ボルジェス
チアゴ ロペス
(中島)
熊林 千葉 富田
(関口)
村上 池田 木谷 中田
小針
雨上がりの厚別。気温は23度でも湿度は高く、前半から選手が汗をかいているのが画面でも分かる。
ベガルタは出停止明けのチアゴと、怪我から復帰の木谷が戻って、いい形になると思われたが、今日はロペスの調子がいまいち。いつものパスの精度がない。しかし前半10分ごろまではベガルタのペース。札幌がおさえ気味で、さほどプレスしてこないので、パスをワンタッチ、ツータッチで素早く回し、中盤を支配、ロペ頼みでない新しいベガルタが見えたかに思われた。しかし最終ラインを崩すまでには至らず、なかなかシュートが打てない。クロスの精度ももうひとつ。すると10分、札幌の西谷が切れ込んでシュート、枠外も、札幌も息を吹き返す。その後はボールが行き来きするめまぐるしい展開。
13分、札幌がベガルタ陣内右45度30mのフリーキック、これをフッキがバーに当てる。ベガルタも16分、村上が中央からロングシュート、ひさびさ。18分には冨田がエリア内に上がるところへ、ロペスから浮き球パス、シュートはDFに当たってコーナー。ボランチ攻撃参加のいい流れがあった。しかしこのコーナーを決めきれず、こぼれでカウンターをくらい、逆にピンチ。23分、札幌が簡単にほうりこんで、村上クリアミス、これをシュートされ冷や汗。25分、富田にイエロー。27分、札幌のコーナーキックからフリーでヘッドされるが小針キャッチ。
30分、上がった中田がロングシュートもバーの上。31分、村上・チアゴのワンツーから、ボルジェスのクロス、中央ロペスに合わず。34分、ベガルタエリアすぐ外で千葉がイエロー。至近距離のフリーキックを献上するが、なんとかクリア。すると38分、相手ゴール前でボールを回し、熊林がサイドの村上に振って、村上えぐってのクロス、中央ボルジェスがヘッドで合わせようとするが、DFに寄せられる。しかし、ここまではいい展開。だが、決めきれないでいると、40分、札幌がカウンターからベガルタ左サイドに西谷が入り込み、フッキをおとりに、守備3人の間から強引なシュート、中央で相川がコースを変え、先制を許す。ベガルタも反撃、前半終了間際にフリーキック2本のチャンスがあったが、村上、チアゴのキックはいずれもキーパー正面で得点にならず。リードされて前半終了。
後半。ベガルタ前がかり。3分、富田が相手ボールをカット、右サイドの中田へ、中田のクロスが中央フリーのチアゴにどんぴしゃ、ヘッドでチアゴが決めて、同点。後半開始早々に追いついたことで、ベガルタ優位になるかと思われたが、前半先に飛ばしたベガルタが先に疲労、徐々に札幌の出足についていけなくなる。7分、札幌カウンターからフッキがロングシュート、大きくはずれる。8分、ベガルタも村上、チアゴのワンツーから、クロスがロペスにいくが、オフサイド。
12分、札幌がコーナーのこぼれを、小針が出たあとのゴールに押し込もうとするが、木谷と熊林がフォローしてなんとかクリア。13分、熊林に代わり関口入る。20分、パスカットされ、フッキにロングシュート打たれるが枠外。21分、中田にイエロー。23分、ようやくベガルタも反撃、村上のサイドチェンジから、中田のクロス、チアゴがヘッドで当てるが枠外。24分には相手エリア左横でのフリーキックのチャンスも打ち切れず、逆にカウンターくらうが、シュートコースせばめて小針がキャッチ。29分、ロペスのミドルシュート。なかなかシュートが決まらないいらだちからか、ロペスの強引なプレーが出始める。
31分、チアゴに代え中島入る。3トップのような形になるが。ベガルタの中盤の守備が薄くなる。34分、札幌曽田がボルジェスともつれて2枚目イエローで退場。ベガルタにはラッキーな判定のはずが、相手10人でむしろバランスをくずしたのはベガルタ。攻撃にはやり、前目いくが、戻る足がない。札幌がフレッシュな選手でプレスをかけ、ベガルタのパスミスを狙っての、カウンターのスピードについていけない。そして不調なロペス頼ってパスを出してしまい、ロペスも自分でなんとかしようとして、強引なプレーになってしまう。41分にカウンターからベガルタ右サイドをつかれ、いいクロスをほうりこまれると、中央で石井に競り負けて10人相手に追加点許す。慌てるベガルタがマイボールでミスを重ねていると、ロスタイムには上里にロングシュートを決められ3失点、駄目押しされた。[スクリーン観戦記]
ビハインドになった時、どうしてもロペスに頼ってしまう。むしろ、そういうときこそ、落ち着いてロペスをおとりにして、サイドに展開する気持ちの強さがほしい。前半、時間は短かったが速攻でボールをつなぎ展開できた時間があった。これをどんなときもで出せるように繰り返し練習するしかない。それとDF陣がばたばたし始めたら、守備的な磯崎や丸山のようなベテランを入れて落ち着かせることも必要ではないだろうか。
シュート数:9-17、CK:8-7、FK:17-19 得点:チアゴ (札幌)相川、石井、上里 警告:富田、千葉、中田 (相手)曽田2=退場、フッキ 主審:吉田寿光