37節対京都1-0、完全「粘勝」で連勝

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2007年 8月 30日(木)19:00 ベガルタ仙台1-0京都サンガF.C. ユアスタ仙台



中島  

関口 ロペス 梁
       (菅井)
千葉  永井
(中田) (富田)
磯崎 岡山 木谷 田村


サブは、萩原、中田、菅井、富田、萬代。京都はアンドレ、パウリーニョの2トップにDFに、チアゴ、秋田が入る。

ほんの2週間前には、史上最高気温の暑さにあえでいた仙台。しかし、今日のユアスタは、日中の雨の蒸し暑さも感じられず、涼しい風が吹く。いつの間にか蝉の声が虫の声に変わっている、8月も末。そして、「ベガルタが来たと、まだはっきりとは分からないが、その動きにはっと驚く」と詠み人知らず。。。仙台カップで観戦しに来ていた、U-18ブラジル代表や東北代表はどんな感想を持っただろうか。

大一番で、守備意識を徹底。パウリーニョを二人、三人で囲んで前を向かせず、ほとんどシュート無しに抑える。相手ボールには千葉直樹らが、ダッシュ!ナオキで、すばやく寄せ、相手のパスコースを分断。攻撃ではロペスがトップ下というより、ほとんどFWの位置。攻守の切り替えを早めて、ワンタッチプレー多用でつないでいく。京都の放り込みは、岡山がほとんど跳ね返し、サイドも、ひとり抜かれても、二人目が追っかける粘り強い守備が出て、ベガルタのペースで試合が進む。

前半。ファビーニョが骨折ということで、関口がスタメン。その他は前節湘南戦と同じメンバー。出足のいいベガルタ。しかし、立ち上がりは一進一退。3分、ロペスを追い越して上がった千葉が、DFの間からドリブルシュート、キーパー弾くところ、中島つめるがもう一歩。先制パンチを見舞った。パウリーニョには、この時点では、田村と木谷がついている。その後、10分ころまで一進一退。京都も中央にひきつけては、サイドに流したりするが、ベガルタも二人で囲み、簡単には上げさせない。

ベガルタの攻撃では、ワンタッチプレーが目立つ。そして追い越す動き。11分にも左の磯崎からのサイドチェンジに、関口がダイレクトの早いタイミングでクロス、中央ロペスがフリーでヘッドをあわせるが、やや低い球を突き上げてしまい、バーの上。最初の決定機はベガルタ。しかし、直後、京都が、中央を突破したアンドレがミドルシュート、わずかにバーの上。序盤から緊張感の漂う雰囲気になってきた。さらに、早いボール回しでチャンスを作るベガルタ。15分には、カウンターから中島がサイドをえぐって折り返し、中央永井がスルー、後ろからフリーで上がってきたロペスが、インサイドのグラウンダーで狙うが枠外。これは決めてほしかった。今日は、ロペスだけでなく、永井も前半は持ち過ぎず、軽くはたくプレーでリズムがいい。

17分、ベガルタゴールやや右25mで京都がフリーキックを得る。京都徳重のキックは直接枠内をとらえるが、これは林が弾き出す。20分、右サイドでのボール回しから、梁?が裏へのスルーパス、ロペスが走りこむがキーパー。その後、京都にカウンターを仕掛けられるが、千葉がうしろからかっさらい、マイボールへ。今日の千葉は、いつも自分がやられていることを、ダッシュ良く、相手に仕掛けて、しばしばパスカットで活躍。26分、相手ゴールやや右30mのフリーキック。ロペスが珍しく梁にキックを譲り、DFラインの中へ。ついで、梁、千葉とワンタッチでつなぎ、最後は関口が裏へ出るがもう一歩。

30分にも、京都ゴール前で細かくボールを回し、最後永井がフリーとなるが、オフサイド。33分、ロペスが相手ボールをパスカット、関口に渡して、関口がミドルシュート、枠外。37分、磯崎のスルーパスに、中島が飛び出て、キーパーと1対1、キーパと交錯。コーナーへ。コーナーのこぼれを何度かつないで、最後は磯崎のクロスもファーであわせられず。43分、京都左コーナー付近にこぼれたボールを磯崎が走りこんで、相手と交錯。フリーキックのチャンス。一発では決まらなかったが、こぼれを中央から関口がミドルシュート、グランダーで枠内捉えるが、キーパーに弾かれる。惜しい。前半は、京都に決定機なシュートをほとんど打たせず、完全にベガルタペースも、決めきれず、スコアレスで終了。


