17節対湘南2-2、ミスから2点差を追いつかれる。田中、木谷初ゴール。

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2008年 5月 31日(土)14:00 ベガルタ仙台2-2湘南ベルマーレ ユアスタ仙台



田中  平瀬
(中島)(中原)
梁     関口
    
千葉  永井

田ノ上 岡山 木谷 田村
(佐藤)

サブは、萩原、富田、佐藤、中島、中原。湘南は石原、原の2トップ。DFは臼井、田村、斉藤、三田。

朝からの激しい雨が少し弱ったとはいえ、断続的に雨が降りしきるユアスタ。照明点灯。気温も低い。10,873人。今日はマッチ・コミッショナーのほかに審判アセッターという聞き慣れない人も来ていたようだ。新制度?スタンドには森保氏も。
試合開始前1時間のまばらなスタジアムで宮内さんが、仮面ライダーBlackの歌詞をもじって「ピッチのヒーローは誰だ」と熱唱してくれた。ヒーローというより、勝つための決断力がほしい。

立ち上がりから、素早い球回しで、優位にたったベガルタ。5分、左サイド奥で平瀬が反転してシュートするもヒットせず枠外。7分、平瀬の落としから、上がった田村がダイレクトのクロス、しかしファーで合わせきれず。しかし、これでコーナーをゲット。梁の左コーナーキックに、千葉がフリーで頭で合わせるがキーパーに反応される。しかし、こぼれたところに田中が飛び込み右足で押し込んで先制ゴール。今季初スタメンで早速ゴール。ごっつぁんとはいえ、素早い反応で結果を出した。これまで、ベガルタのセットプレーで、相手キーパー前に立ちはだかって、視野を狭める選手がいなかったが、田中がその位置に入っていた。

さらに、ベガルタが攻勢。田ノ上の上がりから、エリア内侵入えぐってクロス、平瀬のヘッドはDF。さらに、田中が中央をドリブルで走りこみ、倒され中央35mのフリーキック。田村が蹴るが壁。相手カウンターをしのいで、永井のロングボールに田中が走りこみ、コーナー得る。と怒涛の攻撃。そして10分、この左コーナー、梁のキックに千葉が合わせ、DFのクリアボールを、中央でフリーでつめていた木谷が、左足インサイドで決め2点目。木谷も今季初ゴール

今季初10分で、2点をリード、選手の動きも良く、最近の悪い流れを断ち切ったかに思えたベガルタ。
だが、湘南のカウンターのスピードに次第に裏を取られるようになる。一進一退。2点で安心したわけでもないのだろうが、ボールへの出足が鈍くなり、受身に回る。シュートより、パス回しに時間をかける。19分、湘南に裏を取られ、一人でかわされると、エリア内で後追いの永井が石原?を倒しPK献上。アジエルに決められて2-1。早い時間で返したことで、DFがばたばたしていた湘南に落ち着きが出てしまった。

点を取られて、ようやくベガルタも攻めの姿勢を復活させるが、その後も相手ゴールエリア付近で細かくボールをつなぐところまではいくのだが、シュートまで手数をかけているうちにエリア内に5人6人と湘南の選手に固められて、決定機が作れない。それではとロングボールを岡山らが蹴りこむのだが、なかなかつながらない。湘南は原が裏に走りこんで岡山と競走したり、時折雨のピッチを考えたグランダーのミドルを打ってくるが、枠内はとらえられない。32分、ベガルタがゴールから40mのフリーキックのチャンス、関口のキックからコーナーをゲットするが、弾かれる。36分には、湘南エリア横からのフリーキックのチャンス。しかし、こぼれを拾われて、湘南のカウンターとなるが、なんとか遅らせ、シュートは林キャッチ。

40分にも、相手エリア近くでの壁パスから梁がシュートするも、DFに阻まれる。最近、どのチームもそうだが、湘南も梁、関口に対しては人数をかけて囲み、動ける範囲を限定してくる。それでも前半は2-1で終了。3点目を取りさえすれば、ゲームは決まられると思っていたが。。。


後半。
10分まではベガルタも攻めた。開始早々、スローインから田村が上げて、田中のヘッド、ヒットせず。2分、湘南が中央からのミドル、林の正面。4分、ベガルタがボールを回し、最後は梁のシュートもふかす。さらに永井と関口のワンツーら梁がエリア内に入るが、キーパー。田中のポストプレーに梁が中央からドリブルと攻めるが、またキーパー。中央から攻めいるが、カウンター警戒からかサイドからの崩しが少なくなる。

