36節対湘南1-0ロスタイム劇的勝利!冷静関口からロペス

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2007年 8月 25日(土)19:00 ベガルタ仙台1-0湘南ベルマーレ 平塚



中島
(萬代)
ファビーニョ ロペス 梁
(関口)      (富田)
千葉 永井

磯崎 岡山 木谷 田村


サブは、萩原、中田、富田、関口、萬代。2戦連続スタメンの田村と、チーム得点王の中島を除けば、ベテランで固めた4-2-3-1。ファビーニョが待望の初スタメン。出場停止明けの千葉がボランチ。出場停止の田ノ上、ジョニウソンに変わって、磯崎と永井。湘南は、原とマルケスの2トップに、ベテラン加藤、アジエルらが絡む。

相性で3連勝?違う、今一番乗っているスピードサッカーの湘南を、カウンター攻撃のみに押し込めた。3戦ともアジエル対策が一番うまいのがベガルタだったということではないか。そして、この試合では、粘り強い守備から、動いてボールを受け、ロペスも強引シュートせずに、ワンタッチプレーを増やして、周りを使った。

気温27度、湿度87%、涼しさが出てきた仙台とは違い、平塚の夜はまだ蒸し暑い真夏。開始5分で、両チームの選手とも汗だく。早くも口で呼吸する選手が。しかし、いつもはベガルタだけを苦しめるかのような夏場の暑さも、今日はベガルタイレブンのがんばりに、相手に、より厳しさを与えた。

前半。開始早々ロペスがボールを奪われ、原にミドルシュートまで持っていかれる。しかし、今日のベガルタは前半からパスをつなぐ。つなげるように周りが動く。ロペス対策をしつつ、動き回るファビーニョに手を焼き、攻撃の核であるアジエルを徹底マークされた湘南は、前節と違い、マイボールでも、いったんスピードダウン。3分までは互いの攻守が入れ替わる展開。そんな中、ファビーニョのミドルシュートがベガルタの一発目。5分、ベガルタがコーナーのチャンス、こぼれをファビーニョがダイレクトでミドルを打つが、味方にあたって外へ。8分にも、相手ゴール前でボールを回して、ロペスがシュート、枠外。ベガルタの攻撃にリズムが戻った。10分には、梁が相手のボールを奪ってカウンターなど、いい守備からの反撃が出てきた。湘南はアジエルを囲まれて、早い展開ができず、時折カウンターという攻撃になる。いいパスが出ないので、原も孤立。守備に下がってくる。

12分、上がった永井のシュート、DFに当たりコーナー。木谷のヘッドはヒットせず。続く13分、ゴールキックを中島がヘッドで落とし、ファビアーノのスルーパスに中島飛び出すが、打ち切れず。16分、千葉のパスをカットされ、ミドルシュート打たれるが、林触って、外へ。湘南のコーナー。このあたりから湘南が押し込んで、ボールをキープし始める。21分、サイドを大きく揺さぶられ、フリーでシュートを許し、こぼれにも詰められるが枠外。危ない。すこし集中が切れた。23分にも、カウンターから湘南がエリア内侵入、しかし岡山がぎりぎりで体をいれ、シュートをはずす。さらに湘南のキープが続く。ロペスが不調で動けず、ボールに触れない。キープもいつもと違う。26分にも湘南のコーナー。しかし、今日はフリーにはさせない。30分にも湘南の30mのフリーキック、アジエルのキックは枠外。

32分、ベガルタが久々のカウンター、中島から永井のミドルシュート、枠外。34分、ロペスから梁へのスルーパス、もう一歩。35分、千葉が相手のパスをカット、中島が持ち込んでシュートするも、詰められる。36分、湘南コーナー付近に流れた永井のクロスはDFに当たりコーナー。梁のキックのこぼれを、岡山が足で当てに行くが、届かず。相手のカウンターとなるところ、ファビアーノがとめるが、これがイエローの判定。ベガルタゴール右45度25m。キッカーは加藤望。ニアの枠内つかれるが、林がワンハンドでかきだす。41分、磯崎、永井とつなぎ、ロペスが落として、梁のグランダーのシュート、枠内とらえるが、キーパー。しかし弾いたところに、田村が詰めてどフリーでいたが、キーパーに詰められふかす。決定的。確かに難しいシュートだったが、これは決めてほしかった。44分、ロペスがひとりでドリブルで持ち込みシュート、しかしヒットっせず、キーパ押さえる。久しぶりに自分たちのペースで、押し気味ながら、スコアレスで前半終了。

