2002年 J1観戦記1stステージ後半(8-15節)


節 期日 キックオフ 対戦相手 会 場
8 7月13日(土)19:00 横浜F・マリノス 0-2 三ツ沢

山下 マルコス
(光岡)   
岩本 財前 
    (村上)
 森保  シルビーニョ 
     
片野坂 小村 リカルド
  
高橋
0-2 調整不足で惨敗

 W杯明け初戦。上位狙い。あらゆる意味で重要な試合だったのだが。。。
 サブは小針、村田、千葉、村上、光岡。鈴木はベンチ入りせず。

 試合は調整不足を露呈。蒸し暑さの前に動きが重い。戦う前に半分負けていた。上位相手に消耗戦を強いられ、本来の力を発揮することも少なかった、しかし、逆にいうと力を出し切った訳でもない。ウィルがいる2ndでもっとレベルの高い争いをしたい。しかし、とりあえず次もアウエーで清水、調整急務。

 三ツ沢は今にも雨がおちそうな蒸し暑い天気。やや強い風があるものの湿気を含んでいて、べたつく。3000人くらいのベガルタ色が見られたのだが。
 試合開始から、奥や上野に中盤を支配されるものの、DFラインで踏ん張り、相手の決定機は多くない。前半はお互いに引き気味で様子見。暑さのせいか、展開もゆったり目で、ときおりカウンター狙いから、相手の裏を狙う。

 今季初先発の財前は、なかなかリズムに乗れなかったが、15分には昨年を彷彿とさせる、ワンタッチプレーから相手ゴール前でチャンスメーク。しかし、まだシルビーニョとの連携が不十分。また、ボールの方へばかり寄っていってしまって、岩本とサイドを広く使う展開がまだ出てこない。互いに一進一退の展開の中、35分にはリカルドがリベロよろしく、ぐいぐい中央突破、前線でパスを返してもらってシュートまで行った。こんな展開も今後は欲しい。一方、期待のツートップ、山下、マルコスはどうも動きが重い。特に山下はどうしてしまったのだろう。ボールに絡む意志が感じられない。背後からのパスでフリーの絶好のチャンスもヒットせず。5月前なら、少なくとも危険なゾーンにシュートできていただろう。前半は互いに見せ場少なく0-0。

 後半。ぽつり、ぽつりと雨が降りだし、時折強くなるが、本降りにはならない。55分過ぎから横浜の攻めが速くなる。ベガルタは前半ボールを回されて、それについていったツケが出てきたのか、MF陣の運動量ががくんと落ちる。65分、財前に代えて村上。再三、横浜のミドルをファインセーブしてきたGKノリオだったが、60分、ゴール前の混戦からDF陣の死角からグラウンダーで奥に押し込まれ、先制を許す。ベガルタも積極的に前からボールを取りに行くが、既に体力を消耗、ボール回しの巧い横浜にかわされ始める。それでも10分、シルビーニョのロング縦1本からマルコスにチャンス、ヘッドは惜しくもキーパーに弾かれる。

 78分にはFKからグランダーのミドルを決められ2点目を許し、万事窮す。すでに消耗しきっていたベガルタは横浜の十代ツートップのスピードを恐れ、押し上げることができない。不調の山下に代わった光岡も囲まれて、もうひとつ本領を発揮できない。中盤のプレスは後手に回る。そんな中、森がイエロー2枚で退場となったが、汚いプレーではなく、いずれも厳し目にとられたもの。横浜はシミレーションを見逃して貰えていた。特に2枚目は、相手どフリーを許さないためのものでやむを得ない。

 勝負は仕方ないとしても負け方が悪い。中断期の調整が反映されない残念な試合だった。戦術とか研究されるとか以前の問題。力を発揮していない訳だから選手もきっと悔しいはず。単純に熱くなっているヒマはない。次の清水戦に向けて再調整して貰いたい。


シュート数:13-15、CK6-4、FK18-24、警告:マルコス、森2=退場、森保。横浜:阿部
 主審:松村和彦
9 7月20日(土)19:00 清水エスパルス 0-1 日本平

