おコラむ2004

15,101人
 昇格争いから脱落して、「消化ゲーム」となってしまった最終戦。それでも15000人を超えるサポータ・ファンが集まった。昇格挑戦試合の天童が12000人だったことを考えると、これは簡単な数字ではない。明日のJ1の試合でも、この数字に達しない試合もあるだろう。悔しい思いや吹っ切れない気持ちを抑えて、それでも勝利を希望するひと達がこれだけいるということを、関係者の人達は噛み締めて欲しい。

 この基盤を元にベガルタはもっと上を目指し、サッカーの質においても「典型的なJ2のチーム」ではなく、J1のチーム、選手及び選手をめざす子ども達の目標となるチームにならなければいけない。新監督とスタッフには、3万の目が厳しく注がれていることを忘れないでもらいたい。身勝手やその場しのぎの嘘は排除して、厳しく強く、勝利に貪欲なチームを作ってもらいたい。
 そして、誰であれ、挑戦するひとたちなら、どこまでも応援する。


目標を揃って宣言せよ
 来季の目標は一体何?社長、GM、監督が揃って会見し、何を目指し、どう補強を進めるのか明言してほしい。互いに話し合わず、こそこそ、第3者に悪口言い合う、あるいは逃げ回っていても何も進まない。応援する側が来季に求めるのは当然即昇格。特に第一クールからダッシュしないと、その後が厳しくなる。時間は多くはない。また一からやり直しで、選手の特徴をつかみ、戦術を監督好みに修正し....なんてやっていて間に合うのか?
 できる、というならそれはそれでいい。自信を持って「昇格できる」と宣言し、そのために最大限の努力すると、社長、GM、次期監督そろって発表すべきである。

 本来、今年のチーム構成、成績の責任の多くを担っている人が、今年の成績の責任で監督を変えるのというであれば、来年の成績には、変えた人間に、今年以上の責任が発生する。自分の進退をかけて、どういうチーム構成にし、補強を実行するのか、新監督が現監督より昇格に向けてベターな選択であるという具体的な根拠を、きちんと説明すべきである。それくらいできるでしょう、責任者なんだから。


仙台スタジアムの別名
 仙台市は仙台スタジアムの命名権販売を考えているという。それが、ベガルタの専用練習場資金など、支援予算につながれば結構なことである。そこで、ちまたで人気のイテ企業や地元に拘らず例文を考えてみた。
「電力ダイナモ・スタジアム」、「やまやドリンク・スタジアム」、「ユニクロ・ベーシック・スタジアム」、「アサヒ・ドライ・スタジアム」、「バイタルネット・スタジアム」、「オンワードFWスタジアム」....ん、どうも今いちぴったり決まらない。名案浮かんだ人は市長に教えてあげて。


鋼のサポーター求む
 満員のスタジアムや、"にわか"人気に口をとんがらせていた、へそ曲がりだけど、気は優しくて小金持ちの貴方、いまこそ「俺が育ててやる」と鋼のサポーターとしてデビューのチャンスです。
 マスコミが持ち上げるから、みんなやっているからでは動かないが、誰も出て行こうとしないとき、敢えて火中の栗ならぬ年間チケットを買う、男気のある貴方こそ、背中で語れる大人のサポーター。

 才能はあるが、まだ発展途上の選手たちを、叱咤激励し、「俺が育てた、俺がチームを救った」とあのバー・カウンターで自慢できる今がチャンスです。ベガルタ新生の錬金術師ならぬ錬魂術師、いや伝道師としてスタジアムに一歩を記して下さい。


吹っ切って2
 天皇杯、ファン感謝祭と、うまい具合に強張りが抜けた日程。さあさ、今やプレッシャーは他所のチームに転移しました。思い切って行こうじゃないの。チャレンジャーなんだから、ねちこく、えげつなく行こう。どこまで行けるか、お楽しみはこれからって優雅に言える感じでもなくなった。わずかながらの可能性にかけるのと、順位を少しでも上げるという意味でも、先を見ずに、まず一つ勝て。


