01節:対広島3-4、またもスピードに屈す。金園、ハモン、山本で3点返す

  • 投稿日:
  • カテゴリ:

2015J1 2nd 7月11日(土)18:00 ベガルタ仙台3-4サンフレッチェ広島 ユアスタ仙台



金園 奥埜
   (藤村)
野沢     梁
(山本)    
富田  ミンテ
    (ハモン)  
蜂須賀鎌田 渡部 菅井

六反

サブは、関、上本、多々良、武井、藤村、山本、ハモンロペス。広島は佐藤寿人ワントップ、野津田、柴崎、青山、ミキッチ、林スタメン。浅野、清水がベンチスタート。

最高気温31.8度と今年一番の暑さの仙台。しかし、比較的湿度は低く、風もある。久しぶりの生観戦は、試合開始前、西日の強烈な日差しに、顔がひりつく感じ。

それでも試合が始まる頃には、ピッチからスタンドまでほぼ日陰となり、涼しい風も吹いていて、真夏の消耗戦というまでは暑くなかったと思う。1万人そこそこかと思ったが、13,373人。

試合開始当初こそ高いプレスで押し込んだベガルタだったが、シュートチャンスを逃していると、左サイドから高いラインの裏を突かれ、12分、ミキッチ-寿 人で先制を許す。その後は互角の展開もシュートが少ない。そして40分、またも左サイドをDFの19歳宮原にドリブルで持ち込まれ、そのままゴー ルされ0-2。

それでも43分、金園がロングボールを、浮き球トラップ、落ち際を力を抜いた叩きつける、技ありシュートで決めて1点返し、後半に望みをつないだ、かに思われた。しかし、追加時間、自陣の深いところで、富田が背後からの激しいチャージでボールを奪われると、拾った佐藤寿人に、反転からの豪快ミドルを突きさされ1-3。反撃ムードを削がれる。

ベガルタは後半から、なんとミンテを代えハモンを投入。梁がボランチ、右サイドに奥埜が回る
2点リードの広島が守備固めからのカウンター狙いになると、ベガルタはなかなかその壁を崩せず、パスミスをひっかけられては、ラインの裏に走り込まれ、守備で疲弊するというパターンになる。

すると、16分、今度は右サイドを今度は柏に一人で持ち込まれ、強烈なシュートを決められ1-4。先制点アシストのミキッチを入れると、3人のドリブラーに、一人で持ち込まれるという、大きな課題を見せつけられた。

しかし、ベガルタもホームで意地を見せる。41分にミキッチが交代でいなくなると。持たされ気味であるが、連続攻撃。ついに43分、中央で金園が粘って倒され、PKをゲットすると、ハモンが冷静に決めて2-4。さらにAT4分目には、梁の放り込みのボールに、山本がGK林に競り勝って、ゴールに頭で押し込み3点目。なんとか1点差まで詰めて3-4とした。

前半。
ベガルタはハイプレス。広島のカウンターに素早く人数をかけて守り、1stとは違う感を見せる。さらに六反のゴールキックから、金園のヘッド、キーパー。3分、相手ゴール前でプレッシャーをかけ、一瞬野沢がフリー、すかさずシュートも、林に前に出られ決まらず。4分、相手ハンドで得た右ライン際35mのフリーキック。決まらず、カウンターを受けるが、素早く戻ってクリア。その後、一進一退。

9分、金園から奥埜へのパスが通り、カウンター、フリーになりかかるが、二人に挟まれてシュート打てず。さすがに奥埜へのマークが厳しい。10分、広島の右からのクロス、六反。とにかく広島の選手のキックの足の振りが早い。そして、11分、ベガルタ左サイドをミキッチが上がってくる、一度は蜂須賀がカットしかかるが、こぼれを拾われて、ファーへのグラウンダー、佐藤寿人がDFの裏から左足を延ばして決められ、先制許す。背後から出て来る寿人の動きについていけなかった。

