なでしこ10節:ベガルタ仙台レディース1-1AC長野L、浜田先制も、終了間際の痛恨ドロー

2017なでしこリーグ1部 10節 2017年5月27日(土)13:00 マイナビベガルタ仙台レディース1-1AC長野パルセイロ・レディース ユアスタ仙台



浜田 ケイトリン
(西川) 
田原  安本
 
ゴリー 繭
(岸川)   
万屋 市瀬 北原 坂井
(三橋)   
ブリトニー

サブは、斎藤、千葉、三橋、岸川、入江、佐々木美和、西川。長野Lは横山、泊がFW、齋藤あかね、國澤がスタメン。山崎円はベンチスタート。横山はこの試合を最後に、海外のチームに移籍するとのこと。

9節を終えて、ベガルタ仙台レディース、長野L共に、日テレが足踏みしていることで、勝ち点差3。タイトル挑戦権をめぐって、今節は重要な試合だったが・・・

相手のエース横山には、3人掛りでプレスして自由にさせず、攻撃では、浜田のとケイトのポスプレー、セットプレーなどで何度かチャンスを作るものの、シュートを打ち急ぎで枠に行かない。しかし、

後半開始早々、ゴールキックを浜田が頭ですらし、拾ったケイトが溜めてスルーパス、浜田がDFの間を抜けフリー、シュートを素早く決めて先制!

ようやく、前二人のコンビプレーがゴールに結び付いた。その後は、攻めの精度は欠いたが、中盤での厳しい寄せ、いつになく前に飛び出し、制空権を握った北原の積極的な守備で、相手に楽にシュートをうたせず、このまま勝ち切るかと思われた。

ところが、ボールをクリアし切れないでいると、終了間際のミドルシュートから、こぼれを押し込まれ、土壇場でドローとされた。


昨日までとは違って、曇ってはいるが、薄日が差し、ほのかに暖かいユアスタ。と、記録を見ると25度。

前半。
開始早々、横山のスルーパスに、裏に走り込まれるが、繭が体を張って阻止。ベガルタの寄せが厳しいので、下がってパス出ししようとする横山。2分、ミニーことゴリーから、ケイトことケイトリンへのパスは、もう一歩。5分、ブリトニーのゴールキックから浜田が頭ですらし、ケイトがミドルシュート、枠内も、キーパーに弾かれる。惜しい。7分、ベガルタエリア右奥45mの長野Lフリーキック、これはブリトニー。

8分、右サイドを浜田がドリブルで上がり、ケイトとのワンツーで浜田がシュート狙うが、ブロックされる。9分、ケイトから左サイドの田原へパス出しも、流れる。その後は一進一退。12分、長野裏のボールに横山出るが、オフサイド。その後、ゴールキックから浜田が折り返し、中央から繭のシュートは、ふかす。14分、万屋がプレッシャーないのに、長いバックパス、これをカットされ侵入許すが、なんとか防ぐ。

15分、安本が右ライン際へ、「切れない」絶妙のパスを前に送る。これに浜田が追いつき、ドリブルから持込み、右角からのシュート、バーの上。決定的。もう少し、エリア内に入っても良かった。16分、安本から浜田、裏のケイトとつなぐがオフサイド。18分、中央を安本がドリブル前進、右でフリーの浜田に振って、クロス。しかし、中央が合わない。ラストパスが全体に上がらないベガルタ。

19分、ケイトがドリブル、左サイドからミニーへの折り返し、さらに繭が攻撃参加からのミドルシュート、枠外。21分、ベガルタエリア左角で、横山とミニーの「足相撲」。どちらも甲乙つけがたく、という珍しいフィジカル対決。結局、横山がファールと取られ、不満顔。

ここまで、北原の、ヘディング始め、前への飛び出し、ラインコントロールと積極的姿勢が光る。これまでの試合では、やや消極的なプレーが多かっただけに、大きく改善。一方で、左の万屋と市瀬が、ややびくびくしたプレーで、迷っている感じ。相手の泊に気圧されたたか。26分、安本がパスカット、ドリブル前進、最後は浜田がシュートするも、DFに入られてヒットせず。

27分、中央でパスカットされ、横山の落としからミドルシュート打たれるが、ブリトニー正面。横山が持った時に、他の選手の動き出しが徹底されている。彼女がいなくなったら、どう変わっていくのだろう。33分、横山がドリブルからスルーパスを出すが、オフサイド。このあたりはベガルタも研究済みか。35分、裏のボールに戻った市瀬がかわされ、シュートされるが角度なく、ブリトニー。

36分、安本とのワンツーで北原、クロスは弱い。37分、ミニーの大きなサイドチェンジ、田原が持ち込んでのシュート、バーの上。39分、ベガルタゴール中央30mの絶好の位置で、長野Lのフリーキック。キッカーは横山。しかし、キックは枠外。41分、ミニーからパスを受けた田原、粘ってパスをだすが、誰もいない。44分、回されて、クロスからシュートされるが、バーの上。

