2002年 J1観戦記2ndステージ後半(8-15節)


節 期日 キックオフ 対戦相手 会 場
8 10月12日(土)16:00 ガンバ大阪 0-6 仙台

   山下  マルコス
    
 シルビーニョ 
   
村上 森保 安藤
(財前)(山田)
村田 小村 リカルド 鈴木
        
小針
完敗0-6 スピードの差

 サブは高橋、千葉、山田、財前、藤吉。村上が先発。怪我の阿部はベンチにも入らず。ガンバはマグロン、吉原のツートップ。

 ひさしぶりのホームゲーム。秋の夕暮れ、16時キックオフの変則開催に、まだ茜雲が残る空なのに照明が入る。やや空席があるものの、またまた19130人と大台超え。これだけの観客の前、恥ずかしい試合だけはして欲しくなかったが。

 涼しさに選手の動きはいいように見える。しかし何か、ちぐはぐ。安藤が右から何度かクロスを上げるが、誰も中にいない。何かタイミングがずれている。ガンバの選手の寄せが早いせいもあるが、連携が取れていないようにも見えた。
 一方ガンバの攻撃は、中央に絞ったかと思うとサイドに思い切り開き、早いパス回しでベガルタ守備陣を翻弄する。マグロンには体を寄せてほとんど仕事をさせなかったものの、そのほかの選手へのマークが疎かになった。さらには正確なミドルシュートをフリーで打たれて、小針は大忙し。一方ベガルタは見え見えのオーバーラップからのクロスばかりで相手に準備する余裕を与えてしまう。

 9分、カウンターから吉原にうまく裏を取られ先制を許す。これで守りのリズムが狂い始めた。動き回る吉原を誰がマークするのか?ベガルタも押し返すがシュートまでなかなか行かない。20分には相手ミドルシュートがバーに当たって跳ね返り、それが小針の後頭部にあたってゴールになる不運。0-2。何か、あんまりやられたという気がしないうちに追加された。その感覚が危険。集中がとぎれる。

 25分には山下フリーのチャンスもふかす。30分過ぎには押し込んで連続コーナーキックのチャンスがあるのだが、シルビのキックは低い弾道が多く、弾き返される。ここで得点できなかったことが響いた。44分には村上がひとり持ち込んでシュート、しかし惜しくも右に外れる。そしてロスタイム、相手コーナーキックからヘッドで押し込まれ、0-3。しかし直後の相手の決定機は小針がなんとか掻きだす。まだ切れてはいない。

 後半、安藤に代わりに山田。山田左に入り、村上が右に回る。15分間ならいいが、45分動けるか。サポータの連続の歌が響くなか、50分、相手と1対1を小針が足1本でふせぐ。大差はついているが、これでリズムが変わるか。
 その後もシルビと山下のワンツーなどで相手ゴール前で細かくつなぐが、意表つをくミドルシュートやサイドへの早い展開がなく、相手に読まれている感じ。マルコスもゴール近くでは体を寄せられてヘディングも強くはヒットできない。相手吉原の存在が村田のオーバーラップを少なくし、ベガルタは右からの攻撃が多くなる。村上では阿部のようにボールキープでタメを作ったり、正確で大きなサイドチェンジをするにはもうひとつ。マルコスがヘッドで落とし、山下が走りこむパターンも決まらない。セットプレーでもマルコスに当たってはいても体を寄せられているために、下がりながらのヘッドとなり、シュートは弱い。

 71分、森保に代わり財前。相手フリーキックのタイミングだったが、ここでも財前とシルビーニョが打ち合わせたりして、集中が切れている間に放り込まれて、4点目を失う。これでせっかく盛り上がっていた戦闘意欲もうせてきて、その後は足が動かなくなり、攻撃も単調になる。
 ロスタイム4分にはカウンターからの早い球回しをされて、ループなどで続けさまに2点を献上して屈辱の6失点。後半ずっと連続して声をだし続けたサポーターに応えることはできなかった。

