39節対鳥栖1-0、辛勝ながらも3連続完封、萬代決勝点

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2007年 9月 9日(日)19:00 ベガルタ仙台1-0サガン鳥栖 ユアスタ仙台



中島  

関口 ロペス 梁
(萬代) (菅井)
千葉  永井
     (田ノ上)
磯崎 岡山 木谷 田村


サブは萩原、田ノ上、ジョニウソン、菅井、萬代。鳥栖は藤田、金の2トップ。清水、飯尾が先発。

前々日の32度ほどではないが、夜になっても蒸し暑いユアスタ。全体に靄っていて、遠いサイドが見にくい。さらに、途中からは霧雨も落ちてきて、酷暑で荒れたピッチにすべりも加わり、ボールコントロールが難しくなった。でもここはホーム。

前半。苦しかった。過密日程にもかかわらず、鳥栖の驚異的な動き出しに対して、休養十分なはずなのに受身になるベガルタ。一歩目が遅いので、すぐ詰められてボールを失う。ワンタッチプレーでかわされ、ワントップ中島が執拗なマークに合うと、前半はなかなかシュートも打てない。ただ、一歩目は早い鳥栖だが、さすがに長い距離を走るのは疲れるのか、無謀なロングシュートを打ってくれて、助かる。5分までは、鳥栖がボールを持ってもホームランを打っておしまい。6分、鳥栖がベガルタゴール右30mのFK。一瞬、前に飛び込まれ、枠内に打たれるが、林。ベガルタも右サイドの関口がドリブルで侵入していくが、ラストパスの精度がもうひとつ。鳥栖の守備も戻りが早い。8分、鳥栖にコーナーキックを与える。ファーサイド、これは合わず。

鳥栖は、金がポストプレーで起点となり、藤田や2列目の攻撃につなげようとする。ベガルタも人数をかけて守るが、自陣でたびたびファールを取られて、相手が休める攻撃、セットプレーを与えてしまう。11分、ベガルタが初めてのチャンス、中島の突破から、ロペス、関口とつないぐが、もう一歩。さらに、相手ゴール前でボールを回してチャンスをうかがうが、シュートを打とうする選手の足元に入ってこられ、打てない。敵ながら鳥栖の守備は徹底している。16分、ベガルタが鳥栖ゴール30mのフリーキックのチャンス。梁からショートで受けた関口が、自分でロングシュートを狙うが、バーの上。

さらに、左サイド磯崎が、千葉とのワンツーからエリア内に直進侵入、キーパの目の前まで行くが、詰められシュート打てず。鳥栖は、ワンタッチのパスでボールをキープして、カウンターをしかけてくるが、ベガルタもパスコースを読んで、なんとかボールカット。攻守が頻繁に入れ替わる展開に。21分、ロペスから中島に振って、さらに中央に移動したロペスの頭に合わせる早い攻撃も、もう一歩。23分、鳥栖藤田に抜け出され侵入されかかるが、岡山が足一本でクリア。26分、ベガルタが早いボール回し、最後は中島のシュートも、キーパー。

30分、鳥栖にフリーキック、コーナーで攻められるが、何とか守る。33分、ロペスにイエロー。ボールを強く蹴ったらイエロー?異議なのか。これで次節札幌戦は出場停止。今日のロペスは、前線からの守備をそこそこしたり、奪われたボールを奪い返したりしたが、厳しいスルーパスが濡れたピッチで加速、前半は、なかなか攻撃をつなげなかった。34分、ベガルタがカウンター、永井、梁、関口とつながるが、シュート打てず。逆に一気に鳥栖のカウンターを食らい、コーナーで逃げる。37分には、鳥栖ゴール右奥30mにフリーキックのチャンスも、決まらず。その後は、鳥栖のワンタッチプレーで、ボールをあまり触れず、大きなピンチも無いが、こちらもチャンスも少ない、といった感じで前半終了。前2節とは動きが違うベガルタ。

