03節対大宮4-1、前後半別の顔で逆転大勝。太田2、菅井、OG

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2012J1 3月24日(土)13時 ベガルタ仙台4-1大宮アルディージャ ユアスタ仙台



赤嶺 柳澤
   (武藤)
関口 太田
  (サッコーニ)
角田 富田

田村 上本 渡辺 菅井
         (内山)

サブは、桜井、内山、サッコーニ、松下、武藤、中原、ウイルソン。大宮はラファエルの1トップ、東、チョ、村上先発。長谷川はサブで、カルリーニョスは欠場。

昨日夜半のからの雪が融けきれず、仙台商業高の皆さんほか協力でピッチを雪かきしなければいけないほど。試合開始前から霧状の冷たい雨粒が落ちていて、曇天のユアスタは肌寒い。11,831人。いろいろ企画はあったが、春休みとしては寂しい数字。

前半のベガルタは、まさに天候のように湿りがち。出足鋭く、東を中心にプレスしてくる大宮に対し、反応が遅くバックパスを繰り返し、足元で待って受けるパスばかりで次々にカットされる始末。7分、ラファエルに粘られてコーナーを与えると、こぼれ玉を、チョヨンチョルに左足ボレーでたたき込まれ、失点。

その後も、相手のプレッシャーに慌て、苦し紛れのパスを多くなる。ベガルタは今季初出場の柳澤のところで、ボールが収まらず、サイドの上がりが出来ない。中盤のパス回しも、少しでも遅れると、コースを読まれてカットされ、ピンチに。序盤は、ずるずと下がるだけの展開で、、13分の赤嶺の狙い済ましたシュートがあった位で、完全に大宮ペースの試合、かと思われた。

しかし、37分に関口が相手ゴールライン際までえぐり、折り返しに中央からの富田のミドルシュート、バーにあたる不運だったが、この当りからベガルタがペースを掴みはじめる。セカンドボールを抑えると、連続攻撃で得点の匂いがし始めるようになる。しかしゴールはならず、1点リードされてまま、前半終了。

後半になると、大宮の運動量ががくんと落ちる。カルリーニョス不在、東がフォアチェックに忙しくて、パサーがいなくなった感じのところを、ついていく。ようやく、ベガルタも読みを効かせたパスカットに出て、関口や富田が飛び出していくようになる。すると8分、フリーキックからこぼれをつないで、中央で赤嶺がヘッドで落とすと、左サイドの太田がキーパーの股抜きシュートで同点。

これで復活したベガルタは、パススピードが5割増し。大宮の運動量2割ダウンで、怒涛の攻撃を開始。11分には菅井の相手パスカットから太田のクロス、最後は柳澤のシュートをキーパーはじくも、DFが押し込んでくれて御運ゴールで2-1.。さらに柳澤に代わった武藤が、ドリブルで相手を掻き回して得たCKから、菅井のゴールで3点目、武藤がえぐってからの折り返しを太田が決め4点目のゴールと一気に大逆転。春男ヨッシーに加え、一躍、いやらしいぜムトゥーと印象づけた。

最後は、やや足に違和感の菅井を内山に代え、サッコーニを慣らし運転で出場させることもできた。

勝ち点3と得点は、きっちり上げながら、序盤の課題も落ち着いて反省することができ、ニューカマーにもチャンスを与えることもできた、「次につながる」勝利。大宮さんありがとう。

前半。
2分、スローインから柳澤のシュート、ヒットせず。その後、キーパーへのバックパスに詰められ、あわや。3分、ベガルタがカウンターからワンタッチでつないで、太田のクロスも、流れる。4分、大宮に攻められ、コーナーを与える。これはクリア。その後、大宮、東らのチェーシングに、蹴り出すだけのベガルタ。そしてラファエルに粘られ、コーナーを与える。コーナーキック、クリアしたボールをファーサイドの選手に折り返され、中央フリーのチョーヨンチョルに、左足ボレーで豪快に決められてしまった。ナビスコに続く、セットプレー守備でのエアポケット、修正要。

ベガルタもつないで前に出ようとするが、柳澤のところでタメが作れず、簡単に相手にボールを渡してしまう。10分、大宮がカウンター、最後は中央からフリーでシュートされるが枠外。危ない。13分、ベガルタもコーナーを得る。2本続くが、シュート打てず。さらに赤嶺が左45度から、ひとりかわして狙いすましたシュート、枠内も、キーパーにわずかに触られ、コーナー。これもクリアされる。

ベガルタはボール保持しても、プレスに押し込まれバックパスのみ、前をなかなか向けない。20分には関口がパスカットされ、そのまま持ち込まれシュートを許すが枠外。21分、大宮、東のミドルシュート、大きくはずれ、これは助かる。26分、右サイドを赤嶺がドリブル前進、クロス。これに柳澤がダイビングヘッドで合わせようとうするが、阻まれる。28分、左サイドを田村がようやく上がっていき、左足でクロス、これは流れる。29分、カウンターを食らい、シュートされるがクリア。コーナーを与える。これは守る。さらに32分、ゴール前で回されるが、なんとかしのぐ。

