04節:ベガルタ仙台 1-1長崎、守備好調、石尾ゴールで追いつくも、追加点ならず

  • 投稿日:
  • カテゴリ:

2025 J2 04節 3月8日(土)13時03分 ベガルタ仙台 1-1 V・ファーレン長崎 キューアンドエースタジアムみやぎ


荒木 エロン
(情滋) (宮崎)
相良   郷家
(名願)     

鎌田 武田
(工藤)(松井)
石尾 菅田 井上 真瀬

"同期"の鎌田から石尾でゴール

サブは、梅田、奥山、マテウスモラエス、松井、工藤、名願、オナイウ情滋、梅木、宮崎。

長崎は、GK後藤、DF関口、照山、エドゥアルド、高畑、MF山田陸、山口蛍、名倉、FW増山、マテウスジェズス、笠柳。エジガルジュニオ、マルコスギリェルメ、松澤、澤田は、ベンチスタート。

強力長崎の攻撃陣を散発に抑える守備

この日のQスタは、気温7度。前節の陽気とは一転、雪こそ降らなかったが、冷たい風が吹き渡り、ダウンにニット帽、ヒートテック装備でも、日陰席にいた自分には、かなりこたえた。

それでも、長崎に先制を許しながら、即、石尾のゴールで追いつき、チャンスもかなり作っていたので、試合内容には満足。

あと一点欲しかったけどw

長崎は4-1-2-3で、CBにはエドゥアルドと照山、山田がアンカー、ボランチに山口蛍、トップ下に笠柳、増田、そしてマテウスを置いて、エジガルやマルコスはベンチスタートという選手層。

ベガルタは、前節と同じスタメンで、サブも實藤に代わり、マテウスモラエスを入れ替えただけで同じメンバー。

前半の中盤で点を取り合って、後半勝負かと思われたが、長崎の攻撃力アップのメンバーに対して、しっかりと守り切る事を重視したベガルタ。

終盤には、今後のために、若手のメンバーを敢えて入れてきた。

守備力を発揮、エジガル、マルコス、松澤とパワーアップしてきた、後半の長崎の爆発力を阻止。

逆に決定機も作ったが、決め切れず、ドロー。DAZNのスタッツもボール支配率50%、パス成功率もほぼ同率とまさに引き分け。惜しかったが、現時点では、悪くない結果だろう。

荒木、相良のコンビが熟成

前節あたりから、荒木と相良の連係が高まっていたが、この試合ではさらに熟成。

荒木は、最前線から中盤まで、左右に大きく動き回り、相手のマークを攪乱、攻守に「ちょっかい」を出す。

相良は、体をうまく使ってボールをキープ。

左サイドでは、この二人でポジションを入れ替えながら、石尾や鎌田も加わり、チャンスをうかがう。

また二人間だけでなく、自陣の武田や井上からのロングボールに、長崎DFの背後を取って、しばしばチャンスメーク。

ただ、荒木、相良ともシュートチャンスで、決め切るまではいかず。そこは残念。

前プレスの一瞬の隙から、失点

試合を通しては、攻撃力のある長崎に対して、前からプレスに行かず、中盤で構え、アンカーやボランチの山口にあまりボールを触らせず、長崎の攻撃のスピードを上げさせなかった守備は良かった。

前半は、サイド攻撃にも、しつこく着いて遅らせ、中央で跳ね返した。

さすがにマテウスにはキープされる事もあったが、ペナ前は井上らが体を張り、簡単には打たせず。危なかったのは、後半のミドル1本くらいか。

ただ、相手の誘いに乗らず、前からプレスに行っていなかったのに、前半20分過ぎに、相良、荒木、エロンが、前プレに2回続けて行ったところで、背後に蹴られ、ベガルタ左サイドの増山が、マテウスとのワンツーからフリーで中央へ。

鋭いシュートが井上の股下で足に当たり、コースが変わり、先制許す。

不運な失点とも言えるが、この時間だけは、相手の注文に嵌ってしまったのが残念。

石尾が"股抜き返し"の初ゴールで、同点

前半24分に、増山のシュートが、井上の股間を抜けての失点。

しかし、直後の26分、ベガルタは、細かくつなぎながら、最後は、左SBの石尾が、インサイドをドリブルで上がり、鎌田とのワンツーからペナ内侵入、元ベガルタの長崎CB照山が、足を広げた股間を、素早く振り抜いて、ゴール。


