40節対愛媛1-0、価値ある辛勝。磯崎のクロスに平瀬の「肩」

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2008年 10月 19日(日)13:00 ベガルタ仙台1-0愛媛FC ユアスタ仙台



平瀬 ナジソン
(中原)(中島)
梁    関口
  
斉藤  千葉
  
磯崎 岡山 木谷 菅井
          (富田)

サブは、萩原、富田、永井、中島、中原。怪我の田村に代わり磯崎が先発。FWは平瀬が出場。中原、中島がベンチ入り。愛媛は内村、大木の2トップ。田中はベンチスタート。

暖かい風が吹き、日向では汗ばむほどの日差しが差すユアスタ。13,118人。ハーフタイムには新社長の挨拶。

試合は、苦手の愛媛に今日も大苦戦。前半から、ほとんど愛媛にボールを支配されるものの、何とかシュートコースを塞いで、際どく守る。
4分、ボールをゴール前で回され、コーナーを与える。これはクリア。ロングボールを大木に集める愛媛。しかし精度がいまいちで助かる。その後も相手のワンタッチプレーに振り回される。ベガルタは、クリアのみでボールがつなげない。9分、ようやく相手陣内侵入も、シュート打てず。マイボールでも、緩いパスを狙われ、カットされ、なかなかシュートまでいけないベガルタ。

10分、愛媛に回され、最後は中央からミドルシュートされるが、DF触って枠外。コーナーを与える。これは林キャッチ。ここから速攻かけるが、攻めきれず、逆にカウンターを食らい、ロングシュート打たれるが、枠外。
12分、ようやくエリア内まで入った関口がいったん戻し、磯崎が、ダイレクトの左足で、強く、曲げたクロスを放り込むと、相手DFがクリアしきれず、平瀬がファーへのすらしヘッド(と思ったら映像では肩)、このシュートが、ファーサイド、ポストとキーパーに当たって、ゴール・イン。起用に応えた磯崎と強行出場の平瀬が執念を見せた。ラッキーではあるが、強いボールを思い切って中に入れたのが功を奏した。平瀬は今季10点目。

これで動きが少しよくなったベガルタ。15分にも、磯崎のヘッドクリアのボールを、関口が縦へのドルブルで平瀬へ。平瀬がDFを絡み、抜きれなかったが、なんとかコーナーをゲット。左コーナーの梁のキックは、走りこんだ岡山にどんぴしゃだったが、ボールはバーの上。18分、今度は愛媛がベガルタ・ゴール前でボールを回すが、シュートは枠外。20分、関口の浮球に、走りこんだ菅井がエリア内侵入、ダイレクトで左足であわせるが、ヒットせず。今日の菅井は散々倒され、古傷の肩を打ってるみたいで、心配。ベガルタ、このあたりから愛媛の動きに少し慣れたか、守備のブロック連動もようやくできてくる。

23分、パスを受けたナジソンが中央で倒され、35mのフリーキックゲット。梁のふわっとした背後からのキックに、岡山が頭で合わせるが、当てるだけ。その後も攻め込むが、梁と関口の呼吸が合わず、パスカットからカウンターを食らう。また、愛媛のコーナー。直接枠内に飛んでくるが、林がパンチング。28分、今度はベガルタがカウンター、関口からナジソンへ。ナジ、ボールを持ち替えているうちにシュートのタイミング逃す。関口も打てず。それではと、戻して斉藤のロングシュート、ヒットせず。30分、さらに平瀬の放りこみにナジソン、合わず。ようやく攻めの時間が来たが、崩しきれない。

31分、愛媛が回して、またロングシュート。枠外。とにかく、つないでは、どんどん狙ってくる愛媛。35分、愛媛のコーナーの後、ベガルタが中央でボールを回すが、出しどころなく千葉が平瀬に横パス、このタイミング合わずに、また逆襲される。39分、ベガルタのクリアミスをついて、愛媛の意表をつく強烈なミドルシュート、枠内。林がなんとか弾く。危ない。その後も再び、愛媛が出足よくこぼれ球を拾い、次々シュート。44分には、サイドからの放りこまれ、中央フリーで、どんぴしゃで頭で合わせられるが、林の正面。今日は、ついているのか。1-0で前半終了。

