88回天皇杯3回戦対ニューウェーブ北九州2-0、中島、田ノ上

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天皇杯3回戦 2008年10月12日(日)13:00  ベガルタ仙台2-0ニューウェーブ北九州 ユアスタ仙台



中原 中島
    (田中)
関口    佐藤
       (飛弾)
斉藤  永井
  
磯崎 渡辺 細川 田ノ上

萩原

サブは、林、富田、宮沢、飛弾、田中。ベガルタは関口、斉藤以外の選手をリーグ戦と入替え、梁やナジソン、木谷、岡山など怪我持ち選手を温存。さらには、甲府戦で負傷した田村、平瀬に代わる、「ラッキーボーイ」を探す試合でもある。一方、現在JFL10位の北九州は、藤吉がFW登録で先発。登録上は3トップだが、宮川のワントップのように見える。193cm長身タチコはベンチスタート。

秋晴れのユアスタ仙台。北九州のサポも15人くらい。6357人と寂しいスタンドではあるが、栗原の小学生が招待されて南側スタンドに。「ありがとうございました。栗原は元気です」という垂れ幕も見える」

前半。
開始早々、北九州のミドルシュートが飛んできて、萩原クリア。北九州のコーナーから試合が始まる。これはクリア。中盤でのしのぎあいから、3分、ベガルタが相手陣内でのスローイン。ここから磯崎がエリア内侵入するも、シュート打てず。さらに、ゴール前でボールを回し、エリア左角からの磯崎のシュートは枠外。その後も、関口の浮球パスに、DFと競りながら中島がキーパーと1対1となるが、シュートはふかす。また、スローインからのボールに、斉藤がロングシュート、枠内もキーパーはじくなど、ベガルタペースになったかと思われた。

しかし、北九州もカウンターから簡単に前線までつなぎ、宮川にボールを集める。ただ、2列目の攻撃参加が遅れ、崩しきれない。ベガルタもカウンター。簡単に攻守が入れ替わる試合となった。8分、関口がカウンターから中央に切れ込み、左足のシュート、これはヒットせず。10分、ベガルタのフリーキックの後のボールをつながれ、フリーでのシュート許すが枠外。簡単に裏取られるのが気になる。13分、クリアミスからコーナー、さらにはコーナー付近でのフリーキックを許す。それ自体は防いだが、こぼれ球を放りこまれ、正面から、どんぴしゃタイミングのヘッド合わせられる。萩原正面。危ない。

14分、今度はベガルタが攻め込み、左サイド磯崎のダイレクトのクロスに、ニアに中島が頭でつっこむがキーパー。その後は一進一退の展開で互いに、シュートがない時間。20分、一柳から田ノ上とつなぎ、佐藤が縦に走りこんで、えぐってのクロス、中央に切れ込んだ中島がダイレクトで腰をいれて、低い弾道でのシュート、これがゴール右隅に決まって、先制!中島のサテ以外では8月以来の得点。これでようやく落ち着いたベガルタ。さらに関口がワンタッチプレーでエリア内は入るが、キーパー。北九州も反撃試みるが、気落ちしたのか、この時間帯は、パスミスが増えてリズムを崩す。一方、ベガルタもボールを回すのだが、シュートまではいけない。佐藤の再三のクロスも中央で長身ドグラスなどに跳ね返される。

26分、佐藤のクロスのこぼれ球を中原シュートも、DF。さらに、30分、北九州ゴール中央30mのフリーキックのチャンス。こぼれ球をDFを背にした中原が反転ボレーシュート、見せるプレーではあるが、枠外。33分には、永井がエリアに入り左足シュートも枠外。北九州はカウンターでベガルタゴール前まではボールを運ぶ。ベガルタ守備陣も競ってクリアするのだが、ゴール方向にクリアボールが飛んだりして、ひやひやもの。宮川のしつこいプレーに悩まされる。

35分、関口の右クロスに中原が中央であわせるも、キーパー。40分、関口がワントラップからのシュート、キーパー弾いて、コーナー。このコーナーのこぼれ球、中原スライディングで押し込もうとするが、寸前でクリアされる。チャンスはあるのだが、どうにもゴールが遠い中原。41分、相手ゴール中央でシュートチャンス、しかし、中原と中島が譲り合うような格好でタイミング逃す。42分、田ノ上がサイドから中央へ侵入、シュートコースが空いていたか、これもパスを選択、詰められてコーナーへ。結局、前半は1点のリードで終了。

