WE06節:マイナビ仙台L2-0ノジマステラ、遠藤ゆめ初ゴール、中島追加点で連敗ストップ

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2023-24 WEリーグ06節 12月23日(土)14:03 マイナビ仙台レディース 2-0 ノジマステラ相模原 相模原ギオンスタジアム


中島 廣澤

遠藤    田畑
(猪瀬)      
西野 太田
(原)    
高平 オケケ 國武 松永
   (楓)     
松本

前半は連携機能で2点先行、後半は守備に追われる

サブは、齋藤、佐藤楓、原、猪瀬、吉岡(特指)、石坂(特指)、ジャニスタ。
ノジマステラは、GK久野、DF井上、大賀、小野、平野、MF下山、川島はるな、藤原、FW榊原、南野、浜田。笹井、平田、伊東はベンチスタート。

マイナビ仙台レディースは、リーグ戦4連敗から、皇后杯で愛媛FCレディースに勝利し、勢いをつけて臨むWEリーグ第6節。

対戦相手のノジマステラ相模原は、目下最下位。勝ち無し1分け4敗で、前節の3点ドロー以外は、4試合無得点と、決定力不足に悩んでいる。

マイナビ仙台Lは、皇后杯未登録で出ていなかったオケケがCBに入り、その他はいつものスタメン。


試合は、前半、マイナビ仙台Lが、今季初めて、精度の高い攻撃の連係見せて、ユースの遠藤ゆめの初ゴール、中島の追加点と2得点へ結び付けて、2-0とリード。

後半は、またしても、相手の交代選手に対応できず、防戦一方となったが、前半の2点リードが、相手のシューターを力ませて、バー、ポストに当たり、さらには、松本が1対1や難しいポスト際のシュートを抑えて、クリーンシートで2勝目を上げた。

何やら、ようやく夜が明けたところで、年末年始のミニブレーク。

それでも、前半だけでもしっかりと、狙って結果が出たのは、来年に期待が広がる。


この試合のポイントは、

✅第一に、前では廣澤の運動量とタメ、後ろではCBオケケの安定感とキープ力。

ここ数試合の攻撃の流れを持って来ているのは、廣澤の豊富な運動量。左右、前後と動いて、タメを作ってくれる。
得意の裏抜けで、時間を作れば、他の選手が攻撃参加できる。

守備では、皇后杯には未登録だったオケケが、CBに入って、ゴール前でハイボールを跳ね返し、1対1では負けず、時折持ち上がって時間も作れる。

ただ、後半は動きが重くなったが、左膝に、大きなテーピングしていたので、オケケもまた、万全ではないのかもしれない。

この二人の動きによって、慌てずに他の選手が、ポジションを取れた前半。


✅ボランチ二人が起点、高平の好アシストで2得点。

前半19分の先制点は、ボランチ西野の背後へのロングボールに、左サイド高平がゴールライン付近まで上ってフリー。

高平は、見定めて、遠藤ゆめに折り返しのパス。
遠藤ゆめが、ワンタッチで川島はるなをかわして、ペナ左角でフリーとなり、豪快に右足で決め切った。

18歳、来年2月から正式トップ加入のユース、遠藤ゆめは、記念すべきWEリーグ初ゴールを、鮮やかに決めて見せた。ゴール以外でも何度も仕掛けを見せ、ぶっ飛ばされながら、球際でファイト。


2点目は、前半42分、ボランチ太田の左足ロングスルーパスに、高平が走り込んで、ペナ横から、今度はグランダーでパス。

中央廣澤がスルー、ファーの右から中島が走りこみながら、バウンドした難しいボールを押し込んで、追加点。これが効いた。

2点とも、パスの精度を欠いていた5節までとは違う、狙い通りの展開。

ボランチ陣の二人、西野はワンタッチで強いパス、太田は予測のプレーと、工夫して、調子をあげつつある。

今後に期待を抱かせる。


✅右サイドは模索中も、田畑が突っ込み、松永のクロスの精度も上がる。

眼窩底骨折から復帰したばかりの田畑だが、前半37分には、松永のクロスに、ゴール前に果敢に飛び込みヘッド。キーパーと頭が接触して倒れた時は、ひやっとした。

右サイドは、高平からのクロスも流れて来るし、フリーになる可能性も高い。いつも狙っていって欲しい、

松永のクロスも徐々に合ってきている。

二人のコンビはまだ途上だが、今後の得点力アップには、右サイドの活性化は欠かせない。


✅残る課題は、依然として、後半の戦い方。

前半はシュートが、共に4本で、五分の展開。連動性で上回って2得点。

しかし、後半は攻められ続け、シュート11本を浴び、打てたのは3本どまり。

交代要員のコンディションが出揃うまでは、厳しいのかもしれないが、後半、運動量が落ちて、押された時に、ラインが吸収されて、ペナ付近での守備になってしまう。

ボランチ陣の位置取りとか、セカンドボールを受ける廣澤ほかトップの選手の位置取りに、工夫が必要か。


2点リードした試合なので、もっとマイボールをつないでキープしていきたいのだが、後半になると、落ち着いて組みたてるところまで、いっていない。

ノジマステラは、後半入ってきた平田、笹井が、キレのある動きでマイナビ仙台Lのゴール付近を脅かし、危なかった。

さらに、マイナビ仙台Lがクリア一辺倒と見ると、川島はるなも攻撃参加して、ペナ付近の人数を増やされた。

ラッキーだったのは、2点リードされ、4試合無得点のノジマステラが、ややシュートを焦ったのか、バーやポストに当てること4回だった事。

これに助けられた面もあるが、後半18分、キーパー前にこぼれた平田のどフリーを、GK松本が飛び出して止めたのも効いたし、何より前半で2点先行は大きかった。


✅待たれるベンチメンバーの復活、積極起用

この試合でもベンチにFWジャニスタを入れたが、結局使わなかった。守備を重視した?

廣澤を守備気味に下げて、前にフレッシュな選手を置く手もあるだろう。

残り10分、足攣りの遠藤に代わって入った猪瀬は、ボール奪取などいい所もあった。が、まだ十分なキレにはなっていないようだ。

それでも、使わないと、いつまでたっても、試合の中でのキレが上がらないので、試合の流れによっては、どんどん代えてみてほしい。


皇后杯の勝利、この試合と、前半は、パスの精度もあがってきて、剥がして速攻、左サイドの組み立ては見えてきた。

あとは、右サイドの活性化と、後半の戦い方を上げて、来年からの巻き返しを図って欲しい。

この試合の勝利で定位置だった11位から9位まで順位を上げた。次は2週間のミニブレークを挟んで、1月7日(日)13時から、アウエーで千葉Lと対戦。さらに、上を。


シュート数:7-15  CK:2-4  FK: 4-3  得点:遠藤ゆめ、中島依美  警告:なし  主審:朝倉みな子  入場:810人