29節対湘南2-1、中原解放。2ヘッドでロスタイム逆転勝利

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2009年7月22日(水) 19:00 ベガルタ仙台2-1湘南ベルマーレ ユアスタ仙台



中島  平瀬
(中原)(サーレス)
梁     関口
         
千葉 斉藤    
       
朴 渡辺 エリゼウ 菅井
(一柳)          

サブは、桜井、一柳、富田、中原、そしてサーレスが初ベンチ入り。湘南は、田原、アジエル、阿部の3トップ。中村はいない。4-3-3。DFに村松。さあ、朴を勇気づけて上がらせよう!

この時期とはして肌寒いくらいのユアスタ。仙台で日食は見られなかったが、首位湘南を、中原の腹筋力で食いちぎって、ロスタイム逆転、勝ち点3をゲット。

前半先制を許し、今日も苦しい展開。後半、ジャーン退場で、相手10人となっても、なかなか点が取れず、逆にどフリーを許すなど緊張の展開。ようやく35分に、パクのセンタリングから、中原のロングヘッドで同点。

その後も、放りこみを続けても、なかなかヒットしなかったが、ロスタイム2分目。エリゼウが縦に入れたたロングボールに、高い打点の中原が、再び、ロングヘッド。ゴール右上隅のバーに当たってゴール・イン。

ベガルタは苦しみながら、中原の2ヘッドで逆転。セレッソ、甲府も勝っている中、首位湘南から勝ち点3をゲットし、昇格戦線に踏みとどまる価値ある勝利だが、本当に価値が出るのは次節、甲府に勝った時。だが、今日だけは勝利に酔いしれよう。

 

気温20度を下回り、霧雨。半袖では寒いくらいの涼しいユアスタ。平日でも、首位との対決ということで、14,346人。湘南サポも200人くらい来ている。

前半。
開始早々、ベガルタゴール中央30mのフリーキックを湘南に与える。微妙な判定だったが。。キッカーはアジエル。壁で跳ね返す。湘南は登録上の3トップというより、田原のワントップのように見える。序盤は互いに様子見なのか、ゆったりした立ち上がり。6分、エリゼウが持ち上がり、ドリブルからのロングシュート、グラウンダーの枠内も、キーパー正面。7分、関口がドリブルで上がってのパスも通らず。さらに梁が中央からスルーパスを狙うが、ジャーンにカットされる。湘南もようやくスピードアップしたカウンター、ベガルタのクリアが小さいところを、アジエルのシュート、バーの上。一進一退の攻防に。

8分、湘南ゴール前で、ベガルタがワンタッチでボールを回し、最後は梁のセンタリングに菅井が侵入するも、もう一歩。10分、湘南のロングシュート、ベガルタの選手に当たってコーナー。寺川のキックも、守る。この後も、時折湘南は、ロングシュートを打ってくるのだが、ことごとくホームランなどで、リズムを崩してくれるのには助かった。ドリブルや斜めのパス、田原のねちこいポストプレーなどで、組み立てがいやらしかっただけに、フィニッシュの淡白さはラッキー。一方、ベガルタはなかなかシュートまで持ち込めない。10分、平瀬のパスから梁がえぐってのクロス、DF。

12分、パクが上がっての攻撃参加、エリア内に侵入しようとするところで、パンツが脱げそうになるほど思い切り引っ張られたのだが、ノー・ファール。この試合通しても、ベガルタが倒されたのは、ことごとく流され、湘南は田原のダイブなどが、ファールに取って貰える不可思議。15分、平瀬の裏へのパスに関口がエリア内侵入もキーパー。湘南は素早い攻守の切替で、カウンターを仕掛けてくるが、至近距離でのシュートは抑える。21分、ベガルタの攻撃、中央から平瀬がスルーパス、これに右サイドから入った菅井がフリーでシュート、枠外。決定的。

23分には、左サイドでジャーンにプレスをかけた平瀬がボールを奪い、前にスペースあったが自分では行かず、中の中島にパス。中島はDFと競るが打てず。25分、パクがドリブルで上がったところを倒され、湘南ゴール左隅30mのフリーキック。合わず。その後、今度はパクが自陣でクリアをミスキック、あわやのシーン。さらに、右サイドを突かれ、折り返しからフリーでシュートされるが、エリゼウが体でブロック。しばし起き上がれない。27分には、湘南にベガルタゴール右奥35mのフリーキックを与えるがクリア。30分には、逆に相手ゴール左奥25mでフリーキックのチャンス。梁のキックは、低いボールで枠内に行くが、クリアされる。惜しい。

さらにベガルタはカウンターで、梁から関口のクロス、最後は中島が飛び込むが、もう一歩。その後、湘南にベガルタの右サイドを素早く攻められ、阿部に角度のないところから、強烈なシュートを打たれるが、これは林が弾く。さらに湘南が連動した攻撃でワイドに展開。ついに35分、ベガルタ左サイドから低く強いボールを寺川に入れられると、ゴール前で阿部がダイビングヘッドでコースを変え、決められる。今日も先制を許す。35分、千葉がこぼれ球を中央からミドルシュート、ふかす。

得点後の湘南はこれで勝ちを決め込んだが、時間使いのプレー。42分、ベガルタゴール中央30mでフリーキックを与えてしまう。パクが異議でイエロー。しかしシュートはホームランで救われる。その後は、先制されたベガルタが攻撃を急ぐが、湘南にいなされ気味で、リードされて前半終了。

