天皇杯2回戦:対ソニー仙台1-0辛勝、No.7奥埜のラッキーゴール

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第92回天皇杯2回戦 2012年9月8日(土)13:00 ベガルタ仙台1-0ソニー仙台 ユアスタ仙台



ウイルソン  柳沢
(中原)(赤嶺)
関口   奥埜
    (太田)
角田 松下

田村 上本 広大 菅井


サブは、桜井、内山、富田、サッコーニ、太田、中原、赤嶺。ソニー仙台は澤口のワントップ。大瀧、先発。大久保はベンチスタート。さて、2011年は痛い敗戦を喫し、去年も延長の末、武藤の活躍でなんとか勝つという僅差の試合が続いている。そして今年も、GK林が美技を何度も披露しなければならなかった際どい試合となってしまった。

前半はベガルタがボールを回すものの、ソニーもコンパクトなラインから、ベガルタの裏への飛び出しを何度もオフサイドにかける。そしてベガルタの横パスに、プレスをかけてミスを誘い、決定的なチャンスを作る。結局4度の1対1を、林の見事な位置取り2回と、ソニーの決定力不足に助けられ無失点。

得点は前半39分、関口が左サイドに出て、ウイルソンにパス、えぐったウイルソンが角度無いながら、強引にシュートするとキーパーが弾き、ファーサイドのポストに当る。ここに詰めていた奥埜が、楽々胸で押し込んでというか、弾いたらゴールとなって、先制。結局これが決勝点。奥埜はプロ初ゴール

日中の暑い中でのプレーのためかトラップミス、パスミス、連携不足が相次いで、ベガルタとしては締まらない試合。何はともあれ、せっかく先制し、途中までチャンスメークに動いていた奥埜も、前半終盤にはガス欠状態となって、太田に交代してしまった。

勝つには勝ったけど、反省点も多い試合。それだけソニー仙台が、狙いをはっきりさせた展開で、苦しめてきたということでもある。





前半。
日陰では涼しい風もあるが、日向のピッチ上は残暑の厳しい日差しのユアスタ。気象台の最高気温は30度いっていないが、スタジアムの公式記録は33.4度。4,875人。

試合開始からベガルタがボールをキープ。ソニー仙台は、コンパクトな陣形で体力のロスを防ぎ、ベガルタが横パスを出すと、チャージしてミスを誘い、裏を狙う構え。

3分まではキープしてもシュートまで行けず。するとソニー仙台がDFの間からスルーパス、これは林。5分、相手ボールをカット、松下が侵入してのシュートは枠外。さらに澤口にパスを通され、突進されるが上本が抑える。その後は、横パスが続くベガルタ。なかなかソニー仙台のブロックを崩せない。

9分、ソニー仙台の左サイド、小泉に縦パスが通り、ドリブルからのクロスも決まらず。10分、ベガルタも角田が攻撃参加、左サイドからのスルーパスに、裏に奥埜が抜け出て侵入、折り返しのパスに中央もう一歩。11分、柳沢がカウンターからドリブルで抜けようとするが、あっさり取られてしまう。16分、ベガルタの右サイドを突破されるが、林が飛び出てクリア。ボールを支配していても、時折侵入されるのが油断ならない。

17分、関口が相手エリアまで侵入、こぼれ球を角田がミドルシュート、枠内もキーパーがセーブ。19分には、関口からのスルーパスに、後ろから上がってきた菅井が持ちこんで、折り返し。中央フリーでの奥埜のシュート、枠外。決定的。22分、今度は、ソニー仙台がベガルタゴール前でボールを回すが、ラストパスの精度を欠く。

その後、じりじりと太陽が照りつけるなか、ベガルタが横パスでチャンスを伺う。しかし、集中が切れるのか、トラップが大きいベガルタ。28分、奥埜がボールを奪われ、大瀧にロングシュート打たれるが、林が抑える。32分、右45度25mのフリーキックのチャンス。キッカーは松下。直接狙うが、大きく枠外。36分、パスミスをカットされ、どフリーで抜け出られて、林と1対1のピンチ、しかし、林がうまいポジション取りでシュートを止める。これがこの試合の流れを決めた。

39分、関口からパスを受けたウイルソンが左エリアでキープしながら、角度が無いところから強引に左足シュート、キーパーが足でかすかに触って、ボールは右サイドのポストに当たり、跳ね返るところを、詰めてた奥埜が胸で押し込んで、ゴール。先制。奥埜のプロ初ゴールは、いささか体裁が悪かったが、貴重な先制弾。

