おコラむ2002W杯編

青系の受難 日・伊16
 フランスに始まり、アルゼンチン、ウルグアイ、イタリア。そして、つい同列にしてしまう、わが日本。今大会は青系が振るわない。最後は、赤か黄色か黒か。

 負けるときの理由は、どんな場合も、たった一つしかない。
 「相手より弱いから」
 どんなチームであれ、何かが相手より足りないから、敗れ去るのである。
 6月18日、2002FIFAワールドカップの決勝トーナメント1回戦対トルコ戦において、日本代表は前半早々のセットプレーで失った1点を取り返せず、惜敗。しかし得点以上に、強い雨の悪コンディションでも、ここ一番のスピードとボール扱いの正確さで、相手のトルコの方が完全に一枚上手だった。日本代表は集中を欠いていた。梅雨の日本でやることは分かっていながら、濡れたピッチに対応できていなかった。そして、あの人は、窮地になるとやっぱり...。
 しかし、これもそれも全部背負って、受けて止めて、次ぎなる進化を目指せばいい。確かに、大きな前進はとげたのだから。

 同日、韓国の対イタリア戦、逆転勝利。凄いものを見せて貰った。
それにしてもヒディンク監督、なんぼ超攻撃的といっても、5トップかい!それに応える選手の身体能力。ともかく、日本はスピードと体力が足らないことがはっきりした。中田クラスの選手がごろごろするようにならないと、まだまだ。100年前からプロがある国、50年前からW杯に出てる国とは、基本のところで差がある。そこから。


ベスト4?
 6月14日日本代表、チュニジアを2-0で下し、見事決勝トーナメント進出。おめでとう!
プレッシャーがナカータはずはないけれど、それを感じさせない予選3試合。クールに戦術を徹底し、集中が切らさないところが凄い。全てを味方につけた。ここから先は、何も恐れるものはない。どんどんアピールして結構。次ぎはトルコ、その次ぎはスェーデンか?(結局セネガル。強いぞ。)決勝に勝ちあがったチームはみんな上のチームだが、こっちには何か強運が来てるみたいだぞ。これからは、きつい場面でも楽しんじゃえ。


ホームの力
 6月9日日本代表、ロシアに1-0で待望の初勝利!
「らしさ」を出しての結果は文句なく立派である。が、よく見ると際どい試合だった。この勝利が確固たる実力だと浮かれる選手もいまい。気候に慣れている利。サポーターの圧力は、相手の集中を削ぎ、日本代表の力を持続させた。PKが取られそうなスレスレのプレーもあったが、取られない。ロシアのシュートには焦りが出ていた。モストボイの怪我は森岡とおあいこか?それでもとにかく、チャンスを自分のモノとできる冷静さは立派だ。
 この大会でより多く試合ができれば、その中で進化していくだろう。それが楽しみ。


青系が勝つ
 日本対ベルギー戦、2点を取って引分け。初の勝ち点1は、ベストでなくても上々だろう。あんまり好きくない鈴木の得点ではあるが、相手のミスを逃さず決めた運の強さと、それをもたらした執念は認めなければならない。稲本の冷静さも良かった。次なる目標は初勝利。日本は出場1回のチャレンジャー。結果を恐れず、やればいい。
 そして韓国、初勝利おめでとう。レイソル在籍の2人が得点したことも、同じリーグのチームを応援している者として誇らしい気分である。スロベニアにもがんばってもらいたい。
 ところで、ベガルタが練習相手となったアルゼンチン、イタリアが力を発揮して勝利。こちらも目出度い。特に、練習試合で不発だったバティの得点には、ほっとした。だって、練習試合で調子を落したと、アルゼンチン・サポーターに逆恨みされたらやだもんね(^^;そしてビエリ。一体、誰が止めるんだ??

(フランスについでアルゼンチン予選敗退。ベガルタのせいじゃないよ。オーマイ・ゴッド・ハンドが....)