   山下  マルコス
(光岡)   
岩本 財前 
    (村上→中村)
 千葉  シルビーニョ 
     
片野坂小村リカルド 鈴木
  
高橋
連敗、未だツートップ不発

【テレビ観戦記】
 サブは小針、村田、村上、中村、光岡。森保、森は警告累積で出場停止。
 気温27度湿度81%の日本平、今回も蒸し暑いコンディション。
前半は互いに慎重な立ち上がりというか、あまり崩す動きが見られない。エスパルスにパスミスも散見。
しかしエスパルスはしばしば左の古賀から放り込んでくる。6分ベガルタはシルビーニョから財前でシュート。18分岩本が縦パスからもちこんでシュートするが、惜しくも外れる。その後は一進一退のまま、後半へ。

 後半になると清水が左右に揺さぶってくる。開始早々にマルコスのヘディングシュートが久々枠に行くが力なくキーパーにキャッチされる。53分中央でうまく突破されバロンにDFの陰からまくようなシュートされ先制を許す。
 61分財前から村上。80分その村上が岩本からのクロスから絶好どフリーシュートをノートラップで放つが、キーパー正面。83分、その村上を中村伸に。疲れの見えた相手のボールを奪いしばしば相手ゴール前まで攻め入るがフィニッシュまで至らない。今日もマルコス、山下のツートップは切れが見られない。それでも前節よりは一応シュート体制までいくようにはなった。85分、山下から光岡。ロスタイム中村がゴール前で相手ボールをカット、胸ワントラップからシュートをするがバーの上。

 今日は前線からのプレスも多少見られ、千葉直樹の相手からのボール奪いなど、守りはかなりがんばっていると思うが、ツートップに切れがまだでてこない。しばし決定力不足の悩むことになるのか。次節ホームで生き返ってほしいものだ。こっちの体調もべガルタの調子もいまひとつ。水曜までに直したい。

シュート数10-6、FK4-3、CK18-16 主審:梅本博之 (警告)マルコス 
10 7月24日(水)19:00 ジェフ市原 2-3v 仙台

   山下  マルコス
   
岩本 財前 
(村上)(大友)  
 森保  シルビーニョ 
     
片野坂小村リカルド 鈴木
  
高橋
勝利目前、ミスから延長Vゴール負け喫す

サブ:萩原、村田、千葉、村上、大友!

 ここ数日ジャングルのような蒸し暑さだった仙台もきょうは冷風が吹き、曇りの天気で湿度は高いものの涼しさが感じられる。久々のホームゲーム、学校は夏休みということもあって、平日にもかかわらず子供が多く見られ19,205人のほぼ満員状態。アウエーでは上位チーム相手で連敗したが、ホームで下位のチームとの対戦。すっきり勝ちたかったが、勝負の世界は甘くない。

 試合は涼しさもあってか、キーマン・シルビーニョの動きがいいのが目立つ。しかし市原もFWに足の速い選手をもってきて、執拗に左サイド中心にワン・ツーからDFライン破りを企ててくる。しかし中央にもぐりこんできたところで、リカルド、森保が捕まえ破らせない。開始5分は市原の攻勢。7分、シルビーニョ~財前~山下と鮮やかにパスが通り、コーナーキックを得る。ここ2試合では見られなかった連携で今日は期待できるか?
 15分、ついに森保から岩本に展開、岩本のクロスに山下がダイビングヘッド、キーパー弾くところを詰めていたマルコスがごっちゃんゴールで押し込んで先制!久しぶりのツートップ全開で、場内大興奮。
 市原は13番にボール集めポストプレーから左右サイドに振る展開。特に左中心にせめてくるがリカルドがよく抑えて楽には攻めさせない。しかし次第に市原ペース。
 25分、ベガルタゴール前でFKの判定でごたついている間に押し込まれそうになる。市原は時折ロングシュートを放つが精度は欠く。。その後は一進一退から43分、マルコスのけがをレフリー止めようともせず、ごたついて集中を欠いている間にコーナーから押し込まれ同点とされる。44分突如岩本から村上へ。ケガ?村上がボランチへ、シルビーニョが岩本のいた左に回る。村上は積極的にボールを奪いに行く。不可思議なイエロー乱発もあって消化不良なまま前半終了。


