9節対鳥栖5-2、萬代祭り。初のハット、全得点にからむ

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2007年4月14日(土) 14:00 ベガルタ仙台5-2サガン鳥栖 ユアスタ仙台



萬代 中島
(中原)   
熊林   梁
(関口)    
永井   千葉
(富田)   
磯崎 白井 木谷 菅井
 
シュナイダー
サブは、萩原、田村、富田、関口、中原。肩脱臼の田ノ上に代わり磯崎が、出場停止のロペス、ジュニに代わり、熊林、永井が先発。鳥栖は、アンデルソン、藤田の2トップ、DFに飯尾と移籍したばかりの長身、柴小屋が先発。

予報では、気温18度と初夏並みの陽気のはずが、試合が始まると空には何やら怪しい雲が。強い西風が途中から東風に変わり、しかも肌寒くなってくる。12432人。ベガルタはシュナイダーが初のキャプテンマーク。

前半。開始2分、いきなり中島が鳥栖のバックパスをさらって、キーパーと1対1、しかし足元に詰められ、ゴールならず。互いに中2日の3連戦目ではあるが、そこそこ動きはいい。5分、ベガルタが鳥栖ゴール右30mのフリーキックのチャンス。さらに、エリア左横でもフリーキックのチャンスを得るが、シュートに至らず。逆に、6分、こぼれを鳥栖に自陣からひとりで持ち込まれ、そのままシュートまで打たれてしまう。しかしシュナイダー。7分、中島のえぐりから始まり、鳥栖ゴール前でボールを回し、最後は戻して、熊林のミドルシュート、枠外。久々のシュート。10分には、磯崎が前線参加、浮き球のクロスに、萬代が裏を取って、折り返し、中島のヘッドがどんぴしゃだったが、枠外。

11分、菅井のロングパスからカウンター、梁が走りこみ、折り返しに最後は永井のミドルシュート、枠外。ときおり鳥栖もカウンターを仕掛けるが、ボールをつないでいるのはベガルタ。13分、鳥栖のアンデルソンにイエロー、倒れた後なかなか起きず、しかも出されたあとはケロリとピッチに戻り、場内ブーイング。実は、このあたりからジャッジがきつくなっていく。鳥栖が一時10人の間、ベガルタが攻め込み、コーナー取るが、シュートに至らず。また、相手ゴール前でセカンド拾って、連続攻撃。左サイドから攻め、最後はファーから菅井が上がって、フリーでのスライディングシュート、決まったかに見えたが枠外。2回目の決定機逃す。そうしていると、直後の20分、ベガルタゴール前で鳥栖につながれ、クリアしきれず、こぼれを藤田に簡単に決められ、先制許す

ここまでホーム勝ちなし、引き分けばかりのところに、チャンスを逃しての先行を許し、いやなムードが漂う。22分、萬代が異議でイエロー。25分ころまでは、勢いづいた鳥栖に攻め込まれ、こぼれを拾われてシュート打たれるが、枠外。しかし、ベガルタは、萬代が鳥栖エリアぎりぎりのところで倒され、ゴール中央やや右、至近距離でのフリーキックのチャンス。壁には立膝のベガルタ選手が入り、キーパーの視野を奪う。このチャンスに、梁がハーフスピードで、サイドネットに刺さる絶妙のフリーキックを直接決め、同点。すぐに追いついた事で、ベガルタのプレーに落ち着きが出る。いつものパス回しが復活、鳥栖を翻弄していく。そして、以降、萬代が倒されると点になる祭りの始まり。

28分にも、左サイドの磯崎、永井、熊林と鳥栖ゴール前で細かくつないで、最後は、梁のミドルシュート、枠外。30分、また、鳥栖ゴールやや右22mでフリーキックのチャンス。梁のキックは再びゴールに向かうが、わずかにバーの上。32分、萬代がヒールで流し、上がっていた菅井がキーパーをかわして、流れながらシュート打とうとするが、角度なし。惜しい。35分、今度は鳥栖がサイドからの攻め、どんどんドリブルで上がってきて、最後はエリア内からのシュート、ニアを狙われるが、ここはシュナイダー。危ない。
37分、ベガルタがカウンター、中島がサイドを上がって、最後は中央の永井へ、しかし打てず。40分、鳥栖エリア左横でフリーキックのチャンス。熊林のキックは千葉のすらしヘッドで、ゴール枠内に向かうが、弾かれ、こぼれが永井の足元に来るが、詰められ打てず。43分にも、ゴール中央奥のでフリーキックのチャンスもシュートまで至らない。攻めてはいるが、決められない。同点で前半終了。