石尾のクイックネスが炸裂。

何故、そこにいる攻撃が、左でも。

プロ2年目の初ゴールは、値千金の同点ゴール。チームに力を与えた。


石尾は、今期開幕から、好調で、再三いいパスを出していたが、前節の、今度はゴールをの宣言を、不言実行。

守備でも、相手のロングボールで予測良く、ボールの落下点に先に入り、悉く相手の攻撃を分断していた。

ちなみに、ペナ前で、ラストパス出した鎌田とは、JFAアカデミー福島9期生の同期とのこと。

それから10年。

そのせいかどうか、分からないが、いいコンビネーション。相手の予測を超えるプレーだったろう。

攻撃でひとつ成果が出た。

クロス、シュートの精度が、あと一歩。情滋がキープ不発

堅固な守備、相手の裏をついての決定機までは行けていたが、クロスの精度、最後のフィニッシュは、この試合でも課題。

笠原対策で、あまり上がる機会がなかった真瀬だが、ロングボールからのフリーでのクロス2回は、精度いまいち。

ただ、後半には、ペナル近くまで上がり、クロスやヘッドの落としでチャンスメークしており、「戦術真瀬」は実行中。


また、荒木、相良、エロンにフリーのチャンスがあり、少なくともあと1点はいけたw

  • 前半4分、武田のアバウトな浮き球ロングボール、長崎DF後退しながらクリアのこぼれが、エロンの前に。DFの間で、フリーのエロンがすかさずシュートも、ヒットせず。

  • 15分、自陣武田のロングボールに、左サイドを裏抜けした荒木がフリー。角度無いながらカーブをかけたシュートで、ファーを狙うが、枠外。

  • 28分、武田のロングボールに、裏を取った相良、左サイドからゴール前を横切るクロス。エロンが裏抜けヘッド態勢も、あと一歩。

  • 後半13分、長崎のコーナー、エドゥアルドの枠内ヘッドを林が抑えた後、武田のサイドチェンジ、真瀬がクロスを中央荒木へ。クリアのこぼれ、フリーの相良が、ダイレクトシュートもふかす。

  • 後半17分、エロンのプレスから、DFがボールをこぼしたところ、中央で相良フリーでシュート、キーパー正面。

強敵長崎の試合で力が入ったということだろうが、さらなる精進を。


後半27分から、荒木に代わり出て来たオナイウ情滋は、調子が、いまいち。

スタメン・メンバーが好調の中、出場機会を増やす意味もある交代出場。

そんな中、長崎が狙ってきて二人で囲んできた事もあるが、ボールロスト3回は物足りない。

ただ、うまくいかなくとも、次には、必ず修正してくる情滋。

次は、素早い判断で、切り裂いていって欲しい。

武田の精度の高いパス、鎌田はアシストで好調

守備重視の試合にあって、武田はアンカーポジションや、CBの間に入って3バック形成に回ることが多く、前節より、目立たない感じがしたが、見直してみると、要所で精度の高いスルーパス、ロングボールでチャンスメークしてた

また、鎌田が前向きのプレーで、パスを散らしたり、前半26分には石尾ゴールをアシスト。

さらに守備でも、二人とも厳しく当たって、長崎の勢いを削いでいた。

当面、このボランチ・コンビのスタメンは、揺るぎそうもない。

前半
24分、長崎増山のゴール、0-1
26分、ベガルタ、石尾のプロ初ゴールで1-1
38分、長崎、増山にイエロー
前半のシュートは、ベガルタ4本、長崎2本

後半
長崎は、笠山に代え松澤を入れる
8分、ベガルタ、エロンにイエロー
17分、ベガルタ、井上にイエロー
27分、ベガルタ、武田に代え松井、荒木に代え、オナイウ情滋が入る
長崎は、増山に代えマルコス、名倉に代えエジガルが入る
34分、エロンに代え宮崎入る
41分、長崎エドゥアルドにイエロー
45分、ベガルタ、鎌田に代え工藤、相良に代え名願が入る
長崎、山田陸に代え澤田が入る

後半、ベガルタのシュートは3本、長崎は4本


シュート数:7-6  CK: 0-2 FK: 13-12  得点:石尾陸登 (長崎)増山朝陽  警告:エロン、井上 (長崎)増山、エドゥアルト  主審:山本雄大  入場:9,084人