27節対東京V1-4大敗。フッキにハットを許す。菅井一矢

  • 投稿日:
  • カテゴリ:
2007年 7月 11日(水)19:00 ベガルタ仙台1-4東京V ユアスタ仙台



萬代  中島
(梁)
ロペス  永井
      (渡辺)
ジョニウソン 富田
        (関口)
田ノ上 千葉 木谷 菅井

小針
サブは、萩原、渡辺、磯崎、梁、関口。両足捻挫の梁はベンチスタート、永井が久々に先発。東京Vはフッキ、船越の2トップで3バック。廣山、永井英樹はベンチ。
前の日から降り続いた雨がいったん弱まるも、試合が始まると再び強くなる。バックスタンド最前列の席では、滝のような雨だれに打たれ、修行僧状態の人も。平日ナイターで12015人。東京Vサポータも50人あまり、さすがに雨を避けて後方位置にいる。もちろんピッチはスリッピー。選手も大変だが、ボールコントロールの正確さの差が如実に現れる試合となった。ピッチ状態を考えずに、何とかルーレットでボールが止まってしまい、相手にボールを奪われる様には、判断力の差も感じてしまう。激しく雨の降る中、すべてが後手に回ったベガルタは大敗。

前半。ベガルタは最初から飛ばし、ボールを支配しているように見えるのだが、シュートまでに手数がかかり過ぎ。戻りの早い東京Vに、がっちりと固められると、サイドのスペースも無く、ロペスが無理な中央スルーパスを繰り返す。開始早々、中央から切れ込んだロペスがグランウンダーの枠内シュート、キーパー弾いて、コーナー。ショートコーナーから攻めきれずにいると、すかさず東京Vのフッキがカウンター、菅井がファールで止めて、イエロー。3分、中島がスルーパスを受けてのシュート、コーナー。キックは田ノ上。今日の田ノ上のキックは、さまざまな種類のキックを枠内に向けて打ち、可能性は感じたが、味方とはヒットせず。7分、フッキがロングシュート枠外、10分にも、ひとりでベガルタの3人をかわして強引シュート、これは小針弾く。13分には、ベガルタゴール左25mでフリーキックを与え、ファーサイドから押し込まれそうになるが、小針が腕一本で弾く。雨のせいか互いにトラップミスが出るが、持ち堪えられないのがベガルタ。

20分、東京Vの左サイドからのクロスに、中央でフリーだったフッキがボレーでゴール隅に決め、先制される。一瞬の出来事。何度はずしても、ためらいなくゴールを狙い、そして決める。相手に嫌がられる選手とはこういうものだろう。先制した東京Vは、5バック気味に守備を固めてのカウンター狙い。21分、菅井のショートパスからロペスのロングシュート、枠外。この辺から小降りだった雨が激しくなる。まだベガルタの闘争心は失われていない。25分、エリア内からのロペスのシュートのこぼれ球を拾った中島が角度ないながら、至近距離からのシュート、バーに当たって外側に弾き出る。惜しい。さらに東京Vゴール前でのボール回しから、中央富田のフリーでのミドルシュート、DF。30分、ゴール中央で萬代が反転からシュートも、ヒットせず。33分にも、相手のクリアミスをついて萬代がキーパーと1対1、しかしシュートは、キーパーにまともにぶつけ、決められない。

チャンスを逃していると、35分、東京Vがカウンター、フッキがひとりで持ち込んで、最後フリーになりかかるところ、ジョニがなんとかシュートブロック。36分、中島が囲まれながら、振り向きざまのシュート、キーパー弾き、コーナー。40分、ロペスのミドルシュート、枠外。44分、東京Vゴール前での長いボール回しから、中島が落として、フリーの田ノ上が中央からミドルシュート、枠外。決定機を逃す。直後、東京Vにベガルタゴール近くでフリーキックを許す。またしてもファーで合わされるが、シュートには小針反応。同じことをやられている。攻めてはいても何かゴールの匂いがしないベガルタ。1点リードされて前半終了。