 お互い相手の長身FWは抑えあった。しかし、そのほかの選手のほんの少しのスピードの差が得点の差となって現れた。相手への寄せ、リスタートの早さ、攻守の切替、絞込みとサイドに開くスピード、そして判断の早さ。
 攻めてはいるので負けているような気がしないのだが、いつの間にか点を取られている。スピードに振り回されている内に守備面で集中が切れた。相手の挑発にまんまとのせられた面もある。興奮すると次のプレーが遅くなる。弱みを見せるとすぐつけこまれる。これがJ1。誤魔化しはきかない。

 次節に向けて何を修正すべきか大いに学ぶところの多かった試合。今日市原が磐田に勝った。どんなチームにも弱点はあるはず。耐えて勝つ、それしかない。

シュート数:13-22、CK9-6、FK23-15 警告:森保、山田、マルコス (相手)山口、橋本、吉原 主審:松崎康弘
9 10月20日(日)13:00 ジュビロ磐田 2-3v 宮城ス

   山下  マルコス
    
 シルビーニョ 
 (財前)  
村上 森保 安藤
(岩本)(千葉)
村田 小村 リカルド 鈴木
       (山田)
高橋
雨中の戦い、勝ちきれず2-3v惜敗

磐田は高原、田中が出場しない。ベガルタのキーパーは久方ぶりのノリオ。サブは萩原、千葉、山田、財前、岩本。昨年の立役者がサブに揃い、途中からみんな出場。

 力の差は歴然だが、なんとか喰らいつく姿勢は見えた。特に山下。
 昼間だというのに薄暗い空から冷たい小雨が降る宮城スタジアム。超満員との報道とは裏腹に試合近くになってもなかなか席が埋まらない。結局43,092人となって、ベガルタ史上最大の入場者数となったものの、アウエィ自由席や2階にはまだ数千人は入場できる余地があった。肌寒い天候に招待客が逃げたのか。

 試合はいきなり安藤のクロスに山下がゴール正面でフリーで合わせるが、惜しくもキーパーに阻まれる。何かやれそうな予感。しかし5分、今度はベガルタがゴールエリア内でのバックパス。ノリオ~。久々に見るルールブックの説明書き的状況で、相手間接FKのボールはゴールエリアライン上に置かれ、9.14m下がるとピッチをはみ出してしまう、ベガルタはゴールライン上に壁を作る。いきなりかよ。しかし、これは何とか弾き出す。これでベガルタの緊張も取れたのか、動き出しよく磐田のボールを奪いに行く。
 特に山下は全開。W杯後の試合では、開幕時のようなキレや闘争心が見えず、もう代表をすっかり諦めたかのような気さえしていたが、今日は違った。

 7分、村上からピンポイントの縦パスが中央を走りこんだマルコスに通り、マルコスがうまくボールを押し込んで先制!久々の早い時間での先制点でスタジアムも沸き返る。その後も、山下などが前目でプレス、中盤でボールを取られても、最終ラインでリカルドなどがしぶとく守って、ボールを奪ってのカウンター攻撃の展開となる。

 20分、安藤のクロスが村上に通り、フリーでシュートを放つが惜しくもキーパーキャッチ。25分過ぎからは、さすがに飛ばした過ぎたか、ベガルタの動きが落ちてくるところ、中山とノリオの1対1など作られるが、なんとかセーブ。しかし40分、左サイドから簡単にクロスを上げられ、最後は中山にヘッドで逆サイドにねじ込まれ同点とされる。時間帯が悪い。

 後半も依然としてボールは磐田。次第に安藤も上がれなくなり、防戦一方の展開に。雨も一段と強くなる。2時ですでに照明が入る薄暗さ。
 60分、村上に代わり岩本が入る。まだ本調子ではないものの、さすがにセンタリングの精度と味方との連携プレーでチームに勢いが出てくる。磐田の左右に展開の早いサッカーにしばしばピンチになるも、ノリオやゴールポストに助けられ、逆にカウンターで岩本からのクロスがピンポイントでマルコスにヒットし、惜しいヘディングシュートも。68分、DFの鈴木に代え山田投入。安藤がDFに下がり、安藤のポジションに山田。69分、マルコスのポストプレーから岩本がドリブル、マルコスに合わせてのシュートという流れる展開。チャンスは少ないが、カウンターはできそうだ。

