見所2007

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初めてベガルタを見る方のために、注目の選手をお知らせします。()内の番号は背番号です。2007.4.7現在。

走るサッカー、連携を深めた組織プレーといわれる今年のベガルタのサッカーですが、個性ある個人個人を調和させて、いかんなくその力を発揮させることで、「勝つ」サッカーにつながっていくと思われます。



萬代 中島

ロペス  梁

ジョニウソン 千葉

田ノ上 白井 木谷 菅井
 
シュナイダー
まず、なんといってもチームの中心はMF(8)ロペス。段違いのテクニックで見ている人を魅了します。186cmの長身ながら、足元が実に柔らかく、大きなサイドチェンジのロングパスから、ピンポイントのスルーパスまで、ふり幅の小さいキックで、攻撃を演出します。キック力もチーム一。ボディバランスもよく、昨年もオーバーヘッドからの得点を含め、自ら14ゴールを上げています。スピードに乗ったドリブルでは、一人で止めるのは不可能。相手チームは人数をかけて守ってきますが、今年は周りとの連係もよく、ワンツーなどから、フリーになる機会も逆に増えて、ゴールも増えそうな感じです。

次に、去年から今年にかけて最も成長したFW(13)中島裕希。もともと裏を取ってのスピードあるドリブルに定評がありましたが、自分でゴールの姿勢がいまいちなところがありました。しかし、昨年秋からスタメンのチャンスをつかむと、相手DFに囲まれても動ぜずに抜け出し、積極的にエリア内にも入って、ゴールに迫るようになりました。また、キーパーと1対1のシーンでも落ちついてゴールを決めています。これまですでに3ゴールを上げ、今年は量産の勢いです。また、豊富な運動量で、今年のチーム・テーマである前からの守備にも貢献しています。
もうひとり、開幕から中島とツートップを組むFW(18)萬代宏樹。前からの守備には大きく貢献していましたが、5試合まで得点がなく、サポをやきもきさせました。しかし、今年は課題だったヘッドやポストプレーもうまくなり、もともとスピードでDFを抜く力はありましたので、後は、強引に自分でシュートしていく積極性、気持ちだけの問題でした。これも、先日の一試合2得点で吹っ切れ、今後は中島と共にゴールを上げてくれることでしょう。

ベガルタの10番といえばMF(10)梁勇基(りゃんよんぎ)。今年は、ロペスとうまくからみあいながら、激しくポジションチェンジ、左右の足から繰り出すキックは精度の高いラストパスとなります。右足で蹴る左コーナー、フリーキックも担当。もともと得点嗅覚のある選手ですが、今年も、相手のマークをすり抜けて、ちゃっかりゴールが健在。すでにチームトップの3得点をあげています。

守備では今年加入のボランチ、MF(5)ジョニウソン。試合後半でも落ちない運動量で、危険なところには、ことごとく現れ、ピンチを未然に防ぐ汗かき役。地味な役割ながら、攻撃陣がカウンターに安心して移れるのも、彼にプレーによることが大きいです。彼の加入で相棒の千葉直樹の攻撃参加がしやすくなりました。

そしてセンターバックのベテランDF(4)白井博幸。昨年加入し、連続無失点試合に貢献しましたが、アキレス腱を断裂。長いリハビリを経て復活しました。若い選手が多い中で、オリンピックやJ1J2の数多くの出場経験を持ち、今年は決まっていませんが、実質上のキャプテン。プレーでも180cmと飛びぬけて長身ではないですが、ハイボールに強く、また相手FWの背後からごりごりボールを奪い、シュートには身を挺して止めにいく姿は、器用さはなくても、選手生命を賭けた迫力を感じます。時々、想定外の攻撃参加があり楽しましてくれます。

さて4バックでは、サイドバックの攻撃参加が、重要になってきますが、今のところ、右サイドは去年に引き続き、 (25)菅井直樹。左サイドは(26)田ノ上信也。菅井は「いつの間に」という感じで、ゴール前に頻繁に顔を出しています。ロペスとの相性もいいので、タイミングのいい上がりから、今年もダイレクトシュートが見られそうです。左の田ノ上は、両足使える器用さを買われて、コーナーキックも担当。オーバーラップからの精度の高いクロスは新しいベガルタの武器です。また、ポルトガル語を話せるようでロペスやジョニとのコミュニケーションもばっちりです。

次に今やブランメル時代やJ1時代を知る、唯一の生え抜き選手となったベテランボランチが、MF(7)千葉直樹。もともと運動量豊富で読みのいい選手ですが、今年はとりわけ、体調がよく、キレのいい動きで、攻撃参加もしています。ヘディングがうまいので、セットプレーでも戦力です。ジョニウソンとの相性もいい。
また、ここ数年ベガルタで最も多く試合出ている鉄人センターバックDF(2)木谷公亮(こうすけ)も、白井とのコンビで堅実な守りに貢献しています。

キーパーでは、今年鳥栖から加入したGK(22)シュナイダー潤之介も好調です。至近距離からのシュートへの反応の良さに加え、すばやくタイミングいい球出しで、攻撃陣の速攻の基点になっています。1対1の場面でもファインセーブを連発、ここまでチームの無敗に大きく貢献しています。GK(1)小針清充(こばり)が怪我で出遅れていますが、シュナイダーと遜色なく厳しいポジション争いが続くと思われます。GK(21)萩原達郎は、出場機会に恵まれていませんが、いつでも出られる集中力を保っていってほしいと思います。

そのほか、ベンチスタートとはなっていますが、今年新潟から復帰したFW(9)中原貴之の高い打点のヘッドやポストプレー、スピードのあるMF(20)関口訓充(くにみつ)のドリブルや、驚異的な戻り、右サイドで使われるルーキーMF(23)田村直也の上がりからのシュートなども見所のひとつ。また、先日フル出場したベテラン、MF(24)永井篤志も複数のポジションをこなし、ボールキープ力を活かして、試合を落ち着かせる役割を担っています。

今年のベガルタは、これまでのところ、開幕からのスタメン組が好調なため、他のメンバーがなかなか出られません。期待の189cmの長身FW(11)ウィリアンも、早くスピードに慣れて本領を発揮してもらいたいもの。これから、どうしても点を取りたいパワープレーやセットプレーなどが必ず出てくる。ブラジルでのプレーから言って、そんなに遠くない時期に彼も出てくるものと思っています。それにしても、去年中盤を占めていた正確なキックとハードタックルがあるMF(6)熊林親吾、堅実な守りと強烈な左足を持つ180cmのDF(17)磯崎敬太、右サイドのダイナモDF(14)中田洋介、ベテランのセンターバック(31)丸山良明、小さな巨人ドリブル突破が得意なMF(27)富田晋伍などが、ベンチ入りもできないのですから、選手層は厚くなっていると言ってもいいのかもしれません。

まだ出場機会の少ない若手には、センターバックの有望株DF(32)細川淳矢DF(3)渡辺広大、MFからDFもこなせるMF(28)大橋良隆、MF(29)金子慎二、強力な左足を持つDF(30)左山晋平、ゴールの嗅覚に優れ、スピードが武器のユース出身のふたり、FW(15)大久保剛志FW(19)鈴木弾らがいます。じれずに体を鍛え上げてほしいところです。また、ブラジルからの若手、FW(33)フェリッペ、ボランチMF(34)レアンドロにもサテライトなどでアピールしてもらいたい。
J2は48節の長丁場、チャンスは何回かある。控えに甘んじている選手も、練習から集中してプレー、チャンスを逃さないようにがんばってほしいです。。