02節対徳島4-0 大勝。サンバのリズムが聞こえる。

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2006年3月11日(土)14:00 ベガルタ仙台4-0徳島ヴォルティス 鳴門 *1節は休み


ボルジェス

チアゴ ロペス
(中島)   
菅井 千葉 梁

  
村上 白井 木谷 中田
         
高桑
サブは萩原、池田、磯崎、金子、中島。キャンプでの固定メンバーに、控えの入れ方もオーソドックス。18歳MF金子が早くもベンチ入り。両足使いで人に強い金子は、3ボランチが故障したときの備えだろう。
徳島は、4バック、登録上は羽地と小林康剛の2トップだが、実際には羽地は左サイド。片岡がいない。キーパーはノリヲ。なんか縁起がいいと思ってしまうのは私だけでしょうか。さあ、きっちり行きましょう。。。って、去年の借りは利子をつけて返しました。

このところアウエーは、ラジオ齧りつきが多かったが、さすがに新チームの本番をみたくて、某スポーツバーにて観戦。いきなり黄色のキャプテンマークをつけた村上が画面に登場。そう、若手若手と思っていたムラッカムも今や中心選手なのだ。時代は変わる。世代も変わる。新しいサッカーを目指す。いつまでも思い出ぽろぽろだけではいけない。

さて、試合。開始1分、その村上が左サイドから、いきなり大きなサイドチェンジ、逆サイド右の中田にピンポイントで合う。キャプテンになったら、視野が広くなったのう。
それでも、立ち上がりは、やはり今季初戦で、動きの固いベガルタ。徳島に予想通りサイドから攻め込まれる。しかし、中央でCB二人とボランチ3人がカバーに入ってなんとかしのぐ。そして、期待と不安のいりまじった気持ちでブラジル・トリオ3トップを見るのだがが、いきなり、ボルジェスがひとりでDF3人を引きずり、前を向く。これはいけるで!
しかし、10分頃までは、徳島の方のサイドのえぐりが厳しく、中央にフリーで折り返される。そして、玉乃がミドルを打ったり、ちょろちょろとエリア内にもぐりこんできて、やっかい。正直、今日怖かったのは、彼の動きのみ。ま、片岡がいないということもあるが、敵失の時に、どれだけ確実に勝利をものにできるかも、大事なところ。

さて、時間とともに、ほぐれてきた、ロペス、ボルジェス、チアゴにようやくリズムが出てくる。特に、ロペスとボルジェスはDF一人では止まらない。もっとも、動きの固かったベガルタに流れをつくったのは、11分の梁のフリーキック。ピンポイントで中央のロペスの頭にジャストミート、強烈なヘッドはキーパー正面だったけど、これで攻撃はいける、というムードが生まれた。今日の梁は左右のコーナーも全部蹴った。また、ボルジェスがポストで相手を引き付けるので、ロペスやチアゴがフリーになる。16分、中田のクロスからチアゴ、最後はボルジェスと渡るが、シュートは枠外。19分、チアゴからロペス胸パス、最後はボルジェスにつながり、シュート。20分にはチアゴのミドル枠外。さらに23分、彼らに気を取られていると、梁がフリーでシュートが打てるコースが空き、ミドル。26分、ロングパスに裏を取った、ボルジェス、しかしオフサイド。ギアが入ってきた。

しかし油断ならないのは、中盤でのプレスが甘くなったとき。すかさず、サイドを狙ってくる、徳島。サイドチェンジが少なかったから良かったものの、折り返しにフリーでヘッド打たれる場面も。それでも遅れながらでも、体を寄せるプレーが次第にできてきた。村上、中田も動いている。CBとボランチ陣が声かけながら修正。