それでも勝ちに行く
 プロとアマの違い。プロは、勝つのが仕事。プレッシャーがあるところでも、自分の技術を、いかんなく発揮できるのがプロ。巧いだけなら、マアでもそこそこの選手はいるかもしれない。しかし、衆人監視の中で闘志を見せ、前日、たとえ眠ってなくても勝ってしまうのがプロ。無責任に言葉をもてあそび、結果責任を問われず、期待もされていない一般人とは違う厳しい世界にいる。それが分かるからこそ、多くの人がスタジアムに足を運び、感動できるのだ。
 今のひとつの勝ちが、次ぎのドラマに繋がる。誰が信じなくても、俺は信じている。ベガルタの選手たちが、プロの闘志を、生き様を、見せてくれることを。


総力戦
 鳥栖戦のサブのメンバーは今季最強布陣だった。小針、根引、村上、熊谷、萬代。スタメンを張れる選手ばかり。ルーキーの萬代も、スタメンの梁、中田と共に出場数を重ね、今やチームの一角をなしている。今後、どうしても点を取りたい時、リードを守り切るときなど、力があり、連携も心得ている選手が、ベンチにいなければならない。短い時間で結果を出すという、重要な役割、スタメンと同等の責任がある。
 勿論、ここに入っていない選手にも、それ以上のパフォーマンスを示すことで、チャンスがある。しかし、それは積極的ではあっても、ひとりよがりのプレーではなく、チームの勝利に直結するものでなければならない。
 求められる目標ははっきりしている。それに向けて全員が、わき目も振らず邁進してほしい。


厳しいのは相手も同じ
 ひとつも落とせない試合が続く。これはきつい状態だ。だが、考えて見ると他の上位チームも同じだ。ひとつ落とせば、たちまち厳しくなる。要するに我慢比べ。下位チームも引分け狙いでいられる時期じゃない。勝ちに向かってくる。上位の団子状態は、別にラッキーとかじゃなく必然的に二つに割れる。できることは、粘り強く目の前の試合を勝って行くことだけ。
 都合よく言ったことを忘れるネガティブ・マスコミは放っておけばいい。状況の違う昔の話をなぞるのも意味がない。物語は、今プレーする選手によって今、作られる。どん底から這い上がってきた選手たちには、十分資格がある。ただ、それは最後は自分たちで勝ち取るしかない。背中を押すことができるのは、選手自身の強い気持ちと、信じて応援する我々だけだ。やればできる。


勇気を持ってミドル打て
 なかなか思い通りに点が入らないと慎重になってくる。完全に崩したり、フリーになるまでシュートを打たなくなるは人情かもしれない。しかし、引いて人数かけて守られることが多いリーグでは、もっと早いタイミングでシュートを打つべきだ。リャンではないが、シュートすることでリズムができる。一回切って、戻る時間もできる。遠めのフリーなら強烈シュートだけでなくコントロールしたボールで狙うのもいい。ホームランでも打たないよりまし。
一歩早く、迷ったらシュート。


財前復活
 8月8日対川崎戦は、劇的ドローとはいえ、内容的にはほとんど圧倒されていた。しかし前半20分までのベガルタの攻撃、とりわけ財前の動きに驚いた人も多かったのではないか。トップ下とはいいつつ、左右に激しく、かつトップスピードで動きまわり、ヌネスや寿人、そしてシルビーニョとめくるめくパス交換。時折、サイドにも切れ込んでラストパス。これが両膝靭帯をやった男の動きだろうか。

 らしくない運動量で、これは後半、持たないのではと思ったが、案の定(笑)。でもいいのである、控えに夏の好きな西谷がいるわけだし、川崎相手には、先に仕掛ける必要があった。まだ送り手財前と、受け手FWのコンビネーションが完成したわけではないけれど、あの20分が60分ぐらいになり、FWがペナルティエリア内で、もっともっと、ゴールに向かって動き、MFがこぼれを枠内に叩き込むようになれば、得点力は飛躍的にアップするはずである。10番の復活は大きい。