さらに右からは柏が、猛烈なスピードがベガルタのサイドを突いてくる。ベガルタはラインを高く保っているだけに、攻撃時に中途半端なパスをひっかけられると、たちまちピンチになる。しかも、分かっていても着ききれない、スピードのあるドリブルを持つ選手がそろっているのが広島。17分、こぼれ球に野沢が左足で素早くシュート、ヒットせず林。

19分、渡部から前方の蜂須賀で絶妙のロングパス、蜂須賀倒され、相手エリア横でフリーキックを得る。野沢のキックは弾かれるが、セカンドをヘッドでつないでいく、がシュートは打てず。21分にも蜂須賀がミキッチを浮き球でかわし、ゴール前へシュート性のクロス、菅井がもう一歩、林が抑える。いいプレーが続いた。23分、相手ゴール左奥35mのフリーキック、決まらず。ベガルタは右サイドで菅井がワンタッチで前に出し、梁が飛び出す、というプレーを何度が見せるが、なかなか突破しきれない。

28分、右奥30mのフリーキック、ゴール前にミンテ飛び出すがオフサイド。29分、右サイド奥で、奥埜が相手をかわして前方左サイド金園への浮き球パス、金園DFを振り切りながらのヘッド、枠外。少しパスが伸びた。30分、ミキッチのシュート、林抑える。32分にも広島のミドルシュート、バーの上。33分、鎌田?のバックパスを、寿人にとられそうになり、六反が飛び出し、なんとか抑える。狙われている。

36分、梁のアーリークロス、いいところに上がっているのだが、またも林。37分、広島がベガルタエリアで回し、最後は宮原のシュート、六反正面。そして、40分、左サイドからDFの宮原がドリブルでもするすると上がり、途中ワンツーを混ぜて、そのままエリア内侵入、強烈なシュートで決められ、2点目を許す。スピードに乗ったドリブルを止められない。42分にも広島にミドルを打たれる。前半で2点リードを許し、このままずるずる行くのか?

43分、鎌田?からのロングボールを、金園が胸トラップで浮き球とし、落ち際をたたきつけたシュート、ワンバンで林の頭上を越え、ゴール!シュートを打つ時に無駄な力が入っていないのが、見て取れた。ストライカーらしいゴール。金園は今季5点目。奥埜に並び、チープトップタイ。そして、前半で1点返し、後半につながる、かと思われた。

しかし、前半AT2分、中央でパスを受けた富田が、相手に背を向けたところで、背後から青山に突き飛ばされ、ボールを自陣方向へ蹴る格好になる。これに素早く反応した佐藤寿人がボールを奪い、反転して、即、強烈な左足シュート、ゴール左隅に決まって1-3。反撃ムードを打ち消す、ベガルタにとっては、痛い失点。しかし、敵ながら見事なシュートだった。

後半。
頭から、ベガルタは、ボランチのミンテを下げハモンロペスを投入。FWに入る。ミンテは、ミドルやヘッドでの反撃要員で残しておいて欲しかったが。これで梁がボランチに下がり、奥埜が右サイドに回る。

ベガルタも40mのフリーキック、いったん弾かれるが、こぼれ球につめた菅井がフリーでシュート、ふかす。3分、右コーナーのチャンス。決まらず。その後もベガルタがボールを回す。広島は5バックでカウンター狙いに移行しているので、ボールは持てる。中央でハモンのポストプレー、蜂須賀のクロスに金園のヘッド、枠外。5分にも左コーナー。ハモン?のヘッドは天井。またコーナー、しかし守られる。8分、ハモンがカットインから右足でのシュート、キーパー。10分、広島は寿人が御役御免で交代、浅野が入ってくる。これも厄介な選手。

