27節対東京1-2、真夏の夜のミス

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2006年7月12日(水) 19:00 ベガルタ仙台1-2東京ヴェルディ ユアスタ仙台



ボルジェス

チアゴ  ロペス
(萬代)    
磯崎 千葉 梁
(熊林) (関口)
村上 池田 木谷 菅井

高桑
サブは、萩原、中田、熊林、関口、萬代。東京Vの富澤はベンチ。
梅雨の合間の暑い日。夜7時でも空は、ほのかに明るい。気温28度、湿度80%と高いままのナイトゲーム。これから条件はもっと厳しくなる。中3日はいいわけにならない。平日でもかけつける14,058人。

前半から双方集中を欠いたパスミスのオンパレード。ベガルタの方が、より相手ボールをカット、ボールを保持しながら、ちんたらムードにお付き合い。マイボール、ルーズボールを大切にせず、簡単に自分の流れを切ってしまう。

2分、東京Vフリーキックからシュート打たれるもバーの上。5分を過ぎると一見ベガルタペース。村上が相手ボールを奪ってドリブルシュート、ヒットしない。7分にはコーナーのチャンス、こぼれを詰めきれず。10分、チアゴから梁がサイドに開いてのクロス、キーパ直接。途中まではボールを運べるので、すぐにでも点が取れそうな錯覚に陥る。しかし、ロペスにお任せするばかりで、動き出す選手が少ない。誰もいないのに、後ろばかり気にしてプレーが遅れる選手もいて、リズムが悪い。東京Vの方も、サイドバックの攻撃は散発で、むしろ引き気味。中央からマルクスが前線を走らせる戦術。しかし、タイミングは、まだぎくゃくでパスミス連続。

15分、チアゴから左サイドに流れたボルジェスにパスが通り、角度ないながら左足のシュートは枠内もキーパ。最初のビッグチャンス。21分には、ロペスの振り向きざまのシュートがバーに当たる不運。こぼれにも詰める者がいない。26分、には相手カウンターからエリア内侵入する選手を池田が粘り強く追ってゴールキックへ。35分には千葉が相手パスを読んでパスカット、とこの時間までは守りでは集中できていた。ただラストパスの精度が足らず。

我慢較べの様相の中、37分、カウンターからの東京Vがドリブルで木谷を振り切り平本がシュート、枠に弾かれるところ、詰めていた斉藤の足元にころがり、ワンチャンスを決められて先制許す。この瞬間、戻りが遅れ、左サイド完全にフリーにしてしまった。これで余裕の出てしまった東京Vにじらされて、攻めが単調になる。それでも、前半終了直前、早いリスタートからロペスがキーパー前で1対1、低いバウンドボールをダイレクトでヘッド、勢い無くキーパーに押さえられる。逆に東京Vにカウンターでボールを奪われ、早いクロスを放り込まれるがこれは高桑パンチング。そのままリードされて、前半終了。

後半。ビハインドでベガルタもようやく、両サイドも上がり始める。5分、ボールを回して、最後は菅井がシュート、DFはじきコーナー。スローインからチアゴがすばやく上げて、中央ロペスがすらしヘッドも枠外。12分にはロペスが落としたボールをボルが飛び込んで頭でたたきつけるが、キーパーに寄せられる。17分にも、ロペスがDFひとりかわしてグランダーのシュートはキーパーに触られコーナー。今日もコーナーのチャンスが、そこそこあるのだが、助走をつけて飛び込むような攻撃や、ゴールに向かう早いボールがなくて得点の匂いがしないのが残念。サイドからのクロスでも、相手ひとりのときでさえ、フェイントをかけて相手をかわす動きがないので、出された足にぶつけるばかり。

そして20分の悪夢。相手キーパーのフリーキックがワンバンでベガルタゴール近くまで飛び、池田がゴール中央でヘッドをやりかけ、突然スルー(高桑が声をかけたためとのこと)。バウンドしたボールが高桑の頭上を超え、アンラッキーな2点目を献上。自陣ゴール近くでワンバンさせるのがそもそも危険。
これで攻めるしかなくなったベガルタは磯崎、梁をさげ、熊林、関口を入れる。しかしそれでも、疲れて全体に動きにキレなく、ボールへの寄せが遅い。サイドをえぐってもクロスの精度を欠いて決定機がなかなか作れない。関口もスピードダウンしてサイドに逃げるプレー、熊林はドリブル多用でリズムが作れない。自分の特長を出せず、らしくないプレーが続く。ベガルタは、29分チアゴに代わり萬代入る。なかなかボールに触れなかった萬代が31分、前を向いて突破にかかり、倒されPK。相手一柳は2枚目で退場。

ここからまたしても悪夢。時間稼ぎやおいてあるPKのボールを触ったり、東京Vの反スポーツ行為が目に余る中イエローもなし。そして、ボルジェスのPKが高木に弾かれた!と思いきや、エリア内にはいったDFがこぼれに詰めていった関口に後ろからののファール。これで別のPKとして2回目。決定機阻止だからレッドでもいいはずもイエローどまり。2回目はボルも決めるが、今度はGKが動いた?それならそのままゴールのはずが、何がファールかわからず(関口がエリア内に早く入り過ぎた?)ノーゴール、やり直し。それでもボルジェスが3回目は決めて、ようやくベガルタの得点

 残り10分。まだ時間はある。ロスタイムも5分はあるはず。しかし、このごたごたで反撃のリズムが崩れたベガルタは相手10人で有利のはずが、マイボールを失うパスミスのオンパレード。自陣での不要なノールックパスで、味方との呼吸も乱れがち。気持ちの弱さを露呈してしまった。終了間際、萬代も中央からグランダーのシュート、ヘディングシュートも放ったがゴールは割れなかった。さらにロスタイム、ボルジェスが左サイドで、DFひとりをかわしフリーのチャンス、しかしらしくない、ふかしで枠外。そのまま試合終了。やり直しのPKはある意味ちょっとだけラッキーかもしれない。0-1よりは1-2。負け試合でも得点は取っておくことが、後できいてくる。


最悪の試合。それでも、積極的に相手ボール奪って、サイドチェンジ、ワイドに展開するところまでは、いい流れもあった。あとは、こぼれを狙って自分が決めようとする積極性。相手エリア近くの1対1は勝負。中盤からもシュート打っていく積極性がほしい。
次も中3日。一杯やって、とにかく寝ろ。できることはただひとつ、きっぱりと忘れて、いったん休み、その後自信がつくまで練習する。ボールに、相手に、寄せることに躊躇する選手は入替え。あなた任せでなく、自分がゲームを決める動きをする。パス&ゴー。アグレッシブとはそういうことだろう。これからの一戦一戦でミスを取り返してほしい。


シュート数:20-10、CK:8-5、FK:27-22 得点:ボルジェスPK) (東京V)斉藤、高木  警告:ベガルタ無し (相手)一柳2=退場、久場、森本、根占、海本 主審:早川一行