皇后杯準々決勝対伊賀FC1-2、動き固く、セットプレーで2失点、敗退。

2013皇后杯準々決勝 12月7日(日)14:00 ベガルタ仙台レディース1-2伊賀FCくノ一 ユアスタ仙台



安本 川島
   (井上)
高良  田原 
    (坂井)
上辻 高橋

鮫島 下小鶴 長船 山本
 
天野

サブは、齋田、中村、佐々木、坂井、井上。

朝方降った雪も協会関係者によりきれいに雪かきされて、芝生の緑が鮮やかなユアスタ。試合前までは、陽も差して暖かさを感じるほどだったが、次第に小雪が混じるようになる。

寒いピッチで、両チームとも動きもうひとつ。さらにボールが止まったり滑ったりするピッチで、パスミスが目立つ。後半、セットプレーからこぼれ球に素早く反応されて2失点。ベガルタも後半出場の井上がドリブルでひとりで持ち込み、一度は追いついたが、全体にボール待ちの感じで、出足のいい伊賀に押され気味だった。
(以下更新中)

今季、伊賀とは今季、カップ戦を含め4回対戦しているが、4月、6月は2-03-1と勝っていたものの、夏以降は1-21-3と連敗中。特に9月の試合では、中出にハットをかまされる屈辱を味わっている。順位も勝点同じで、得失差で伊賀が4位、ベガルタが5位とリベンジするには絶好の機会を皇后杯で得た。

さて、この試合は皇后杯の規定の関係で、ユアスタ会場ではあるが、ベガルタがアウエー扱いで白のアウエーユニ、応援団は南側スタンドという形の試合だった。観客1666人。伊賀のサポも10人ほど来ていた。

下子鶴と高良は、この寒さの中、半袖。手袋をしていない選手もいる。気合はいいのだが、体力消耗しないか?

前半。
開始早々、つながれて、中央からシュートされるが、キーパー天野の正面。3分、伊賀のクリアミスをカットしてコーナーに持ち込む。しかし、上辻のキックは合わず。伊賀は、10番の堤がキープ力があり、ベガルタがなかなか奪えないでいると、他のメンバーが、どんどん攻めあがってくる。4分、その堤のクロス、ライン割る。6分、上辻がロングシュート、バーの上。

9分、伊賀キーパーのキックミスを拾うが、シュートまで持ち込めず。このあたりまで相手キーパーのプレーが不安定で、チャンスだったが、攻めきれない。11分、ベガルタが自陣から展開、最後は山本が攻撃参加するが、もう一歩。12分、中央30mでフリーキックのチャンス。うまく長船がフリーになるが、シュートではなくパスのヘッドを選択、下小鶴とは合わず。

14分、相手のミスをついた高良からのパスを受けた中央田原のシュート、枠内もキーパー正面。17分にも、スローインから田原-上辻とつないで、シュートも、ヒットせず。しかし、ベガルタの攻撃にリズムが出てきた。18分、今度はベガルタ下小鶴が珍しく目測を誤まり、バウンドボールで頭上を抜かれ、背後でフリーでシュートされるが、天野が正面で止める。危ない。

19分、ベガルタ、エリア付近でしつこく攻められる。クリアが、ばたばたしている。22分、山本からいいクロスが出るが、味方同士で重なる。さらに右サイドでフリーキックのチャンス。両足で蹴られる上辻が、左足でのキック。しかしシュートまでいかず。25分、ベガルタが相手エリア付近で混戦からボールをつなぎ、最後は高良が左足でのコントロールシュート、キーパー正面。

26分、今度は伊賀のミドルシュート、天野パンチング。31分、田原のプレスからパスを受けた安本がダッシュするところを倒され、フリーキックを得る。伊賀の小野にイエロー。しかし、シュートにはつながらず。33分、こぼれた球に安本がつっこむが、一瞬キーパーが早かった。惜しい。37分、中央でつながれ、シュートされるが、天野。38分にも、ゴール前でしつこくつながれ、波状攻撃受けるが、得点は許さない。

39分、高良から裏への絶妙のパスが通り、安本がフリー、しかしシュートはキーパー正面。惜しい。その後、伊賀のカウンターで、コーナーを与える。これは守る。42分、高良が相手パスを読んでカット、パスを受けた川島?が中央からシュートも、ヒットせずキーパー。これも惜しい。44分、鮫島から高良、田原とつなぎ、ダイレクトのクロス、これに川島もう一歩。

