89回天皇杯2回戦対ツエーゲン金沢1-0、延長辛勝

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天皇杯2回戦 2009年10月10日(土)13:00  ベガルタ仙台1-0ツエーゲン金沢 ユアスタ仙台



ソアレス 中島
(中原)(飛弾)
永井     関口
(三澤)              
斉藤  富田     
  
一柳 渡辺 木谷 菅井
        
桜井

サブは7人。萩原、細川、三澤、田村、飛弾、田中、中原。金沢は、デニス、クリゾンの2トップ。ビジュ、根本もスタメン。梁やエリゼウ、平瀬、朴などは疲労や怪我を考慮でベンチ外か。

前半こそ、プレスが甘い金沢に対してサイドチェンジを多用、関口が走り回って、ボールをキープ、コーナーのチャンスも何度もあり、シュートもミドルレンジから何本も打つが、弱く、決まらない。

後半、ベガルタに疲れが出て来ると、ボールをつっかけられ、裏へのパスを通されて、危ない場面も何度か。しかし、相手のパスミスやファールの多さで救われる。後半から入った中原は、楔のプレーまではいいのだが、その後のパスがつながっていかない。守備でもクリアが小さくなりセカンドボールを次々回されるなど、スピードアップしてきた金沢に苦戦。それでもなんとか、スコアレスで延長へ。

延長前半開始早々、三澤が粘って、飛弾へ出すと、センタリングを中央の中原へ。中原ヘッドで当てきれなかったが、ファーでフリーになっていた関口につながり、角度無いところを関口が頭で押し込んで、ようやく先制。

しかし、その後は、勝負に出てプレスを強める金沢に対し、イージーなミスを連発するベガルタは、カウンターでのチャンスも連携がかみ合わず、フリーでのシュートをも次々はずし、苦戦。
逆に相手のカウンターで決定機を何度か作られるがシュートミスに救われる。

延長後半には、相手FWデニスが予想通り退場で、数的に有利になったが、逆にパスをつながれ、ピンチの連続。ようやく終了間際に追加点のチャンスが連続して訪れるが、中原が3本フリーを決めきれず、1-0に終わる。

次の3回戦は、明日11日に対戦するソニー仙台と大宮アルデージャの勝者と、10月31日(土)15時に、NACK5スジタアム(大宮)で行われる。

秋にしては、直射を受けるとチリチリするような日差しのユアスタ。試合開始前になると曇り、しのぎやすかった。後半からは晴れ。空気も乾いて試合には絶好のコンディション。ただ、スタンドは少し寂しい4,429人。金沢のサポは20人ほど鮮やかなレッドのチームカラーで来ている。

前半
金沢は、監督の話だと4-3-3だったそうだ。ビジュが右SB、根本がボランチで攻撃の起点となり、コーナーも蹴っていた。デニス、クリゾンはブラジル人らしくボール扱いはうまいが、さほどスピードは無く、助かった。

ベガルタは立ち上がりから、関口を中心にボールを動かして、主導権を握る。2分、その関口が中央に切れ込んでロングシュート、キーパー弾くも詰められず。4分には、左サイドをえぐった関口からの折り返しのパスに、中央でフリーの永井が左足シュート、ヒットせず、キーパーキャッチ。さらに、相手DFがころんだところを菅井が上がってクロス、コーナーをゲット。キッカーは梁がいないので関口が担当。ショート・コーナーからパスを受けて関口が自分でシュート、キーパー正面。6分、ソアレスが相手のボールをカット、左足でミドルシュート、枠内も弱く、キーパー。ここまで、ベガルタのシュートはすべて枠内に行っているものの、狙い過ぎなのか勢いがない。

7分、金沢のカウンターから、コーナーを与えるが、ここは無難にクリア。その後、相手陣でのクリアボールを、中央で富田が胸トラップからのボレーシュート、バーの上。11分、斉藤が中央をドリブル突破、左の関口に振って、折り返しをヘッドで狙うが弱く、キーパー。12分、ベガルタの右サイドを侵入され角度ないところからシュート打たれるが、桜井の範囲。13分、菅井が浮球で相手二人をかわし、中島へ。中島サイドからフリーでクロスを入れたものの、精度いまいち。