 そして、ついに73分、左サイドで得たフリーキックを岩本がシルビにちょんげり、そのままシルビがロングシュート、キーパー弾くところを飛び込んだ山下がダイビングヘッドで押し込み勝ち越し2-1!ここまでは、耐えてワンチャンスをものにする戦いができていた。

 しかし、その後は挽回を図る磐田の攻撃に圧倒される。川口、西と足の速い曲者を投入されてベガルタは右に左に振り回される。疲れからカウンターも出にくくなる。ついに85分西に振り向きざまにミドルを決められ同点にされる。しかしその後はなんとかしのいで延長へ。
 延長に入り、シルビを下げて財前投入。山田、岩本と昨年のコンビでワンタッチプレーも出たりするが、シュートまではさせて貰えない。依然ボール支配は磐田。延長後半森保を下げ千葉投入。しかし2分後、ペナルティエリア付近でボールを回され、シュートコースが空いたところループ気味に狙われてVゴール負け。

 2ndの順位はともかく、広島が1点プラスした以外は札幌、神戸、柏と年間順位下位チームがお付き合いでとりあえず現状維持。しかしすぐに水曜に強敵の名古屋。ここで切り替えて、今日の前半のような動きで先手をとって、車だけでなく勝ち点も貰おう。山下の逆襲に期待。


シュート数:11-27、CK:2-10、FK:26-30 警告:森保、小村 (相手)グラウ 主審:岡田正義
10 10月23日(水19:00 名古屋グランパス 1-3 瑞穂陸

   山下  マルコス
    
 シルビーニョ 
 
村上 森保 安藤
(岩本)     
村田 數馬 リカルド 鈴木
       (山田)
高橋
マルコス同点弾も及ばず

名古屋はヴァステッチ、大森が出場停止、ベガルタも小村が出られず、數馬がスタメン。サブは萩原、千葉、山田、財前、岩本。

 いきなり37秒ウェズレイで0-1。名古屋攻勢。左右の振られて防戦。ベガルタの攻撃はシュートを打たせて貰えない状態の模様。ベガルタ中央ゾーンが開いてシュート打たれる。15分ようやくベガルタ攻め込む。18分、パナディッチにイエロー。20分、ゴール正面30mのフリーキック、マルコス惜しくもはずす。27分ウェズレイ、ノリオと1対1、數馬戻ってしのぐ。ベガルタなかなかシュートまで打てない。30分名古屋原イエロー。名古屋速攻から度々ピンチ。ベガルタ右からの攻撃に偏る。
36分山下スルーからマルコス、ゴール!同点。勢い仙台。早い攻撃、出始める。コーナーキック、數馬攻撃参加。42分リカルドにイエロー。ロスタイム、フリーキックから山下のシュート惜しくも外れる。そのまま前半終了。

 後半開始早々、ピンチを防ぐと數馬攻撃参加。6分コーナーキックのチャンスから連続攻撃。直後カウンターをくらい激しい攻防。ベガルタようやくFWでのタメができるようになる。55分過ぎ、名古屋押し戻し始める。59分、滝沢のクロスから原にヘッドで決められ1-2。63分、村上に代り岩本投入。直後、連続コーナーのチャンスから、フリーの山下のシュートはバーの上。69分鈴木に代え山田。72分、フリーキックからの連続攻撃でチャンス。攻めてはいるがシュートまでもうひとつ。75分過ぎ名古屋がボール支配。83分久々シルビーニョのシュート。85分、リカルドPK献上。ウェズレイに決められ1-3。最終盤ベガルタ最後の攻撃もシュートできず。そのまま終了。