後半。
手詰まりになりつつある攻撃を打開するためか、頭から平瀬に代わりサーレスを投入。早速挨拶代わりのダイビングヘッドを枠内に飛ばすと、湘南サイドコーナー付近で、ジャーンに報復されたのか?いきなりレッドを取らして、湘南10人。なかなかピッチを出ないジャーン。カードが出たんだから仕方ないジャーン。後半早々の敵失で、チャンスが巡ってきた。

しかし、湘南も慌てない。引いて守ってカウンター。5分、ベガルタのラインの裏を取ると、フリーでのシュート打たれるが、枠外。危ない。ベガルタ反撃の出鼻をくじく。もし2点をリードされて引かれると、今のベガルタではひっくり返すのは難しくなる。7分、梁のクロスに、サーレスが中央に飛び込んでのヘッド、キーパー触ってコーナー。しかし決められず。ここで、湘南はアジエルを下げDFの阪田を入れる。7分、ベガルタが相手ゴール前でボールを回し、最後はエリゼウのヘッド、バーの上。9分、湘南がベガルタゴール中央30mのフリーキック。これは守る。

10分、引いた湘南に対し、ベガルタがボールを回して波状攻撃。菅井がエリア内に入ってのシュートはキーパー。さらに関口から斉藤、エリア内侵入のパクが、フリーで右足シュートもキーパーに詰められる。時間稼ぎのプレーが多くなる湘南。流され気味だったが、さすがに15分、フリーキックで、ペットボトル抱えながら、だらだらしていた臼井にイエロー。ベガルタは中島に代え、中原入る。入るなり、スローインからのクロスに、ヘディングシュート、振り過ぎて枠外。さらに、斉藤からのクロスを中原が折り返し、サーレスが詰めるという目ざす攻撃が出始める。

ベガルタは、その後もボールを保持、回しながらシュートを放つも、人数をかけた湘南の守りにゴールを割れない。こぼれ球もキーパーに抑えられる。湘南も時折、素早いプレスで、ベガルタの判断の遅さをつく。すると29分、ベガルタのパスミスをついて湘南が一気のカウンター、シュートまで打たれるが、枠外。31分、斉藤のミドルシュートでコーナーをゲット、しかし決まらず。時間がどんどんなくなって焦るベガルタ。パクや千葉が左サイドから、何本かクロスを入れるのだが、ことごとくファーに流れ、場内ため息。

しかし、ついに35分、関口からの左サイドのスペースへのパスに、パクが走りこんでダイレクトでクロスを上げる。ファーサイドで張っていた中原が高い打点で頭を振り、ヘッドをたたきつけると、ゴール左隅に決まって同点!これで場内最高潮。湘南も、守り疲れと、前節の逆転負けが頭をよぎったのか、余裕がなくなる。37分、梁のクロスにサーレスがヘッド、枠外。ベガルタもパクが疲れてきて、運動量が落ちてくる。時間がなくなり、ベガルタも自陣からエリゼウが持ち上がっての、放りこみ多用。しかし、なかなか前に合わない。41分、パクに代わり一柳が入る。

その後、エリゼウのロングボールを中原が落とし、こぼれ球を関口がシュートとか、斉藤のミドルシュートなど、なんとか湘南を崩そうとするのだが、なかなか決まらない。どんどん時間が過ぎていく。とうとう、ロスタイム。しかし4分間。ロスタイム2分目。エリゼウが放った縦のクロスに、またも中原がペナエリアライン際から高い打点でヘッド。枠外か?いやループ気味に落ちたボールはゴール右隅、バーに当たってゴールイン。逆転弾!中原解放。その後は気落ちした湘南に対して、慎重にボールをキープ。勝ち切った。


試合終了後、エリゼウがひざまずいて泣いている。その肩をたたく桜井。いかな鉄人エリゼウも連戦で疲れ、前節では、かなり足を痛めているはず。今日も先制を許し、自分も得点できない。しかし、最後の最後で、逆転につながるアシストを決めた。勝利の喜びが、涙と共にこみ上げてきたのだろう。こっちも空を見上げてしまう。

久々のロスタイム逆転劇。前2試合先発しながらも、いいところがなかった中原が、シンプルだが有効な攻撃の中で、持ち味を発揮した。2つのヘッドとも、ペナエリアライン際の遠い距離から、たたきこんだ。敵失ではあるが、それを勝ちに結びつけた。結果としては申し分ない。サーレスもまだまだ踏ん張る感覚が戻っていないようだが、要所に顔を出すプレーで期待ができる。パクも期待通りのクロス。体力は相変わらずのようだが。。。

ただ、守備でのプレスの甘さ、千葉や関口に判断の遅れがあったのが気になった。が、なんとか休養をうまく取って盛り返してもらいたい。
この勝利をさらに価値あるものにするには、中3日後のアウエー甲府戦を取らないといけない。駒もようやく揃ってきた。がんばれベガルタ。

それにしても、電光掲示板から煙が出たり、場内放送が故障したり、あげくは火災報知器が鳴るなどいろいろあったユアスタ。これも太陽のせい(byアラン・ドロン「太陽がいっぱい」古い?)


シュート数:18-15、CK:3-1、FK:11-23 得点:中原貴之2 (湘南)阿部  警告:朴 (相手)ジャーン=退場、臼井  主審:田辺宏司