2025 J2 14節 5月6日(火休)13時03分 ベガルタ仙台 2-1 藤枝MYFC キューアンドエースタジアムみやぎ
荒木 宮崎
(鎌田)(梅木)
情滋 真瀬
(郷家) .
工藤蒼 松井
(實藤)
石井マテウス井上髙田
(武田)
林
控えメンバーが粘り強いプレーで勝利に貢献
サブは、梅田、實藤、石尾、武田、鎌田、郷家、名願、梅木、安野。
藤枝は、GK北村海チディ、DF中村、森、中川創、MF岡庭、松下、久富、朝倉、榎本、FWアンデルソン、松木。閑田、中川風希、シマブクカズヨシ、世瀬、六反は、ベンチスタート。
雨のQスタで粘り強く勝利
藤枝戦。冷たい雨が降り続くQスタ。
ピッチの状態は悪くない。
GWの連戦ということで、両チーム共に7人のメンバーを入れ替えた。
ベガルタの方は、7人の内、ボランチの工藤蒼は2節以来、左SBの石井、CBのマテウスモラエスの2人は、リーグ戦今期初スタメン。
試合は、藤枝の巧みなパス回しと連動、松下の変態的パスに悩まされ、シュート14本を浴び、何度も決定機を作られた。
しかし、カウンター2発から、髙田のゴラッソ、荒木のヘッドで、後半4分までに2点先行。
さらに3点目を決めるチャンスもあったが、そこは決まらず。
後半24分に、1失点するも、ベガルタはレギュラーメンバや、最後は實藤を入れての5バックで時間を使い、逃げ切った。
藤枝のパス回しに後手に回り失点ところは修正点だが、シュートに体を張るところはできており、ピンチの後にチャンスを作って即決める決定力で勝利した。
サブメンバーも勝利に貢献し、次にもつながる意味ある勝利。
「勝ちに不思議な勝ちあり」?
内容的には、6割以上藤枝がボールを支配し、裏を取られたり、フリーのシュートも浴びながらの、複数得点・先行逃げ切り。
何故勝ったか?
「藤枝の決定力不足」だけではなく、ベガルタのシュートストップへ体を張れる、ゆるぎない自信、カウンターから仕留める決定力があった。
加えて、勝ち続けるチームと、負けが混んでいるチームのシュートへの余裕の差、ほんの少しの差が、勝負を分けたと思う。
特に先制点のシーンは特徴的だった。
前半22分、藤枝のスローインから繋いでの、連続2本の危ないシュートを乗り切ると、直後の24分。
松井‐荒木-宮崎とつなぎドリブル前進、真瀬は中央を上がり、右サイドは髙田も駆け上がる。
宮崎からパスを受けた真瀬がぎりトラップして反転、すぐに右の髙田へ。これを髙田がフリーで、ダイレクトの強烈ミドル。これがゴール右隅に突き刺さり、先制。
ミドルでのゴールが少ないベガルタであるが、ここ一番の髙田のゴラッソは、昨年同様、流れを変え、チームを救う一発。
相手が、今日は行けると思った瞬間に、最初の決定機を、あっさり決め切ってしまったベガルタ。
負けが混んでいる藤枝には、効いた先制弾。
前半27分、35分と、いずれも藤枝の松木に決定機があったが、林の正面だったり、外してくれ、前半をリードして終了。
そして、後半開始直後の4分、今度は左サイドを、石井がドリブルで上がり、やわらかいクロス。
宮崎の頭上を越えて、ファーの真瀬につながり、ポスト脇に突っ込むと、キーパー北村が引きだされる、
ぎりぎり真瀬が折り返すと、待ち構えた荒木が、がら空のゴールにヘッドで叩きこむ。
後半頭、藤枝が、さあこれからだという時に、またしても先手を取ったベガルタ。
その後、藤枝シマブクの活躍で1点失うが、最後は5バックの逃げ切りパターンで、時間を使い、勝ち切った。
真瀬が2アシスト、守備にも走る
それにしても、敢闘賞こそ、ゴールを死守したGK林に譲ったものの、真瀬の充実ぶりがいい。
先制点の髙田へのアシストは、中央を走ってDFを引き付け、髙田をフリーにして、ゴラッソを呼び込んだ。
2点目は、ポストぎりぎりから、キーパーと競りながらの、マイナス折り返し。
さらには、決まらなかったが、後半19分にも、ゴール前の横パスを、ファーから走り込んだ郷家に合わせ、フリーでシュートを打たせた。決まっていれば3アシストだった。
守備でも前プレスや、プレースバックと縦横無尽に走り捲っており、球際にも滅法強くなった。
山口戦後の広報カメラでは、梁CDのインタビューに応えて、「楽しくサッカーをやってる」と言ってる
これで、郷家、荒木、真瀬の、スタミナ三兄弟が動き回る、相手にとってはやっかいなチームになってきた。
まあ、真瀬もゴールが欲しいだろうが、MFの時は、背後への動き出しのチャンスも多くなるので、近い内にご褒美が来ると思われる。
控え組を最後まで使い、複数ポジションを課す