35分、太田が左サイドからのクロス、柳澤がシュート、弾かれるが最後は赤嶺が押し込み、ゴール!かと思ったが、オフサイド。しかし、このプレーから流れが変わった。ようやくベガルタにもエンジンがかかった。36分には、関口が左サイドゴールライン際までえぐり、折り返しのクロス、しかし流れる。37分、再び、エリア内に侵入し、深くえぐった関口からの折り返しに、中央フリーの富田がダイレクトの強烈シュート、しかし、ポストをたたく。惜しい。続く38分には、赤嶺がゴール右から、左足でのミドルシュート、これはキーパー。

39分、今度は太田が右サイドドリブルからのシュート、枠外。40分、大宮が久々のカウンター、しかし林が前に出て抑える。そして前半のアディショナルタイム、大宮にまわされ、最後は中央からのミドルシュート、これはポストに当り助かる。最後の10分で、ようやくベガルタに、エンジンがかかり始めたがゴールならず、1点リードされたまま前半終了。

後半。
前半最後の勢いが続きベガルタが攻勢。大宮は急激に運動量が落ちる。タメを作るカルリーニョスがいないので、動きが落ちると、ベガルタがボールを奪い易くなったのか。3分、柳澤のクロスは流れる。5分、大宮、上田にイエロー。7分、今度は関口が異議でイエロー。8分、左ライン際30mのフリーキックのチャンス。頭でつないで、最後は赤嶺が頭で左サイドに落とすと、走りこんだ太田が、キーパーの股抜きシュート、決まって同点。連係が生きた。

11分、大宮にシュート打たれるがサイドネット。12分、中央で富田が粘り、フリーキックをゲット。30mゴール正面。太田のキックは枠内も、キーパーがパンチングで弾く。そして、14分、相手スルーパスを菅井がカット、前の太田につなぐと、クロス。これに柳澤が足で合わせてのダイレクトシュート、キーパーのファインセーブに合うが、弾くところを相手DFが押し込んでくれ、御運ゴール。あっさりと逆転2-1。これで大宮が意気消沈。

15分、赤嶺が相手のパスをカットすると、関口へ。関口がエリア内侵入すると、コーナーをゲット。ここで角田はフリーでヘッドも枠外。惜しい。16分、柳澤に代わり武藤が入る。さっそく、相手にまとわりつく走りの武藤。19分、大宮のカウンターでラファエルにボールが渡るが、広大が体を入れて阻止。今日の広大、守りでいいプレーがあった。パス出しはいまいち。21分、大宮が上田に代え、金久保が入る。25分、東が武藤の背後からチャージ、もつれて東の方が倒れ負傷、渡部と交代。

その後、武藤が相手エリア付近でボールをひっかけ、角田へパス。角田がフリーでのミドルシュート、惜しくもバー。26分にも、裏に抜けた武藤がシュートブロックされるが、コーナーをゲット。このコーナーから角田がヘッド、クリアボールがこぼれるところ、ゴール左端にいた菅井がFWのような嗅覚でボレーでたたきこみ、3点目。菅井今季初得点。この"DF"は、今年何点取るのだろう。トドメ。このあたりで、霧雨のユアスタにようやく春の陽がさしてくる。

30分、左ライン際でフリーキックのチャンス。これはスローインで終わる。その後、広大がDF裏へロビング。背後からのボールに武藤が走りこみながれボレーで合わせるが決まらず。コーナーを得る。これはキーパーが弾くところにベガルタの選手が殺到するが、押し込めず。キーパーが死守。36分、左サイドから武藤がドリブル前進、DF二人をかわしての折り返し、太田がダイクレトシュート、決まって4点目。太田自身2ゴールを含め全4得点に絡む。武藤も2点をお膳立て。

38分、広大にイエロー。その後ベガルタがカウンター、赤嶺のシュートは弾かれる。39分、菅井が足に違和感のそぶりをみせたところで、内山が入り、今季初出場。内山が左サイド、田村が右に回る。内山はボールにからみ、クロスももう一歩。40分、大宮もラファエルを下げ、長谷川投入。41分、大宮がベガルタエリア右角25mのフリーキック。これは林が抑える。42分、3点リードの余裕で太田に代え、サッコーニ投入。これまた初出場。

42分、林と上本の呼吸が合わず、相手にコーナーを与える。これはしのぐ。追加時間は4分間。1分目、サッコーニのパスがカットされて、シュートまで持っていかれるが、枠外。さらに2分目に戻って守備したサッコーニがファールを取られ、エリアすぐ外でフリーキックを与える。この辺の日本のジャッジにも馴れていく必要あるだろう。しかし、結局そのまま試合終了。

前半のもたつきから修正できて、後半だけで4点取っての逆転勝ち。セットプレーでのマークのずれ、相手の早いプレスがあった時の対処、裏にボールを入れられた時のCB二人の呼吸など、課題も見据えつつ、内山、サッコーニを馴らすことができた。太田や武藤が大暴れして、見る分にはカタルシスな試合だった。

また、後半途中、ゴールこそ決まらなかったが、武藤と関口の高速ドリブル並走ワン・ツーは、わくわく感に満ちたもので、また見てみたいと思わせるものだった。


シュート数:16-7、CK:8-12、FK :18-16 得点:太田吉彰2、オウンゴール、菅井直樹 (大宮)チョヨンチョル 警告:関口、渡辺広大 (相手)上田 主審:東城 穣