後半。依然、雨脚は強い。3分、ジョニウソンにイエロー。ベガルタゴール中央30mで東京Vのフリーキック。フッキのシュートは、ホームラン。7分、ロペスのロングパスでコーナーのチャンス。しかし、逆にカウンターを食らい、フッキに打たれるが、小針が足でなんとか反応。10分、準備していた梁が入るが、代わったのは、連係がいまひとつだった永井ではなく、萬代。中島のワントップへ。早速、梁がロペスとのワンツーで、コーナーゲット。しかし逆にカウンターを食らって、3対1でなだれこまれ、ネット揺らされるが、オフサイド。ベガルタはさかんにフッキのいるサイドの、狭い地域でパス回ししてはシュートまで行けず、ピンチを招いているが、逆サイドには広大なスペースが。服部の裏をつきたいのだが、菅井がパスを出そうとしても、永井など中央で立ってるだけで、スペースに流れようとしない。17分にはロペスがうしろから来たフッキにボールを奪われ、シュートされるが、小針弾く。

20分、それまで、フッキのひとりカウンターは、なんとか守っていたベガルタだが、交代で入ったばかりの廣山に木谷があっさり裏を取られ、エリア内でボールキープされると、ファーに走りこんできたディエゴの頭に合わされ2点目を失う。この点で、意気消沈したか、疲れからか、ベガルタの動きが悪くなる。富田には元気がなくなり、躊躇するプレーが増えてしまう。若いんだから元気だけは無くしてもらいたくない。25分、ベガルタが相手ゴール前でボール回し、最後は中島がキーパー前でシュート、決まらず。27分、ベガルタゴール前左30mで東京Vのフリーキック。フッキが直接ファーの隅に決めて3点目を失う。時間帯から言って、勝負を決める得点。それでもなんとか盛り返してほしい。一度は静まりかえるスタンドも、手拍子から応援を再開する。富田に代わり関口入る。30分、早速クロスに裏を取る関口。もう一歩。

35分、上がり目のポジションだった菅井が、永井のパスをDFがクリアミスするところを、拾って、一人かわし、冷静にゴール隅に決めて1点返す。いつもどフリーからの、ダイレクトシュートが多い菅井が、競り勝って、落ち着いて決めた。37分、左サイドを突破した関口の折り返しに、ロペスが中央からコントロールシュート、しかし、バー。38分、永井に代わり渡辺広大入りセンターバックへ。千葉が前へ。さっそくベガルタがコーナー付近でフリーキックのチャンス。渡辺広大が後ろから攻撃参加して、ヘッド、うまくたたくが、キーパー正面。その後は、攻撃参加する千葉など、前がかりで攻めるも、人数をかけて守る東京Vになかなか有効なパスを出せない。時間だけが過ぎていく。ロスタイムは4分。もう一点返せればと思った矢先、カウンターからフッキに走られ、広大、木谷とかわされて、ハットを献上。そのまま試合終了。気がつくとほとんど雨はあがっていた。合羽は蒸し暑かった。

後半20分で、2点リードされて意気消沈、今日はフィットしていない永井を代えるかと思われたが、結局、85分まで引っ張って、攻撃のリズムがつながらず、カウンターで嵌められて、傷口を広げた。ダイレクトなのかトラップなのか、パスなのかシュートなのか、個々の選手の判断もことごとく遅れていたが、交代の決断も遅かった。大敗するときはこんなものだろうか。それにしても、一シーズンに2回もハットを食らう守備は、厳しい。

札幌、京都が勝って差を広げられたが、すぐに次のアウエー福岡戦。次を勝って巻き返す。台風接近で、またも荒天の中での試合が予想される。とにかく、すぐ諦めてしまう選手は使えない。ここは切り替えて。それにしても今日に限らないことだが、ゴール前での逡巡でチャンスを棒に振っている。FW、いや相手ゴール近くの選手すべてが、まず自分でシュートと考えて、パスは2番目の選択という癖をつけて貰いたい。

シュート数:17-17、CK:9-3、FK:24-16 得点:菅井直樹  (東京V)フッキ3、ディエゴ 警告:菅井、ジョウニソン (相手)ディエゴ、高木、服部 主審:吉田寿光