VARにチャレンジ

Jリーグの発表によると、ビデオアシスタントレフェリー(VAR)が、今年のシーズンから、ルヴァンカップのグループステージを除く、ほぼ全部の試合に採用されるようです。来年からと思ってたw

2020シーズンのVAR導入試合 [全321試合]
・明治安田生命J1リーグ [全306試合]
・スーパーカップ [1試合]
・リーグカップ ノックアウトステージ [全13試合]
・J1参入プレーオフ 決定戦 [1試合]

さて、ご承知の通り、VARが採用されたとしても、あくまで、判定の最終決定権は主審にあり、仮に、ビデオを見る限り、「誰もが間違いと思うような」判定であっても、主審は、VARの助言を却下できるのが、今のルール。

AFC U-23で、実際そのような例が出てきて、びっくりしました。主審は画像をチェックすらしない、中継の放送には、判定が誤りと思えるビデオが流れる、おいおい、という訳です。

まあ、微妙な映像もあるわけで、最終的な判断は主審が行うのは、仕方ないとしても、助言があった内容のビデオを、確認する事すらしない、という例が出てきたので、改善の余地があるでしょうね。


それで、他の競技で行われている「チャレンジ」なら、どうか?

判定の再確認リクエストの権利を、選手またはチーム側に与える。
但し、乱発を防ぐために、間違ったクレームなら、次の再確認の権利が失われる、という、テニス、卓球やバレーなどで行われている、あれです。

しかし、これも、相手のプレーの流れを止める、恣意的な利用がありそうで、難しそうです。

FIFAの統計では、通常のVARでも、最終判定まで平均1分以内といってますが、見てる側は、かなりイライラします。

サッカーが、他の球技と決定的に違うのは、勝敗を決定づける得点機会が、極めて少ない点。

ひとつの流れを止められ、チャンスを失うとと、取り戻すことが、容易ではありません。観客としても、恣意的な「チャレンジ」では、イライラの納まりがつかないでしょう。


さりとて、今のままのVARでいいのか?

結局、VARの運用の中で、観客を取り残さない工夫が、まだまだ足りないという事でしょう。

こちらの記事にあるように、審判同士やVARの交信をオープンにするとか、VARの映像も、スタジアムのビジョンで公開するなど(これチェアマンが言っていたかな?)。

VAR関連以外でも、審判が、何の反則で、誰に対してファールを取ったのか、観客に明確に分かるように、してもらいたいし、PKやゴール絡みでVARの助言があったら、一応画像をチェックする、という流れにして貰いたいところです。

もちろん、最終的には、主審の判断でいいのですが、そこへのプロセスをなるたけ、観客にもオープンに。

設備の問題、審判の負担の問題、いろいろ検証しながらでしょうが、どうぞ、観客視点も忘れずにと、お願したいです。


参考:
ビデオアシスタントレフェリー(VAR)について(JFATV)動画
VARって?
J1への正式導入決定。VARの"日本デビュー"で見えた現状と課題(footballista)