後半開始1分。今度は鳥栖エリア内で萬代倒され、PKゲット、自分で右隅に決めて2-1。勝ち越し。今季初のPKも落ち着いていた。鳥栖はアンデルソンにボールを集め、カウンターを狙ってくる。6分、そのアンデルソンが自分で倒れたのが、ファールにならなかったのを怒ったのか、理由は定かではないが、執拗に抗議の鳥栖の岸野監督が退席処分。しかも退席になったあとも、ベンチにしばらく残り毒づく。まずいんでないの。10分、鳥栖の左エリア隅のフリーキックのチャンスから、こぼれるところ、中央から磯崎のミドルシュート、ホームラン。でも打っとけ。11分、木谷が少し上がって、ロングシュート、落ちて枠内、キーパー弾き出し、コーナー。場内どよめく。惜しい。

16分、熊林からのスルーパスに走りこんだ萬代が、ゴールライン際までえぐって、左足での折り返し。中央に中島が飛びこんで、頭でたたきつけ3点目。流れからのベガルタらしい点が入った。3-1。しかし、これで楽勝ムードが漂ったのがいけなかった。後半入ってきたレオナルドとアンデルソンのコンビに、中央からごりごりと持ち込まれる。17分、とうとうクリアしきれないところをレオナルドに、すばやくシュートされ、1点返される。3-2。シュナイダー一歩も動けず。しかし、これでベガルタも引き締まり、最後の力、スピードで、前がかりの鳥栖のスペースをつく。18分にはコーナーのチャンスも、シュート打てず。そして、21分、カウンターから梁がドリブルで持ち込み、エリア内まで侵入、ニアに出したパスに、萬代がキーパーより一瞬早く飛び込み、スライディングで4点目。萬代は今日2点目。24分、磯崎にイエロー。25分、熊林に代え関口投入。さらに相手の裏を狙う。

28分、萬代が鳥栖エリア中央でまたまた倒され、今日2回目のPKゲット。これを自分で右隅に低い弾道で決め、ハット・トリック達成。チームは5-2。ベガルタでは、2PKは初めてではないか。35分、ハットを決めたところで、萬代が中原に交代。その中原、中島が右サイド、ひとりドリブルで持ち込んだあとのクロスに、胸トラップからのハーフバウンドのシュート、きっちり枠内捉えるがキーパーに弾かれる。ファーストタッチでのいいプレー。決めさせてあげたかったが。38分、鳥栖が最後の反撃、ベガルタゴール前でこぼれを拾っては、連続攻撃、べガルタは蹴出して切る。直後、関口がまたカウンターで抜け出し、フリーでシュート打つが、キーパーに弾かれ、そのこぼれも、中原打ち切れず。43分、永井に代え、富田入る。富田も中島へのスルーパスを通し、中島のシュート、キーパーに守られる。終了直前、レオナルドにフリーでシュート打たれるが、枠外で、そのまま試合終了。

萬代、自身初のハットトリック達成。萬代は、最初の梁のフリーキックのお膳立てを含めると、全5点にからむ活躍で、ベガルタのホーム今期初勝利。何よりも、初スタメンの選手を入れながらの貴重な勝ち点3。

萬代のコーナーフラッグでのパフォーマンスや、試合後の白井の笑顔、シュナイダーの「自分でコール売り込み」(シュナ、シュナ、シュナとやって貰いたいらしい)など、楽しいパフォーマンスもあって、選手と共に喜びを分かちあえた。やっぱりホームは勝たねばならない。そして、主力3人がいない中、梁と永井が走りまくり、初スタメンの熊林や磯崎もチャンスメーク。後半出てきた、中原、関口も、もう一歩のチャンスを作るなど、収穫の多い試合だった。

もちろん鳥栖のプレスが甘かった点もある。攻撃では、あと3点は取れた。ごりごりドリブルで入ってくる選手への対応など、守備面での連携の確認や、フリーでのシュートの決定率など課題も幾つか見えた。それは次節休み、石巻キャンプなどを利用して、目標を持って修正してけばいいい。勝ちながら、修正。これがリーグ前半の戦い方だ。とりあえず連戦の選手は、今日はゆっくり休んでもらいたい。出てない選手は、明日のサテライトでアピール。

シュート数:24-12、CK:4-7、FK:21-20 得点:梁勇基、萬代宏樹3(2PK)、中島裕希  (相手)藤田、レオナルド  警告:萬代、磯崎  (相手)アンデルソン、小井出、柴小屋、吉田、飯尾 主審:西村雄一