シュート数:11-8、CK:10-2、FK:22-14 警告:リカルド、森保、鈴木、山田 (相手)バナデッチ、原 主審:長田和久
11 10月26日(土)18:30 FC東京 0-2 東京

   山下  マルコス
 
  シルビーニョ
  岩本    安藤
 千葉 (村上)
(山田)  
村田 小村  リカルド鈴木
        
高橋
自滅、0-2

 森保出場停止で岩本、千葉先発。サブは萩原、數馬、村上、山田、財前。FC東京は、石川、アマラオ、戸田の3トップ。
本日、経過のみです。

仙台からの応援バス20台。千葉のワンボランチ。

2分、FC東京40mのフリーキックかき出す。
波状攻撃から、クリアし切れず、3分、アマラオに先制許す。その後もFC東京が次々に攻撃。7分久々鈴木のオーバーラップからマルコスのシュートは右。引き続きコーナーキックのチャンス。テルが直接狙うがGKが書き出す。ケリーに千葉がつくと空いたところに石川に狙われる感じ。

10分過ぎは互いに攻め合い。14分ベガルタ正面でFC東京のフリーキックは壁。
17分左右のベガルタの攻めからコーナーのチャンス。ボールの奪いあいから、流れから岩本のセンタリングはシュートまで至らず。22分ベガルタ、フリーキックのチャンスはキーパー。25分FC東京のコーナーキックは高橋、キャッチ。小村からマルコス反転でシュート。カウンターからフリー許すがオフサイドで事無きを得る。

30分、ベガルタの攻撃からFC東京カウンター、戸田と高橋との1対1はシュートだが外れる。
33分、コーナー気味の宮沢のフリーキックはネット上。ベガルタ攻撃の直後、アマラオにボール奪われノリオ飛びだし、防ぐ。
35分、依然ベガルタの守り、ばたばた。アマラオにこぼれ球を入れられ、0-2
40分、依然中盤でボール持てず、相手の速攻許す。山下3人抜いて久々チャンスもジャーンに止められる。お見合い、中途ハンパなバックパスなど守備が浮き足だっている模様。

 後半開始、安藤に代り村上入る。いきなりシュート。村上と千葉でダブルボランチ。その後は攻め込まれる。山下DF裏に入ってチャンス作る。
51分マルコス、イエロー(ラフ、異議?)2枚で退場、10人。次々攻められるがなんとかノリオ止める。
55分久々、シルビ、山下、岩本で攻める。60分、村上の上がりで攻める。61分久々でコーナーキックもジャーンにクリアされる。67分千葉に代え山田。70分、久々にシルビから山下へのパス通るが倒される。75分リカルドの上がりから岩本へのクロス通らず。FC東京はシュートミス目立つ。80分、山下から村上のミドルシュートもはずれる。中盤でボールを奪われチャンスがつながらない。

 10人疲れも限界か、動けない。85分、次々シュート打たれるがノリオなんとか防ぐ。87分、鈴木の上がりから山田のミドルシュート。ロスタイム3分、ボールを回され、最後のチャンスも山田シュート打てず。そのまま終了。中2日で3試合スタミナ切れか?...有る意味0-2でよく済んだということかも。


シュート数:5-16、CK:5-5、FK:17-11 警告:マルコス2=退場 (相手)佐藤由紀彦 主審:砂川恵一
12 11月10日(日)15:00 京都パープルサンガ 1-2 仙台

   山下   財前
    (藤吉)
 岩本 シルビーニョ 
   
阿部 森保
  (山田)
村田 小村 リカルド 鈴木
      (安藤)
小針
前後半で別の顔

マルコス欠場。昨日仙台も京都も初雪。仙台スタジアムはこの冬一番の寒さ。サブは高橋、安藤、千葉、山田、藤吉。京都は松井、黒部、朴に鈴木慎吾、角田など。森がベンチ入り。

 寒いスタジアムにも19210人。戦術くん追悼コールに、イレブンも結果で応えられるのか?