勝ちが価値
 第2クール、前半戦22試合を終えて、8勝8敗6分けの5分で勝ち点30の7位。スタートライン程度かと思ったら、走りだしているのは川崎の57だけで、その他は、どんぐりころころ。2位の大宮でも勝ち点35。ベガルタにも、他の多くのチームにも、可能性はある。

 まだ何節あるとか、がんばっているからとか、和気藹々で楽しいなど言っていると、結局選手自身が、みんなが不幸になる。昇格争いに判定勝ちも努力賞もない。

 もうすぐ夏場の連戦が始まる。暑いのは分かり切っている。楽したけりゃ、前半で3点リードしてみろい。ま、そんなに甘い試合はないだろう。とにかく、勝ち点3にこだわった戦いを。容赦なく、えげつなく、ゴールを。


ガスパルと秋葉くん
 春のキャンプの練習試合では毎試合のように点をとっていたガスパル。当初は激しいプレーもあった。時折見せるスピードや、開幕3連敗の後で光明を灯した川崎戦開始5分のPK奪取、水戸戦でのヘッド2発など、まだまだ力は出せるように見える。10日の湘南戦が最後となってしまうが、監督は結局全試合使うようだ。なんだかんだいって、中央で高さを生かし、放り込みを跳ね返していたのも事実だ。
 迷い道に嵌ったのは、おそらく言葉の問題だけではないと思う。故障を抱えていないことを願う。仙台での経験を無駄にせず、また、慣れ親しんだ地で、本領を発揮してもらえたらと思う。

 一方、メンバーの中で唯一サテライトを含め、一試合も出れず、怪我に苦しんでいるのが秋葉。公式発表はないが、足指骨折で近々手術するという。5月に練習をみた時は、マルコスと共に黙々とランニングをしていた。中原と同様だとすると、長期に渡るリハビリになるのか。。貴重な左戦力なんだが。試合に出られないから、コールもブーイングも浴びることがない。でも「かわいそう」なんて失礼なことは言わないよ。中原も、もがきながら乗り越えた。これで学ぶこともあるだろう。必ず仙台スタジアムに出てきてくれ。やじらせてくれ。待ってるぜ。


マルコス時代
 2002年11月23日J1・2ndステージ14節、対札幌戦。前節、足を捻挫して出場が無理かと思われたマルコスが、痛み止めを注射しての強行出場、2得点を上げ、ようやくJ1残留が決まった。残り2試合、チームも、サポータも、監督も、誰もがマルコスに頼っていた。彼の選手寿命なんて考えちゃいなかった。とにかく絶対残留。これ以降、マルコスは怪我から完全に回復できず、ついに今日2004年6月30日ベガルタを去る。

 頼っていたのは我々で、彼ではない。怪我したのも、彼のせいではない。我々の願いを形にして来日即34得点でJ2得点王、昇格の原動力となり、J1でも一年で18点とった。そして先のことも考えず、目の前の勝利のために戦ってくれたのだ。あの時マルコスが出場せず、一年で降格していたら、チームはどうなっていただろう。今、活躍している新人たちも入団しなかったかもしれない。

 得点だけではない。マルコスがいてはじめて、財前や岩本が甦り、山下が解放され、そして寿人が自信をつけた。ゴールの楽しさを教えてくれた。裏を取る技を、マークをはずす形を、タイミングのいいヘッドを見せてくれた。。。ありがとう、という言葉以外、ないではないか。

 ベガルタの「マルコス時代」は確かに幸福な時間だった。最後は残念な形だったけれど、すべてが終わったわけじゃない。お互い、これから、新しいサッカーの幸福を見つけよう。マルコス、ありがとう、さようなら。Obrigado! Ate logo MARCOS.



