24節対愛媛0-1、マイボールつなげず、自滅

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2008年 7月 5日(土)19:00 ベガルタ仙台0-1愛媛FC ユアスタ仙台



平瀬 田中
(中原)
梁    関口
    
千葉  永井
     (富田)
細川 岡山 一柳 田村
(田ノ上)

サブは、萩原、田ノ上、富田、佐藤、中原。細川がプロ初スタメン。愛媛は若林、田中俊也の2トップに赤井、キムテヨンなどがスタメン。

日中30度近くまで上がって、湿度も高く、蒸し暑いスタジアム。試合開始前には靄っているほど。それでも、陽が落ちるころには、スタンドには涼しい風が吹く。13808人。キーパー林が気合の坊主頭。
だが、ベガルタの出来は、寒い内容で、コード・ブルー。この時期で、どうしてこんなに動けず、ミスや連係不足が出てくるのか。一言でいうと愛媛に翻弄された。もう補強を拒める状態ではない。

試合は、開始早々、相手陣内のスローインから細川が、中央に切れ込んでミドルシュート、そこまでは良かったのだが、次第に出足のいい愛媛がボールを支配する。愛媛は田中や若林が踏ん張ってポスト、サイドが走りこんで、えぐってのクロスの走り勝つプレーをシンプルに繰り返す。得点こそないが、決定機は圧倒的に愛媛。ベガルタがボールを持つと素早く戻って前線からプレス、すると、周りが動かないベガルタは、苦し紛れのパスが多くなって、パスミスを重ね、マイボールを次々失い、シュートもなかなか打てない。

7分、ベガルタゴール前でボールを回され、DFの陰からシュートされる。危ない。9分にも、ベガルタのセットプレーの後のカウンターから、一気にシュートまでいかれる。角度がなかったので林。10分には縦の放りこみに、ヘッドで合わされるが枠外。11分、今度はベガルタが相手ゴールやや右30mのフリーキック、こぼれるところを田村がミドルシュートもふかす。

一番チャンスだったのは前半13分、平瀬が左サイドをひとりで持ち込み、折り返して、中央へ走りこんだ梁がシュート、しかしキーパー正面。これくらい。しかし、そこからのカウンターで、愛媛にエリア内まで持ち込まれる。激しい愛媛の揺さぶりについていけなくなる中盤。15分には、一柳がクリアを空振りして、追いこまれ、コーナーを取られる始末。17分、ベガルタが平瀬のポストプレーから、梁が左サイドをえぐってクロスも、中央クリアされ、コーナー。これを岡山が頭で当てるが、体を寄せられキーパー。このあたりまでは、押されながらも反撃もしていた。

しかし、次第に、中央のプレスからボールをもたれると、パス・アンド・ゴーを執拗に繰り返され、ベガルタのサイドが抜き放題になって、ピンチの連続。愛媛のシュートミスに救われる。ベガルタもカウンターから反撃するが、足元パス、田中らの無理なスルー、出したら動かないパサーと、相手を守りやすくする攻撃が多くなって、ラストパスのところで跳ね返されしまう。関口も縦ドリブルなどで攻め込むが、今日はラストパスの精度がもうひとつ。25分、田村にイエロー。30分、愛媛がポストプレーからフリーでのシュート、枠外。簡単にシュートまでいく愛媛。33分、田村がミドルシュート、枠外。

40分過ぎて、ベガルタもフリーキックのチャンスをつかむのだが、パス回しが遅く、愛媛に守られる。それでも、関口のドリブルから梁につなぎ、えぐってクロス、上がっていた田村がシュートした惜しい場面もあった。しかし、終盤にも愛媛の田中に、胸トラップから豪快にシュート打たれるなど、相手のシュートミスに救われてのスコアレスで前半終了。


後半になっても、ワンタッチの攻めを愛媛に繰り返され、防戦一方。
いきなり、たて続けにベガルタ右サイドを破られ、クロスを放り込まれるが、林がキャッチ。ベガルタは遠めからのシュートはするものの、エリア内に入っていこうとする選手がいない。10分、愛媛のカウンターからミドルシュート、枠外。残念ながら、リズムのいい愛媛の攻めの方に、得点の匂いがぷんぷんしてくる。ここで細川に代え田ノ上が入る。前半はじめはスピードよくプレーしてた細川だが、次第に相手のプレスに、迷いからか、パスミスが目立っていた。気持ちで負けないことを第一歩に次ぎにチャレンジしてほしい。

12分、田ノ上が上がってクロス、ファーサイドの平瀬を狙うが、もう一歩。だが、依然、中盤を支配され、愛媛に中央から再三スルーパスを通される。15分、動きの悪い永井に代え富田を入れる。直後、16分、愛媛のカウンターから、田中に侵入されると、DF二人が簡単に切返しでかわされ、角度ないところから決められ先制を許す

しかし、直後にチャンス。梁の中央ドルブルに相手ハンド。アーク付近で絶好のフリーキックのチャンス。梁のグラウンダーは、壁の足元をうまく抜けるが、キーパー正面。その後、富田のプレスでボールをとりにかかるが、平瀬、田中の運動量が落ちて、関口と梁が無理やりなパスを繰り出すと、これが次々とミスになり、リズムが悪くなる。この後20分ごろまで、マイボールでもシュートまで行けない時間が続く。25分、富田が前線からのプレス、コーナーを得る。さらに愛媛がアフターチャージでイエロー連発。チャンスの時間帯だったのだが。。。28分、平瀬に代わり中原入る。ベガルタはフリーキックを次々取るのだが、有効な攻撃ができない。

運動量と、キープ力でベガルタを上回る今日の愛媛には1点で十分。ライン際でうまくボールを回されると、焦るベガルタ。ようやく35分、富田切れ込んでのシュートもキーパ正面。次第に時間がなくなり放り込みをはじめるベガルタだが、精度が悪い。林のゴールキックまで、次々ラインを割る。37分、田村の中央への放りこみに中原が走りこむが、間にわ合わず。43分、田村、中原のシュートが弾かれ、こぼれを関口がクロス。コーナーのチャンスを得るが、決められず。ロスタイム4分も、落ち着いた愛媛のプレーに時間を使われ、試合終了。場内ブーイングの嵐。


いつもいつもブーイングは好きではないが、この日はやむをえない、お粗末な内容。ホームで1-0完封負けの寂しい結果。暑さやスリッピーなピッチは相手も同じで、言い訳にならない。ベテランは故障なのか体調なのか動けず、若手が縮こまったプレーで元気がない。唯一富田が、ガンガン飛ばしていたのが、わずかな救い。

個人技のある選手を入れてチームの活性化、チャンスメークをしていかないと、これからの上位との対決はもっと苦しくなる。もう数年来の課題だが、プレスが早いチームへの対策が、早急に求められる。3日後の鳥栖もガンガン来るチームだ。チーム内で意見をぶつけ合い、恐れずにボールにチャレンジして、スルーよりは自分でキープ、活路は自分達で切り開いてほしい。


シュート数:14-16、CK:6-2、FK:18-12 得点:(愛媛)田中 警告:田村  (相手)横山、キム、南 主審:鍋島 將起