 後半、霧雨が降り始め、スタンドに吹き込んでくる。観客には冷却剤だが、選手にはスリッピーなピッチと消耗な試合を強いることになる。後半になり互いに早い展開になるが、市原は大味、ロングシュートでふかし、フリーキックの精度はいまいち。ベガルタもシルビが動き回り、財前や山下との連携でトップを図るが単発。市原のようにワンタッチでオーバーラップというシンプルなプレーができない。攻撃のスピードでは市原。

 一進一退の展開の中、65分、財前に代えブラジル短期留学帰りの大友投入、清水監督ヒディング張りの大友、山下、マルコス3トップにトップ下シルビの超攻撃的布陣。大友は右からドリブルでつっかけて、再三チャンスメーク。大友の投入でベガルタの攻撃にリズムが出てくる。シルビや村上などからチャンスボールが前線に繰り出されるようになる。  大友の場合、惜しむらくは、ペナルティエリア内に突入するタイミングがほんの少し遅いこと。早めに侵入すればPKほかもっと得点にからめるだろう。ツートップのキレがなくケガなどで苦しい今、一段と黒く逞しくなったところを次の機会でも見せて欲しい。
 
 82分、マルコスがカウンターから山下のスルーから攻め込んでPKを貰う。ここで市原、集団で5分近い「異議」。どうして集団になるとイエローが出ないのだろう。雨に濡れたボールをユニフォームで丹念にぬぐったマルコスがPKを自分で決めて2-1。展開からいっても時間帯から行っても、今日はいけそうだ。。。。好事魔多し。
 
 後半もロスタイム、連敗での焦りだろうか、マルコスが自ら上げた2得点で勝利を決めようと、片野坂と二人で相手コーナー付近で早過ぎるボールキープを再三繰り返す。しかしロスタイムは4分。キープしそこないから、一気に縦1本でその片野坂の裏を通され、中央に放り込まれヘッドで同点にされる。89分で手から滑り落ちた勝ち点3。。。DFは守りを固め、攻撃陣でキープしてい鱈鱈。

 延長に入り、互いに疲れが見える。さすがにシルビーニョも動けなってくる。スピードある市原のFWにしばしば背後を襲われ防戦一方。攻めのために思い切りあげたDFラインが戻れなくなりつつある。疲れが見えて延長前半終了。
 112分、相手カウンターから中央でリカルドと高橋の連携不足から、お見合いとなりバックパスのしそこないから、決勝Vゴールを押し込まれる。コーナーで逃げておけば鱈鱈鱈。万事窮す。失点はミスがらみをスピードで相手につかれた。3連敗。せっかくの久々2得点もフイ。

 特異なあの人だったことは不運だがイエロー7枚は痛い。次節。シルビとリカルドが累積出場停止。けが人も多い。出場はしているがマルコス、村上も足を痛めている。ノリオはミスキック2発など完全に調子を落としているのに、本来、出場が期待されるべき小針がベンチ入りすらしてないのも気になる。。山下も動きにキレなし。ケガがあるのかもしれない。財前もあまりにもスピード不足。いらついて相手の術中に嵌るのはいただけない。岩本の途中交代も気がかり。全体に連敗の影が焦りを呼んでミスを生んでいるようだ。

 そんな暗雲の中、シルビの動きが戻ってきたことと、大友の復活が光明。村上のパス出しのタイミングも悪くない。スクランブルの次節は自分が試合を作る気持ちでやって貰いたい。キレが悪いだけの選手達には、もう一度開幕戦のときの気持ちに戻って貰いたい。勝ち点は減ることがない。アウエーは1点でもいい。とにかく積み上げるだけだ。

 ただし、霧雨の中、しょんぼり帰ることになってしまった子供たちに、次のホーム戦では、楽しい思い出のお土産を持たせて上げなくてはならない。

シュート数:9-22、CK3-3、FK21-24、警告:財前、山下、シルビーニョ、鈴木、村上、片野坂、リカルド。市原:茶野、村井。 主審:松崎康弘 
11 7月28日(日)18:00 ガンバ大阪 0-3 金沢