滞空時間+
 森川選手が契約半年延長とのこと(6/17河北)。半年契約だったんだ。。まさに背水の陣だったわけか。開幕の頃の不調から、辛抱強く復活、いまや守りのキーマン。身長なくとも滞空時間の長いヘッドで、敵の長身FWに競り勝つこともしばしばある。そして機を見てのオーバーラップ。これからも、守りではノーファールでガツガツ行き、攻めの起点としても、得意のロングフィードを活かし、相手を霍乱してほしい。

 ところで、ベガルタで、滞空時間が長く、相手と競り勝つヘッドがうまいのは、森川と千葉直樹、そして中原。あとの二人にも望むチャンスをモノにできる時が必ず来るはず。しつこくボールを追い、"空"で待て。


嫌がられるFWに
 今年入った選手は知らないかもしれないが、去年は、エデーというFWがいた。
さっさと帰国してしまったし、ロクでもないといえばそれまでだが、とにかくハングリーだった。控えの時でも、試合前のシュート練習から、左足の押さえた強烈シュートをほとんどゴールの下隅に決めアピール。試合では、PKは俺に蹴らせろとダダをこねる(入れるからいいけど)。コーナーを蹴らせようものなら、壁の相手選手をノックダウンさせるほど、思い切り蹴る。混戦では長身大柄の体を生かし、体重をかけて「合法的に」相手を押し倒す(笑)。とにかく、DFから見たら、近づいて欲しくない選手だったと思う。

 今のベガルタのFW陣は、それぞれ特徴があって楽しみだが、どうもピッチ上で、「いい人」過ぎるように見える。細かくDFをつついたりしている選手もいるが、そんなものは脅威でもなんでもない。「印象派」の黒服に言い訳を与えるだけだ。それより、エデーのような大砲でなくても、DFの陰から足を回しこんでのシュート(バロン参照)、「打ちますよ」と見せて、一回フェーク入れてのシュート、顔はラストパスでも本当はシュート、ガンガンとキーパーの前に飛びこんでくる嫌な奴、になるべき。ケガしない程度に。
 きれいなシュートである必要はない。とにかく、いつシュートするか分からない、どこからでも打ってくる、そんな嫌がられるFWになって貰いたい。緊張させれば、キーパーの動き出しは遅れる。得点のチャンスが増す。ピッチの上では嫌われた方が勝ちだ。(6/10)


15minutes
 5月は、2セットの攻撃陣の得点力、中盤とDF陣のバランスが良くなってきて好調。しかし局面ではけっこう危ない橋も渡っている。相手のあることだから、どんな試合でも攻め込まれる時間帯は、ある程度でてくる。それを前提に、波があるとしても、先に点を取るなど主導権を握り、相手を先に疲労させられれば、勝つ確率は上がる。
 前半の15分、後半立ち上がりの15分。ここでのエンジンのかけ方が重要。終盤は控え攻撃陣の投入とともに、攻撃モードに入るで分かりやすいが、「入り方」が中途半端で、消極的だと受身に回る。全員の攻守切り替えの意思統一が出来たとき、強いチームになったといえるのだろう。それには、ベテランの大柴の運動量が目立つようでは、若手は情けない。鋭い上がりとシツコイ守り。それに自信があってこそ攻撃参加も思い切ってできる。10%増量で、もうひとがんばり。


"アグレッシブ"に
 ようやく選手自身がふっきれ、本来の力を出せるようになり、次ぎの段階に進む時が来た。監督の話にも "アグレッシブ"にという言葉が出てくるようになった。こういうと単純に守備よりも、攻撃的に、前へ、前へというようにとらえたくなるが、そうではないだろう。

 求められているのは、運動量豊富に、攻守のバランスを取りながらスピーディーに攻めること。そのためには、全選手が守備においても、積極的(アグレッシブ)に貢献しなければいけない。高い位置でプレス、前線でも相手ボールに粘って、相手の攻撃を遅らせることができれば、それが反撃につながる。今、出場機会に恵まれていない選手も「あれができない」「これができない」ではなく、「これができるようになった、見てくれ」と動き回ればチャンスが回ってくるはず。

