最終節:対FC東京2-6、大敗。悲しい週末も終末ではなく

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2012年J1 12月1日(日)15:30 ベガルタ仙台2-6FC東京 味スタ



ウイルソン  赤嶺

梁   太田
    (武藤)
角田 富田

田村 広大 鎌田 菅井
(蜂須賀)(松下)  

サブは桜井、蜂須賀、松下、関口、武藤、中原、柳沢。FC東京は渡邉千真、ルーカス、長谷川が先発。ヴチチェヴィッチ、石川、平山がベンチスタート。

順位も確定済みの今季最終戦は、運度量を上げられず、新潟戦の反省点も生かせないまま、大敗。アウエーにかけつけた5000人のサポに、ブーイングを浴びざるを得ない試合で終わってしまった。

やはり頭では分かってはいても、体が動かない「消化ゲーム」。けっして、さぼろうと思った選手はいないと思うが、FC東京の徹底した戦術、プレスの前に何もできなかった。

しかし、順位確定済みでの試合の敗戦は、悪いことだけではない。

つまり2位という成績は、自信を持っていい立派なものであると同時に、優勝チームとの差は、あと一歩ではなく、かなりあると自覚できたこと。痛い目にあって終わったことが、来季へのいいクスリになると思いたい。

必要なのは練習。スタミナアップ。

夏場を乗り切ったのは一歩前進だったが、大事な終盤5試合で、3分2敗と勝てなかった。ドローで良しとする雰囲気が気の緩みを招いたのではと思う。勝ち点3への拘りこそが、J1で生き抜き、タイトルへの道への大前提。2分けより1勝1敗。

この試合に関しては、徹底したワンツー、スリーによる裏狙いで攻められ、ベガルタの攻撃に対しては、球際に厳しく来られ、DFラインを横に広げてサイドを封じこめられて、何もできなくなった。それでも、赤嶺のヘッド一発と、終了間際の武藤のボレーが、来季への架け橋となってくれると思いたい。

久々のアウエーバスツアーで、味スタに付くと、急に空が曇り、強い風と冷たい雨。大降りにはならなかったが、気温が上がらず、寒い。震えながら待つこと1時間半で入場。
すると急に快晴になり、日向は小春日和で、待ってる間に居眠りが出そう。30,944人でチケット完売と聞いていたが、さすがのスタジアムで、まだ2万人は入れそう。ベガサポはゴール裏を中心に5000人はいたと思う。

前半。
開始から、ベガルタ左サイドのルーカスらのプレスが厳しい。いきなりクロスからシュートを打たれるが、枠外。ベガルタ、激しいプレスに、トラップで時間を食うとボールを奪われる。FC東京は、守備ではラインを横一杯に広げ、ベガルタのサイド攻撃のスペースを塞ぎ、中央に攻撃を限定させて、ボランチらがボールを奪いに来る。

6分、FC東京がサイドから中央へとワンタッチでボールを回し、最後はミドルシュートを打たれるが、バーの上。7分、左サイドのルーカスが中央から右サイドに切れ込み、浮球を利用して田村をかわして、シュート、決められ、先制許す。アウエーで、満員の観客を盛り上げてしまう早々の一発。7分、さらに裏を取られてシュートされるが、枠外。9分、ベガルタもようやくカウンター、ウイルソンのシュートは枠外。

11分、ベガルタ自陣からのフリーキック。ウイルソンに届かず。12分にも右奥35mのフリーキック、梁のキックはローボールだったが、クリアされる。その後FC東京はワンツー、追い越す動きで、中盤を制圧、ベガルタはほとんどボールを前に進められなくなる。16分、またルーカスが中央に当て、リターンで裏を取ると、あっさりフリーで決め2点目、0-2。ベガルタ序盤で2点取られ苦しくなった。17分、角田のミドルシュート、枠外。

19分、ベガルタゴール右角25mでFC東京のフリーキック。これはなんとか守る。とにかくルーカスがキレキレでやっかい。20分、ベガルタがボールを回すが、FC東京の戻りが早く、ゴール前を固めてられてシュートは打てない。横パスで終始していると、鋭い出足でカットされ、カウンターを食らう。やはり、ベガルタは足が動いていない感じ。

23分、広大にイエロー。25分、ワンツー、裏への飛び出しで何度もピンチを招く。オフサイドトラップが効かない。29分、ベガルタのチャンス、梁と赤嶺のワンツーで左サイドを崩し、梁の左足シュート、枠外。相手が触っていて、コーナーを得る。決まらず。しかし、ベガルタもようやくFC東京の攻めのスピードに馴れてきたか。

