12節対浦和1-1、なんとか守る。梁自らW杯壮行FK同点弾

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2010年 5月15日(土)17:00 ベガルタ仙台1-1浦和レッズ 宮城スタジアム



平瀬 中島
(中原)(フェルナンジーニョ)
梁    関口
        
千葉 永井
   
朴 鎌田 エリゼウ 田村
           (一柳)

サブは桜井、渡辺広大、一柳、斉藤、太田、フェルナンジーニョ、中原。浦和は、田中、エジミウソンの2トップ。柏木、ポンテ、スピラノビッチがスタメン。

試合開始時には西日がまぶしい宮城スタジアム。赤い人が大挙押し寄せ、1万弱はいたか。久々24,162人の入場。報道によれば浦和サポは8000人以上。しかし指定席には空席もけっこうある。ゴール裏では、スタジアムの形状てもある伊達兜風の三日月のコレオ。

さて、試合は、立ち上がりから浦和ペース。徹底的にサイドをえぐられ、中央からヘッドやダイクレトシュートが飛んでくるが、とにかく体を寄せ、林の好セーブもあり、相手のふかしにも助けられ、序盤はなんとか0点に抑える。

一方、攻撃ではなかなか糸口が見えない。スタジアムの雰囲気に呑まれたのか、折角のマイボールでは、ベガルタの選手はイージーなパスミス、トラップミスのオンパレードに、連携も噛みあわず。見るに耐えないプレーの連続でためいきばかり。

そして、この試合14本も浴びたコーナーでついに失点。28分、こぼれ球に林トエリゼウ?がかぶって、林がパンチしそねたところを、エジミウソンに頭で押し込まれた。とにかくエジは何度でもシュートしてくる。

ただ、失点して目がさめたか、ベガルタも相手のパス回しに慣れてきて、しばしばパスカット。カウンターも出だす。すると35分、カウンターで中央をドリブル前進の梁が倒され、ゴール中央25mの絶好の位置で、フリーキックをゲット。これを梁みずから、巻いて落ちるシュートで、見事に決め、1-1同点。自ら、ワールドカップ出場への壮行。場内も盛り上がる。

後半も、浦和の猛攻を浴びる。ワンツーを次々決められ、サイドをライン際までえぐられる。しかしベガルタにとって幸いだったのが、後半頭から田中達に代わって、エスクデロが出てきたこと。たしかにスピードはあるが、ミスキックが多く、救われた。

前半はまったくボールが前線で収まらず、逆にカウンターを受けて再三ピンチだったが、後半21分に中島に代わりフェルナンジーニョが入ると、キープ力で、ためができ、梁や関口がフリーで攻め込めるようになる。

一方、浦和も両サイドでボールをキープし、中央に突っ込ませる攻撃を執拗に繰り返し、カウンター応酬に。終盤にも連続攻撃を受けるが、なんとか粘る守備と相手のシュートミスもあって、失点を防ぐ。

結局1-1のドロー。守備では奮闘だが、攻撃には、見るべき内容はなかった。が、梁の鮮やかなフリーキックで、勝ち点1を取れたのがが救い。


前半。
開始1分、平瀬の落としから中島、さらに右サイドの関口がドリブルで上がりシュートするが、角度なく、サイドネット。2分、浦和のセンタリング、林が直接抑える。4分、梁から中島、中央をドリブルしてシュート、ヒットしなかったが、弾かれ、コーナーをゲット。シュート打てず。5分、浦和がボールを回し、最後はポンテの左足シュート、DFブロックもコーナーを与える。右のコーナーはポンテが蹴る。これはクリア。

7分、右サイドライン際30mのフリーキックのチャンス。シュートできない。8分ポンテのハンドでフリーキックをゲット。田村のクロスから、中島が中央に飛び込むが、ファール。引っ張り癖は、どの審判にもマークされているようだ。その後、関口が相手ボールをカット、中央フリーで走りこんだ梁へのパスも、梁が行き過ぎる。浦和はサイド攻撃を中心にボールを回す。11分、千葉の中央ドリブルから中島へ。シュートするも、ブロックされる。その後、永井のパスミスをつながれて、中央での落としから、ロングシュート打たれるが、ホームラン。

13分、浦和にゴールライン際までえぐられてのセンタリングを入れられるが、林がキャッチ。次々とサイドに展開する浦和。ベガルタの中盤はワンタッチ・プレーについていけない。16分、ベガルタ久々に攻め込むが、パスの連携がちぐはぐで、バックパスするのみ。パスカットした折角のマイボールもシュートまでいけない。18分、中央で千葉がフリー、シュートチャンスも逆にボール奪われる。19分、浦和のセンタリングを、中央でクリアも、セカンドボール拾われ、ミドルシュート打たれるが、バーの上。20分にも裏に入られるが、ここは鎌田がクリア。コーナーを与える。コーナー2発目、こぼれを阿部にダイレクトでシュートされるが、林がワンハンドでクリア。ピンチを救うが危ない。

23分、コーナー付近からセンタリングを入れられ、エジミウソンに頭で合わせられるが、バーの上。これも危ない。ベガルタはカウンターでのパスミス連発で、チャンスにシュートできない。28分、浦和のカウンター、コーナーを与える。このコーナーでクリアしきれず、ヘッドでつなげられる。最後は、こぼれ球に林とエリゼウ?がかぶって、林がパンチしそねたところを、エジミウソンに頭で押し込まれた。