40分、リードして、今日ミスが目立っていたウイルソンにエンジンがかかる。ウイルソンのスルーパスに、DFの菅井がエリア内に侵入するも決め切れず。41分、ウイルソンがドリブルからのクロス、柳沢には合わず。この後、奥埜がへばり気味でパスにも力が入らない感じになる。柳沢先生のチェック入る。結局、前半は1-0とリードして終了。

後半。
奥埜に代わり太田が入る。入るなり、右サイドをドリブルでえぐっていき、リズムを作る。2分、関口がドリブルでライン際粘り、コーナーを得る。右コーナー、松下のキックに、広大なんとか頭で合わせるが、枠外。5分、今度はベガルタエリア左45度25mで、ソニー仙台のフリーキック。キッカーは大瀧。枠内シュートも林が抑える。

後半立ち上がり、ベガルタはパス・スピードが上がり、ボールを展開するが、なかなかシュートにいけない。すると9分、広大から上本への横パスをかっさわれて、またも林との1対1、しかしソニー仙台の選手がシュート前に切り返しで失敗してくれて、シュートは枠外。危ない。11分、ソニー仙台は澤口に代え、元ベガルタ仙台の、大久保を投入。12分、柳沢に疲れが目立つ。ソニー仙台ゴール40mではあるが、ゴール中央でのフリーキックをゲット。松下が角田の頭を狙うが、合わず。

16分、ウイルソンが倒されるが、ノーファールの判定。ソニー仙台の選手ともつれて、寝ながらボールキープをしていたウイルソンが、立ち上がって、そのままドリブル開始する、猪木もびっくりの珍プレー。その後、こぼれ球を中央から角田の左足ミドルシュート、バーの上。18分、太田の放り込みに中央に切れ込んできた関口の左足ボレーシュート、ヒットせず。

21分、ウイルソンに代わり中原入る。蛍光色グリーンのシューズ。選手交代の時から、練習場から出るのが遅れたり、なにかダルい感じ。22分、相手ゴール前でボール回す。なかなか打てず。24分、カウンターから、関口のドリブル、中原にパスが通り、そのまま左からシュート、角度無く枠外。26分、ソニー仙台がロングシュート、当り弱く林が抑える。29分、菅井のバックパスに広大無反応の連携ミスで、コーナーを与えるが、これは守る。

33分、ベガルタのカウンター、太田の高いクロスを柳沢が折り返し、キーパー飛び出て、がら空きゴールに中原がダイビングヘッドでのシュート。、しかし、カバーしたDFがクリアで決まらず。これは決めたかった。34分、ソニー仙台は小泉に代え村田が入る。36分、ベガルタも柳沢に代え、赤嶺を入れる。39分、村田のロングシュート。そのカウンターから太田がシュート、こぼれを関口、さらに角田がミドルシュートするが枠外。

その後、ソニー仙台の宮尾?に裏をつかれ、またしても林と1対1を許すが、これも林がうまく止めてピンチをしのぐ。41分、ソニー仙台は佐藤から橋本に代える。42分、ベガルタのカウンターから太田が上がってクロス、中央赤嶺フリーでヘッドも枠外。44分にもカウンターから赤嶺が抜け出し、太田につなぐ。さらに上がってきた菅井がシュートするも、枠外。ロスタイム3分間。

ロスタイムに入って、ソニー仙台がボールをつなぎ、コーナーを得る。ここで、ソニー仙台はキーパーも上げての全員攻撃。一度はクリアするが、こぼれをつながれる。しかし、シュートはブロック。また、こぼれたところを、攻撃に残っていたキーパーが放り込んでくるが、最後は林が飛び出てキーパーチャージでマイボール。結局、そのまま1-0で勝利。今年は辛勝ながらも、90分で勝利した。


かなり1対1のフリーを作られ、ラインの裏を突かれたのは反省点。攻撃ではトラップミスやワンタッチパスの精度の低さが見られて、前半の前半以外はなかなか崩し切れなかった。しかし、ともあれ奥埜のプロ初ゴールが出て、3回戦へ。次はナイターだから十分動けるだろう。

尚、3回戦(10月10日・水曜19時)もユアスタ開催で、ロアッソ熊本との対戦となります。

シュート数:11-7、CK1-2、FK10-12 得点:奥埜博亮 警告:なし 主審:井上知大