13節対福岡3-1、電光石火の逆転。後半開始7分で3得点6連勝

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2009年5月5日(火・祝)15:00 ベガルタ仙台3-1アビスパ福岡 宮城スタジアム



平瀬  中島
     (ソアレス)  
梁     関口
  
千葉    斉藤     
     (永井)          
朴 渡辺 エリゼウ 菅井
(一柳)      

サブは、萩原、一柳、永井、田中、ソアレス。福岡は、大久保、高橋泰の2トップに城後先発。

風薫る5月。宮城スタジアムにも心地よい風が吹く。13,596人。泉中央からバスで20分で到着。
中2日4連戦の黄金週間の締めくくりは、5連勝のホームで迎えた子供の日。
しかし、前半は、パスミス応酬で、互いに自らチャンス放棄のグダグダな展開。さすがに蓄積疲労の前に、6連勝は難しくなったか。35分、福岡のロングボールで朴があっさり抜かれると、えぐられて、中央フリーで大久保に飛び込まれて先制を許す。

後半。ビハインドとなって、積極的に縦に仕掛けるようになったベガルタが、開始1分で中島が福岡エリア左隅付近で倒され、フリーキックをゲット。すると、梁のキックは見事にゴール右上隅のキーパーが届かないところを突き刺し、同点。これで一気に流れがベガルタに。

2分後、今度は右サイドに流れえぐった梁から菅井、そして永井に折り返しが通ると、すかさず縦のスルーパス、中島が走りこんで、ダイレクトで合わせ、あっさり逆転。

さらに、押せ押せになった、ベガルタは、7分、相手のトラップミスをついて、コーナーをゲット。このコーナーキックを混戦からニアで千葉が頭で押し込み3点目。梁、中島、千葉とお馴染みが得点。

電光石火、一気の逆転劇で大量得点の期待も高まったが、その後は、士気の落ちない福岡にサイドチェンジで振り回され、クロスを入れられる。ベガルタのカウンターのチャンスは連係がもうひとつ。しかし、後半は、関口だけでなく、平瀬が最後までチェーシング、中央では人数をかけて守り、6連勝。

 

前半。
開始早々、菅井のロングフィードに中島が走りこみ、チャンスになりかかるが、もう一歩。2分、ベガルタの右サイドを福岡が早いパスでついてくるが、ラストパスはミス。4分まで、中盤でのせめぎあい。6分、広大からの縦1本に朴が追いつき、クロス、平瀬が落とすがそこまで。逆に福岡にカウンターで一気につかれ、あわやエリゼウが抜かれそうになるが、なんとかクリア。7分、梁がスローインがらコーナー付近までえぐり、クロスも中央もう一歩。8分、斉藤の大きなサイドチェンジに、菅井が上がってクロス、中央で中島合わせるが、ヒットせず。DF触ってコーナー。最初のコーナーのチャンスはエリゼウがなんとか合わせるが、枠外。

序盤は互いに連戦を感じさせない、スピードある展開。しかし、ラストパスにミスが目立つ。なかなかシュートまで行けない。10分、福岡の縦1本に中央の裏に走りこまれるが、林がキャッチ。13分頃まで中盤の蹴りあい。14分、関口が相手ボールをカット、中島につなぎ、中島がドリブルで中央から侵入も、倒される。しかし、ノーファール。この頃までに、梁が右、関口が左にポジションチェンジ。宮原、城後対策か?16分、福岡のカウンター、しかしベガルタの戻りも早い。18分、朴がヘッドでの危ないロング・バックパス、これを福岡にチャージされ、これに慌てた広大がゴールラインに蹴りだし、福岡のコーナー。こぼれをシュートされそうになるが、エリゼウがクリア。

20分、ベガルタのカウンター、左サイドに流れた平瀬から中央の梁へパスもDFがクリア。21分、千葉のクロスボールはキーパ直。22分、福岡がボールをキープ、山形からのクロスに頭で合わせられるが、枠外。ここまで、両チームのパスミスが散見。やはり疲れているのか。26分、こぼれ球をつないで、福岡がミドルシュート、枠外。28分、福岡が、ベガルタゴール左35mからのフリーキック。中島崇のキックは、枠内も林が弾き、こぼれにも詰められるが枠外。最初のピンチ。すると35分、福岡のロングボールで左サイドの朴があっさり抜かれると、えぐられて、広大の後ろから大久保に飛び込まれて先制を許す。

これでエリゼウに火がついたか、ひとりで相手陣内までドリブルで持ち込むがDFされる。37分、そのエリゼウにイエロー。攻撃がぎくしゃくして、選手が熱くなる、いやな流れ。40分、スローインから右サイドに絞っていた朴が切れ込みながら、中央で反転しての縦パス、平瀬がDFと競りながら足で触るが、ころがったシュートはDFがさわり枠外、コーナーへ。しかしシュートはヒットせず。44分、右サイドを攻めて、中央へ横パス、中島侵入するもスルー、こぼれも打ち切れず。
チャンスを作ってもラストパスが精度を欠いたり、危険なバックパス、軽いプレーと、疲れのせいとはいえ、最近にない悪い内容で、しかもリードされたまま前半終了。

