皇后杯準々決勝:ベガルタ仙台レディース(延長)0-0、PK5-3浦和L、ブリトニー、セーブ連発勝利

第37回皇后杯 準々決勝 12月19日(土)14時 ベガルタ仙台レディース(延長)0-0PK5-3浦和レッズレディース ユアスタ仙台



井上  有町

中野   嘉数
   (浜田)
川村 田原

万屋 千葉 山本 坂井
(井手上)     
ブリトニー

サブは、武仲、井出上、安本、浜田、小野。浦和Lは、後藤、吉良の2トップ。猶本、柴田、長船スタメン。
3回戦から、1か月空いての準々決勝。ベガルタは高良、浦和は清家を怪我で欠く。この時期らしい寒風の中、互いに攻め合い、両チーム合わせて34本のシュートが乱れ飛ぶ。しかし、両チームのキーパーのファインセーブ、守備陣のシュートブロックで、共にゴールを割れず。延長でもスコアレスでPK戦へ。

PK戦、先攻のベガルタ仙台レディースは、5人全員がゴール隅にきっちり決めたが、浦和Lは、2人目の猶本の枠内シュートを、GKブリトニーが読み良く横っ飛びセーブし、他3人は決めたものの、5-3でベガルタが勝利。
ブリトニーは、前半にも、アーク付近からの枠内FKをファインセーブしており、MVP級の活躍。


久しぶりに冬らしくなった仙台。午後1時で4.3度。
ユアスタは北寄りの風が強く、肌寒い。それでもバック・スタンドが開放されていたので、前半は時々日差しがあって、なんとかしのげた。寒風の試合の中、ベガルタの井上、浦和の猶本は半袖。

前半。
エンドを交換して、風下となるベガルタ仙台レディース。立ち上がりから浦和Lが寄せを強める。1分、浦和Lのロングシュート、枠外。2分、CB山本が詰められ、ボールを奪われそうになる。3分、ベガルタのカウンター、中野から井上、シュートは打てなかったが、ボールを回し、川村が攻撃参加して、えぐってのクロス、中央合わず。その後、一進一退も、浦和Lのプレスで、なかなかベガルタはチャンスが作れない。

6分、浦和Lのクロスはブリトニーがキャッチ。7分、右サイド嘉数がアーリークロス、流れる。8分、浦和Lにえぐられ、コーナーを与える。セカンドボールを放り込まれるが、ブリトニー。11分、パスカットされ、中央から猶本にシュートを打たれるが、ブリ正面。13分、今度は嘉数がパスカットして上がるが、シュートは打てず。16分、縦にパスをつながれるも、クリア。

17分、ベガルタエリア・アーク付近で浦和Lのフリーキック。猶本のキックは巻いて枠内も、GKブリトニー反応して、弾き出すファインセーブ。危なかった。20分、今度はベガルタがカウンター、井上がキープして、上がってきた坂井がクロス、キーパー。22分、浦和Lがベガルタ左サイドをえぐってのクロスに、フリーで合わせられたが、シュートは枠外。出場数の少ない万屋のサイドを狙われている。ここまでベガルタは、シュートらしいシュート無し。

26分、浦和Lのボールを回され、シュートされるが、枠外。コースを塞ぎには行っている。27分、ようやくベガルタもゴール前で回して、有町?のシュート、キーパー正面。29分、一度戻す縦のワンツーで、川村が飛び出しシュート、コーナーを得る。例によって中野がキッカー。ショートコーナー、ニアに走り込んだ井上がヒールで流したところを、フリーで川村シュート、クロス・バー!デザインされたプレーか。最初の決定機。ここで、中野と嘉数がポジション・チェンジしていた。

ここからベガルタも反攻。32分には、坂井が上がってクロス、コーナーを得る。中野のキックに、中央でうまくどフリーの坂井、キーパー飛び出て無人のゴール、楽々ヘッド、決めたか!・・・はずしたwあまりにもフリー過ぎて力んだか。33分、浦和Lに久々にクロスを入れられるが、流れる。35分、ベガルタの中央突破に、浦和Lの岸川がファールでイエロー。中央35mでフリーキックを得る。中野のキックに千葉がうまくヘッドを浮かせるが、キーパーが戻りながらのキャッチ。

38分、パスカットされピンチも、山本がうまくクリア。相手のスピードにも負けないカバーで、今日も随所で効いていた。40分、ようやく相手のペースに慣れてきた万屋が、左サイドを一人でドリブルで持ちこみ、エリア内侵入。しかしここで足をかけられ、倒れ込む。ノーファールの判定だったが、起き上がれない万屋。担架でピッチ外へ。古傷でないといいのだが。ベガルタ10人。浦和Lの攻撃をオフサイドでしのいで、44分、万屋に代わり、井手上が急遽入る。

30分過ぎから、ベガルタも相手のプレスに慣れ、チャンスをつかみはじめたが、前半は互いに決定機を決められず、スコアレスで終了。

後半。
陽ざしが雲に隠れるようになり、北風が沁みてくる。ベガルタ風上。開始40秒、浦和Lにコーナーを与えるが、クリア。2分、右サイドでつないで、クロスを入れるが、キーパー。5分、ベガルタ左サイドを突かれ、フリーでGK越えのループ・シュートを狙われるが、クロス・バー。助かる。途中で触っていたのか、コーナーを与える。これをしのいで、カウンター、決まらず。7分、浦和Lの攻めに、川村?体を張って止める。9分、浦和ゴール前で、有町が粘り、川村がボールを奪って、最後は有町のシュート、決まらず。