その後、ベガルタはフリーキックのこぼれを、安本がシュートも決まらず。結局、前半は、ベガルタがゲームプラン通りの展開ながら、ラストパス、シュートの精度を欠き、スコアレスで終了。

後半。
開始早々、ミニーから安本へパスが通り、右サイドを駆け上がってのクロス、しかし、ボールは浜田の頭上を通過。2分、ブリトニーからのゴールキックを浜田が頭ですらし、拾ったケイトが、タイミングを図ってのスルーパス。DFの間を抜けた浜田がすかさず、右足でシュート、決まって先制!おそらく狙っていた形が、ようやくゴールに結びついた。浜田は今季2点目。

リードして、ベガルタ守備陣にも元気が出る。3分、市瀬からのロングボールに、ケイトが走り込み、抉ってのクロス、しかし精度いまいち。それでも、奥までえぐれば、チャンスは増える。5分、左奥35mでフリーキックを得る。キッカーはミニー。こぼれを市瀬がシュート、枠外。6分、浜田がキーパーへのプレス。7分、中盤でベガルタがバタついて、ボールが収まらない。8分、また、ゴールキックから浜田の落とし、ケイトがミドルシュート、コーナーを得る。右コーナーはミニーが蹴るが、こぼれを押し込めず。

9分、今度は左コーナー、繭が蹴る。決まらず、長野Lのカウンター。カバーリングしながら、しのぐ。12分、ベガルタが、長野Lゴール前で回し、ラストパスに浜田、もう一歩。13分、長野Lのカウンター、横山は3人がかりで止める。横山、何もできず。14分、長野Lが左コーナー。キッカーは横山。しのぐ。16分、田原が左サイドでうまくキープして、フリー、詰めた繭が倒されフリーキックを得る。エリア右角奥25m。これは決まらないが、田原がキープして、浜田へ。浜田が切り返しでDFをかわし、左足でのクロス?キーパーがキャッチ。

20分、長野Lは、野口に代え内山を入れる。その後、浜田のクロスに、ミニーが中央からシュートも、バーの上。21分、ベガルタが相手ゴール前で、粘ってボールを回すが、坂井のクロスはライン割る。27分、長野Lのカウンターはオフサイド。28分、佐々木繭にイエロー。ボールに行っていたように見えたが。29分、ベガルタが回して、中央で浜田が落とし、最後は田原のシュート、ヒットせず。

さらに、田原がDFを交わしてのクロス、しかし精度いまいち。かわすところまでは、いいのだが。29分、横山のスルーパスにシュートまで持ち込まれるが、ブリトニー正面。30分、長野LはFW泊に代え、FWの山崎円を入れる。31分、自陣で万屋が粘る。その後、横山が右サイドのキープからシュート、枠外。さらに横山がゴール中央でのキープから反転、左足シュート、ブリトニー。

35分、ベガルタが回すが、ゴール前でもたつく。36分、ベガルタエリア左角35mで、長野Lのフリーキック。横山のキックはクリア。その後、ベガルタも浜田がキープ、ケイトから、最後はミニーがシュートもブロックされる。ちょっと正直なキック。38分、浜田、ミニーに代え西川、岸川の2枚代え。入るなり、西川はキーパーへプレスをかけ、ハンブル誘うが、シュートは打ち切れず。

42分、長野Lに、ゴール前で回されるが、ラストパスが流れ、助かる。ベガルタは万屋に代え三橋を入れ、そのまま左サイドバック。43分、田原が足攣り。しかし、もう3人代えているので、続行。長野のコーナーキックはしのぐ。追加時間は3分。1分、ゴール前でセカンドを拾われ続けるベガルタ。どうしても、大きく蹴り出すことができない。

アディショナルタイムになると、守備でのプレーが縮こまり、クリアしきれない。すると長野L五嶋のロングシュートが枠内、ブリトニー弾くところを、國澤に押し込まれ、土壇場でドローに持ち込まれてしまった。その後も、旨くボールを出され、スローインで、もたついているうちに、時間。1-1ドロー。


日テレが勝利して、勝ち点23に伸ばし、ベガルタと長野は18どまり。差が開いてしまった。内容的には横山を抑え、チャンスも作っているのだが、選手の中に、誰かしら弱気の選手が出てきて、それが最後の守りで、萎縮したプレーにつながっているように見える。

もっと自信を持っても、いいのではないか。北原が、今日見せたように積極的に行ってほしい。そして、自信を裏づけるのは、練習から精度の高いプレーを目指すこと。


シュート数:10-10、CK:2-2、FK:16-14 得点:浜田 遥 (長野L)國澤 警告:佐々木繭 主審:藤田美智子 入場:1,244人