06節対神戸1-0カウンター一発、苦戦に勝利を呼ぶ高桑の美技

  • 投稿日:
  • カテゴリ:
2006年4月1日(土) 15:00 ベガルタ仙台1-0ヴィッセル神戸 神戸ウ



ボルジェス

チアゴ  ロペス
  
熊林 千葉 梁
(渡辺)      
磯崎 白井 木谷 菅井
      
高桑
サブは、小針、渡辺、中田、金子、中島。
渡辺今季初ベンチ入り。神戸はバロン、近藤、朴の3トップ。

神戸のアツがバロンが、ベガルタの枠に飛ばす。打っても打っても入らない。鬼神の如くゴールを腕一本で死守するキーパー高桑。木谷が白井が体をぶつけて中央を守る。

試合立ち上がりは、重たいピッチと神戸の早い出足に、とまどうベガルタ。開始30秒いきなりベガルタエリア内での、クリアボールががゴール方向へ飛んでひやり。3分にもクリアミスをついて神戸が侵入、コーナーを取られる。受身になって苦しい展開。ようやく5分、ロペスがロングシュート。6分、熊谷から菅井へと展開、クロス上げるも中央で弾かれる。、ヒットせず。前半のシュートはこれくらいか。7分には千葉がロペスへのクロス上げるが続かない。今日のロペス、チアゴ、ボルジェスとも守備にも顔を出してはいたが、(逆に言うと攻められていたからだが)、ベガルタは全体にパスが弱い。きれいにカットされたユアスタや泉練習場では通るパスも、深い芝では勢いを失う。これは今後ともいろいろなスタジアムでも起きることなので、練習時にチェックし直してもらいたいところ。

11分、菅井からチアゴ、ロペスで裏を抜きかかるが、オフサイド。そしてこの後から神戸の猛攻にさらされる。13分、ベガルタゴール左から三浦のフリーキックが曲がって直接枠に来るが、高桑はじく。14分にもフリーキックから、折り返され、シュート打たれ高桑足で弾くところ、こぼれもおしこまれそうになるが、がまたも高桑。18分には、三浦にエリア内にドリブル侵入を許しシュートまで打たれるが枠外。遅れながらなんとか守備陣が体を投げ出す。

21分ベガルタようやくチャンス、チアゴが相手DF裏にちょんげり入れるが、通らず。24分、神戸ゴール右隅からのフリーキック。チアゴのキックはカーブしてキーパー正面。次第に中に入れなくなった神戸がロングシュート。枠外。これはかえって助かる。しかしこぼれ球への反応は神戸の方が圧倒的に早く、マイボールもなかなかいかせない展開。31分、久々チアゴが神戸ゴールライン付近までえぐり、最後は相手に右足で当てて、コーナーを得る。しかしチャンス生かせず。逆に32分、ベガルタエリア内でシュート3連発を打たれるが、なんとかクリア。ここでロペスにイエロー。38分、守り専門だった磯崎がようやく上がりクロス。39分には、菅井がいい飛び出しでカウンターをかけ、相手の裏と取り掛かるが、ころんでしまう。40分には、自陣でボール奪ったボルジェスから、チアゴと菅井のとつなぐが、シュートまでいかず。前半ロスタイムにもカウンターをつないで、ボルジェスが裏にでるがオフサイド。

後半。メンバー交代なし。いきなり神戸三浦がゴール中央30mのフリーキック。ホームラン。助かる。5分、逆にベガルタも相手ゴール中央25mでフリーキックのチャンスも生かせず。神戸も攻めながら点が入らないので焦りが出ている感じ。8分、相手選手を追ってベガルタゴールライン付近まで戻ったボルジェスがレイトタックルで蹴られる。ちょっと熱くなった白井のラフプレー、これはいけません。しかし今日の審判はカードは出さないタイプ。両者おとがめなしでフリーキックで再開。9分、神戸のロングスローからバロンにすらしヘッドを枠内に飛ばされるが、またも高桑腕一本でかき出し。12分にも、フリーキックのこぼれをフリーでシュートされるが、相手がホームラン。決めきれない嫌なムードが神戸を覆う。
ここまで、ほとんど防戦一方、たまのカウンターも単発だったベガルタがようやく前がかりになってくる。15分、チアゴから中央ロペスに、しっかりクロスが通りヘッド、しかしやや弱くキーパー。

