取られるシーンも。12分、足が止まってきた草津に対し、ようやくボールを広く展開してつなぐベガルタ。しかし最後はロペスが強引シュート。13分、ジョウニウソンにイエロー。ベガルタゴール左25mのフリーキックを与えるが、バーの上。16分、上がった岡山から中島へ、中島のクロスはもう一歩。18分、ワイドに動いた梁のクロスに、中央で中島がフリーでヘッド、DFさわって枠外。惜しい。続くコーナーはものにできず。草津もカウンターを仕掛け、両チーム間延びした、攻守が入れ替わる消耗戦。

そして22分、草津ゴール前で連続シュートするも、なかなかおしこめないところ、少し離れていた田村が左足で思い切りのいいミドル、これが決まって同点。田村のプロ初ゴールが貴重な同点弾。シュート意識が生きた。ここで富田に代わり関口入る。関口がワイドに開けとの指示を伝える。関口が縦に動いて、相手DFを引っ張ると、梁がさらにフリーに動けるようなる。選手同士の間隔を空け、早いパスで崩しにかかる。疲れてきた草津は、ついていけない。前半と逆。23分、梁のクロスは直接キーパー。さらに関口のドリブル突破から最後は梁のシュート、枠外。26分、中央から関口のミドルシュート、枠外。スタメン出場時のように、前半の守備のスタミナ消耗がない分、関口の動きはいい。30分にも、永井、ロペス、最後は中島のヘッドと流れる攻撃。

32分、ファビーニョが中島に代わり入る。早速左サイドをえぐって高速クロス、ファーの梁がもう一歩届かず。届いていたら一点もの。36分、田ノ上のクロスに上がっていた岡本のロングヘッド、しかし枠外。草津はカウンターでいいクロスまではいくのだが、中央で詰めきれず、点の匂いがしなくなってきた。さらに、ファビーニョが中央へ切れ込んでのミドルシュート、強烈枠内だったが、キーパー反応。しかし、37分、草津もカウンターから意表をつくロングシュート、背走する林がワンハンドで辛うじてかきだす。コーナー。しかし、草津ももはや後ろに人を残し、前線の人数は少ない。

場内の連続コールに応えるかのように、最後の力で動きまわる選手たち。しかし、さすがに終盤は動きが重くなってくる。特にまえがかりの両サイドバックが、相手のカウンターで戻りきれない。いやな兆候。40分、田ノ上が深いタックルで一発退場。これも動きが後手に回ってのことだった。さすがに10人となって、後半動き回った今のベガルタに逆転をする力は残っておらず、シュートまで持っていけなくなる。ロスタイムは3分。逆に草津の松浦にボールを奪われ、ミドルシュート打たれるシーンもあったが、枠外。今日もドロー止まり。

誰が見ても、今の閉塞した攻撃に、ドリブルやえぐり、ミドルシュートで、アクセントを加えられるのは、ファビーニョだけ。ロペスにサイドのパスを出させるのにもいい。最初から投入し、先行し、疲れたら、そこで関口らの投入でいいのではないか。それでも、今日のように、中原を使ってみたり、、打開策にトライしてもらって結構。

何より、一緒に戦ってほしいという選手に応えたい。戦わない選手は、別なチームで、結果に拘らず、楽しむだけのサッカーをすればいい。戦わない監督ならプロには不向きだ。そうではないはず。意地を見せて結果を出し、堂々と次のステップに進んでほしい。結果に拘るし、諦めないよ。

シュート数:16-12、CK:4-4、FK:17-20 得点:田村直也 (草津)チカ  警告:ジョニウソン、田ノ上(退場) (相手)チカ 主審:早川一行