勝ちなしゲームが続いているところで、先に点を許し苦しい展開。
29分には、細貝に自陣からのロングループを狙われて、遊ばれている感じ。30分には、エリゼウがクリアしきれず、カバーの鎌田もヘッドを空振り、フリーでシュート打たれるが、枠外で助かる。浦和も勝ちに焦っているのか。ただ、耐えに耐えてきた守備を破られたことで、ベガルタが切れるかと思われたが、攻撃の方は、むしろ吹っ切れて落ちついてくる。32分、カウンターで梁が左サイドを流れ、ライン際からの左足センタリング、平瀬がニアからフリーでヘッドも枠外。角度は厳しかったが、これは決めてほしかった。

35分、今度は梁が中央からドリブル前進、倒されフリーキックをゲット。ゴール中央25m。絶好の位置。梁のフリーキックは巻いてゴール左隅に落ち、サイドネットをかする完璧なゴール。同点。W杯北朝鮮代表で、出場を目指す梁が自ら壮行弾。しかし、直後、浦和にえぐられ、中央に切れ込まれてのシュート許す。枠外。37分、永井が攻撃参加、左サイドで切り返しでDFをかわすと、左足でのクロス。ファーサイドから上がっていた田村が飛び込むが阻まれ、コーナーをゲット。

このコーナーから、中央で千葉がヘッドをどんぴしゃであわせるが、キーパー正面で弾かれ、またコーナー、これは決まらず。その後、浦和にエリア内に入られるが、センタリングは林キャッチ。前半終了間際には、中島からフリーの関口にパスが通るが、トラップしきれず。守備は奮闘しているものの、パスミス・トラップミスでリズムを崩し、流れからのシュートがほとんどないまま、1-1で前半終了。

後半。
浦和は田中に代え、エスクデロが入る。左サイドに張って、ドリブルでしばしば侵入してくる。2分、早速えぐられ、コーナーを与える。こぼれ球をシュートされるが、鎌田がブロック。3分、ベガルタゴール前で、執拗に回され、シュートされるが、バーの上。助かる。4分、ベガルタもカウンター、関口が右サイドからファーにいる梁へパスを通す。切れ込んでの梁のシュートは、ポスト。惜しい。

7分、押しこまれていたベガルタ、梁のサイドチェンジに、関口のクロス、田村もう一歩。8分、浦和に縦にパスを通され、コーナーを与える。9分、平瀬から田村へとつなぐも、逆にカウンターを受ける。10分、ライン際までえぐられて、中央からのシュート受けるが、ブロック。13分にも、回されて、最後はループで狙われるが、はずれて助かる。17分、いい上がりを見せていた田村が接触プレーで負傷、一柳が入る。直後、ゴールキックから平瀬が落とし、さらに梁から関口とつなぐが、シュートに至らず。

19分、左右にボールを回され、コーナーを与える。これは守る。21分、中島に代え、フェルナンジーニョが入る。23分、そのフェルがためて、梁がフリーで入るもブロックされる。25分、相変わらず、セカンドボールを拾っての浦和の執拗な攻め。ベガルタはフェル以外、全員自陣にいるが、ボールを奪えない。すると、クロスを入れられ、林がさわれないでいると、ヘッドで、がら空きのゴールにシュートされるが、千葉が戻って、なんとかクリア。

30分を過ぎると浦和の猛攻にさらされる。カウンターから回されシュート、林押さえる。さらにこぼれ球をエジミウソンのシュート、コーナーを与える。そのこぼれを回されるが、シュートのフカシに救われる。32分、ようやく梁のクロスに、逆サイドフリーの平瀬、トラップミス。33分には、エリゼウのパスカットから梁につなぎ、最後は中央永井のシュートチャンス、左足で打つが弾かれコーナー。こぼれのチャンス、最後は中央からエリゼウが頭でたたくが、弾かれる。

34分、中央にパス通されるが、なんとか守る。35分、フェルから梁へのスルーパス、カットされる。36分、ベガルタゴール角横から浦和のフリーキック。さらにフリーキックから中央、サイドと振られコーナーを与える。38分、ベガルタのカウンター、平瀬が中央からシュートチャンスもパス選択。39分、平瀬に代わり中原入る。41分、カウンターから攻められ、コーナーを与える。こぼれのシュートは、はずしてくれる。

42分、ベガルタがコーナーをゲット。打てず。43分、フェルの左サイドえぐってのパスに、中原振り向きざまのシュート、枠外。ロスタイム3分間。最後、関口からのパスに、中央永井のシュートチャンス、打たず。結局そのまま1-1で試合終了。7試合勝ち無し、勝ち点3のみ。14位に。


試合後、浦和サポは静まり返る。選手が来るとブーング。そしてペットボトルが2-3本投げ込まれた。ワールドカップに行く阿部は、どんな気持ちでいるだろう。
ベガルタは、攻め込まれるのは仕方ない。守備では健闘していたが、攻撃では、ミスで少ないチャンスをさらに少なくしていた。浦和のスピードに比べくもないが、もう少し動ける選手が中にいないと、サイド攻撃も恐くてできない。見直しが必要。

試合後、ベガサポも躊躇はあったが、チーム初のW杯代表選手である梁選手を、ダンスで見送った。今日の試合でも存在感を示した梁選手。なんとか出場してほしい。それは必ずチームの力にもなる。


シュート数:11-28、CK:5-14、FK:13-31 得点:梁 勇基 (浦和)エジミウソン 警告:なし  主審:村上伸次