後半。開始早々、田村から、梁、中島と簡単につないで、シュート、キーパー正面だったが、いい流れ。その後、千葉のパスミスでボールを奪われて、エリア内まで侵入される。しかし、ここは木谷、岡山で何とか挟んで、クリア。5分頃までは、少し間延びしてきた鳥栖とのボールを奪い合い、攻守が激しく入れ替わる。消耗戦はベガルタにとって好都合。10分、ロペスから、中島へのスルーパス通り、フリーでシュート、弾かれてコーナー。コーナーキック、中央ではヒットできなかったが、田村がロングシュート、枠外。13分、右サイドで細かくつなぎ、梁が放り込むが、中央でもう一歩。 

16分、鳥栖のコーナー。金に中央で、どフリーのヘッド打たれるが、バーの上で助かる。決定的。これが最大のピンチ。20分、永井が相手ボールカット、コーナーを得る。このコーナーで中央で離れていた磯崎にあわせ、サイドを狙ったヘッドはわあずかに枠外。24分、梁に代え田ノ上、関口に代わり菅井が入る。共にMFの位置で起用。さっそく、縦パスに猛然と裏に走りこんだ田ノ上がキーパと交錯、おしいチャンス。相手DF裏を、菅井と共に盛んに狙うようになる。28分には、田ノ上とロペスの二人だけでワンツーを繰り返し、ゴール前へ。最後はロペスのヘッドも枠外。

さすがに疲れてきた鳥栖。フレッシュな選手をサイドに入れて、サイドから崩そうとしてくるが、中央の金にキレがなくなって、ベガルタも人数をかけてシュートコースを消し、ボールを奪う。奪って再三カウンターなのだが、田村らのラストパスの精度がもうひとつ。それでも35分、ロペスが中央で落として、菅井にシュート、枠外。36分、残り10分でようやく永井に代わり萬代投入。囲まれてボールキープできなかった中島に代わり動きまわる萬代。

そして40分、ロペスが左サイドから、逆サイドの裏へワンステップでロングパス。右サイド走りこんだ菅井が、倒れこみながらもダイレクトで中央に折り返すと、DFの間に詰めていた萬代がおそらく、トーキックか、振り切らずにあわせるシュートで、キーパーの突進の前に決めて、決勝点。このところ控えに甘んじていた二人が、決定的な仕事をした。萬代は久々の得点、出場5分で決めた。その後は、ベガルタはやや守備的。少し集中が切れて、中盤でボールウォッチングする時間もあり、鳥栖に攻め込まれるが、相手FWの動きに、もはやキレはなく、しつこく守ってボールを奪う。

ロスタイム3分。鳥栖のコーナー。最後にあわせられるが、林キャッチ。ようやくセットプレーで周りとの連係もあってきたか。残り時間も相手のファールを誘いながら、時間を消費して逃げ切った。 この2試合うまくいっていったワントップも、今回のように、中島の負担が大きくなると、攻め手が狭まる。萬代らの復活に期待して、第一クールのことも思い出し、2トップとの併用もありだろう。

とにかく、徹底的に研究されて、これからは、こういう試合が多くなるだろう。それでも、粘り強く守っていけば、潜在的に決定力を持った選手はいるわけだから、しのぎ勝つことができる。この3連続完封勝利は全員の勝利。自信にしていい。あさらに、相手の流れの時に、すばやく対応する対策を選手・ベンチが話し合って、次の戦いに臨んでほしい。
次節はロペス抜きで、アウエーで札幌と対戦する。あなた任せでなく、積極的な守備と早いボール回しがあれば、チャンスを大いにあるだろう。

試合後の花火。タオルマフラーを選手の人数分準備しての岡山劇場。でも、できれば、「万歳」でなく、「萬代」とやってほしかったな(笑)。他の選手が帰ったあとも、いつまでも、ひとり飛び跳ねる岡山。いろいろなチームで愛されるわけが分かった。プレーでも、実に利いている。今日は14124人だったけど、少しずつ増えていくさ。粘り強い試合が続けば。

今日は楽天とタイアップチケットでベガルタを初めてみた人もいただろう。選手とスタンドの「近さ」をどう思っただろうか。何はともあれ、両方勝ってえがったね。バスケの89ersのマスコットのティナ?もがんばってくれた。ライオンといえども死ぬほど暑かったと思うけど。。。

シュート数:12-11、CK:3-5、FK:15-21  得点:萬代宏樹  警告:ロペス (相手)なし 主審:牧野明久