湘南は、相変わらず、サイドを抜けてのカウンターで、しばしばベガルタエリアを脅かす。10分、湘南がエリア付近までボールをキープ、ベガルタゴール左前で木谷と千葉がお見合い、木谷が横にボールを持ったまたゴール中央に移動、そのボールを奪われて、石原にゴール隅に決められ同点。石原、熊本の高橋、共にボールを奪ってからシュートまでが早い。これが決定率の差に出てくるのでは。15分アジエルのミドルシュート、枠外。19分、ベガルタのチャンス、田ノ上、フリーだがパスを選択、他の選手はシュートが打てない。20分、ベガルタがカウンター、サイドチャンジから、田村がフリーで上がり、絶妙のクロスを中央へ、平瀬がゴール正面フリーでヘッド、たたきつけるが、これがバーを越える。これが後半最大の決定機。前節もゴール正面で、はずすのが難しいフリーのヘッドをはずしている。決めてほしい。

22分、田中に代え中島入る。後半途中から田中の運動量が落ちた。平瀬ともポジションがかぶりだした。その辺を改善してスタメンを不動のものとしてほしい。さて、ここで思わぬ敵失が。24分過ぎに湘南の阿部がファールで一発退場、さらに田村が2枚目で退場と、湘南が残り20分で9人となる棚ボタのビッグチャンス。前半から、後ろからの危険なファール、ひじ打ち、ひっぱりを繰り返していた湘南の自滅か、と思われたが。。。

しかし、ベガルタも疲れたのか、パススピードが遅い。そうしていると、アジエルらの執拗なプレスに、ボールキープもおぼつかず。エリア内につっかける選手が少なく、田ノ上のロングシュート2本打つが、枠外。ボールがなかなか前に運べない。33分過ぎに、平瀬に代え中原をいれる。34分、コーナーから木谷がフリーでヘッド、しかし、エリア内で別の選手がファール。37分には、田ノ上に代え佐藤を入れ3バックとして、攻撃陣を増やす。右サイドの佐藤を走らせて、何本がクロスを入れるが、そればかりで、単調。中央でがっちりと守備を固められると、シュートすらなかなか打てない状況。コーナーを何本かとっても、焦りからか中央でしっかりと打てない。

40分、佐藤がえぐってクロスに、フリーで中原と中島?がチャンス、しかし共にオーバーヘッドでかぶり、チャンスに打ちきれず。ロスタイム4分。しかし、湘南の前からプレスに、思うようにパスが回せない。さらに、相手キーパーの、ゴールキックをすべてタッチに蹴り出す、徹底した時間使いにもリズムを崩されて、そのままドロー。相手9人で20分あっても、有効な決定機が少なかった。


守備の見直しは急務。ラインの裏を狙ってくる相手に対し、カバーリングの徹底や、サイド攻撃をしかけた後の戻りのチェック。攻撃では、形というより、パスのためのパスに陥っている点。相手ゴール近くで、第一にパスの相手を探すのではなく、自分がまずダイレクトにシュートできないかを考える、そういうアグレッシブさが足らないような気がする。

これまでにないいい点として、セットプレーでニアに田中が入ってチャンスが作れた。田村は右サイドの方が攻撃力が増す。そういう収穫はあった。が、ホームでミスからの同点、2人の数的優位も生かせなかった。残念ながら負けに等しい試合といわざるをえない。雨の中集まった1万人は、ドローとは言っても、とぼとぼと帰るしかない試合だった。

サッカーはミスのあるスポーツ。相手のミスを逃さずチャンスにつなげ、自分達のミスは減らし、カバーしあう。どんな名選手でも一試合まったくノーミスで通すことは難しい。ミスしないことが一番だが、相手もあることで、逃れられないこともある。
ただ、たとえミスがあっても、それを引きずらず、次ぎのプレーに集中する術、取り返す気迫、これは自分自身で培っていけることなのでは。そこを超えていかないと。もう一度、これまでの厳しい練習の日々を思い起こして、強い気持ちでプレーしてほしい。


1節休んで11日にホームのナイターで横浜FC戦。何度でもチャレンジ。勝利に対する拘り、貪欲なゴールへの姿勢をもう一度見せてほしい。

シュート数:21-7、CK:7-1、FK:18-11  得点:田中康平、木谷公亮 (湘南)アジエル、石原  警告:永井  (相手)臼井、田村2=退場、永田、坂本、阿部吉朗=退場、アジエル (主審)早川一行