相手の足が止まりだし、中盤でボールを拾い出したベガルタは、細かいパスがようやくつながるようになる。19分、ライン際まで粘ったチアゴの折り返しに、梁がタイミングよくシュート、ポストに当たるところ、ロペスが突っ込むがもう一歩届かず。しかし、ようやく攻めのリズムが出てきた。23分には左サイドのロペスからループ気味のクロスがファーに逃げたチアゴに合って、ヘッド。しかし、これはキーパーに弾かれコーナー。さらに、チアゴ、ロペス、熊林、磯ときれいに展開するパスも出始めた。24分、しかしカウンターを逆にかけられ、ひとりでベガルタ右サイドを侵入されるが、なんとか、かこんで阻止。相手コーナー。セットプレーになるたびに三浦が出てきてバロンに当てられるが、なんとか体をぶつけてヒットはさせない。27分、今度はベガルタがカウンターでチャンス。コーナーゲットも決まらず。31分、チアゴから梁のループ気味のクロス、ボルジェス飛び込むがもう一歩。32分、焦れた神戸三浦がロングシュート、変化しながら枠に来るがまたも高桑阻止。しかし、相手のコーナーで気が抜けない。緊張の時間帯が続く。

34分、神戸にベガルタゴール中央右のフリーキックを打たれるが、なんとか守る。神戸も終盤になって攻めにスピードがないので、なんとか追いついて止めに入る。ベガルタは守備からのカウンター狙い。一進一退の攻防。神戸のコーナーが増えて緊張度も最高に。そしてそして43分、高桑のスローから始まって、チアゴが前がかりの相手の裏を取るスピードで駆け上がれば、並走していた梁(さては体力温存してたなー(笑い))が、DFの間に入り込み抑えたいいグランダーのシュート。キーパーはじくのが精一杯のところ、きっちりつめてたボルジェスが、押し込んでごっちゃんゴール!点の取れるところに顔を出す、さすがストライカー。観戦していた某スポーツカフェは緊張の後の大興奮の坩堝。
チアゴがボルジェスに抱きつこうとするのを逃げ、バク宙をかましてから、勝利の抱擁。残る時間もクリアクリアと時間稼ぎで、熊林に代え渡辺広大(今季初出場)入れるなど。長い長いロスタイム3分を乗り切り勝利。欲を言えば、終了直前どフリーになった梁に、もう一発ゴールを狙ってほしかったが、これは次へ宿題としておこう。彼のゴールも近い匂いがする。風邪で体調を崩していたようだが、それで力が抜けてよかったのかも。先は長い。しっかりケアして次に備えて貰いたい。

今日の出来では、これしかない、という絵に描いたようなカウンターで、攻め疲れた神戸から勝ち点3。
ツキもあったが、それを呼び込んだのは、守備でのあきらめない姿勢。守って守ってワンチャンスを待つ。まだ横綱ではないだから、修正しつつ粘り勝ちがあってもいい。泥臭い勝利だが、相手に与えたダメージは大きいはずだ。

当然、前半の守備面や中盤でのプレスなど苦しい場面を修正していかなければいけないことは、選手や監督の方が分かっているところだろう。それでも、ブラジルトリオと日本人との連係、前からの守備は少しずつよくなってきている。是非を冷静にチェックして貰って、次の試合、中3日ではあるが、ホームでも勝ちに行こう。


シュート数:10-26、CK:6-9、FK:13-30 得点:ボルジェス 警告:ロペス、磯崎 (相手)なし 主審:池田直寛