ここまでベガルタは、相手のプレスが弱いこともあって、ワイドな展開でボールを回し、シュートまで行くのだが、強いシュートがない。金沢は、ベガルタの左サイドをデニスがドリブルでつっかけてくるが、囲んで処理。

15分、金沢がコーナーキック、キーパーチャージで終わる。16分、ベガルタが左サイドから攻め、斉藤が中央からのミドルシュート、はじかれてコーナーゲット。17分、クリアされ2本目のコーナー。中央で渡辺広大、余裕で頭であわせたが、ヘッドはバーの上。20分、一柳の攻撃参加、足を掬われ、フリーキックをゲット。相手エリア左角25m。決まらず。その後、後ろでボールを回すベガルタ。金沢は前に出てこず、コンパクトにして守備的。ただファールが多い。21分にも、ゴール中央35mのフリーキックをゲット。しかし、つながらず。24分、今度は、金沢がベガルタゴール前でキープ、最後は根本?が左足ロングシュート、枠外。

25分、菅井が、こぼれ球をシュート、DFさわってコーナー。この右コーナーのこぼれ球が、いやらしい回転をしていたせいか、中央で木谷、斉藤と連続空振り、ビジュまで空振りしてくれたが、最後、関口のシュートはキーパー。28分、相手のカウンターを阻止した斉藤にイエロー。30分、ゴール前でボールを回すが、シュートは無し。その後、一柳がパスを受けそこない、スルーパスを通されそうになる。次第にリズムは金沢に。

35分、金沢がカウンターで裏を取り、木谷が1対2の数的不利でかわされる。しかし最後は金沢がパスミス。36分、またベガルタがゴール中央30mのフリーキックを得る。この関口のキックは、緩く巻いて、枠内ぎりぎりへ、キーパーのパンチでかき出される。惜しい。コーナーをゲット。しかし、シュートにはつながらず。

39分、金沢のコーナー。これはクリア。40分、相手ボールにソアレスがチャージ、ボールを奪って、関口とのワンツー、関口中央からのシュートも枠外。すると、ゴールキックから金沢がスルーパスを通してくるが、コーナーをゲット。これは直接桜井キャッチ。43分、今度は一柳が上がって、ソアレスからのワンツーパスをフリーで受けよつとするが、タイミング合わず。結局、前半はチャンスを多く作りながら、崩しきれず、スコアレスで終了。

後半
ソアレスに代わり中原入る。金沢がいきなりの速攻、サイドをえぐられるが、中央ファールで助かる。その後、縦のロングボールをお互いに裏に放り込み、攻守の入れ替えが激しくなる。 5分、富田が中央をドリブルで突破、最後は関口に流して、関口のミドルシュート、枠外。6分、菅井からの斜めのロングボール、中原がうまく走りこんで左足シュート、枠外。10分、この時間帯、うしろからのロングボールを中原がうまくはたくプレーがあるものの、その後がいまいち呼吸あわず。11分、金沢がコーナーからのこぼれを拾って連続攻撃。ベガルタはクリアが小さい。13分にも金沢のコーナー。このこぼれをベガルタがカウンター。関口がビジュをかわすが、シュートまでいけず。

15分、金沢がまたコーナー。前半とは逆に相手のコーナーが増える。このキックは直接枠内、桜井。16分、永井に代わり三澤が入る。17分、その三澤が早速相手を抜いてチャンスを作るも自分ではいかず、パス先の関口もシュート打てず。20分、裏への、浮球パスに合わせた三澤が、うまく抜けたかと思われたがオフサイド。23分、金沢の縦のドリブル突破を許し、ゴール前で回されるが、クリア。コーナーを与える。次第に足が止まってくるベガルタ。クリアボールも拾われ、連続コーナーを与える。

