41節:ベガルタ仙台2-1熊本、球際激しく、富樫先制、フォギーニョのAT弾で勝利、望みつなぐ

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2022 J2 41節 10月16日(日)16時02分 ベガルタ仙台 2-1 ロアッソ熊本 ユアスタ仙台

中山 富樫
(皆川)(遠藤)
フォギーニョ 中島
デサバト
(梁)
内田     真瀬
(石原)      
福森 瑶大 蜂須賀
(若狭)     
小畑

サブは、杉本、若狭、梁、石原、氣田、遠藤、皆川。

熊本はGK佐藤優也、DF黒木、菅田、イヨハ、MF三島、河原、竹本、FW杉山、平川、高橋利樹、坂本。土信田、ターレスはベンチスタート。

徳島、山形の躍進により、負ければプレーオフ出場が、サドンデスになる7位ベガルタ。

この試合は、すでにプレーオフ進出を確定している熊本との対戦。

3バックからのビルドアップが洗練されており、両サイドのスピードある攻守と、ボールを散らせる存在=河原、トップに点取り屋=高橋がいるチームである。

しかし、ベガルタも、久々に富樫がスタメン復活で、中山と2トップを組み、3-5-2とし、前からプレスをダブルにして、中山の負担を軽減。

さらに、CB右に蜂須賀、CB左に福森を置いて、蜂須賀の上がりからのクロス(この試合ではグラウンダーが多かった)、福森のロングフィードを蹴らせ、「CBのからのビルドアップ」再建を目指す。

MFには、フォギーニョ、中島、デサバトを並べ、フォギーニョを、後ろ目ではなく、3トップと見まごうばかりに、前に前に突っ込ませて、相手の起点に圧力をかける。

さらに両WBの真瀬、内田が、激しく前に出て、思い切ってプレスをかける。つなぎが特長の熊本も、その圧に慌てたか、パスミスが多くなった試合。


前半。
立ち上がりからベガルタが激しく行ったことが奏功し、主導権を先に握る。

真瀬、内田が狙いどころを定めて、激しく前に出てプレスをかける。河原に対しては、FWの二人が、背中に置く。

⚽前半4分、中央で中山がキープ、インサイドを上がってきたCB蜂須賀からスルーパスを、中央フリーの富樫が、グラウンダーで決めて先制1-0
真瀬も右に流れてDFを引き連れていた。

久々に、早い時間の先制弾で、その後も、気持ち有利に展開できた。

ラインを上げて、セカンドボールも回収。熊本のパス回しを分断し、前半はシュート2本に抑えた。

さらに先制直後にはフォギーニョが、ゴール前パスカットからの侵入シュート、16分中山のミドル、42分上がっての蜂須賀のシュートなど、決定機もあったが、熊本の好守に阻まれ、1-0で前半終了。


後半
前半の飛ばしの影響であまり、ベガルタも前に出られなくなる。ベガルタは内田に代え石原を入れる。

熊本も、横にずらすドリブルなどを使い、CBの攻撃参加もあり、ベガルタのプレスをかわしはじめると、逆にベガルタのパスミスを突いて、ボールを回し始める。

11分、福森のパスに裏に抜けたフォギーニョ、えぐっての折返し、中山はキーパーと交錯して打てない。

24分、熊本は杉山に代えターレス、高橋に代え田辺を入れる。

ベガルタのラインが下がり始める。

ターレスはベガルタの左で、裏に抜けるスピードで脅かしてくる。

⚽30分、そのターレスの突破から与えた左コーナーで、中央からフリーで菅田にヘッドを許し、クリアし切れず、失点。1-1同点となる。

ベガルタは、32分中山に代え皆川、福森に代え若狭、さらに、2分後、デサバトに代え梁を入れる。

33分、熊本にカウンターで抜けられそうになるところ、瑶大がファールで止める。佐藤瑶大にイエロー。

なんとか熊本の猛攻をしのぎながら、チャンスを窺う。特に、梁が中央ヘディングで競るところ、先にポチジョンを取ってキープ、相手の裏に、浮き球をいれて、下げさせる。

ただ、35分過ぎ、富樫が足を攣り始め、思うように動けなくなる。

36分、梁のコーナーキックを瑶大がヘッド、バー。

39分には、スローインから富樫がスルーして、中島が狙いすましたミドルシュート、惜しくもバー。

43分、熊本も、竹本に代え土信田、三島に代え藤田を入れ替えて攻めて来る。ベガルタは富樫に代え遠藤を入れる。

残り時間が少なくなり、ユアスタにはレッツゴー仙台が響き渡り、選手も力を振り絞るが、シュートまでいけない。

ATは5分間
2分、真瀬が上がってクロスから右コーナーを得る。蹴るのは入ったばかりの、遠藤康。

⚽するするとマークされていないフォギーニョが、キーパー前に上がりると、すかさず遠藤が一度上がって落ちるピンポイントのコーナーキック。フォギーニョが、フリーで頭を振ってゴール!AT2分の劇的ゴールで、2-1と勝ち越した。

伊藤監督がベンチに下がっていた内田に抱き着き、着替え中の富樫が裸体でフォギによっていくなど、選手・スタッフが、炎の男フォギーニョを取り囲む。脱いだ富樫のイエローはご愛敬w

フォギーニョが、走り出しながら出したハンドサインは、「J」と「1」。

そのまま残り時間も、遠藤のキープなどで守り切り、2-1で久々の勝利。プレーオフに向けて、他力もあるが、挑戦権は残った。


この試合では、富樫が頭から行けたので、遠藤をスタメンから外し、右を真瀬、蜂須賀と、相互に追い越しがスムーズな二人を右に置けた。

遠藤が悪いという訳ではなく、ここまでの苦戦の試合では、ファール覚悟で激しくチャージされており、味方が受けで素早く位置取りして合わせられず、攻撃の流れを止められてしまっていた。

さらに、中山がワントップで孤立していたし、前からチャージを厳しくして、チャンスにつなげていくには、今日の布陣がひとつの解だったのかもしれない。

さらに、デサバトが動けるようになってきたので、中島とフォギーニョを前目にして、フォギーニョを前に突っ込ませても、リスク管理ができるようになったのも効いた。

そして、終盤では、梁のつなぎ、遠藤のピンポイントキックで、仕留める。

ヒーローは、久々のチャンスを決めた富樫と、動き回って、最後は抜け目なくポジションを取ったフォギーニョだが、タフな相手に、厳しく寄せる闘争心と、チームの総力で勝利した、会心のゲームだった。

スタジアムで見れて、本当に良かった。


試合終了後は、ホーム最終戦セレモニー。アカデミー、ボランティア、スタッフ、チア、そしてマスコット総出のベガルタファミリーがピッチに整列。

佐々木社長、市長の挨拶と、監督、梁主将の挨拶と続き、場内一周。年間MVPはサポ投票により、中島選手。

最終戦の勝利も3年ぶりとのことw、久々に楽しい帰り路となった。

残りリーグ1試合、秋田に勝って、山形からの朗報を待つ。やるだけ。

シュート数:10 -4 CK: 6-3  FK:8 -6  得点:富樫敬真、フォギーニョ (熊本)  警告:佐藤瑶大、富樫  主審:上田益也  入場:11,715人