山下  大友
   
中村  財前 
(村上)(光岡)
森保  千葉
(山田)     
片野坂 渡邉 小村 鈴木
  
高橋
 前半の流れ掴めず、4連敗

 マルコス、岩本はけが、リカルド、シルビニーニョで欠場。大友、中村が今季初先発。サブは萩原、村田、山田、村上、光岡。
大友、中村で掻き回して欲しい。気温27度暑いらしい。

前半5分互いにシュート1本。ベガルタ左サイドから攻撃しかける。7分左30mの財前のフリーキックのチャンス。小村がハンドで逃す。けっこう攻めてる模様。ガンバはファビーニョからの攻撃。
 10分過ぎ互いに縦ポンの応酬。13分、片野坂攻撃参加で森保のシュート。続いて財前突破から自分でシュート。ガンバの攻撃にリズムが出ない内に点が欲しい!
 17分:ガンバがベガルタ右サイドから攻撃しかけてくる。ゴール前の波状攻撃などやや押され気味。22分財前にイエロー。25分:裏をとられ一瞬ピンチ。ベガルタ中盤でのボールがいまいつつながらない。29分カウンターから吉原にやられ?オウンゴールで0-1。直後のベガルタ、コーナーキックのチャンスは決められず。33分中村、切り込みシュートするが決まらず。続いて山下のスルーから再び中村のシュートこれも決まらず。
 40分:マグロンは渡邉が抑えているが、他の選手への対応がしきれていない模様で、しばしば危ない場面。ベガルタはフィニッシュが高さなく厳しい。43分大友のシュートからコーナーキックを得るが、クリアされる。44分ハーフライン付近からマルセニーニョに独走許し、0-2。そのまま前半終了。

 後半開始。47分、山下のロングシュート。ベガルタの単発シュートとガンバの連続攻撃の違い。55分からガンバの猛攻。60分、森保に代え山田。ここで仕事だ!山田。65分、中村に代え村上。大友しばしば上がっていくが、フィニッシュまで行かず。68分村上のヘディングシュート決まらず。72分財前に代え光岡。今日も捨て身の3トップ。76分フリーキックから村上のヘディング枠の外。ベガルタの時間が続いていたが、80分カウンターからマグロンの頭で3点目入れられる。ベガルタ、ペナルティエリア付近まで攻めるが、シュートまでなかなかいけず。そのまま試合終了。4連敗。

シュート数:10-13、CK4-7、FK18-22、警告:財前、 主審:片山義男 
12 8月3日(土)19:00 サンフレッチェ広島 4-2 仙台

   山下  マルコス
   
岩本 財前 
    (山田)
 森保  シルビーニョ 
(千葉)     
村田小村リカルド 森
  
高橋
 岩本3アシスト、小村、リカルド、マルコス、山下

マルコス、岩本も戻り、福永と財前が違うだけで、開幕時のメンバー。サブは、萩原、片野坂、千葉、山田、光岡。藤本を抑えられば勝機あり。。。

 2日前の36度から一気に10度近く気温も下がり、涼しささえ感じる仙台スタジアム。しかし曇り空で蒸す感じもある。スタンドでは風があってしのぎやすいのだが、果たしてピッチ上はどうか。ベガルタの布陣は久々に両サイドに森、村田が戻り、怪我や出場停止だった選手も戻りベストメンバー。今日も19491人超満員の前で開幕時のような戦いができるか。。。

 涼しさに元気が戻ったか、早めのプレス、森、村田の上がりで広島ゴールを脅かす、久々の攻撃的な立ち上がり。広島は予想どおり藤本、久保のラインで裏を狙ってきて、時折ピンチになるも高橋、リカルドで懸命の守り。攻撃が鋭い広島だが、守りがばらつく。これはいけるかも。さらに、ベガルタは森保、シルビーニョが運動量豊富に相手のボールを奪い、相手のリズムを作らせない。20分頃までは一進一退。しかし、連敗中と違うのは、森、村田が時折相手ゴール付近まで思い切りよく上がって、相手を霍乱できること。ここに岩本のクロス、FK、CKで攻めるが、キーパー正面だったりして、決定機はまではもうひとつ。
 25分過ぎになるとベガルタややプレス疲れCKなどで攻め込まれる。30分森のドリブルをカットされピンチの場面はシルビーニョが長く走って守り、ことなきを得る。今日は久々に全体の動きがいい。38分、マルコスのシュートこぼれるところ山下押し込むがこれは惜しくもオフサイド。やや仙台ペースで前半終了。