34分、ベガルタカウンター、ウイルソンが右サイドをえぐり、ニアに絶妙クロスを上げると、赤嶺が飛び込んでヘッド、決まって1-2。これは鮮やかな連携からのゴール。前半で1点返したので、後半の巻き返しにつながる、かと思われたのだが。。。

40分には、ゴールキックからウイルソンがうまく体を入れ替え、マイボールとすると、ドリブルからのシュート、バーの上。その後も、ベガルタがボールをつなげるようになるのだが、ウイルソン以外の動きが重く、相手のプレスに神経を使いながらのパス回しで、速攻できない。43分には、左からウイルソンのスルーパスに、上がってきた菅井が、もう一歩の惜しいチャンス。結局、前半は1-2とリードされて終了。

後半。
広大に代え松下投入、ボランチへ。角田がセンターバックに回る。2分、ロングボールから裏を取った赤嶺が同点ゴール、しかし、オフサイドの判定じゃなく、枠外。思えば、これが勝負の分かれ目だった。直後の3分、FC東京のコーナー、あっさりマークをかわされ、チャン ヒョンスにフリーでヘッド決められる1-3。残念ながら現状では、鎌田-上本のCBコンビ以外では、バランスが崩れてしまうベガルタの守備。

6分、ウイルソンのイエロー。9分、田村が上がって攻撃参加。エリア近くで倒されるが、逆にシミュレーションでイエローを頂戴。これは取られても仕方ない。10分、ベガルタの右サイドから侵入され、角田が抜かれ林もつり出されて、渡辺千真に4点目を決められる。1-4。守備陣が完全に集中切れる。

11分、FC東京は、千真に代わり石川が入る。盛り上がる場内。ちっ。14分、ベガルタのカウンター、ウイルソンが中央で打てなかったが、こぼれを太田が左足シュート、枠外。15分、石川にシュート打たれ、これは林がなんとか弾くが、それをルーカスがどフリーでヘッド、ハットやられたか?しかし枠外。助かる。16分、富田が中央からのミドルシュート、大きくバーの上。

18分、太田に代わり久々に武藤が右サイドに入る。しかし、なかなか前に進めない。前に出たい須菅井とかぶったり。24分、FC東京もルーカスに代えヴチチェヴィッチ が入る。30分、ベガルタがカウンターでコーナーをゲット。その後、松下から武藤へとつながるが、決められず。さらにウイルソンが反転からのシュート、枠外。少し力みが出ている。

31分、FC東京、高橋のミドルシュート、これは林がワンハンドで弾き出す美技も、コーナーを与える。ここでもヘッドあわせられるが、枠外。33分、ロングボールに武藤が裏に抜け出すが、ファールで終わる。35分、FC東京は米山に代わり、平山が入る。場内お祭り。すると36分、FC東京がカウンターからワンタッチパスをつなぎ、簡単にフリーを作って、最後はヴチチェヴィッチに決められ。1-5。ベガルタの守備は完全に切れてしまった。

37分、田村に代え特別指定の蜂須賀(仙台大)が入り、左サイドバックで今季初出場。この状況ならこれでいいだろう。しかし、依然相手に振り回される。運動量が落ちたベガルタは、なんとか反撃を狙ってボールを運ぶも、途中でボール奪われる場面が多くなる。43分、ウイルソンが強引に左足シュート、枠外。

そしてロスタイムは6分間。ここで ヴチチェヴィッチがワンツーで裏を取ると、エリア内でキープしてフリーとなり、6点目のゴールを決められる。とどめのとどめで、ジ・エンドと思われたが、試合終了間際に、松下からの浮球に裏に抜けた武藤が、どフリーとなって左足ボレーで一発決め、2-6。最後の最後で、意地を見せた。


試合終了後は、拍手とブーイングが相半ば。勝敗があまり影響が無い試合とはいえ、相手にお祭りを許しては、それは甘んじて受けなければならないだろう。それでも、武藤の一発で多少は救われたか。武藤は、来季は中心的な活躍するくらいのつもりでがんばってほしい。

2位の成績は上等。監督、選手は1年間、お疲れ様でした。来季に向けていいオフを。


シュート数:14-11、CK:2-2、FK:16-15 得点:赤嶺真吾、武藤雄樹 (FC東京)ルーカス2、チャンヒョンス、渡邉千真、ヴチチェヴィッチ2 警告:渡辺広大、ウイルソン、田村 (相手)なし 主審:村上伸次