ベガルタようやく調子が出てきたところで、スコアレスのまま前半終了。

後半。
ベガルタは、川島に代え井上を投入。ピッチには照明。前半、多少陽が差していたが、雲に隠れ、雪もちらつき始め、一気に冷え込むスタジアム。開始早々、ライン際の伊賀のフリーキック。ゴール前の混戦からこぼれたボールが、ころころと天野の前にころがり、詰められそうになるが、抑える。5分、ベガルタゴール前で、守備陣、なぜかボールウォッチャーになり、足が動かず、危ない展開。

6分、井上のキープから田原につなぎ、山本が上がってのクロス、いい展開だったが、キーパー直。7分、伊賀にコーナー与える。これは守る。10分、伊賀の中出にキープされる。11分、伊賀にシュート浴びるがヒットせず。その後、左サイドで、鮫島と井上のワンツーから、最後は鮫島のクロス、キーパー。ようやく鮫島らしい攻撃が出た。

15分、伊賀は松長朋恵に代え野口を入れる。すると伊賀が攻勢。19分、ベガルタエリア左角で伊賀のフリーキック。ベガルタの壁の裏に強いボールを入れられ、弾いたところを小野に押し込まれ、先制許す。ゴール前での反応が伊賀の選手の方が早かった。しかし、3分後、相手のクリアミスを拾った井上がドリブルで侵入、守備陣4-5人を切り返しでかわす見事な攻撃で、ゴールを決め、同点。これで寒さを吹き飛ばし、場内一気に盛り上がる。

24分、伊賀のミドルシュート打たれるが、バーの上。すかさず流れを取り戻しにくる。27分にもカウンターからシュートまで持っていかれるが、これもバーの上。28分、キーパー天野のキックから、安本、井上と簡単につなぎフリー、しかしオフサイド。惜しい。31分、伊賀はFW松長佳恵から櫨に代わる。

直後、こぼれ球をシュートされるが、バーの上。36分、伊賀のコーナーキック。ここで田原が足つり。ピッチ外。相手のヘッド、枠内も高良がクリア。ベガルタの選手も寒さと疲労のせいか、もうひとつボールに寄れない。38分、さらに、左コーナー付近で伊賀にフリーキックを与える。ゴール前の混戦、クリアし切れないところを、那須に押し込まれ、2点目を許す。

39分、ベガルタは田原に代え、坂井を入れる。しかし、終盤に来ての相手の追加得点で、ベガルタは少し焦りの見えるプレーになる。伊賀は時間使い。なんとか前にボールを進めようとするが、鮫島もボールをキープできず。全体に疲れているベガルタ。伊賀はコーナーにボール運んで、キープ入る。追加時間3分も、なかなかシュート打てず。伊賀は堤に代え、阪口を交代させ、さらに時計を進める。

試合は、結局そのまま終了、1-2で敗戦。なでしこリーグ初参戦の、今季のベガルタ仙台レディースの最後の試合となった。

今季のベガルタ仙台レディースを集約したような試合になった。フィジカルが強く、スピードのある安本を裏に走らせる狙いも、しっかりマークにつかれ、フォローもなく、あまり自由にさせてもらえなかった。

また、時折、パス交換から、相手サイトを崩すいい攻撃も見られたが、クロスの精度がいまいち。また攻撃陣が、ニアなどにつっこめなかった。それでも、井上のメッシばりの、あざやかなドリブルからのシュート。U-19での経験も生きていたか。これは良かった。

一方、中盤、守備で、もう一歩ボールに寄せるのが遅かった。これは今季の課題だったが、なかなか解消されず。さらに期待の鮫島も、今日はあまり良くなかった。厳しく寄せられ、ボールを失う場面が見られた。寒さは古傷にこたえたのか。

また、前でかぶったり、フリーでマイボールの時の、パスの呼吸が合わなかったりと、もったいない攻撃も散見された。

総じて、様々な課題がありつつも、若手の台頭、怪我人の復帰などいい兆しもある。連携を深めて、本領を発揮して、さらに上を目指してもらいたい。まだまだできるはず。

シュート数:7-14、CK:1-3、FK:12-17 得点:井上綾香 (伊賀) 小野、那須 警告:川島、田原 (伊賀)小野 主審:井脇真理子