12節対水戸4-1逆転、千葉同点弾から、チアゴ、ボルジェス、菅井

  • 投稿日:
  • カテゴリ:
2006年4月29日(土) 14:00 ベガルタ仙台4-1水戸ホーリーホック ユアスタ仙台



ボルジェス

チアゴ  ロペス
 (中田) 
熊林 千葉 梁
(渡辺)(萬代)
磯崎 白井 木谷 菅井

高桑
サブは小針、渡辺、中田、金子、萬代。
真夏の日差しが脳天から降りそそぐユアスタ仙台。日向は夏模様。日焼け必至。15,511人。今日の試合、立ち上がりの硬さはあったものの、終わってみれば大勝。先制されたらどうしよう、無失点がどぎれたらどうしよう、引きこもられたらどうしよう、という心配性のひとたちの懸念をことごとく吹き飛ばす、ゲーム内容。そして、シュート練習の成果か、4得点どれもファインゴール。8戦負けなし、3連勝。

 前半初めは、無失点記録を意識しすぎたのか、動きが重く、パスミス散見で、高目のプレスをかけてきた水戸の攻撃に後手を踏む。次々と、コーナーやフリーキックを与えてしまう。しかし、流れからのシュートは前を向かせず許さない。3分、ベガルタもようやく攻撃、フリーキックに磯崎が上がり、エリア侵入、キーパーと1対1のチャンスも打ち切れず。その後は、また水戸の出足に押され気味。水戸はアンデルソンのポストプレーでキープ、サイドが上がってくる形で、今日は思いのほか攻撃的だ。10分間ほど中盤でのボールの奪い合いで互いにシュート打てず。13分、ようやくベガルタが、相手ゴール前でボールを回し、最後は菅井へのラストパス、もう一歩。14分、水戸のコーナー、ヘッドをフリーで打たれそうになるが、ファーに流れる。中盤省略のカウンター合戦が続き、攻守が激しく入れ替わる。

そして17分、ゴール中央35mのフリーキックを水戸に与え、吉本のキックは鋭く落ちるシュート、壁の上から急激に落ちるボールで、高桑動けず。久々に先制許す
しかし、これで却って、硬さのとれたベガルタが慌てずに相手陣内でボール回して、チャンスを伺う。21分には、ロペスからボルジェスがはたいて、菅井へ、エリア付近でボールを回すが、なかなかシュートまでいけない。25分からは連続コーナー3本をとるが、打てず。27分、逆にカウンターを受けるが、水戸のクロスのミスに助けられる。これ以降、水戸のシュートは枠に行かず、クロスの精度も悪くなる。

36分、磯崎のサイド攻撃からボルジェスのポストプレー、チアゴが切れ込んでシュートはキーパー。コーナーを得るが、こぼれを逆にカウンターを受ける。そして攻めあぐねの雰囲気を変えた一発が出る。前半44分、相手のクリアミスを、上がっていた千葉が思い切りよく、ダイレクトにハーフボレー、左足の抑えたミドルを豪快にネット決め、同点。ついで直後のロスタイムには、チアゴの球出しからからボルジェス、ボルDFを背負ってのポストプレーで落とし、スピードアップして侵入したチアゴが、DFふたりをかわして、左足アウトにかけシュート、ゴール右隅ギリギリに決め逆転。あっという間。いいプレーを見せていた水戸のキーパーもがっくし。

後半になると、ビハインドでも前に出てこない水戸を相手に、慌てずに、ゆっくりチャンスを待つベガルタ。カウンター合戦なら負けない。ボールが中盤で良く回り、相手がカウンターをかけて中盤が空いてきてから、逆クロスカウンターで攻め立てる。後半唯一のピンチは、5分、相手にコーナーをあたえ、キックが流れて誰も触れず、ファーにこぼれた瞬間。詰められたら危険だった集中切れ。しかし、それ以降はベガルタがやりたい放題。7分、チアゴのコーナーキックから、中央に上がっていた梁がロングシュート、抑えたいいシュートだったが、キーパーが弾いて止める。10分、ロペスからボルジェスが落とし、熊林がミドルシュート、キーパ正面。今日のボルジェスは、ポストプレーや、サイドに流すプレーを意識していて、アシストで貢献。強引割り込みは少なかった。

13分、今度はチアゴから磯崎へのスルーパス、抉ってクロスを上げれば、逆サイドにつめた菅井がたたきつけるヘッド。惜しい。その後20分にかけては水戸が反撃するも、単発攻撃でベガルタ守備陣に囲まれ、苦し紛れのミドルシュートは枠の彼方。そして23分、ロペスのクロスにあわせ、思いきりよく上がった菅井がそのままエリア内まで侵入、DFともつれながら右足ハーフボレーで狭いニアサイドからたたきこんで3点目。これでとどめ。 その後も、ボール際に強いブラジルトリオがボールキープしてためを作れば、磯崎、菅井がハーフラインより前の超高い位置まで侵入して、中には梁や熊林がドリブルで上がるなど、しばしばワイドに展開、未完成ながら「なんちゃってスペクタコー」。

30分には足が止まってきた水戸のボールをチアゴが奪って、裏のボルジェスへ難しい態勢からスルーパス、1対1は逃さないボルが、右足インサイドで確実に流し込んで4点目。完全に足がとまった水戸に対して、その後も左右にボール振ってゆさぶるベガルタ。40分にも相手ゴール前でボールを回してチャンスを伺う。ロペスからチアゴ、最後は梁が裏をとったが、おしくもオフサイド。ここでベンチが一気に3枚替え。チアゴに代え中田。熊林に代え渡辺広大、梁に代え萬代を投入。3-5-2の変形のような布陣、時間もなく、さらなる追加点はならなかったが、最後は危なげなく試合終了。

前半失点するまでの間、引いてカウンターかと思われた水戸が、高めのプレスでボールを奪って、アンデルソンに当て、サイドをえぐって攻撃というスタイルで来た。そのとまどいと、集中キレのパスミスもあって押しこまれたので、その辺は修正。しかし失点しても、攻撃力に自信があるので、慌てないプレーができたのが、これまでにない進歩。今日はロペスも早めのタッチでボールを出していたし、チアゴもムラはあっても、ここ一番では仕事する。徐々に攻撃もバリエーションが出てきた。あとは控え陣をどうやって使っていくか「贅沢な」悩み。


シュート数:11-10、CK:5-9、FK:20-13 得点:千葉直樹、チアゴ、菅井直樹、ボルジェス (水戸)吉本 警告:なし (相手)秋田 主審:田辺宏司