 後半開始3分、財前が得た右フリーキックを岩本が相手DFラインとGKの間に絶妙のクロスとし、これを相手のマーク外、顔面戦士改め「ひねりヘッド大王」こと小村が飛び出して、エビゾリジャンプからヘッドで鮮やかに決め先制!マークのきついマルコス山下ではなく小村の合わせたのはたぶん練習してきたところだろう。
 ついで8分、気をよくした岩本が今度は左サイドの奥からフリーキック、これをこれまたノーマークのリカルドの低いヘッドにどんぴしゃで2点目。左右の見事なアシストに財前も思わず「礼賛」ポーズ。

 W杯中断前だったら、これで怒涛の攻めに入り、圧勝したことだろう。しかし4連敗の状況は守りの気持ちを呼びおこす。前掛りになる広島の早い球回しに右往左往し始め、イエローの連発に集中を欠いたところを狙われる。マークがばらばらになり、広島の2列目の攻撃参加をやすやすと許ししてしまう。65分から5分で立て続けに2点連取され、特に2点目はリカルドと高橋のバックパスを拾われるというミスがまた出てしまった。これで、嫌なムードに。
 しかし、今日はこれまでと違って全体にスピードがある。73分、オーバーラップしてきた、森と山下で絶妙のワン・ツー。しかし森のシュートは枠の外。ここで財前に代え山田。試合前の練習でひとり長袖のジャンパーを着ていた山田。かなり重めに戻っているが、要所でのパスは15分なら使えるか。
 80分、またも岩本の左からのクロスに今度はマルコスが頭で合わせて3-2勝ち越し。岩本今日3つ目のアシスト。。凄すぎる。ここでマルコス喜び過ぎ看板越え(それとも遅延?)でイエロー、これに異議で2枚目となりレッド。わずかな時間でサポーターと喜びをわず分かち合うことが反スポーツ行為というのは、どうなんだ。。時間が長いならともかく。しかし現時点はしょうがない。

 勝ち越したが10人。しかしこれで引き締まった。適度に時間を使いいながら、前目に攻めていく。相手が前掛りでDFが手薄になってきたところ、87分、中央のフリーキックがワントップ山下に通り、山下ワントラップでDFを抜き去り、左ゴールライン際の角度のないところを狙いすました左足怒りのシュートを決め、駄目押し4-2。最近、ポストプレーばかりでいまいちだった山下だったが、マルコスがいないワントップになって、ようやく気持ちの入ったシュートを見せた。44分には、お約束森保に代え千葉を投入。ロスタイム4分も守り切って、苦しみながら久々の勝利。劣勢でもやむことのなかったスタジアムの嵐のような声援が歓喜の歌に変わった。

 次節もホーム。連勝したいところだが、マルコス抜きで調子を上げている名古屋にどう立ち向かうか。チーム全体は目覚めている。大友、山下でかき回せないか?試合はすぐ。七夕で浮かれている場合じゃない。

シュート数9-9、CK4-4、FK24-25。警告:小村、リカルド、森保、マルコス2=退場 (広島)藤本、松下、トゥーリオ 主審:上川 徹。
13 8月7日(水)19:00 名古屋グランパス 1-4 仙台

   山下 光岡 
  (片野坂) 
岩本 財前 
   (村上)
 森保  シルビーニョ 
(千葉)     
村田小村リカルド
  
高橋
10人で65分、ウェズレイに4点許す

 サブは前川、片野坂、千葉、山田、村上。
夜7時を過ぎても気温28度、湿度は80%超、晴れているように見えてスタジアムが靄って星も見えない。今日も19,472人超満員の仙台スタジアム、蒸し暑い。最悪の条件下で、65分間、10人で3点差を追いかける。選手にとっても心身ともに疲労困憊のきつい試合だったに違いない。だが、今はまだ、こんな悪夢のような試合すら、次の糧として乗り越えていかねばならない。