後半。
開始早々、裏を取った平瀬が縦に右サイドを抜け、ファーサイド上がっていた梁へクロス。梁がワントラップからのシュート、ふかす。前半から守備に追われた上に、今日の梁のコンディションはよくない。5分過ぎると再び愛媛のペース。ボールをキープされると、なかなか奪えない。10分、関口がフリーキック貰ったところで、怪我持ちの平瀬に代え、中原が入る。15分、関口の縦パスが流れるところ、相手キーパーがクリアミスで、ラッキーなコーナーをゲット。右からのコーナーに、ファーで岡山が折り返し、中央から中原が頭に当てるが、枠外。

17分には、梁が相手パスをカット、カウンターから攻め込むが、シュートは打てず。20分、ナジソンに代え中島入る。このあたり、多少中盤が間延びしてきてお互いにチャンスも、パスがつながらない。21分、愛媛のロングシュート枠内も、林が抑える。ベガルタもマイボールをしばしばカットされる。29分、中島のドリブルから、関口のクロスも合わず。30分、愛媛のコーナー。こぼれ球をサイドからシュー性のクロスを入れられる。ファーサイド、林の頭上を超え、枠内に向かって飛び、あわやも、バーに当たる。ラッキー。

32分、梁のドリブルから、放りこみ、中原のヘッド、キーパー正面。さらにベガルタはコーナーのチャンス。岡山の頭に合うがDF触って、またコーナー。今度は、右からのコーナーに、ファーサイドでフリーだった中原が頭で叩きつけるが、枠外。シュートが枠に行かないベガルタ。そして、33分、愛媛のカウンターを食らい、エリア内でかわされて、どフリーの1対1の大ピンチ。しかし、林のポジション取りが強運を呼び込み、相手シュートはポストをたたく。今日2度目の幸運。

その後も、チャンスをなかなか作れないベガルタは、時間稼ぎに入る。こぼれ球を拾う愛媛に再三、サイドをえぐられるが、ほぼ全員戻り、中央でなんとかしのぐ。ここはクリア優先。しかし、攻め続けられ、次第に集中が切れたきたのか、エリア内でお見合いの危ないシーンもあった。40分、ようやく相手陣内、右サイドでフリーキックのチャンス。このキックのこぼれ球が、ベガルタ選手の前にころがるのだが、押し込めず。

44分、愛媛がベガルタゴール右45度からのフリーキック。ヘッドであわせられるが枠外。ロスタイムは3分、ここで菅井に代え富田を入れ、時間を使う。2分目、こぼれ球を中島が拾ってカウンター、中原につながらず。再び中島が奪って、中央からのロングシュート、グラウンダーもキーパー正面。そして、そのまま試合終了。なんとか逃げ切った。

試合後、怪我の田村の背番号23のシャツを着て選手が円陣。そこへ背広姿の田村も後から加わって、劇場。残り5試合。いろいろな思いがあるだろうけど、出ていない選手が、出る選手を強くする。そんなチームであってほしい。


それにしても、厳しい試合だった。天皇杯「休み」でコンディションを整えたはずが、むしろ動きが悪くなった選手が多くなったところに、出足のいい愛媛にボールを支配されて、再三放り込まれ、なんとかしのぐ展開。前半の得点以外では、チャンスにも崩しきれず、シュートまでなかなか行けない。また、シュートまで手数かけ過ぎの感もあり。それでも、セットプレーでのチャンスで、DFと競りながらの岡山のヘッド2本や中原のチャンスがあったが、枠外と、決められず。結局、相手の速攻に、耐えに耐える90分だった。

それでも、ともかくも、苦手愛媛から昨年から5試合ぶりの勝ち点3。内容は悪いながら、この「辛勝」は大きい。
ただ、今日はこれでいいが、次ぎの試合も勝利が必要なことを考えると、いいリフレッシュの後、連係を厳しく再確認し、一段強いパスでつなげる練習が必要だろう。弱いパスはすぐカットされる。コンディションの悪い選手が多いので、なんとかこの一週間で戻してもらいたい。最後は、いい準備と気持ち。

シュート数:11-13 CK:4-6 FK:17-19 得点:平瀬智行  警告:ベガルタなし (相手)横谷、青野  主審:野田祐樹