最終節:対川崎1-1、ロスタイムCKから広大同点弾で自力残留

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2010年 12月4日(土)15:30 ベガルタ仙台1-1川崎フロンターレ ユアスタ仙台



中原  フェル
    
梁    太田
     (中島)
斉藤 永井
    (千葉)
チュソン鎌田広大菅井
(田村)         
サブは、桜井、エリゼウ、千葉、田村、高橋、平瀬、中島。川崎は、矢島、ジュニーニョの2トップ。中村、ジュニオール、稲本、森勇介らが先発。

いくら「ベガルタらしい試合」といっても、冷や汗もののロスタイム弾で勝ち点1。まあ、自力残留には違いないが。神戸が浦和に4-0で勝つとは。ベガルタは3点差で敗れると逆転されていた。薄氷。敵ながらあっぱれ。

台風並みに発達した低気圧の通過で、強風の吹くユアスタ仙台。気温10度以下と冷え込んで、体感温度がきつい。それでも、残留がかかる最終戦、平瀬、千葉の引退試合でもあり、18,989人と前売りで完売、満員のスタジアム。試合前には「7☆14」の人文字。

試合は、前半立ち上がりから、果敢にボールを奪い相手陣まで攻め込み、シュートチャンスも何回か作ったベガルタだったが、シュートが枠に飛ばず、逆にカウンターで脅かされる。しかし、川崎のシュートも精度いまいち。川崎稲本が自傷で谷口に代わると、次第にボールを支配する川崎。

25分、ついに、左サイドの朴が抜かれ、フリーでセンタリングを通されると、右サイドから飛び込んジュニーニョにトーキック技ありボレーで決められ先制許す。

大量失点だけが降格に結びつくだけに、早い時間での失点は厳しい。しかし、今日のベガルタは攻め込まれてもばたばたせずに、辛抱強く守りカウンターを狙う。前半は1点リードされて終了。

後半も勝ちに行くベガルタ。しかし、カウンターなどでシュートチャンスを作っても枠に行かない。センタリングは精度なしと次第にいやなムードに。しかし川崎の方も、チャンスをつくりながら、ゴール前ではベガルタが阻み、ミドルシュートしてくるようになる。これが、際どく枠外で助かる。

そして終盤、ベガルタは点を取りに行く態勢。しかし、シュートがどうしても枠に行かなかったり、ヒットしなかったりで、決まらない。ついに、ロスタイム突入。アディショナルタイムは5分間。
ロスタイム3分間目。攻め込んでコーナーを得たベガルタは、中央で広大が頭を振ってゴールを決め1-1。勝ち点1への道を拓く。そして、試合終了。貴重な勝ち点1をもぎ取り、何はともあれ、自力残留が決定。そしてFC東京が京都に2-0で敗れ、神戸に抜かれて降格。

前半。
立ち上がりから、積極的に前に出るベガルタ。川崎の速攻に耐えながら、チャンスを作る。2分、永井からのスルーパスに中原倒されるが、ノーファール。直後、川崎に侵入されるがクリア。4分、川崎ゴールやや右35mのフリーキック。クリアされカウンターを受け、森にセンタリグを入れられるが、流れる。7分、ベガルタも相手ゴール前で回し、右に回った斉藤からのクロスに梁がボレーであわせるが、当てただけ。

10分にも、相手右サイドでボールを回し、最期は菅井が倒され、ライン際の30mフリーキックを得る。このこぼれを、斉藤が左サイドをドリブルで持ち込み、コーナーを得る。これは決まらず。さらにその後、自陣からの鎌田のフリーキックに中原が落とし、中央に折り返すも誰も飛び込まず。12分、今度は川崎のカウンター、コーナー与える。こぼれ球をロングシュートされるが、枠外。15分には、中央から中村にロングシュートされる。枠外。

16分には、左サイドからジュニーニョに突破されるが、太田がクリア。次第に川崎のペースへ。と、ここで、稲本が腿裏傷めて、立ち上がられず。交代で出てきたのが谷口。川崎の層は厚い。その後、ベガルタはフェルがうまくフェイントしてパスをつなぎ、最後は太田のセンタリング、こぼれるところ、フリーの永井。シュートせず縦パスもカットされる。20分にも、フェルがしつこくボールをキープして、コーナーを得る。ここでこぼれ球を中原が枠内シュート、キーパーに弾かれるところ、さらに広大がフリーでシュート打つが枠外に逸れる。決定的。

21分、さらに中原が左サイドをドリブル、右サイドの太田に振って、太田が左足のセンタリング。うまくラインの裏に走りこんだフェルが、フリーでキーパーの前に出るが、ダイレクトであわせたシュートはふかす。これも決定的。そして決めきれないでいると、23分、カウンターでするすると森に上がられ、朴が滑り込んだところをかわされ、マイナスに折り返されると、2列目から入り込んだジュニーニョにトーキックで合わされ失点。大量失点だけは避けたいところで、早い時間の失点。いやなムードに。しかも神戸が浦和に先制したという。