10分、浦和Lに攻め込まれるが、オフサイド。11分、浦和Lの連続攻撃、最後は川村が戻ってシュートブロック。入れさせない!その後は中盤のせめぎ合い。間延びしてきた。16分も押し込まれるが、今度は有町が戻ってカバー、ボールを奪うとそのままカウンター、しかし、途中で不可解ファールを取られる。18分、右ライン際35mのフリーキックを得る。こぼれを再び中野がクロス、有町のヘッド、枠内もキーパーのセーブ。

21分には、右からの井上のクロスに、ファーでフリーだった中野のヘディングシュート、サイドネット。ベガルタの多彩な攻撃が出始めた。23分には、GKブリトニーのキックを受けた井上が、そのままドリブルでシュート、枠外。24分、浦和Lのクロス、フリーで打たれるが、クリア。25分、田原がフェイントでかわしながら前進、最後は井上へのパス、井上ミドルシュート狙うが、枠外。27分、浦和Lにエリア内まで攻め込まれ、ブリトニー飛び出るがキャッチできず、大ピンチも、何とかクリア。そこからカウンター、有町のシュート、こぼれるところ、上がった坂井がクロス、これは流れる。一進一退の攻防。浦和Lは、長野がドリブルで横に動いてチャンスを作ろうとする。

30分、またGKブリトニーのキックを井上が受けて、ドリブルで一人抜き去り、シュートも、キーパーのセーブに合う。このあたりから、やや疲れも見え始めた両チーム。35分、浦和Lのミドルシュート、キーパー。37分、山本から坂井へのパスが通り、裏を取るが、クロスは当たり、コーナーを得る。川村のヘッドも、寄せられ枠外。39分、川村のパスに井上がドリブルから、クロス、もう一歩。41分、ベガルタのカウンター、嘉数から川村、アーリークロスもキーパー。43分、浦和Lゴール前でベガルタが粘り、井上のシュート、枠外。44分にも中野のクロス、キーパーキャッチ。

後半、終盤はベガルタ優勢も決めきれず、浦和Lもフリーのシュートが決まらず、スコアレスのまま、10分ハーフの延長戦へ。


延長戦。陽も落ちてきて照明オン。風は冷たく非常に寒い。浦和Lは、カードを貰っている岸川に代え、粟島を入れる。

延長前半。
いきなりベガルタが、相手エリア右角でフリーキックのチャンス。川村がヘッドで合わせ、キーパーこぼすところ、詰めきれず。5分、井上がまたもドリブルで相手DFをちぎり、角度無いながらフリーでのシュート、枠外。惜しい。7分、坂井が上がってクロス、ライン割る。追加時間2分のところ、浦和Lにコーナー与え、いやな時間帯。中央フリーで、ダイレクトのシュート打たれるが、はずれ、2本目のコーナーもクリア。10分はあっと言う間に過ぎる。

延長後半。
ここで嘉数代え浜田が入る。井上がサイドに回る。開始30秒、いきなり浦和Lにコーナー与える。これはしのぎ、ベガルタが、坂井、井上と右から攻める。3分、田原のミドルシュート、枠外。4分、有町が粘ってボールを奪い、川村から、最後は浜田のシュート、枠外。その後、浦和Lにスルーパスを通されるが、キーパー。6分、井出上のクロスに川村のシュート、キーパー弾くところ、混戦から浜田が押し込んでゴール!かと思われたが、オフサイドの判定。

7分、浦和がサイドチェンジからのクロス、中央フリーでシュートされるがヒットせず、ブリトニー正面。危なかった。10分、浦和Lのコーナー、蹴る前にホィッスルで、延長戦終了。結局、延長でもスコアレス・ドロー。
浦和Lからすれば、CKを蹴らせて欲しかっただろうが、ルール上は、ボールが浮いている間でも、笛を吹いて試合終了がある。


PK戦。ベガルタ先攻。
ベガルタ:川村○有町○中野○浜田○井上○
浦和L :乗松○猶本x後藤○吉良○ --

ベガルタ仙台レディースは5人全員が、落ち着いてゴール隅に決める完璧なシュート。そして、浦和Lの猶本の枠内シュートを、ブリトニーが良く読んで、横っ飛びに弾き出し、勝利をつかんだ。一つ決めるごとにガッツポーズを決める、ベガルタの選手。ホーム・アドバンテージを活かせた。

寒いユアスタを忘れさせてくれた熱い勝利。しかし、ドラマは始まったばかり。

シュート数:20-14、CK:4-5、FK:11-10 得点:なし(PK戦5-3) 警告:(浦和L)岸川 主審:千葉恵美 入場:2,053人


本日の勝利でベスト4となり、まず強化費100万円ゲット。
次は、中3日で準決勝、12月23日(水祝)11時、等々力でINAC神戸と対戦となりました。アウエー感一杯になると思いますが、澤さんを安心させる勝利を。

(追記)DF万屋美穂選手がこの試合で、右膝前十字靭帯断裂で全治6か月