精力善用、自他共栄 

 別に”3タイムス・ジュードー・チャンピオン”に感化されてヤワラの道に進んだわけではないが。
 昨今、どうも、本来、対戦相手にぶつけるべきエネルギーが、自軍の選手に腹いせ的にぶつけられたり、野球新球団の登場に恐れおののいて、てぇへんだ、てぇへんだと言う人が多い。しかし、野球なんて嫌いだー、といくら宣言しても、勝ち点が増えるわけではない。できてしまったものは消しゴムで消すわけにもいかない。

 むしろ、あるのものは何でもチームに利用する、というのが本筋ではなかろうか。世の中、ライバル会社の製品も作ったり売ったり、微妙に絡み合いながらお互いの利益を追求するのが当たり前になっている。他所で連携がうまく行ってないなら、知恵を絞ってうまく行く先例になればいい。確かに、営業面では対決になる場面もあるだろうが、地元密着という点では、そんなに不利でもなさそうだ。その辺を生かしながら、利するものは貪欲に取り入れ、生き抜いていく。鎖国の街にいるわけではないのだから。

 動員レベルでは、来るもの拒まずが大事。野球ファンの中には「たまにはベガルタの試合も見ても良い」、という割合が結構多いというアンケート結果があるようである。要は、今まで仙台スタジアムに足を運んだことがない人が、何かのきっかけで、ひとつでも試合を見に来るようになればいいのである。ベガルタの観戦日以外で、野球を見ようが格闘技を見ようが、かまわないではないか。

 本当の競争はプレーの質、中味とその結果である。ネット中継しても、タレントが来ても、だらしない試合をしていれば、どんなスポーツであれ、多くの支持を得られなくなる。今年できた野球チームは必死でやるだろう。懸命な姿であれば他のスポーツにとっても刺激になる。よりよい結果をもたらすには、刺激や緊張感は必要。身近にがんばる姿があれば、「よしオレも」となるのが普通ではないか。互いに質の高いゲーム内容で結果が伴えば、相乗効果で街全体が盛り上がるはず。ま、とりあえず他のスポーツの方はそのファンに任せて、こちらは、自軍選手の尻をたたき、時には乗せて、対戦相手をたたきのめす事に集中すべきではないか。

(2005.2)