そして、前半30分、ゴール中央でパスを受けたロペスが、右足でワントラップ切り返し、左足に持ち替えての弾丸シュートをゴール右隅決め、先制。1点目。ブラジルトリオがさらに、のりはじめる。3分後、今度はロペスから出たパスに、チアゴとボルジェスが並走、相手DFがボルが打つと思った瞬間、チアゴが裏を抜けてトーキック気味に押し込み2点目。ボルジェスが影のアシスト。これで気持ちで優位に立ったベガルタ、少々中盤がペースダウン。ボルジェスもフリーのチャンスを逃し、時間が経過。40分を過ぎると、再び徳島にサイド攻撃を許すようになる。ゴール間際でボールをキープされ、危険。千葉直樹や中田が辛うじてクリアする場面も。ベガルタはブラジルトリオ3人がポジション・チェンジを始める。そのまま2点リード無失点で前半終了。

後半。5分までは、徳島が後ろでボールを回す展開。ベガルタも修正が入ったか、中盤で複数でのプレスが機能し始め、相手の侵入を遅らせることができるようになる。8分、チアゴからきれいなスルーパスが動きだしていた中田に通るが、惜しくもオフサイド。今日の中田は動き出しがいい。そして10分、ベガルタの白井からのロングフィードが、前がかり飛び出していたDFとGKノリヲの前で弾み、それをロペスがヘッドを使って、あっさりと抜き、そのまま無人のゴールに流し込み3点目。ロペスはマルチ。3点取って、ベガルタはやや引き気味、むしろカウンター狙い。徳島はボールキープするが、勝ち味が遅い。それでも14分には、サイドをえぐられ、フリーでシュート許すが、ホームラン。18分、カウンターからボルジェス抜け出し、フリーとなるが、シュートは枠外。こうなると、ボルジェスにも点を取らせたくなる。

20分、ついにセンターライン付近のロペスのロングスルーパスに、ボルジェスが裏を取って、抜け出す。ゴール間際でいったん止まり、DFが一人つくが、パスを出すと見せて、左足でニアの狭いところをぶち込んで4点目。サンバ祭り。パフォーマンスのバク中も飛び出す。(これは怪我誘発するからやんなくていいが)

27分にもボルジェスがどフリーとなるが、狙い過ぎでキーパー。ベガルタは完全にカウンターのみ。やや運動量も落ちてくる。しかし、徳島もスピードが鈍る。36分、徳島が久々のロングシュート。31分、チアゴに代わり、中島入る。早速、裏取るチャンスもシュートまで行けず。しかし、相手をかき回し、疲労させるにはうってつけ。33分、攻撃参加した菅井が、ミドルレンジからのコントロールシュート。カーブをかけたが、もう一歩曲がり切らず枠外。惜しい。39分、徳島ボールキープはするものの、前線に動きだす選手なく、ベガルタが中盤で捕まえる。しかし、ベガルタのFWも疲れ、シュートまで持っていけなくなる。中島の見せ所も、徳島DF最後の粘りに阻まれる。43分、徳島のフリーキックにヘッドを合わされ、ピンチとなるが、しのいで、そのまま完封で試合終了。

それにしても、チアゴを含めた3人がボールを持つと、サンバのリズムが聞こえてくる。ワンタッチパス、リターンパス、そしてDF2人までなら余裕でかわす。彼らがボールをもっただけで、何かが起きる。それがどれだけワクワクするものかは、ホームで見て貰うほかない。

初戦のノルマは勝ち点3。確かに守備連係の修正点もあるが、大勝したことで、余裕を持ってチェックできるはず。監督もDF陣に90分やらせることを考えていたようだ。自信をなくすと、欠点が分かっていても、修正できなくなる。ま、難しいことより、攻撃陣がサンバのリズムがなんだから、DFと中盤もそのリズムで守り、つなげばもっと、いい形になるはず。
次節は外国人が戻ってきた柏。今日よりかなり厳しい試合にはなるだろうが、ベガルタのホーム。ブラジルトリオはもとより、選手全員を乗せ、勝利をもぎ取る。応援しがいがありますぜ。


シュート数:17-14、CK:3-3、FK:16-20 得点:ロペス2、チアゴ、ボルジェス。  警告:なし 主審:今村亮一