18節対山形0-0 「自滅」の引分け

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2005年6月25日(土)19:00 ベガルタ仙台0-0モンテディオ山形 山形県


シュウェンク バロン
(清水)
シルビーニョ
梁     大柴
      (関口)
村上

富田 富澤 木谷 森川
(渡辺)     
高桑
サブは小針、渡辺、関口、財前、清水。

真夏日の2時出発のバスは異常に暑く、ベスパに着いても、陽が落ちるまでは涼しい風もなく、熱中症 気味。それでも19000人超を呑み込むベスパ。仙台からは1万人、山形も9000人は集まっただろう。山形の青 白のコレオグラフィーとベガサポの黄金色が、2つのサイドでくっきり分かれて美しい。試合内容は、みち のく"クラシコ"と言うには互いにミス多く、お寒い感じはあったが、互いのサポの心意気だけは、すでに 伝統の一戦になったといえる。

開始2分ほどの山形の攻勢をしのいで、ベガルタは先発でシルビーニョがトップ下に入った、ブラジル トリオでチャンスを作る。そのシルビのフリーキックから、シュウエンクが抜け出しヘッドでゴールを狙う 。さらにバロンからのパスで、シルビーニョがフリーでシュート。キーパー正面。さらにシュウェンクがリ フティングでDFをかわす技ありシュートと、開始10分まではベガルタのペースかと思われた。。。

しかし10分を過ぎると中盤での出足で山形が上回り、ベガルタの左サイドを狙って攻撃を展開をして くる。両サイドに引き付けられては、空いた中央に飛び込まれてシュートへと、某監督に鶏扱いされた欠点 が出てしまうのか?今日初スタメンのボランチ村上は、周りとの間隔取ることに気が取られて、当たりにい くことが少なく、後半になると山形のダイレクトプレーになすずべなく。練習と試合では相手のプレッシャ ーが違う。実戦で試合感を取り戻すまでは90分間任せるのはまだ早い感じ。15分、ややベガルタがもり返し 、2本のコーナーを立て続けに取るが、期待のバロンは相手のDFレオナルドに抑えられて自由にさせてもらえ ない。20分森川にイエロー。

中盤でせめぎ合い続く。しかし明らかに山形の攻撃が優勢。30分、中央からミドルシュート打たれる ががバーの上。34分、村上の横パスを奪われて一気にカウンターを食らい、裏を取られてどフリーでシュー トを打たれ、ゴール、しかしこれはオフサイド。38分、カウンターから一気に攻められ、中央ドフリーでヘ ディングシュートを打たれ万事窮すと思いきや、高桑が読み良くファインセーブ。それしても、ベガルタは 芝にスパイクが合わないのか、滑る選手が続出。そのせいでもないだろうが、10分以降、ほとんど山形ペー スのまま前半終了。

後半、2分、コーナーのチャンスにシュウェンクのシュートは、DFに弾かれる。立ち上がりから山形に ボールを回され、特に中盤ではダイレクトでパスをつながれる。それでも10分、シュウェンクとシルビのワ ンツーから、シルビのキーパーと1対1シュートは、バーをたたいてゴール下に落ちるがゴールならず。これ が最大のチャンスだった。しかし、直後のカウンターからスペースに走られ、シュートまで打たれるが枠外 。15分を過ぎるとベガルタも中盤でプレスをかけ始める。シルビーニョが下がり気味でもはやボックス気味 。山形も攻め疲れか、ロングボールのパスミスが目立ちはじめ、ベガルタを完全には崩せないでいる。

20分、シュウェンクに代え清水が入り、右サイド。大柴が前に。22分、梁がこの試合初めてといって いいような上がりを見せ、えぐってクロス、シルビが頭で合わせるがキーパー正面。23分、森川が2枚目イエ ローで退場。10人となり、清水をDF付近まで下げて守備的にならざるを得なくなる。攻撃的になっていただ けに残念。しかし、幸運にも28分山形大塚にも2枚目でイエロー。10人同士で 残り20分の消耗戦となった 。

29分には冨田を下げ、渡辺広大を入れ左に。3バック気味だが清水も下がってしまっているので変則4 バックか。山形の佐々木などの走りなどに振り回されるが、なんとか中央でしのぐ。36分。山形のミドルが 枠にくるが高桑が弾き出す。37分、大柴に代わり関口はいる。関口が右サイド、バロンとシルビーニョが前 。梁が弱いパスを奪われカウンターを食らいピンチも、しのぐ。さすがに両軍とも10人で疲れ、決定力は落 ちている。45分、こぼれ球を村上が抑えたグラウンダーでシュートするが、枠外。ロスタイム3分、ベガルタ は村上まで参加して攻め込むが、フィニッシュまで時間がかかりすぎ、そのまま試合終了。高桑はじめ10人 でも選手ががんばってはいたが、守備での連係不足が目立って消化不良。


残り20分で10人となり、相手もすぐ同じにとなったとはいえ、前半から中盤でボールを奪われ、山形 の大きな展開で守備を強いられたベガルタには、相手を崩す攻撃がほとんどできなかった。バランスが崩れ た布陣の中でもなんとか選手たちがしのいでのドローで勝ち点1。負けなくて良かったとしか言えないのが 、余りにもさびしい。


シュート数:8-21、CK:5-1、FK:19-29 得点:なし 警告:森川2=退場 (相手)大塚=2退場、太 田 主審:扇谷健司 

メンバーを見て、今日はいける、今日は苦戦する、というのが素人でも分かり、そしてその通りにな る状態が何試合も続いている。対戦相手は当然、バランスが崩れるところを狙って攻めてくる。結果が出た 試合のレギュラークラスであっても、調子を落とすと、たちまちベンチにも入れなくなるが、ある起用法だ けは、何度も結果がでないのに、また試される。そしてそこが狙われ、本人の特長である攻めでの動きがで きずに、守りに追われ、結局、全体のバランスが崩れる。

勝ち試合のメンバーでも、スタメンをはずすまではあるとしても、どうしてベンチに入れておかない のだろう。バランスが崩れたときに、修復する手立てがなく、十分連係の時間を取ってなかった選手たちが 、後半疲れた頭で、新しい連係を模索しながら試合しているように見える。新しい選手はフィジカルを見な がら徐々に使っていけばいい。何よりも、指揮官がいじりたくなる誘惑に打ち勝ち、勝利を優先する強い意 志を持たなければ、勝利の女神は遠ざかってしまうのではないか。