 試合開始直後は五分五分の展開。名古屋がツートップで裏を取ろうとすれば、何とかDF陣が囲んでつぶし、財前、岩本に左右両サイドの上がりもからめて、シュート前までは行く。しかし、いかんせん、ターゲットのマルコスが不在では、山下と光岡の反転スピードに頼ることになる。が、本調子ではない二人にはキレが十分でない。12分、15分には光岡、岩本にシミレーションでイエロー。???受身をとってもだめなのか。これで次節岩本も出場停止。それでも17分には森の上がりからフリーキックやコーナーキック2本とチャンスを作るが、相手の守りに跳ね返される。
 次第に中盤で、ワンタッチプレーでこぼれ球を拾われるようになって、24分、ついにツートップにうまく浮き球でかわされ先制を許す。しかし、この時点ではまだベガルタにも攻撃のリズムはあった。

 悪魔はしばしば黒い衣を纏ってやってくる。
確かにレベルの高い相手ツートップと、どこまでやれるかガチンコの試合をやろうという時に、水を差す不可解。30分、森の軽い接触プレーの一発退場はなぜかベガルタのゴールキックで再開される。(一度ペナルティ外からフリーキックをさせようとして、後で変えた。良く見えてないんだよ)。偶発的に当たっただけならファールじゃない。ウェズレイの突き出した手に当たったハンドをノーファールにしたように。この他にも明らかにゴールキックとコーナーキックを取り違えたこともあった。死角のコーナーなんだから、もう少し近づいて見たらどうなんだろう。[流石にこれには、チームもコミッショナーに抗議したらしい。試合後、名古屋の監督でさえ、皮肉まじりとはいえ『違う審判が笛を吹いていたのであれば、勝てたかどうかわからない。』と言及。]

 ともかくも10人となってバランスを崩したベガルタは、DF片野坂をFW光岡に代え投入したものの、左右に揺さぶられて矢継ぎ早の2失点。前半35分だけで0-3となる。それでも44分には財前のスルーパスが山下に通りかけたチャンスなど、闘争心を失ってはいない。

 後半。10人となって相手DF陣の球回しに耐えながら、シルビ、岩本がなんとかチャンスを作ろうとするが、タメが作れず散発的な攻撃。それでも58分、岩本の中央突破でPKを得て、岩本が右隅に叩き込んで1-3。まだ時間はある。がぜん燃え立つスタジアム。選手もそれに応えて暑熱の中とは思えない動きを見せる。

 61分、財前から村上。村上動き回るが、スピードがもうひとつ。それでも中央から思い切りのいいシュート。左足からのスルーパスなどで見せ場を作る。65分には右サイドで、オーバーラップしてきたリカルドとのワンツーから、クロスが山下に通りかけたが、惜しくも頭上を通過。このあたりまでは、しばしばプレスをかけてフリーキックのチャンスなどを得るが、「おとり」のマルコスがいないでは、守られやすい。次第に運動量が落ちてきた71分にもウエズレィにまたもかわされて4点目を失い、ジ・エンド。85分森保に代わって入った千葉が人に強くボールを取っていたが、時すでに遅し。それでも瘴気漂う劣勢の中、選手達が気力で動き回ったのがせめても救いか

 週末にはすぐ磐田戦。マルコス、岩本抜きだが、それなりの戦い方はあるはず。流れを変える意味でキーパーを代えて見たら。ノリオが消極的になっている。そして攻撃陣は手数をかけすぎてシュートが遅くなっている。「思いきり」、これが必要だ。


シュート数9-15、CK6-3、FK14-22 警告:光岡、岩本、森=退場、森保 (名古屋)なし  主審:フィスカー 
14 8月10日(土)19:00 ジュビロ磐田 0-4 磐田

山下  光岡
   (大友)
財前 
(中村)
村上 森保 シルビーニョ
(千葉)     

村田小村リカルド片野坂
  
高橋 
 またもハットトリック食らう。0-4完敗

マルコス、岩本、森が出場停止。で光岡、村上、片野坂が先発。サブは前川、渡邉、千葉、中村伸、大友。
【テレビ観戦記】
磐田スタジアムは気温29度、湿度79%。試合開始から両軍選手の顔は汗まみれ。集音マイクからは、とぎれることなくベガルタ応援の声が聞こえてくるが。。。

