2025/26 WEリーグ 12節 11月3日(月祝)14:03 マイナビ仙台レディース 2-1 アルビレックス新潟レディース ユアテックスタジアム仙台
津田Y
遠藤 矢形
(大西) (坂井)
太田 江崎
井上
石坂 西野 三浦 安倍
.
清水
圧巻の前半、後半はしのいで勝ち切る
サブは、横堀、國武、松永、坂井、大西、佐藤にいな、後藤。
新潟Lは、GK高橋智子、DF有吉、白沢、横山、園田、MF川村、杉田、下吉、FW滝川、新堀、川澄。山本結菜、江崎杏那、城和、上尾野辺は、ベンチスタート。
新潟Lにシーズンダブル

今期後半戦の初戦、マイナビ仙台Lは、ホームユアスタで、新潟Lと対戦。
新潟Lには、4節で、津田が横山を振り切ったゴールで1-0と勝利している。
そのせいか、新潟Lは川村をCB中央に下げた5バック。
また、これまでは、マイナビ仙台から見て左サイドで起点となっていた川澄を、ワントップにする布陣にしてきたが、これが敵失。
川村へは津田が五分五分の対応で、簡単には蹴らせなかったし、マイナビ仙台の今期一番の素早い守備で、受けになった川澄にはボールを渡さず、決定機をほどんと作らせない。
逆に、津田のポストプレー、左右両サイドの、ポジションチェンジからの仕掛けで、新潟Lの5バックを前後左右に揺さぶって、チャンスを作っていく。
そして前半終了間際、井上のロングボールに、裏に抜け出した矢形が1対1となってループで決め、先制。
後半になると、若手やパス出しのうまいベテラン上尾野辺を投入してきた新潟Lに対し、マイナビ仙台に疲れも見え始め、押し込まれ始めて、カウンターの上がりも遅くなる。
ラインを上げ、セカンドボールを回収する新潟Lが、連続攻撃で、前半とは逆に優勢。
マイナビ仙台はシュートまで行けず、追加点がなかなか取れなかったが、41分に、カウンターから、矢形がうまく得た右ペナ角のFKを、石坂が直接決め2-0。
ATに入って、1点を許すが、GK清水のビックセーブもあり、最後は坂井を投入の5バックで逃げ切り、公式戦3連勝。リーグ暫定4位に浮上した。
ゆめ・結女対決に勝つ
マイナビ仙台の左トップ下遠藤ゆめと、新潟Lの右MF滝川結女が、マッチアップ。
昨年までなら、滝川のキープ力と、スペースへの走り込みに、翻弄されていたマイナビ仙台だが、この試合では、遠藤ゆめがハードアタック、プレースバックからのボール奪取などで、滝川をスピードアップさせず、ほぼ完封。
新潟Lの攻撃力を大幅に削いだ。
前半の遠藤ゆめは、キレキレ。前線からの守備やプレースバックのボール奪取で、運動量豊富に動き、チームのリズムを形成。
攻撃でも、開始早々の左CKで、フリーの三浦の頭に合わせたり、自分でも、津田のパスを受けて左足ダイレクトシュートなど、前半でシュート3本。
左サイドでは、二人、三人と囲まれても、巧みなボディバランスで簡単にボールを失わず、相手の背後にボールを出して、攻撃を前進させた。
さらに、SB石坂、太田とのコンビで、何度もクロスを供給など、前半の攻守の中心になっていた。
押し込まれた後半は、守備する時間も多くなった。後半31分に交錯して足首をやったり、石坂のFK追加点の直後は足攣りと、勤続疲労。
動けないところを交代がなく、ATに、フレッシュな山本のヘッドと対峙する事になり、失点の場面にからんでしまった。
2点リードしたところで、守り固めと、コンディションを守る意味でも、素早い交代が必要だったと思う。
ベンチワークにも速攻をお願いしたい。
ほぼ完ぺきな前半、井上-矢形で先制
この日の前半は、遠藤ゆめ以外も、チーム全体として、今期一番の出来だったのではないか。
二人にぶち当たられて、バランス崩しながらも耐えてパスを送る江崎。
5バックに変えてきた相手に対し、ワントップ津田が、ベテラン川村に対し、五分五分のプレスで、楽にロングボールは蹴らせなかった。
マイナビ仙台は、球際に自信を持っているので、ラインを高く保ち、後ろに重い新潟Lに対し、セカンドを回収して、どんどん前向きに攻める。
前半7分、カウンターから新潟L3人が攻め込み、新堀に、侵入からニアにシュート打たれるが、GK清水が足でブロック。
以降は、マイナビ仙台ペース。
遠藤ゆめや、井上、江崎、太田の中盤3人がはげしく相手のボールにチャージ、マイボールにしていく。
5バックでサイドのスペースを埋めてきた相手だが、問題なく揺さぶった。
左サイドでは、太田へのマークは複数人と厳しかったが、その分スペースできたところを遠藤ゆめ、石坂のコンビネーションで、相手の裏をとって再三クロスを上げる。
右からは、矢形と安倍に江崎がからんで、ひとりが斜めに中央に切れ込んで、守備を引き付けてから、空いた右サイドから、もう一人がクロスを上げ、攻め込む。
すると太田が、ゴール前に飛びこんでのダイビングヘッド2発と、人数をかける。
20分には、安倍のクロスがシュート性でキーパー弾くところ、津田が中央からダイレクトで狙うが、惜しくもバー。
そして、前半終了間際。
相手がラインを上げた裏に、矢形が右から斜めに走り込んで、そこにピンポイントの井上のロングボール、キーパー出るところ嘲笑う、矢形のループでゴール、先制!