 常に運動量を維持して、可動範囲が広がることは、単に戦術にマッチするかどうかだけでなく、選手個人の選手寿命を延ばすことにもつながる。楽しいサッカーをしたいなら、長くプロとして活躍したいなら、練習で自分に妥協せず、アグレッシブ(挑戦的)にいって貰いたい。それは必ず結果につながるはずである。その姿を見たい。


意思疎通はワン・ツー
 選手ひとりひとりは、局面ではミスを恐れず、自分で判断してプレーしなければいけない。ここはセーフティか、勝負に出るのか。約束事は大枠でしかない。同時に、サッカーはひとりで、できるものではなく、チームとしての連携がある。それが分かっていながら、試合の中でお互いちぐはぐな動きになるのであれば、まだ意思疎通が足らないという事だろう。

 意思疎通は片方だけでは成り立たない。コミュニケーションはワン・ツー・パスのようなものだ。まず、自分がパスを出さなければ、相手から何も返ってこない。相手が近づいてくるのを待つのではなく、自分から問いかける。相手がいないところで文句をいっても問題は解決しない。ふだんから俺はこうする、お前にはにはこうしてほしい、どうだ?と、どんどん問いかけることを、もっとやってみるべきだ。言語が違うなら相手の単語くらい覚える。絵を描いて話してもいいだろう。フロントは通訳を常勤にする。それぞれが、できることを自分からやる。それがスタートだ。


ベテランMFへの期待
 開幕前の練習試合のミスや序盤の動きの悪さから、手厳しい批判を受けてきた左の原崎と右、財前。若返ったチームの中で彼らの経験と運動量、そしてラストパスの精度がチームの勝利のカギを握っているだけに、求められるものが大きい故のことだと思う。
 ここ2試合では、次第にカウンター主体の今の戦術の中で、守備のバランスを取りつつ、一発で決定的場面を作れるようにもなってきた。キーとなるボジションなだけに、集中を欠くことなく守り、攻めでは、もっとスペースを生かすパスも欲しいところ。
 西谷選手が加わると、どういう構成になるのか分からないが、チーム内でどんどん言い合って、抜け目ない攻守を作っていって貰いたい。両ベテラン?の新境地が、若手の力も引き出すはずだ。


どんと構えよう
 これまではピークを開幕に持ってきて、最初の貯金を頼りに、後半負けがこんでも帳尻を合わせるパターンばかりだったから、初めの勝敗で全てを占ってしまう人も出てくるのだろう。
 しかし、長丁場、色々な事が、他のチームにも必ず起きてくる。今季は逆に追い込みを狙う。今は何とか守りしのぎながら、メンバーが揃うのを待つ。補強に向けての情報収集は常にやって貰わないといけないが、時期的に欧州市場のトコロテンが出てくるまでは、「強力」な人材は、なかなか出てこないのではないか。

 確かに今は厳しいが、一戦一戦、課題を克服して、次につなげる。そのための何かをする。ただ、そこに、「選手と共に戦う気持ち」ではなく、投げやり、腹いせ、ノスタルジーが見え隠れしているのでは、選手を動かす力にはならない。現にピッチ上にいる選手達を、粘り強く、リズムにのせて結果につなげたい。下ばっかり向いていても腰が曲がるだけ。前方ルックアップ!まず、応援する側がどんと構える必要があるのではないか。


ブー・フー・ウー
 怪我人、しかも骨折などの重傷者が続出している。大敗が続き、呪いたい気持ちもあろうけれども、本来、敵に向けるべきエネルギーを、内にばかり向けたバチがあたったようにも思えてくる。
 短期的には、メンバーを揃えるのも大変厳しく、若手を起用せざるを得ず、戦術うんぬんの状況ではなくなった。かっこ悪くても守備的に行って、勝ち点をなんとか積み上げ、ちゃっかり若手の経験値を上げられれば、オッケーなのだが、若手の怪我も怖い。バックアップメンバーも含めて、レンタルを含む補強も必要になってくるだろう。
 緊急事態。ブーイングしたい気持ちはぐっとこらえて、 ブー・フー・ウーでも歌って誤魔化し、今は、若手を盛り立てていくことを優先したい。


