伊藤 川島
(坂井)
高良 安本
(田原)
上辻 高橋
佐々木長船下子鶴山本
(井上)
天野
全国的に酷暑の中、梅雨寒といえるほどの涼しさのユアスタに4,745人。神戸サポも10人ほど来ていたか。ミュージカル「キャッツ」の役者さんも応援にかけつける。
試合は、前半、伊藤、川島の前からのプレスや、中盤での執拗な寄せで囲んでマイボールとし、裏への飛び出しで、押し気味に進めていたベガルタであったが、3分、カウンターからヤネズに中央から強引シュートで先制を許し、出鼻をくじかれる。
30分には、フリーキックから高瀬にヘッドで飛び込まれ2失点目、さらに33分には、カウンター、縦1本を川澄のスピードで一気に持ち込まれ3点目と、攻撃面の良さとは裏腹に、守備での脆さが出て、最後はフィジカルの差と個人技で試合を決められてしまった。
ただ、局面ではボールを奪ってチャンスを作り押していただけに、点差ほどの差が無いように見えた。シュートをもっとゴール近くで打てたら、フリーを決め切れていたら、決定力の差、だけ?
後半、ベガルタ仙台レディースは、2枚代えで、布陣を大きく変える。しかしこれが不発。ワイドに展開して、ベガルタの消耗を誘い、プレスを避け始めた神戸が、ボールを支配し、振り回される展開に。1対1になってしまうと、フィジカル差で振り切られる場面が多くなり、再三ピンチを招く。
前半。
立ち上がり早々、出足良く相手ボールをカットして、川島、高良とミドルシュートが出て、いい感じのベガルタ。しかし、3分、神戸のカウンター、川澄?から出たボールをヤネズが、CBを引き摺って強引に中央に持ち込み、ファーサイドのサイドネットに突き刺すゴールで、あっさり先制を許す。フィジカルの差は歴然、1対1にしてはまずい。7分、ベガルタがコーナーのチャンスもシュート打てず。
ベガルタは、厳しい寄せで相手を囲みボールを奪いに行き、奪ったら、裏に飛び出す選手が出て、攻撃のリズムは出来ている。10分には安本が抜け出し、ファーサイドの伊藤へのパス、裏に出るが、もう一歩。13分には、伊藤のサイドチェンジから高良のミドルシュート、枠内も、キーパーに触られ、コーナーを得る。
コーナーでは、のけぞりながら長船が頭で合わせるが、バーの上。15分を過ぎると抑えれていた神戸がパススピードを上げて反撃してくる。神戸も裏へ飛び出して、ベガルタのサイド攻撃を押さえにかかる。18分、川島が相手ボールへのチャージ。こぼれ球を伊藤がミドルシュート、枠外。
19分には、コーナーからのこぼれを高良が後方からドリブルでエリア内に持ち込み、倒されたがノーファールの判定。がっくりきている直後、神戸が一気のカウンターでシュートまで持ち込む。まったく油断のならない相手。25分、バックパスをヤネズに取られそうになるが、かろうじてクリアでコーナーを与える。これが後半の伏線。コーナーは守る。
28分、安本倒され、渡辺にイエロー。右角35mのフリーキックのチャンス。長船が頭で合わせるが、体を寄せられヒットせず。30分、今度は安本にイエロー。神戸が左45度、35mのフリーキック。このキックから、高瀬に強引にDF背後から体を捻じ込むダイビングヘッドで2点目を決められる。男並のフィジカルを持つ高瀬も、一人では止めきれない。
神戸はここで、ベッキーに代え三宅を入れる。その後ベガルタのフリーキック、ヘッドを打つも、ゴールから離れすぎて弱い。すると、そこから神戸が縦1本、つないで川澄がスピードに乗ってあっというまにゴール前に。狙い済ましたシュートをゴール左隅に決められ3点目を失う。ここではスピードの差を見せ付けられた。そしてシュートの力強さ。ベガルタもあくまで攻撃的にいって、チャンスを作ってはいただけに、この点は効いた。
38分、伊藤がサイドに流れてクロス、上辻が上がってきてミドルシュート、弱い。そして40分、上がってきた高良のクロスに、左サイド裏をついてフリーになった山本のシュート、サイドネット、惜しい。角度は無かったが。、エリア内まで行ったので決めて欲しかった。前半は何か負けている気がしないまま、3点を取られて終了。
後半。
ベガルタ仙台レディースは、2枚代えで、布陣を大きく変える。川島、佐々木に代え、坂井と井上を入れてそのまま2トップ。高良を左SBに、伊藤を一列下げて左MFに入れた。一方、神戸は川澄を下げ田中陽子を入れる余裕の采配。
後半になると、神戸がワイドに展開、ボールを支配しはじめる。それでも4分、井上がえぐって折り返し、坂井間に合わず。5分、ヤネスにエリア内に侵入されるが、なんとかクリア。10分、坂井が相手ボールへのチャージ、奪って上がるが挟まれて打てず。その後、神戸に回される。間延びして、ベガルタも疲れてボールを追えない。
19分、田中にミドルシュート打たれるが、枠外。21分、チソヨンにひとりで持ち込まれ、フリー、しかし天野がファインセーブ。コーナーを与える。これは守る。24分、ベガルタがサイドチェンジから回してチェンス作るが、シュート打てず。25分、フリーの攻撃は防ぐが、こぼれ球をシュート打たれる。神戸の波状攻撃。28分、安本のクロスに坂井、DFを振り切れず。
30分、ベガルタがコーナーのチャンス。長船のヘッドは枠外。そして32分、ベガルタゴール前でバクッパスを2本繰り返していると、長船の戻しが弱く、ヤネズにボールを奪われ、簡単に4点目を決められる。前半からバックパスは狙われていた。警戒する余りプレーが消極的になっていたか。
4点目を取られ、再びベガルタが捨て身のプレスを始める。しかし、なかなかシュートまで繋がらない。逆にカウンターで迫られる。33分、コーナーのチャンス、決まらず。
35分、安本に代え田原が入る。神戸はヤネズも下げ、常盤木出身の道上を入れる。37分、ベガルタが左サイドをえぐっていき、クロス。これがシュート性となり、枠内に行くが海堀にワンハンドで掻きだされる。38分、神戸にコーナー2本続けられるが守る。41分、フリーキックから坂井がヘッドあわせるが枠外。43分、高良が上がっていき侵入、クロスに伊藤が中央からフリーでシュート、しかしキーパー正面。
追加時間3分。ロスタイムに井上のクロスに坂井がワンタッチでシュートを狙うが、枠外。結局ゴール奪うことが出来ず、神戸には、いずれも大敗で3戦全敗。
前半の人数をかけた厳しい寄せ、ブロック作っての守備っでチャンスを作っているうちに、1点でも欲しかった。フリーのチャンスでも早めに打ってしまったり、セットプレーでのヘッドがゴールから遠く、弱いシュートになったりと、もう1m、相手陣に潜る勇気が欲しい。
布陣では、伊藤、川島の寄せ、相手のパスコースの読みなどを生かすには、FWで使ってもらいたいところ。井上はスペースに走らせるために、MFの方が特長が生きるような気がする。
フィジカルやキック力、ここ一番の勝負強さでは、否定しがたい差があるが、チャンスを自ら作るところまでは出来た。少なくとも、リーグ戦でもう一回対戦あるので、集中でミスを減らし、今度こそ勝っていきたい。
シュート数:15-18 CK:9-8、FK:14-14 得点:(神戸)ゴーベル ヤネズ2、高瀬、川澄 警告:安本 (神戸)渡辺、三宅 主審:坊薗真琴