C大阪Lアカデミー時代からの、馴染のコンビによる得点が、ついに出た。
戦いぶり、先制点と、完全にマイナビ仙台がぺースを掴んだ。
後半押されるも、石坂FK直接で追加点
しかし、後半になると、リードされた新潟Lが、前からプレスを強め、マイナビ仙台も、簡単に展開できなくなる。
後ろで回し、詰められたところで、次第にラインを押し下げられ、前半とは真逆の展開に。
時折カウンターで、マイナビ仙台も押し返すが、スルーパスに走り込めず、シュートがなかなか打てない。
新潟Lが若手を前に投入してきて、ますますプレスが厳しくなるが、なんとかしのいでいると、後半41分、矢形が、うまくペナ右角でファールを誘ってFKをゲット。
44分、キックの位置が定まったところで、意表をつく速いタイミングで、石坂が左足で直接ニアを抜きゴール、2-0。
やや押され気味の後半ではあったが、いい時間帯で追加点が取れた。
ただ、前述のように、遠藤ゆめの足攣り交代が遅れるところを、右からのクロスを山本が遠藤に競り勝って、ヘッドで決め2-1と1点返される。
押され気味のマイボールの時に、前掛りの相手の裏をもっと狙えるようになると、ゲーム運びも楽になるのだが、前半飛ばした分、スルーパスへの反応が遅れたか。
それでも、最後は、遠藤、矢形に代わり、大西、坂井を投入して5バックで逃げ切った。
GK清水ビックセーブ3本で、勝利を呼ぶ

この試合でもGK清水は、前半でニアのシュートを足で1本、後半には、シュート性の枠内クロス、ATにも上尾野辺の枠内ミドルを、ワンハンドでクリアして、勝ち点3に大きく貢献した。
キックもかなり飛ぶようになってきて、CB陣とのコンビも安定している。
横堀も成長してきているし、怪我の伊藤も復帰してくれば、GK陣もいい競争になりそうである。
さて、これでカップ戦を挟み公式戦3連勝の暫定4位。
同じメンバーで連携が高まって、充実してはいるのは確か。
ただ、11人だけでトップ3に迫れない。
とりわけ現在のハードなプレイを続けていると、どうしても後半、心身共に疲れてくる。
さらに上を目指すには、後半の疲れ、怪我対策、そしてフレッシュな選手による変化球も重要で、控え陣の充実と、その経験値を、どう上げていくかが、大きなポイントになってきている。
前半
新潟Lは河村がCB中央、川澄ワントップの5-4-1、マイナビ仙台はいつもの4-1-2-3。
⚽45分、マイナビ仙台、井上のロングボールに裏抜けした矢形のゴールで1-0.
前半、マイナビ仙台のシュートは7本、新潟L3本。
後半
16分、新潟L、下吉に代わり上尾野辺入る。
25分、新潟L、FW川澄に代わり江崎杏那、FW新堀に代わり城和が入る。
40分、新潟L、WB有吉に代わり山本結菜入る。
⚽44分、マイナビ仙台、石坂が右ペナ角から、FKを直接ゴール、2-0。
⚽AT1分、新潟L、山本結菜のヘッドで、2-1。
AT2分、マイナビ仙台、足攣りの遠藤ゆめに代わり大西が入る。
AT5分、マイナビ仙台、左腕痛めた矢形に代わり、坂井が入り5バック。大西が右MFに回る。5-4-1。
後半、マイナビ仙台のシュートは3本、新潟L8本。
シュート数:10-11 CK:4-1 FK:5-10 得点:矢形海優、石坂 咲樹(FK) (新潟L)山本結菜 警告:なし 主審:松尾久美子 入場:2,039人