菅井よ、再チャレンジだ
 菅井が開幕スタメンでいきなりトップ下。監督の「育成」方針が垣間見えるが、正直、まだ足りないものだらけ、というのは本人が一番理解しているだろう。プレッシャーのある中で、動き出し、スペース作り、前線からの守り、そしてフィジカル。
 しかし、ガチガチで動きの硬いメンバーの中で、猛然と相手にぶち当っていたのも菅井。無茶して怪我は困るが、当ったあと、ケロっとして立ち上がる図太さがいい。前半終了まぎわ思い切り良く最初のミドルシュートを打ったのも菅井だ。しかし、枠に行ってないぞ。出るだけじゃなく、結果を出さないと。もう目標は次の段階だ。次は必ず勝利に貢献できるよう、鍛えよ。


お行きなさい、J1へ!
 お行きなさい、いざ、戦いの場へ。既に道は選択された。選手は、練習を積んだ自分に自信を持ち、J1復活への道に、つき進む。最後にものを言う「勝利へのこだわり」、その基になるのは、いかなる時も諦めない強い意志と練習の日々だけである。

 不安要素や弱点は、どのチームにも存在する。「強敵」と言われるあのチームは、主力が全部揃う日数はどれくらいなのか?「得点力がある」あのチームの監督は、J2を知らないどころか監督も初めてではないのか?データのみで語るデスク・トップ「評論家」、現場で選手の練習や動きを見ていない占い師もどきの意見に、右往左往する必要はない。totoではずしまくるだけだ。

 問題があれば、その都度、やる気を持って問題を解決していくがどうか、だけである。修正の繰り返しがサッカー。試合は次々行われる。二者択一で問題解決するのではなく、同時併行で、ことにあたる。ふつうの社会と変わることはない。
 J1昇格は、プロ選手にとって最終目標などではなく、最初の一歩に過ぎない。ベガルタにとっても、見栄でもなければ、身の丈不相応なことでもない。去年の悔しさを胸に、一年勝負に出ている選手たちを前に、戦う前から、逃げ口上ばかり考えている人は、誰を応援しているのだろう。

 誰とも「心中」はしない。聞こえのいいキーワードで誤魔化さず、共に生き残るすべを考える。そして復活する。勝ってから信じるのではなく、信じて勝つのだ。


センダイ・ホーム・ダイレクト
 2月28日午後、今年初めてのホーム練習を見た。去年もほとんど見る機会がなかったが、メンバーも大幅に変わったこともあり、是非ホーム初日を見たかった。気温7、8度鼻水をすすりながら見てきた。

 こばやしさんのキャンプ報告にもあったが、はっきりチームのスピード・テンポが去年までと全く違う。早く、強く、ダイレクトでパス。この精神がどの練習メニューにも入っていて、根本からチームカラーが変わった気がする。短いインターバルで、スピードを要求される練習は、気を抜いている暇はなく、かなりきつい印象。しかし全体の動きはいい。

 この日の主力組みは、FW大柴、寿人、トップ下西谷、右財前、左村上、ボランチが石井、シルビーニョ、3バックが渡邉、ガスパル、森川、キーパー高桑。控え組みでは西、萬代がツートップで、菅井前目、と左村田に右中田、千葉、原崎ボランチで、3バックが小原、数馬にもうひとりが、テスト生か練習生?の小柄の左DF、キーパーが小針と萩原が交代でというところ。

