07節対鳥栖0-2 またもサイド突かれ後手に

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2005年4月17日(日)14:00 ベガルタ仙台0-2サガン鳥栖 仙台



大柴  財前


村上     関口
千葉(シュウェンク)

富田 根引 木谷 森川
(富澤)   (清水)
高桑
サブは小針、富澤、清水、萬代、シュウェンク。
鳥栖のボランチは元ベガルタの飯尾選手。

前半3分、後半5分ともに左サイドを抜かれ、えぐられると、逆サイドや中央でフリーの選手に簡単に決められ失点。後半、ベガルタが攻勢の時間帯もあったが、速攻ができず、相手が守りを固めた後での攻撃では決められない。

 朝方のにわか雨が一転、明るい日差しにやや強い風が、ピッチを横切る形で吹いている。13904人が今日もホームでの 勝利を期待して集まったのだが。
ベガルタが開始早々ゴール前につめたもののシュートまでいけずにいた3分、左サイド頭上をロングボールで抜かれ、カバーの根引をかわしてクロスを放り込まれる。ベガルタ守備陣、人数はいるものの、全員がボールの方へ目が向いているうちに、逆サイド背後から、簡単に決められ先制許す。これでベガルタの動きが固くなった。せっかくのマイボールも、素早く前 に出す視野が持てない。鳥栖はとにかくボールへの寄せが激しく厳しい。そして球出しは簡単で、味方のフォローがある。個 人のキープ力がそろっていない場合、遅攻は通用しない。速攻で早いボール回し、相手を振り回す、ベガルタがやるべき展開 ではないだろうか。

それでも9分、右からフリーキックから、こぼれを左にいた森川が粘り、クロスをあげるも中央で弾かれる。また、梁か ら財前へのスルーパス2本、相手ラインの裏をとるが、いずれも、おしくもオフサイド。16分、後方から千葉のフリーキック、 ゴール前のいいところに飛ぶが、追いつけず。18分、鳥栖のカウンターからピンチ。なんとかしのぐ。20分関口ドリブルから ロングシュート。ようやくチーム1本目。20分から30分は一進一退。鳥栖のロングパスが風にのって伸び、つながるのに対し、 ベガルタは相手のプレスで出し所を限定され、フィニッシュまでいけない。千葉の判断も遅い。しかたなく34分、村上のミド ルはバーの上。38分、右45度のフリーキックのチャンスから千葉のヘッドで折り返すも、ゴール前で突っ込む高さある選手が いない。。流れからのシュートが少なく、セットプレー頼みの感じで前半終了。

 後半、富田に代え富澤入れセンターバック、森川に代え清水入れ右サイドMF。センターの木谷が右サイドDFへ、 村上が左サイドDFに回り、関口は左に、と激しくポジションを代える。5分、関口のドリブル突破から梁のミドルシュート。 しかし6分、またも前半同様、左サイドライン際まで簡単に持ち込まれ、DF背後からつめてきた宮原に簡単に決められ0-2。 練習で準備した時間はどれくらいか分からないが、村上などは先日はボランチから右MF、今日は左MF、左DFと次々ポジ ションが変えられる。本人は言わなくても、「選手はロボットじゃない」とこぼしたくなるだろう。これで組織の守りといっ ても、連係をつくるのは容易でない。

後半になっても鳥栖の前線からのプレス衰えず、せっかくベガルタがボール奪ってカウンターをしかけても、ついてく る味方がなくスピードダウン、気がつくと鳥栖ゴール前はしっかり固められている。関口や財前などには二人三人とつぶしに きて、少し長く持つと、もう有効なパスの出し先がなくなってくる。20分、足を痛めた千葉に代えシュウエンクを入れると、 ボランチは梁へ。財前トップ下。ここからようやくベガルタの前がかり。清水がボールを追い、両サイドが上がって、根引な ども、ワンツーで上がって前線参加。シュウエンクもいいポストプレーでサイドにボールを流すも呼吸あわず。セカンドボー ルも拾って相手両サイドから攻めるも、弾かれる。21分の大柴のいいクロスや、25分左コーナーからファーサイドの富澤フリ ーでロングヘッド放つもゴール天井。29分財前のクロスから、シュウエンクが頭でつっこむが守られる。などなど連続攻撃は あるのだが、シュートまでに手数がかかりすぎて読まれてしまう。仕方なく遠めからのシュートも壁。この時間帯に点が取れ なかったのが痛かった。

30分を過ぎると、ベガルタも次第に攻め疲れ、鳥栖のカウンターとボール回しに翻弄され始める。それでも40分、シュ ウエンクのポストプレーから、木谷がつないで、ゴールライン際の大柴がシュート、こぼれを逆サイドに詰めていた関口のシ ュート、がDFにからまれて決まらなかった。このシーンがほとんど唯一、相手を崩した場面。最後はボールを追う余力がな くなり、試合終了。


最後までベガルタDFや中盤に執拗にプレスをかけ、球出しを遅れさせ、戻りも早い鳥栖に、内容的にも完敗だった。
残念ながら最下位争いのレベルの現状で、じたばたしてもはじまらない。富田にこだわるなら、前で使わないと持ち味 が出ない。4バックにこだわるなら、左は磯崎、右は三田などで早くメンバーを固定して、連係を深めていくほうが却って建 て直しの近道だと思われる。


シュート数:13-6、CK:5-4、FK:24-16 得点:長谷川、宮原 (以上鳥栖) 警告:高桑、富田、シュウエンク (相手)八田、井出口、長谷川、シュナイダー、一柳 主審:水口 洋次 記録員:渡邉晋