後半。前半、あまりにロペスの動きが悪かったので変えられてもしかたない、という感じだったが、何があったのか、笑顔でロペスが登場。木谷と何事が話すのがスクリーンに映っていた。開始早々、ベガルタがコーナーのチャンス。岡山フリー角度を変えるヘッド、入ったか?惜しくもキーパー正面。しかし、これまた久々にセットプレーが楽しみになってきた。3分、ファビーニョがサイドの深いところからクロス、キーパー。5分、中島が抑えたミドルシュート、キーパー。7分、湘南のカウンター、しかし林がキャッチ。アジエルを抑えられた湘南がカウンター攻撃ばかりになるが、ロングパスの精度を欠き、シュートまでなかなかいけない。逆に、ベガルタはロペス、梁のつなぎ最後はファビアーノのシュート、ブロックされる。シュートする選手への湘南の詰めが早く、足元に入られてしまう。

9分、湘南のカウンター、振り切られてフリーを許すが、間一髪、岡山が体を入れ、シュートをぶれさせる。全体が間延びして、スペースが出来、互いに攻守が入れ替わる消耗戦の様相。14分、永井の横パスを受けた中島が少し切れ込んで、早いタイミングでのシュート、惜しくも枠の外。15分、ファビアーノのダイレクトのクロスに、中央で中島のヘッド、枠外。18分、湘南アジエルからマルケス、シュート性のクロスは林キャッチ。21分、梁のクロスにファビーニョがミドルシュートを打つが、DF。22分、湘南コーナー付近でフリーキックのチャンス。梁のキックに岡山うまくフリーとなって、中央フリーでのヘッド、たたきつけ枠内も、キーパーの正面をつく。決定的。25分、ファビーニョの代わり関口入る。早速、相手ボールをしつこく追いかけて、ボール奪い、梁へのラストパス。梁のシュートはキーパー。27分、湘南にベガルタゴール左30mのフリーキックを与える。しかし、ファールで助かる。

30分、中島に代わり、萬代。その後、関口がえぐっての折り返し、田村につなぎ、最後は梁がエリア内に入ってのダイレクトシュート、枠外。決定的。31分、湘南のカウンター、石原がフリーになりかかるが、岡山体を入れる。34分、マルケスがひとり持ち込んできてシュート、フリーだったが、枠外。ここで、千葉、梁にイエロー。40分、梁の代え富田が入る。永井が前へ。時間がなくなり、湘南もまえがかり。ここで湘南がベガルタゴール右25mのフリーキック。これにアジエルがファーでフリーであわせるが、体勢崩し、枠外。43分、湘南の永里に裏を取られフリー、1対1となり林が飛び出してシュート、こぼれにもつめられる、枠外。43分、ロペスのミドルシュート枠外。44分、湘南にフリーでシュートを打たれ、さらにこぼれにも詰められるが、オフサイド。ロスタイムは3分。押し気味ながら決めきれず、ドロー濃厚と思われたロスタイム。萬代がDFの間を抜け、角度ないながら至近距離のシュートチャンス、しかし、ふかす。湘南のDFにプレスをかける関口。

92分、長い消耗戦を経たロスタイム3分目。関口が、ゴールライン際の相手のタックルをかわし、こぼれたボールを冷静にクロスで放り込む。そこへロペスが詰めてダイレクトで押し込んで、待望の決勝点。歓喜。そして10秒後に試合終了の笛。今季初のさよならゴールが決まって、興奮状態。岡山が音頭を取っての全員でのロペスダンスがとても楽しそうだった。

スピードのある湘南を粘り強い守備で、カウンターのみに封じ込め、たとえ抜かれても、最後まで岡山、磯崎らが体を入れてぎりぎり守る。攻撃では、永井とファビーニョが、パスのみではなく、時折ドリブルやボールキープで、アクセントをつける。気温27度、湿度87%の厳しい条件の中、粘り強く走ったことが、勝利につながった。

前半は最悪の出来だったロペスも、最後の最後で意地のゴール。そして、それを演出したのが、へばる相手を尻目に冷静にチャンスを作った関口。こんな関口みたことない。やはりスタミナ温存して動きまわる時の関口こそ、輝いて見える。本人もスタメンでやりたいだろうけど、ここはチームのために。

シュートミス、パスミスもあったが、最後まで、勝ちにこだわり、気持ちが見えるナイスゲーム。結果につながって、良かった。全員お疲れさん。現地サポは良かったね。さあ、この勝ちをさらに価値あるものにするために、木曜ホームで宿敵京都にチャレンジ、勝利を!

シュート数:17-11、CK:4-4、FK:12-12 得点:ロペス 警告:ファビーニョ、千葉、梁 (相手)アジエル 主審:佐藤隆治