ACL予選対ブリーラム1-1、寒い試合

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ACL グループE 2013年2月26日(火)19時 ベガルタ仙台1-1ブリーラム・ユナイテッド 仙台スタジアム(ユアスタ)



武藤  赤嶺
(佐々木)(ウイルソン)
梁   太田
    (中原)
角田 富田

和田 石川 広大  田村
  

サブは、桜井、蜂須賀、佐々木、松下、ジオゴ、中原、ウイルソン。

2013年シーズンの始まりは、ACL予選のホームゲーム。
正直J1が優先と個人的には思うが、土曜に控えたJ1初戦に向けても、この試合で、しっかりリズムを掴んで勝っておきたかったが・・・。

ACL初戦、怪我人もなくドローという結果は問題ない。しかし、土曜の開幕に向けては、課題の残る内容だった。

スタジアムに入ると、ピッチ外ばかりでなく、スタンドのベンチの下にも残雪が残っていたりして、雪かき隊のおかげで普通に試合ができ、見られることに感謝。芝は結構整備された跡が見える。10,602人。

それにしても、明るいうちは、「昨日よりは暖かいね」と、やせ我慢の声も聞かれたスタジアムも、日が暮れるとシンシンと冷えてくる。気温は、氷点下近くになっているだろう。次第に寒さが手袋を超えてやってくる。

場内アナウンスは日・英二カ国語による放送。選手名は両チーム英文とレギュレーションがあるのだろうか。ブリーラムのサポーターも30名ほどいて、リズミカルなチャントを続けている。

さて、試合の方は、ベガルタの歴史的な試合にしては、ややお寒いものとなってしまった。

前半。赤嶺、太田、武藤の3トップ。ベガルタは動きが重く、パスミス、距離感の悪さ、反応の鈍さと、いいところが無い。相手が引いているから、ボールは持てていても、時間が経つにつれ、次第に手詰まりになっていく。

対戦相手のブリーラムは、寒さの割りに体が動いている。序盤こそ、ベガルタ同様反応が鈍かったが、次第に前二人を中心に鋭いチェイスと、スピードのあるサイドの上がりを繰り出して、冬将軍を問題にしてなかった。

ただ序盤は、互いに動きが鈍く、ボールへの反応ができなくて、ボールが行った来たり。パスがつながらない。まだエンジンがかからないようだ。シュートも無い。

7分、カウンター応酬でゲームが動き出すかと思われたが、シュート無し。8分、富田の攻撃参加、上がってきた和田のクロスはタイミングは良かったが、ライン割る。12分、武藤のサイドチェンジのクロスに田村が上がっていくが、もう一歩。

13分、コーナーのチャンス。こぼれを富田がロングシュート、これがチーム初。16分、富田が後ろからカニ挟みに会い、ヒヤッとするが、立ち上がる。17分、和田が裏をとられ、シュートされるがサイドネット。その後、互いにコンパクトな布陣でボールの奪い合い。膠着状態が続く。

25分、相手のフリーキック。右サイドラインぎわ25m。DFが一瞬空振りするが、林が抑える。28分、サイドチェンジのパスに田村、もう一歩。今日はロングパスが悉くつながらない。試合勘が戻っていないのか、微妙なキックの感触がいまいちなのか。31分、赤嶺のパスから梁がノー・ステップのミドルシュート、キーパー正面。

32分、ブリーラムに中央からドリブルでしつこく持ち込まれ、エリア内からシュートされるが林。34分にも、ベガルタ左サイドからクロスを上げられ、コーナーを与える。シュートは体を寄せ防ぐ。36分、ベガルタの攻撃、太田が中央でダイビングヘッド態勢のところ、ブリーラムの選手と空中で接触するが、大事に至らず。ブリーラムは選手17番から23番に交代。

ベガルタ、裏へのロングボールが全く通らない。42分、武藤がうまくフリーキックを貰い、中央やや左35mのフリーキックを得る。キッカーは太田。うまくカーブをかけるが、枠の外。結局、前半はスコアレスで終了。

後半。
寒さは一段と強まるが、選手は体が動くようになって、展開が早くなる。2分、武藤が反転から意表をつくシュート、枠外。3分には赤嶺が相手ボールをカット、フリーで武藤がシュートも枠外。決定的。これは決めてほしかった。5分、ブリーラムのカウンター、クロスを入れられるが、シュートは防ぐベガルタ。

カウンターから、太田のクロスに赤嶺ヘッド、ここでブリーラム5番センターバック、オスマルがハンドでPKゲット。これを梁がゴール左隅にグラウンダーで決めて先制。ベガルタACL初ゴールは梁のPKとなった。

ホームで先制。寒さも増してきてベガルタのペースになるかと思われたが、ブリーラムの運動量が落ちない。先制されて、プレスを強め、スピードアップしてくる。8分、右からのクロスに中央からフリーでヘッド許すが、外してくれる。決定的。12分、ベガルタも左ライン際のフリーキックから、中央で赤嶺がヘッド、たたきつけるが、キーパー正面。13分、相手エリア左角でフリーキックのチャンス、壁。

17分、ブリーラムがベガルタゴール中央35mのフリーキック。オスマルが強烈シュートを狙ってくるがバーの上。18分、ベガルタのカウンター、こぼれ球を梁がシュートもヒットせず。20分、今度はベガルタエリア左角でフリーキックを与えるが、シュートは枠外。

その後、ベガルタのカウンター、赤嶺が持ち込み、走りこんだフリーの太田にパス、シュートはキーパー。23分、ブリーラムに振り向きざまのシュート打たれるが、林が抑える。26分、赤嶺に変えウイルソン。29分、太田、ウイルソン、梁と、こぼれ球を連続シュートするが、決まらない。

すると30分、ブリーラムの左コーナー。オスマルが体ごとのヘッド、林ボールに触れず、決められ同点とされる。広大かわされたか。32分、ウイルソンがクロスでコーナーをゲット。3本続けるが、シュートを打たせてもらえない。36分にも、梁からウイルソンにパスが通り、コーナーを得る。しかし、守られる。

37分、武藤に代え佐々木が入る。さすがのトラップやクロスを見せるが、アシストまでは至らず。ブリーラムのプレスもしつこい。43分、太田に代え中原を入れ、ロングボールからの勝ち越しを狙うが、いかせん、相手の早い寄せに、なかなかパスを出せず、のろい展開。

結局、そのまま1-1ドロー。ホームでの勝利のチャンスを逃した。

寒さは、相手の動きを見れば、理由にはならない。今年取り組んだはずのボールの保持からの展開も、プレスを受けて、持ってるだけの事が多かった。距離感というか、味方と離れ過ぎが前半が多かった。ロングパスの精度も悪い。和田、石川のフィットには少し時間がかりそうだ。

と、悪いことばかり並べてしまったが、武藤、佐々木、和田、石川といろいろ試し、あえて赤嶺とウイルソンを同時起用しなかったチャレンジは良かったと思う。そして土曜のJ1に向けて、いち早く本気モードのスピードや当りを体験できたのは、アドバンテージになるはずである。

主要メンバーの調子自体は悪くないようなので、一段の連携アップを期待したい。土曜に甲府に勝利して、今日の寒さと、いまいち感を吹き飛ばしてもらえれば、それでいい。

シュート数:13-11、CK:6-2、FK:17-24 得点:梁 勇基(PK) オスマル(ブリーラム) 警告:角田 (相手)オスマル、プラトゥム 主審:リュウ クォクマン