30分、ベガルタがボールを回し、最後は木谷のロングシュート、枠外。33分、中央やや左35mのフリーキックをゲット。決まらず。ここで中島に代わり飛弾入る。スローインから菅井のクロス、中原裏ぎりぎりでのシュート、キーパー正面。35分飛弾のがドリブルで2人をかわすし、エリア内で倒されるが、ノーファールの判定。40分、一柳と三澤でのワンツー、三澤シュート打てず。42分、金沢の根本が裏を取ってシュート、サイドネット。危ない。その後、三澤から一柳、えぐって、最後は関口がゴール前、フリーでのシュート、枠外。至近距離だったが、ノーステップ打ったので厳しかったか。43分、飛弾、相手と交錯して流血。治療でピッチ外。

44分、縦1本のパスに中原が右足グランダーのシュート、キーパー正面。飛弾、額に包帯巻いて戻る。金沢もサイド攻撃からクロスをいれ、中央でヘッドであわせられるが、バーの外。結局90分でスコアレスのまま延長戦へ。

延長前半
開始早々、三澤が右サイドでドリブルで粘り、飛騨に出す。飛騨がエリア横からのセンタリング、中央、中原は頭で当て切れなかったが、ボールはそのままファーサイドの関口の前へ。角度ないながらフリーの関口が、頭で押し込んで、ようやく先制。

5分、三澤と飛弾のワンツーから、飛弾のシュート、ヒットせず。9分、斉藤が相手ボールをカット、左足でのクロスに中原、もう一歩。10分、金沢が裏に抜け出し、センタリングも桜井。さらに、ミドルシュート打たれるがホームラン。11分、金沢のFWデニスが2枚目イエローで退場。これでベガルタ余裕の展開になるかとおもわれたが、運動量は相手の方が上。13分、菅井がヘッドでのクリアをミス。コーナーを与える。14分、中原が交錯、頭部打撲でピッチ外へその後戻る。相手ゴールやや右35mにフリーキック、きまらず。そのまま1-0で延長前半終了。

延長後半
ベガルタの選手に疲労感。特に菅井が動けない。2分、金沢のコーナー。しかし直接ライン割って助かる。5分、菅井が相手陣でボールを奪われ、そのままカウンターされる。サイドに振られ、頭で落とされて、中央フリーのピンチも相手ミス。さらにこぼれをつながれて、ヘッド打たれるが枠外。10人の金沢の方が良く動けている。7分にも、金沢のコーナー、こぼれをシュートされるが、これはブロック。10分、ベガルタがカウンター、三澤のドリブルから最後は中原のシュート、キーパーはじくところ三澤が詰めてゴール、かと思われたがオフサイド。

その後も、ベガルタがこぼれを拾って、三澤、飛弾が自分では打たず、左サイド隅に張っているフリーの中原にシュートを打たせるのだが、ポスト、枠外と次々ゴールに嫌われて追加点奪えず。逆に終了直前には、金沢の岡田がスピードで侵入、左サイドをついてきて冷や汗もの。だが、なんとか寄せて逃げ切った。

勝てばいいとはいうものの、中2日の試合で120分までいったのは余計。飛弾以外の控え選手の見せ場も少なく、勝利以外はいまいちな試合となった。

斉藤が起点になることが多かった。が、相手プレスが厳しかったこともあるが、パス出しがどうしても遅れ、FWとの呼吸はいまひとつ。三澤は、時折ドリブルの片鱗は見せるものの、中原とポジションがかぶったり、逆に遠慮して自分で打たなかったりと迷いが見られた。
飛弾は、エリア内に切り裂いていくドリブルが、魅せるのだが、やや重心が高く、相手の寄せを跳ね除けるまでは、もうひとつ。木谷はあんまり相手のスピードがないこともあって無難だったが、やはり詰められたときが少しもたつく。どの選手も試合に出てないことで、力を発揮できる前の状況に見えた。やはり試合勘なのか。

やはり今のベガルタは梁、エリゼウのチームと実感。

中2日で120分はきつかったと思う。出ずっぱりの選手は、まず休むのが仕事。控え選手はより一層の精進が求められる。

シュート数:24-8、CK:5-16、FK:31-22 得点:関口訓充  警告:斉藤大介、渡辺広大 (相手)デニス2=退場、諸江、クリゾン 主審:河合英治