 前半15分までの立ち上がりが全てだった。早めの押し上げで相手ペナルティエリア付近でフリーキックのチャンスが立て続けにくるが、財前のキックからは決定的チャンスに結びつかず。ここで1点でも上げれば、まだ固さの目立つ磐田を慌てさせることもできたかもしれない。

 磐田はこの序盤のピンチをしのぐと、中盤で楽にボールを支配、中山、高原の縦横無尽の動きに、藤田、名波のパス回しがからんで、ベガルタのDF陣は完全に振り回される。
 17分、PKで先制点を奪われると、20分には名波のクロスから高原にワントラップで裏を取られ2点目を失う。高原には、この後、後半開始45秒、そして後半40分にもDFの間から侵入されて、ハットトリックを決められ結局4-0。
 残念ながら、今のDF陣で、つぼに入った高原の動きをファールなしで止めることは難しい。その前の出所で勝負して、コースを限定するなどするしかない。 磐田に勝つには横浜がやったように、相手を上回る運動量で早めのプレスで有効なパスを出させないようにしていくしかないだろう。

 前半2点取った後の磐田には少しペースダウンの気配が見え、パスミスも散見されて、ベガルタも相手最終ラインまでは切り込んで反撃していくのだが、その後の攻撃が単調でスピードに欠けた。前半44分、久々の財前のシュートもひっかけるだけで弱弱しい。コーナーキックのチャンスは、前半は財前、後半は中村が蹴ったが、小村、リカルドにはヒットもせず、こぼれ球を拾われて一気にピンチになるパターン。

 57分、光岡に代わり投入された大友も1対1で敗れ、いいところなく、また、彼をスペースに走らせるような、ロングフィードもなかった。、61分には財前に代え中村伸をいれシルビーニョを前目に持っていったが、連携が単発で相手を崩せなかった。唯一、惜しいチャンスは、77分のシルビーニョのスルーパスに中村伸が飛び込んだがシーン。しかしオフサイド。74分には村上に代え千葉を投入。なんとか1点を狙ったが、カウンターで効率よく点を取られてしまった。
 もう、こういうチーム状態での完敗は仕方ない。切り替えて次の京都戦、フルメンバーで、ここでもう一度勝ちに行き、勝ち越しで1stを終えたい。


シュート数:8-15、CK:4-2、FK:23-23 警告:村田、片野坂、森保 (磐田)鈴木、西
主審:山西博文
15 8月17日(土)19:00 京都パープルサンガ 1-2v 鳥取

   山下  マルコス
(山田) (光岡)
岩本 財前 
 (村上)  
 千葉  シルビーニョ 
     
片野坂小村リカルド
(村田)    
高橋
先制生かせず、9人でVゴール負け

 本日留守番のため、経過のみ。
サブは前川、村田、村上、山田、光岡。京都は朴、黒部、松井の3FW。
試合開始はサンガが攻める。20分岩本のシュート惜しくも阻まれる。30分までやや仙台押し気味らしい。両チーム警告もなし。
と言っていたら、36分リカルドにイエロー。40分京都松井が岩本にタックルに行き接触、松井にイエロー。京都のFW松井、MF鈴木慎吾怪我で後半交代。ベガルタは交代なし。前半で長沢主審が負傷で、第4の審判山西審判と交代する珍事。

 57分京都、DF鈴木和にイエロー。60分片野坂に代え村田投入。攻撃開始!?64分、その村田のクロスにマルコスが頭でゴール!しかし直後の67分、千葉が冨田を倒し、PKとられ同点にされる。千葉にイエロー。71分森にレッド。またも10人、我慢比べだ。73分、財前から村上。77分、山下から山田。マルコスのワントップでチャンスを伺う。82分シルビーニョに警告。89分、マルコスにイエロー。ロスタイムには、千葉2枚目で退場、9人に。
 延長。8分マルコスから光岡へ。13分冨田にVゴールを決められ、試合終了。

 1stステージは前半の貯金を使い切り、7勝8敗と負け越し。後味の悪い最終節となったが、直下のFC東京が延長までいったので、9位は変わらず。1週おいてすぐ2ndになる。さらにシビアになる戦いの中で、課題をひとつずつ潰していってもらいたい。