 見たかった関口は、けががもう少しのようで、秋葉、中原、大河内とともにいない。マルコスは別メニューながら、足を蹴り上げる様を見ていると、かなりいい線に来ている模様。
動きの良さが目立ったのは、西谷と中田。監督の指示にもっとも良く反応しているのが西谷で、最も動きにキレがある。中田もセンタリングが正確でスピードもある。また財前と西は随分と監督に指示を受けていた。期待されているからであろう。財前が、この時期にトップスピードで上がっていく様は、久方ぶりのような気がする。あと守備陣の連係のブラッシュアップというところか。今季は展開の速いサッカーが見られそうだ。


休むのも仕事
何年か前にも同じことを書いたような気がするけど、体作りには休養というか、睡眠が運動とセットにならないといけないらしい。昼間のトレーニングで、ブッツブツに切れた毛細血管が、睡眠時に修復されて初めて、筋肉が太くなってくるとのこと。
 トレーニングと十分な睡眠、この繰り返し。さらに、それだけは解消されない、精神的な疲労もある。その解消法は個人の趣向につながっているから、一様ではない。スマイルくれ、サインくれと、サービスを要求するのはやむを得ないところもあるが、「駄々っ子」じゃない大人なら、時と場合を、わきまえる必要はあろうかと思う。


スタンドも埋める
 懸案だったユニ・ポンサーの空きも、ショーツが「仙台進学プラザ」さん、背中が「廣済堂」(広告はWorkin)さんに決まり、昨年並みとはいかなくても、まずまずの額を確保した。スポンサーさんの英断には感謝したい。企業イメージは間違いなく10倍アップしてます。進学プラザさんで合格を決め、いままで立ち読みだったQJをちゃんと買い、引越しの時はアイリスの衣装ケースを買い求める人が増えることでしょう(^^)。

 後は、ホームゲームの動員(できればアウエーも)。ほとんどの選手が大観衆の中でやりたいと言っている。津波のような声援で選手を後押しする。そして結果を求め、結果を出す。
 何も前提条件はない。「スタジアムに行こう、試合を生で見たい」と思った瞬間に、既にこころはゴールドに染まっているはず。まずは、チケットを買いなされ!一緒に泣き笑いしましょうぞ。あ、ただ相手チームの色を着るのは避けてね。


3バック
 もろもろの報道をみるとズデンコは3バックでスタートするようだ。現在のところは、ガスパル、渡邉、小原が有力の模様。さて、そうなるとサイドの布陣がどうなるか。MF陣の競争も激しくなる。頼もしいのは、選手たちが監督も目ざすところを体感的に理解して、運動量、スピード、組織的なプレーに向けて準備していること。経験値だけに頼るのでなく、練習を通して一段高いレベルを目指す。ここは焦らず積み上げ、総合力を高めて貰いたい。


飛べ!ベガッ太
 ベガッ太って、鷲なんですけど。どうも飛ぶより、足技を披露したがるけど(笑)。最近はチアリーダーと踊ったり、イベント出演で大忙しだけど、あくまで鷲だからね。今年は「飛躍」して貰わんと。ロバに羽が生えるなら、ベガッ太が飛んでもおかしくはない!(無理?)
ところでJ'sGoalでランキングをやっていたので、J2各チームのマスコットを見てみた。チーム名との関係からか、マスコットなしのところもある。しかし、どこも親しみ易さを狙うあまり、あんまり見た目は強そうな感じにはなってないな~。

札幌:「ドーレくん」(しまふくろう)、山形:(無し。モンテディオは山の神)、
大宮:「アルディ」(りす)、水戸:「ホーリーくん」(龍)、
甲府:(無し。ヴァンフォーレは風と林)川崎:「ふろん太」(イルカ)、横浜FC:(無し)、
湘南:「キングベルI世」(ポセイドン)、京都:「パーサくん」(鳳凰と不死鳥から)、
福岡:「アビー」(熊ん蜂)、鳥栖:「ウィントス」(カチガラス)