後半。京都が放り込みを始める。3分、放り込まれてクリアも、コーナー与える。しかし、今日のベガルタはコーナーでの守備でも体をそれぞれ寄せて、完全なフリーは許さない。また中盤のルーズボールでも、積極的に前に出て頭で跳ね返し、先手を取るのが目立った。7分、関口のスルーパスに梁が走り込んで、クリアされるがコーナーゲット。しかし、シュートまでいたらず。攻撃の方のコーナーは、まだ課題あり。そして7分、カウンターから梁が左サイドのロペスへのスルーパス。ロペス走りこんで、コーナー付近で一人をかわすと、DFとキーパーの間に強いクロスを入れ、中央中島のヘッドは間に合わなかったが、戻りDFのチアゴが押仕込んでしまい、オウンゴール。攻めの姿勢が産んだ得点。

先制して意気上がるベガルタ。11分にも左ライン際30mでのフリーキック。関口が蹴り、さらにコーナーへ。しかし、シュートまでいたらず。少し疲れが出てきたベガルタに対し、両サイドMFを代え、サイドから仕掛けてくる京都。しかし、パウリーニョが徹底マークで切れもなく、攻撃がぶつ切れになる。16分、ロペスからの絶妙スルーパスが裏の中島へ、ひとりで持ち込むが、スピードに乗り切れないうちにDFに囲まれチャンスを逃す。さらに、京都ゴール前で細かくボールをつないで、最後はゴールライン際からの中島のシュートも、バーに当たる。攻めてはいるが、シュートが枠を捉えられない。

21分、ベガルタの足が止まってきたところで、攻め込まれ、コーナーを与える。このキックに林が飛び出すが、触れず、ヘディングシュートは、バー。あわや。これが今日最も危なかった場面。しかし、こぼれを京都は打ち切れず。苦しい時間帯となり、ボールへ寄せも鈍り、互いにパスミスが出る。25分、梁に代え菅井が入る。久しぶりにMFの位置に入る。相手を追い回す菅井。30分、京都にベガルタゴール正面、アーク付近のフリーキックを与えてしまう。距離20m。しかし、パウリーニョのキックは壁。近すぎたのが幸いか。34分、永井に代え富田が入る。リードして、攻撃参加しているときの富田はイキイキとボールを回す。

35分、京都がベガルタ左サイドをワンツーでスピード良く上がってくるピンチも、千葉が飛び出してクリア。37分、菅井にイエロー。しかし、相手にパンツが見えるくらい引っ張られていて、不可思議判定。エリアすぐ外のフリーキックを与えたが、なんとかクリア。さらにカウンターから中島が持ち込んで、ロペスへ。中央ロペスが二人をかわしてのシュート、しかしDFにクリアされる。40分、千葉に変わり中田が入る。中田も久しぶりに前目MFでの登場。相手の背後に走りこんだりして、焦る京都を翻弄する。京都は放り込みを時々見せるが、精度なく、ベガルタの思う壺。43分、京都ゴール正面やや左で、フリーキックのチャンス。ロペスのキックは壁を巻くが、キーパー正面。さらに、押し込んだベガルタが菅井と富田で細かくつなぎ、菅井が中央からフリーでシュート、ネットを揺らすが、オフサイド。その後のロスタイム3分も、マイボールで相手のファールを誘い、勝ちきった。

後半は疲れからか、パスミスからのピンチもあったが、京都の反撃も散発に食い止め、終盤、梁、永井に代わって、菅井や中田を投入、MFとして相手の基点つぶしに使ったのが効いて、勝ち切った。疲れの見える相手とはいえ、ボールへの執念で優り、内容的には、完勝。ただし、決定機を逃している面は、次節までの宿題。それでも、直接対決を連続完封で、連勝。大きな勝ち点3を得た。 しっかり休んで、次のホーム鳥栖戦も取る。

試合後、花火がやや控えめに上がる。でも良かった。岡山のマイクパフォーマンス。「ユアスタでやりたくて、来ました。でも11,510?このスタジアムは19000人、入ります。次の鳥栖戦は、友達を誘って19000人来てくれるかな?いいとも~!」
勝つと楽しいことがいろいろある。

シュート数:15-9、CK:5-2、FK:19-21 得点:京都オウンゴール 警告:菅井 (京都)秋田 主審:田辺宏司