後半。
いきなり、相手ボールをパスカット、佐藤がドリブルで上がって、中央並走の中島がDF背負いながらシュートも、キーパ正面。これは決めてほしかった。5分には、サイドをえぐった佐藤の折り返しに、ファーサイド中原フリー、ボレーシュートは枠内もキーパー正面。その直後、前ががりの裏をつかれて北九州に2対1の決定機作られる。最後は振り切られ、どフリーも、萩原がタイミングいい飛び出しで、セーブ。ピンチを救う。戻る足が遅くなっているベガルタ。さらに、ベガルタエリア付近でボールを回され、最後は中央からボレーシュート打たれるが、枠外。

しかし、10分を過ぎると互いに疲れが見え、パスカットの応酬も、シュートまでつなげなくなる。15分、相手のクリアミスを拾い佐藤がクロス、中原ヘッドで合わせるが、キーパー。その後は北九州にボールを回されるが、ここは守る。19分、相手ゴール左角25mのフリーキックのチャンス。こぼれ球を拾った、永井、中央でフリーだったが、シュート打たない。パスを受けた中島がDFをかわしてシュートを打つが、ヒットせず。25分、佐藤に代わり飛弾が入る。27分、磯崎のダイレクトのクロスに飛弾が飛び込むがもう一歩。

30分、今度はベガルタがクリアミス、田ノ上も裏取られるが、一柳がなんとか蹴りだす。31分、相手エリア左隅でフリーキックのチャンス。キッカーは由紀彦がいないので、関口。つながらず。北九州はDFの長身タチコを入れ、前に張らせるパワープレー。しかし、ベガルタも寄せて、打たせない。35分、カウンターから、飛弾が中央DF3人を引き連れてドリブル、強引にゴール前へ。しかし、シュート打つ前につぶされる。この後、タチコがプレゼントボールを返さない珍事に場内ブーイングも、次ぎのプレーで北九州が返してくれる。40分、中島が蹴られて場外へ。田中が入る。早速、田中が中央からシュート、こぼれるところ関口がつめてネットを揺らすが、オフサイド。

そしてロスタイム。斉藤のサイドチェンジのボールを受けて右に流れ、田中が、オーバーラップしてきた田ノ上にいいタイミングでのパス。田ノ上が追い越し、ドリブルで自分でゴールへ一直線、DFの間から、左足で落ち着いて決め、ダメ押しの2点目を奪った。相手の足も止まっていたが、この流れは良かった。そのまま試合終了。


最後の点がなかったら、「いまいち試合」の最上級となるところだったが、最後の最後に、求められているプレーが出た。前半から、永井、田ノ上が、折角いいタイミングでエリア付近まで侵入、相手の中央が空いて、絶好のシュートチャンスながら、パスを選択するという、もどかしいプレーが続いていたので、この最後のダメ押し点が、今後につながる点だと思いたい。

出来はいまいちでも2-0完封勝利で次ぎへ駒を進めた。しばらくリーグ戦に出ていない中島と田ノ上が点を取って、チーム全体としてもリーグ戦へのはずみになると思う。

ただ、愛媛戦では、誰を田村、平瀬の代わりに入れるかという点では、これだ、というダントツ選手はいなかったような気もする。リーグ戦に出ていない選手は、判断が遅くなりがちなのは仕方ないのかもしれないが、ちょっとずつ、プレーが遅れ気味な点がひっかかる。まだ、次節までは時間がある。練習からシビアに行って、自らのパフォーマンスでスタメンを勝ち取ってほしい。


試合後、「藤吉、ゴール、ゴール」が久しぶりにユタスタに鳴り響いた。藤吉もベンチからゴール裏まで出てきた。ベガルタ退団のあと、中国でプレーしたり、沖縄、九州と38歳の今でも元気にプレーできるのは、節制しているからだろう。素晴らしい。今後も、ニューウェーブのために、少しでも長くプレーしてもらいたい。


尚、天皇杯4回戦は、11月3日に味スタでFC東京と行われる。ちなみに、ソニー仙台はセレッソ大阪にに0-1で惜敗。愛媛、山形も勝っている。

シュート数:17-8 CK:3-4 FK:23-12 得点:中島裕希、田ノ上信也  警告:ベガルタなし (相手)富士、ドグラス、桑原 主審:廣瀬 格