12分、野沢が裏へのロングパス、流れる。14分、奥埜のミドルシュート、ふかす。14分、広島のカウンター、右サイドの柏が凄いスピードでドリブルで上がっていき、そのまま突破、強烈なシュートをファーサイドに決められ、1-4。広島の狙い通りに展開にされてしまった。ベガルタが、守りを固めた広島の間にパスを通そうとして、少しでも精度を欠くと、つっかけられ、何度もスペースを走らされるので、次第に消耗してくる。広島は自陣でスペースを埋めての守備なので、カウンターでの体力を温存できている。

後半に入って3点差。厳しい状況。しかし、ホームでベガルタも意地を見せる。

18分、相手陣でボールを回して、奥埜のヘッド、ヒットせず。21分、広島ゴール中央やや左30mの絶好の位置で、フリーキック。梁が直接狙うが、わずかに落ち切らず、バーの上。25分、広島は青山に代え、丸谷を入れる。26分、相手エリア左角でフリーキック。これは決まらない。27分、ハモン中央やや右で、ゴールに背を向けた状態から、ノーステップで反転即シュート、枠内も、林が弾き出す。これで、コーナー2本連続も、引っかけられカウンターを許す。なんとか戻って守る。

34分、こぼれ球を野沢がシュート、林が抑える。さらにフリーキックから金園のヘッド、林。でコーナー。決まらず。38分、奥埜に代え藤村入る。ベガルタ攻めてはいるが、引いた広島をなかなか崩しきれず、林の好守にも阻まれている。ドリブルで仕掛けられる選手がいないのが残念。41分、広島がミキッチを代え、佐々木を入れる。これで左サイドの脅威が少し減る。43分、中央で金園が粘って倒され、PKをゲット。これをハモンが左足で確実に決め、土壇場で1点返し、2-4。ハモンは今季2点目。その後、野沢に代え山本入る。ベガルタ早く攻撃したいが、焦ってファールが多くなり、相手にフリーキックを与えてしまう。

44分、広島のカウンター、うまくキープされコーナーを与える。これはしのぐ。追加時間は5分。まだやれる。しかし、なかなかシュートまでもっていけない。AT4分、梁のクロスに、背後からのボールに、中央で山本がジャンプ一番、林に競り勝ったヘッドで、ボールはゴールにころがり、3点目!山本J1初ゴール。まだ、まだ、時間はあるのか!?しかし、直後に笛。3-4で終了。

攻守のためにラインを高く保つと、相手に裏を狙われる、ということはDF陣も試合前から警戒していた事。それでもやられてしまった。前半の初めは、相手のカウンターにも人数をかけてついていけたが、次第に抜かれるようになる。そして、トップスピードに乗られると、止めようがない。

そうなると、前の方でスピードアップさせる前の守備、あるいはプレッシャーというものが必要になる。また、攻撃に時に、形に拘らずに、シュートで終わる、ということも必要になるだろう。この辺はこれからずっとある課題なので、もう一度連携を確認してほしい。
また、ビハインドの時の交代が遅く、手遅れ感がある。夏場で後半の勝負どころは、スピードが必要になってくる。ベンチも素早く判断して、勝負をかけて欲しい。

4失点はいただけないが、攻撃では多彩な攻めも見せた。金園は好調を維持している。蜂須賀も攻撃では、恐れずに積極的なプレーが出てきた。奥埜はマークがきつくなってきたので、回りをうまく使うプレーが、さらに必要になりそう。また、ハモン、山本にゴールが出たので、今後はシュートでも力が抜けて、得点が期待できそう。

守備では、マイボールの時のリスク管理をしっかりできれば、まだまだ行ける。基本、ラインを高く保ち、状況に応じて戻る、バランスを調整できれば、結果も出ると思う。2ndは始まったばかり。守備の堅い広島から3点取った。悲観も楽観もなく、精度を上げる。行けるはず。

尚、この試合の復興ライブは、山田祥子さんでした。

シュート数:15-7、CK:5-1、FK:14-8 得点:金園英学、ハモンロペス(PK)、山本大貴 (広島)佐藤寿人2、宮原、柏  警告:なし 主審:西村雄一