アズーリをロハで見る
 「ワールドカップ、チケットなけりゃ、アウエーと同じ」
とにかくチケットの申し込みの電話はつながらず、懸賞もはずれまくりの枠の外。どうすりゃいいのさ、かむり橋。と、いささか盛り下がっていたW杯であるが、最後の最後で、イタリア代表の公開練習試合の仙台市民枠に当たり、なんとか生アズ-リをロハで見られることになった。実行委の皆さんありがとう、の2002年5月30日。

 NHKは19000人といっていたが、18000くらいの仙台スタジアム。気温19度、湿度80%近くで蒸し暑い。スタンドはアズーリクラブのTシャツで"アズーリ"。選手が入場してくると、ボールボーイが至近距離で写真とりまくり。アズーリクラブ子供会員が千羽ヅルをイタリア代表に渡すと、背中にサインしてくれる。場内「うらやまし~」の声。
 心配した、セレモニーが長くて練習試合が短いということもなく、5時過ぎには40分ハーフの練習試合が始まった。イタリアは、トッティ、ビエリ、カンナバーロなど主力選手が先発。上半身の規格がまったく違う。ベガルタは、GK萩原、DF飯尾、DF矢畑、MF千葉、MF中村伸(若手?)、DF中島、FW菅間などのトップ控え選手にユース組みの先発。

 イタリアは流し気味の動きなのに、簡単にボールを奪い、簡単にDFの裏に出て、ベガルタは完全に子供扱いされる。1秒長く持つともう、取られている(^^; 4分にセンタリングからビエリがボレーで決めて以降、トッティが一人で持ち込んで決める、ビエリがヒールキックで簡単に押し込む、バックパスを奪われて・・・次々の4得点。ベガルタは、ハーフラインを超えるのがやっと、という状態。マイボールでも、少しプレーが緩慢だとすぐ体を入れられてボールを奪われる。完璧なファーストタッチ、振りが小さくて速く正確なパスなど若い選手には、おおいに参考になったことだろう。

 後半は、両チーム次々選手交代して、誰かよく分からん。ベガルタ側のキーパーもイタリア人に代わる。シュートが飛んでくる方にいた方が、キーパーの練習になるってか?さすがに反応が早く、途中からトッティに代わったデルピエロのヘディングにも鋭く対応する。ベガルタチームDFに若手?の渡邉晋が入り、とりあえず高さでは対抗できるが、フェイントで抜かれる場面も。
 イタリアは蒸し暑さに疲れてきたのか、あんまりボールをとりにこなくなったところで、ベガルタもようやく落ち着いて、ボール回しも早くなって、パスがつなりがりだす。時折、中島がオーバーラップして攻め込もうとするが、ラストパスまではなかなか行かない。それでも1回だけ突破して、ユースのFWにフリーでシュートさせる惜しいシーンがあった。
 試合終了後、イタリア・カラーの花火が仙台スタジアムに響く。選手がみんな引き上げたあと、左膝負傷のインザーギが出てきて、コーチとランニングで場内を2周、ボールをスタンドに入れたり、ダッシュなどの別メニューをこなすおまけが見れてみんな大喜び。走りは問題なさそうだが、キックはまだ軽く。

 W杯の生観戦、これにて終了。あ~あ。ま、日本代表と同じ青だしさ、イタリアも義理で応援すっぺしよ。それにアルゼンチンも。


日本がブラジル、スペインに勝った!
 気が早い?しかし夢でも空想でもない。U-12の話。5月24-26日、パリで開かれているダノン・ネーションズ・カップ(第2回:U-13、第3回U-12同時開催)という、24カ国出場のジュニアの国際大会で、U-12日本代表は2-0でブラジルを破り、ロシアには1-1で引分け、予選1位で決勝トーナメントに進んだ(スペインにも2-0で勝ったが結局7位)。ちなみにU-12の監督は宮城県貞山高校の亀山氏。ベガルタ・ジュニア・ユースの2人(近藤、奥埜)が参加しているU-13の方は、残念ながら17-24位戦の方へ(結局18位)。この経験を無駄にせず、目指せ、ベガルタ2014!