後半。
斉藤に代え、永井が入る。怪我ではなく、戦術的なものと、休ませる意味もあった模様。ビハインドで、開始早々から仕掛けるベガルタ。先ず、朴の浮球スルーパスに、中島が裏を取るが、もう一歩。さらに、ドリブルで仕掛けると、エリア左隅すぐ外20mでフリーキックをゲット。キッカーは当然、梁。2分、期待感の中、右足のキックは巻いてキーパーの手のはるか先、ゴール右上隅に決まって、同点。キャプテンの一発でまさに形勢逆転。

さらにたたみかけるベガルタは3分にも、梁がフリーで右サイドを縦に抜けると、菅井へ。さらにエリア外でフリーとなっていた永井にボールが渡るとワンタッチで縦のスルーパス、中島が走りこんで、ダイレクトでゴールに突き刺し、あっさり逆転。(ほんとは平瀬を狙ったミスパスが、具合よく中島の前に言ったという永井の談。勢いがあるときはそういうものなのか)

さらにさらに、7分には福岡のトラップミスをついて、コーナーをゲット。この右コーナーでニアでの密集で千葉がうまく頭ですらすと、ファーサイドに決まって3点目。まさに電光石火の逆転劇。この時間の集中力は相手を優っていた。

これで一時的にぷっつんプレーもあった福岡だが、士気は衰えなかった。9分、ベガルタゴール前でボールを回し、コーナーを取る。このコーナーで林が前に出るが、触れず、こぼれの浮球をがら空きのゴールへとオーバーヘッドで狙われるが、枠外。この試合最大のピンチ。12分、朴のクロスに平瀬が頭で合わせるがキーパーさわり、コーナーへ。ここまでの流れだとさらに追加点が取れそうな雰囲気。しかし、決まらず。13分、梁が運動量豊富にサイドをついて、最後は平瀬へ、しかしつながらず。15分、福岡が縦の放りこみ、林が直接キャッチ。

19分、関口が相手のトラップミスをかっさらって、自分でドリブル突破、前に出ていたキーパーの頭上を狙うループシュートもバーの上。20分には、菅井と中島がワンツーで菅井侵入も、もう一歩。22分、ベガルタ中盤がボールウォッチャーとなって、ずるずる下がる。福岡にクロスを入れられ、高橋にファーでうまく頭で合わせられるが、バーの上。23分、中島に代えソアレス入る。ここまで、後半になってもチェーシングを続ける平瀬が怪我しないか心配だったが・・・福岡はサイドチェンジを多用し始める。

ベガルタは引き気味で前、二人を残すカウンター狙い。27分頃までは、粘り強く守る展開。28分、福岡がベガルタゴール左25mでフリーキックを得る。キッカーは中島崇。枠外。その後も福岡がボールを回す。34分、相手のパスミスが中央奥でフリーとなっていた平瀬の前に転がるが、パスを選択。37分、朴の足がつって、一柳と交代。球際の強さは見せたが、いまだ朴の強烈左足は「幻」。決定的なミスもあって、今日の朴はいいところがなかった。次こそ、ズドンと。

39分、久々にベガルタが、相手ゴール右奥35mでフリーキックのチャンス。このキックがコーナーへとつながる。このコーナーでのこぼれを、エリゼウが倒れながらも反転左足シュート、しかしヒットせず、枠外。42分千葉が相手のパスをカットしてパス、ソアレスにはもう一歩。さらに梁サイドに侵入、クロスからのこぼれ球にソアレス、もう一歩。それまで押していた福岡も、最終盤には、さすがにばてて、ミスを多くなるところをつく。しかし、ベガルタのカウンターも連係いまいちで、完全に崩しきれない。

43分、関口がドリブルで突破、クロスを上げて、ソアレスがシュートもバーの上。さらにカウンターで関口がDFの間を抜け、右サイドでソアレスがフリーでいたが、自分でそのままシュートまで行き、枠外。とどめの4点目は奪えなかったが、相手の攻撃も終盤は有効でなく、そのまま試合終了。2001年以来、Vゴール無しの6連勝。


今の梁は、近い距離のフリーキックなら、全部入れてしまいそうで、いよいよトップギアに入った感じ。期待感の中で、気持ちよく、ゴールネットが揺れるは醍醐味。そして今日のプレーで、子供にとって、憧れるプレーヤーになったと思う。

疲れがでた時の集中力や堅実なプレーなど、チーム全体では、まだまだところどころに課題もあるが、これまでにない疲労の中で連勝を続けた選手達には、ひとまず、お疲れ様といいたい。素晴らしい黄金週間になった。そして今、大きな期待感をもって試合を見ることができる。


シュート数:11-8、CK:5-2、FK:22-14  得点:梁 勇基、中島裕希、千葉直樹 (福岡)大久保  警告:エリゼウ (相手)丹波、柳楽  主審:井上知大