19節対徳島1-0、チアゴに救われ3連勝。梁ゴール

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2006年6月3日(土)14:00 ベガルタ仙台1-0徳島ボルティス ユアスタ仙台



ボルジェス
(萬代)
チアゴ  ロペス
(中田)    
熊林 千葉 梁
(磯崎)   
村上 白井 木谷 菅井

高桑
サブは萩原、渡辺、中田、磯崎、萬代。
連日7月並の暑さが続いていた仙台も、今日は梅雨寒を思わせる曇り空。しかし、試合が始まる頃には、夏至間近の日差しが時々顔をのぞかせる。それでも涼しい風が吹き、しのぎ易いユアスタ仙台。徳島サポのリーダーはお遍路さん?装束でなんか不気味。ベガルタサポは3連勝を信じて声が出ている、14,610人。試合前、上杉山通小学校吹奏楽部の生徒さんが、ベガルタTシャツ着た先生の指揮の下、「カントリー・ロード」を演奏してくれた。なんかちょっとうれしかったな。

主力3人を欠き、ベンチにも4人しか入れないスクランブル態勢の徳島。危機感が守備での集中につながっていた。予想どおり引いて、ロングボールからのカウンター。ベガルタはいつになく、前半からスピードのあるパス回しで攻め立て、何度も徳島ゴールを襲うが、フィニッシュのところで、相手DFとキーパーの詰めをかわし切れず、相手の倍近い合計23本のシュート打ちながら、なかなか点が入らず、次第に力んで枠外が多くなる。

前半。積極的に前へのパスを短いタッチでつなくベガルタ。2分、右ショートコーナー、梁からエリア内ロペスへのクロスはDFに阻まれる。徳島はロングボールでトップに当てる攻撃。ベガルタの守備陣は簡単には前を向かせず、シュートは遠目のみ。ロペスのドリブル突破、徳島のカウンターと縦の攻撃の応酬。7分、ロペスの中央ドリブルに徳島後ろからのタックル、アキレス付近を蹴られ、徳島にイエロー。ようやく。今日は後ろからのファールをほとんど取って貰えず、徳島のDFはやりたい放題。これは危険。菅井がエリア内でうしろから倒されたシーンもPKにならなかった。10分、チアゴから村上、いいセンタリングを中央ロペスに通すが、シュートは枠外。12分にも、ロペスからチアゴへのスルーパスがきれいに通り、フリーになりかかるが、オフサイド。

15分、徳島のコーナーキック、こぼれをクリアミスして、あぶないシーン。一瞬お見合いも、なんとかクリア。20分、左45度30mと、少し距離があるフリーキック、村上が直接狙い、わずかにバーの上。その後、徳島陣内のスローイン、梁からフリーの村上へ、しかしシュートコースは塞がれる。25分、徳島コーナーから遠めのヘディングシュートを枠内に飛ばされ、高桑も見送るが、カバーの熊谷がクリア。今日最もあぶないシーン。26分、エリア内で梁、倒されかかるが、粘ってボルジェスにつなぎ、ボルジェス至近距離からの素早いシュートも、ふかして、バーに当たる。珍しく力が入った感じ。35分にも、徳島ゴール前で様々な選手が連続シュートを打つも、エリア内の徳島DFの数に弾かれてしまう。

39分にも、チアゴがサイドから侵入、中央フリーのボルジェスに完璧なパスかと思われたが、シュートは枠外。前半の攻撃は、例によってロペスとチアゴが中心ではあるが、他の日本人選手と少ないタッチでボールをつなぎ、あっというまに前線まで攻めがる攻撃的な姿勢が目立った。ロペスとチアゴはかなり飛ばして動き回っていた。ところで、前半途中の接触で顔面打撲を負い、さかんにプレー中に鼻の当たりを気にするボルジェス。結局、前半終了後で萬代と交代した。

後半。前半引き気味で縦ポンのみだった徳島がサイドを使い出し、ワンツーをおりまぜてカウンターを仕掛けてくる。これに対し、ベガルタも前線にロペスとチアゴを張らせて、チアゴを中心にパスワーク中心に攻撃する。互いに間が空いて、攻守が入れ替わり消耗戦に。後半も開始早から々、コナーからベガルタ押すが、フリーの場面も決められず。すると7分、カウンターから徳島にフリーで頭で合わされるが、高桑がキャッチ。10分、ベガルタのコーナーのチャンスに白井が飛び込むがもう一歩届かず。ベガルタこの辺で疲れが見え始め、パスミス散見。とくに怪我上がりのせいか菅井の調子がいまいち。

15分、熊林からサイドに開いた萬代へのパス、ゴールライン際を粘ってのクロスは得意のコース、しかしキーパーが直接キャッチ。その後、徳島のロングシュート、枠内だが高桑正面。20分、熊谷に代わり、左ボランチに磯崎はいる。25分、村上のクロスにDFかわして体ごと萬代が飛び込むが、枠外。ついでアーク付近でチアゴが密集から右足でシュートは力なく、キーパ。そして、さらに26分、チアゴがゴール中央のDF密集をひとりで抜け出し、シュート、キーパーさすがに弾くのが精一杯、こぼれを左サイドフリーの梁が、無人のゴールに流し込んで、ようやく先制。ごっちゃんです。2試合連続。梁らしいといえばらしいポジション取りのゴール。

その後も追加点狙いでベガルタの猛攻、そして決めきれないシーンが続く。30分、チアゴから、ロペスのワンツー、きれいに裏取り、フリーとなったチアゴがシュートも枠外。33分にはコーナー連続からチアゴのシュートも枠外。39分には、チアゴのスルーパスが裏を取ったロペスに通り、1対1もキーパーにうまく詰められてしまう。40分過ぎにはチアゴと、磯崎が相手のパスをカットして、それぞれキーパーと1対1になるも、枠外で決められない。終了直前には、村上のサイド独走から、これまたフリーのシュートも、キーパーに止められる。43分、チアゴに代え中田入る。右サイド、相手シュートコースに体を投げ出してとめたりして、役割果たす。ロスタイム3分は相手にファールをとらせて最後は徳島コーナーに追い込み時間を使って試合終了。3連勝。

後半も、押し気味に進めながら、徳島のファール覚悟の守備の前にフリーのシュートをとめられたり、枠外が多くなり、追加点がとれなかった。ベガルタの守備では、徳島の羽地に頼った散発的な攻撃もあって、サイドを遅らせ、中央では集中でき、さほどあぶないシーンもなく、完封。ただ、べガルタにもイージーなプレーも多々見られた中、ひとりチアゴが、キレキレに動き回り、攻守で相手に移りそうになる流れを引き戻し、梁の貴重なゴールも演出した。真のMVP。

シュートやパスの精度で物足りなさを感じた人も多かっただろうが、つなぎではワンタッチプレーで、ゴール前まで素早くつなぐ展開もあり、これまでにない攻撃の形を感じた。惜敗より、辛勝。どんな形でも勝ち点3を取る。勝ちながら修正。中3日で東京V戦。気を抜いたプレーは許されない。そしてボルジェスの怪我が軽いことを祈るのみ。 。。どうやら軽い脳震盪だったようでよかった。


シュート数:23-12、CK:9-4、FK:21-13 得点:梁 勇基  警告:ベガルタなし(相手)玉乃、岡本、井手口 主審:前田拓哉