それでも、ベガルタ
 早々に更改を決めたシルビーニョ、そして自ら完全移籍を申し出た寿人。マルコスは交渉に時間がかかったが、その厳しい条件を聞けば、納得できる。この3人が残ることがJ1即復帰の大前提であったが、ようやく決まった。降格という現実を前に、何よりもまず、残留を選んでくれる中心選手がいたことが大変こころ強い。誰かに呼ばれて偶然に、ではなく、あえて、自分の意思でベガルタを選ぶ。確かに仙台スタジアムは選手を後押しし、引き止めた。しかし、きょうびのスーパードライな世の中で、寿人のような若者がいるとは、オジンも眼鏡を変えないといけないのかもしれない。

 こうなれば、新しく加入する選手たちにも「サッカーする喜び」を味わってもらおう。
そのためには、時として一緒に苦しむことも必要だ。楽なことだけ欲するならレアルでも応援していればいい。今季も必ず最後までもつれるだろう。神頼みで現実から目をそらすのでなく、しっかりとそのプレーを見つめ、良し悪しをきちんと見定める。叱咤激励。仲間なんだから。やさしく厳しいまなざしの先にだけ、素晴らしい結末が待っているはずである。


マルコス、イエィ!
 ようやくマルコスの復帰が決まった。怪我の不安はあるけれども、とりあえずいけるというのだから、それを信じたい。J2、J1とも、出さえすれば得点の匂いをさせる選手はそうはいない。じっくり調整してもらって、またゴールラッシュを見たいものである。
 万能型のマルコスではあるが、特に若手FWが盗んで欲しい技術が、ポジション取り。マルコスの得点率が高いのは、厳しくマークされているにもかかわらず、いつの間にかフリーになって、有利な立場で、シュートを打てる位置取りにある。その辺の緩急を是非見習って、若手の中から彼をしのぐような選手が出てきて貰いたいものだ。


「これからも」...何か買おう
 仙台スタジアムのスーパービジョンで流されていたCM。
ベガルタのゴール・シーンと歓喜のスタンドの様子がフラッシュバックで映された後、商品名も会社の説明もなく、ただ、『「これからも」、私たちはベガルタ仙台を応援します。アイリス・オーヤマ』と、静かなナレーションだけで終わる。派手さはないけれど、「これからも」の一言が、社名と共に心に残る好CM。

 そのオーヤマさんが、空きとなったユニホームの胸スポンサーとなり、大きく支援してくれることとなった(今季1億。来季以降成績により2億5千万まで増額有)。ほんとにありがたい。オーヤマさんはプラスチック製の家具インテリアや、ガーデニング用具、ペット用具などを製造販売している。宮城県のみならず、全国のホームセンターなどに行けば、何かしら商品は買える。通販もある。

 スポンサーさんに感謝するには、言葉より数字だ。とりあえず何でもいいから記念に買おう。特に県外のベガルタサポーター・ファンの方は是非何か買ってみて欲しい。
 胸スポンサーになった→思いがけない地域で売り上げ上昇→「いやあ胸広告出したら早速、結果が出ましたわい、ワッハッハ。」会合で自慢→他社も慌てて「ほんじゃウチも出しとこ」→強化育成に弾み→勝利昇格→「ワッハッハ。」→「ほんじゃウチも」→強化育成に弾み→勝利・優勝、の好循環へ。。。ま、上を向いて歩きましょう。


新すぃベガルタ
 何だって、慣れ親しんだものの方が安心できて、気楽でいられる。しかし、それに甘んじていると結果が出なくなるのが勝負の世界。誰かが居座っていれば、誰かが出られなくなる。そこにまっとうな競争原理が働かなくなると、そのチームは衰退する。

 かつてどうだったか、とか、有名無名は関係ない。25日の始動時から、今現在、どれほど動けて、どのくらいパフォーマンスを見せられるか。違うサッカーを目ざすのだから、新しい枠組みで選手たちを見ていかないといけない。

 こちら側も、今一度、新しい目でチームを見たい。実は選手達の方が、はるかにドライなことに早く気がつくべきだろう。願わくば、いい意味でチーム内の競争が活力となり、次々と成長株が現れんことを。そして、長丁場を乗り切って優勝を目ざす。