それにしても、かなり撃ち込まれ、守備で辛抱する時間も多い中、リーグ戦初スタメンのマテウスモラエス、石井、そして2節以来、久々のスタメンとなる工藤蒼を、最後まで使った。
これは、先日の梅木の初ゴール同様、控え組の充実さに手応えを感じてのことだろう。
それに応え、3人とも、随所に良さを出した。
マテウスは粘り強く体を張るし、石井は前半こそ背後を取られるシーンもあったが、後半は素早く対応。そして得意のクロスで2点目を演出。
石井に関しては、前半、ため息をつくサポもいたようだが、(実は当方も後半は石尾かと思った。ごめんなさいw)、後半の守備の頑張りと、果敢な上がりからのクロス、終盤の時間使いと、仕事してた。
工藤蒼も守備で体を張るだけでなく、梅木への決定的なスルーパスを出すなど、しっかりと存在感を示した。
さらに、レギュラー組との差を縮めるべく、さらなる精進でチーム力アップに貢献して貰いたい。
また、終盤には、鎌田をトップ下、武田を右MFに配置。松井、工藤を温存するためかもしれないが、複数ポジションを4人のボランチが分担という起用法。
様々な場面を想定しての事もあると思うが、2-1の時点でこれをやってしまうのも、1点リードで勝ち切れるという自信と、隙があれば追加点がとれる、レギュラー組への信頼感があってのことか。
失敗すれば避難轟轟と分かっていても、いい意味で欲深い起用法だと思う。
技の競演
勝ったから言えることだがw、この試合、両チーム個人の技の競演があって、その点も楽しめた。
ベガルタでは、前述の真瀬のアシスト、勿論、髙田のゴラッソ。
髙田のミドルシュートの伸びる軌道は、インパクトの仕方がいいんだろうね。詳しくは識者にお任せw
宮崎のポストプレーから、大きなサイドチェンジも、毎試合見られる。
また、松井のボール奪取、2人囲まれてからの、鮮やかなボールタッチのかわし。
さすがは川崎仕込みというべきか。
複数人を抜くところは、鎌田も負けていない。
今年は2人位なら、かわせるスピード感のあるドリブルになっているし、球際も本当に強くなって、自信みなぎるプレーに。
さらに、この試合では、後半36分に、パス交換から、決定的なパスを梅木に出した。
梅木も引き出すところまでは完璧、シュートは枠に行ってるので、打ち続けるべし。
郷家も体を使ってキープ、相手にあててマイボールとするところなど、プレーぶりに、余裕すら感じるのは、チーム状態が故か。
どの選手も自信を持ってプレーはいいこと。
ただ、あまり余裕持ち過ぎて、緩いプレーにはならないように。言わずもがなかな。
今は、得点だけでなく、プレーでスタンドが沸く、いい状態になってる。
一方、藤枝も、どの選手も個人技の質は高く、とても15位にいるチームとは思えない。
J2怖い。
特に浅倉。
うまい位置取りからボールを受けて、素早く決定的なパスを繰り出す。川崎のアカデミーから静岡学園、拓殖大出身の2年目とか。
身長168cmというが、何か大きく見えた。
FWが決めていれば、2点アシストはやられていた。
今期は、自身でゴールも3点取っているし、J1に呼ばれる日も近い?
そして、シマブクカズヨシ。
新潟からのレンタルらしいが、ドリブルのスピードとキープ力、クロスの精度が高く、1アシストもやられた。スタメンでなく助かった。
そしてGKの北村。
3バックの間でFPとして前に出て来る、非常に足元のうまい選手。
そして、シュートへの反応がいい。梅木は2点損した。
前半
⚽23分、ベガルタ、カウンターから宮崎、真瀬とつなぎ、最後は髙田のスーパーミドルで1-0、先制。
27分、ベガルタ、オナイウ情滋にイエロー。
後半
⚽4分、ベガルタ、上がった石井のクロスを、右ポスト際まで上がった前が粘って折り返し、キーパー飛び出たがら空きのゴールに、荒木がヘッドで押し込んで2-0。荒木2試合連続ゴール。
9分、藤枝、DF中村に代えMFシマブク、MF岡澤に代えFW中川風希を入れる。
12分、ベガルタ、情滋に代え郷家、宮崎に代え梅木が入る。
22分、藤枝、FWアンデルソンに代え閑田が入る。
2⚽4分、藤枝、シマブクのクロスに左から侵入の閑田がヘッドで決め2-1。
26分、ベガルタ、髙田に代え武田、荒木に代え鎌田を入れる。
武田が右MF、真瀬が右SB、鎌田がトップ下。
36分、藤枝、FW松木に代えMF世瀬が入る。
43分、ベガルタ、松井に代わり實藤が入る。鎌田がボランチ、5バックへ。
シュート数:9-14 CK:4-3 FK:11-11 得点:髙田椋汰、荒木駿太 (藤枝)中川風希 警告:オナイウ情滋 主審:井上知大 入場:10,194人