25分にも中村にスルーパスを裏に通され、あわや。余裕の出た川崎にボールをワンタッチで回され始める。31分、鎌田にイエロー。前半でのDFのカードも嫌な感じだ。それでも32分、左ライン際で35mのフリーキックのチャンス。中央で鎌田がどんぴしゃヘッドだったが、キーパー正面。35分川崎FW矢島に代わり黒津が入る。37分、ベガルタがゴール前で連続攻撃。最後は左45度から梁がコントロールシュートを狙うが当たりが弱く、キーパーキャッチ。その後、川崎にカウンターからシュートまで持っていかれるが、林が抑える。そして今度は太田が川崎エリアまでドリブルで持ち込むが、カットされると、攻防が代わる激しい展開。

43分、川崎のカウンター、外人コンビのワンツーでゴールされるが、オフサイドで助かる。前半は、そのままなんかと抑えて0-1と、1点リードされて終了。他会場では、京都1-0FC東京、浦和0-1神戸。油断できない展開。

後半。
3分、川崎のカウンター、森の浮球パスにジュニーニョに入られシュートされるが、バーの上。危ない
。その後、森にイエロー、左サイドライン際のフリーキックを得る。決まらず。5分、中盤でのせめぎ合い。結局川崎に中央からミドルシュート打たれるが、バーの上。7分、ベガルタがワンタッチで回し、最後は中原がヘッドであわせるが、枠外。10分、回してシュート。コーナー。11分、川崎にカウンターから侵入されるが、なんとかクリア。13分、朴に代え田村が入る。今日の朴は粘りがなく不調だった。15分、ベガルタはパスをつないで、最後は菅井がミドルシュート、ヒットせず。キーパー。

さらに相手ゴール前を攻め、ゴールやや右30mのフリーキックを得る。ここで中原がヘッドをあわせるが、バーの上。17分、斉藤のセンタリングに梁が左足ボレーシュート、枠外。18分、ジュニーニョにドリブルからのセンタリング許すが林。18分、田村の大きなサイドチャンジ、菅井に通り、コーナーを得る。しかし、逆にワンツーで川崎につながれて、最後は林がなんとか触って、コーナーを与える。21分、菅井にイエロー。DF二人目カードは恐い。しかし、ベガルタもカウンターから太田が上がり、中原が落とし、もつながらず。23分、永井に代え千葉が入る。

25分、フェルがカウンターからドリブルで持ち込むがカットされる。27分、パスカットされ、最後は黒津にシュートされるがバーの上。30分、ベガルタが回して最後は菅井のシュート、枠外。その後一進一退。後半もこの時間までくれば目途がたつ。しかし、神戸が3-0と大量リードの報。36分、ベガルタがカウンターからフェルがもち込み、太田につなぐがシュートまでいけず。38分、川崎に持ち込まれ中央からミドルシュートされるが林。40分にも、中央に切れ込んでからのシュート打たれるが、サイドネット。

42分には、中村に中央からミドルシュート、枠外。川崎もやや早打ちか。ベガルタも太田がカウンターでドリブル突破、折り返すも届かず。ロスタイム突入。ロスタイムは5分間。これは長いか短いか。中村に裏取られるが、なんとかしのぐ。その後、ベガルタもフェルのシュート、決まらず。ベガルタが連続攻撃でコーナーをゲット。ロスタイム3分目。右コーナーから中央渡辺広大がヘッドを左隅に決める。同点。1-1。自力残留に向けて大きく前進。川崎は疲れからか、厳しい攻撃は出ず、ベガルタがうまく運んで試合終了。ロスタイムで追いつき、貴重な勝ち点1。残留確定。


神戸の驚異的な追い上げに冷や冷やしたが、負けても残留があるベガルタと、勝たないと厳しいFC東京の差が出たようだ。直接対決の勝利がここで効いた。

シュート数:23-19 CK:4-3 FK:15-14  得点:渡辺広大 (川崎)ジュニーニョ 警告:鎌田、菅井 (相手)森勇介  (主審)東城 穣


試合後セレモニー。
社長の挨拶は、「来年はハラハラドキドキでなく、わくわくドキドキで」
奥山恵美子仙台市長は、元ベガサポということで、引退する千葉選手に応援歌入り盾をサプライズで贈呈。
広大選手会長は「来年は山形より上に行く」で、場内沸く。
やまや賞は千葉直樹、年間MIPも直樹。おいおい、場内笑い。ま、いいかという感じ。
しかし年間MVPに梁が呼ばれたので納得。

平瀬、千葉の引退セレモニー。挨拶で最初は余裕をかましていた二人だが、最後は感極まって涙。もらい泣き。長くプレーできて引退セレモニーをして貰える選手は幸せである。それを見られるサポも。
そして選手が自分たちのこどもを抱いて場内一週。AURAを歌い、千葉コールがこだまする。川崎サポが千葉直樹ねぎらいの横断幕。気が効いている。ありがとう。

残留でほっとするとは、いまいちな最終節だが、来年もJ1で戦える。みんな、お疲れさん。