前半。おされ気味ながら、きれのいい動きで相手の攻撃を抑える仙台。森保、岩本、財前、そして阿部の動きはいい。35分数少ないチャンス、岩本がドリブルから相手ファウルを誘い、フリーキックを左45度で貰う。これを久々鋭いカーブで、キーパーがゴール隅に飛んだあとに、ゴール中央まで曲がりこむ程の凄いシュートで直接ゴール。先制!これで勢いづく仙台だが、京都の守りは固い。中盤でボールを自由にさせて貰えず、FWは次第に孤立。いい形でシュートが打てない。いつの間にかまた、守勢に。

 後半。開始直後の47分、カウンターから一気に攻められ、最後はコントロールシュートを決められ、小針も動かず。集中切れがまたも出た。同点。これで前半の飛ばしで疲れが出たのか、別人のように動きが鈍くなる。点を取られていちいち下を向いていては勝てない。
 京都に簡単に右左に振られ、防戦一方。65分、財前から藤吉。しかし攻撃がばたばたしている。鈴木から安藤に変えた直後の75分、またも集中切れでリスタートから頭で押し込まれ1-2。その後も流れの中からシュートするチャンスすら作れず、逆に相手の早いボール回しに翻弄され、たびたびピンチ。リスタートのチャンスもターゲットに決まらず、厳しい展開。終了直前には小村が攻撃参加しての惜しいシュートもあったが、決まらず。前半と後半では別のチームのようだった。

 選手同士のコミュニケーション不足が感じられる。他人のせいにしている場合ではない。自分から話し掛けろ。

##....岩本のフリーキックも凄かったが、左コーナーキックを蹴っていたシルビーニョの前半の1本は凄かった。キーパーに弾かれはしたが、鋭いカーブで、あわや直接ゴールイン。蹴ったあと1mくらい体が飛んでました。マルコスがいない時はFWとして、ほんとはシルビがゴール前で張っていて貰いたいんだけど、どうしても下がってきてしまうんだなあ。


シュート数:10-10、CK:3-3、FK:21-30 警告:リカルド (相手)角田、朴 主審:吉田寿光
13 11月16日(土)16:00 ヴィッセル神戸 2-2 神戸ユ

   山下  マルコス
  
岩本  シルビーニョ
   
 阿部 森保
(千葉)  
村田 小村 リカルド 安藤
(片野坂)        
小針
泥だらけの勝ち点1

神戸はアリソンが欠場。ベガルタはマルコス復帰。
安藤先発。サブは高橋、片野坂、千葉、山田、財前。鈴木健仁捻挫?で帯同せず。経過のみ。

 開始0分(20秒)、相手DFとキーパーが合わず、キーパーキックミス。これをついてマルコス先制ゴール!その後も勢いづいて相手のミスをついてボールを奪い、たびたびチャンス。7分、今度は岩本のクロスをループ気味にマルコスが頭で決めて2点目!その後もベガルタのリズム。20分過ぎ、神戸も反撃。望月、平野がシュートしてくる。

 25分ベガルタ連続CKのピンチ。小村吼える。オゼアスのポストプレーからチャンス作られる。ベガルタはカウンター。しばしばピンチ。
 30分、コーナーからシジクレイに頭で決められ2-1。直後、阿部右膝負傷も復帰。神戸ワンタッチプレーで早い攻撃。35分、ベガルタ久々の左からの攻撃はオフサイド。神戸の早い押し上げで、ベガルタはオフサイド・トラップにかかる。40分後も依然、神戸の攻撃。しかし、きわどく小針が守る。
 44分、神戸播戸がリカルドへの肘打ちで一発退場。神戸10人。
小村にイエロー。そのまま前半終了。

 後半。いきなり攻め込まれるが、相手キーパーのミスから、ベガルタにも流れ。
しかし、51分、セットプレーからオゼアスに決められ2-2。阿部に代わり千葉。ここから。60分までまだペース掴めず。神戸はロングボールでの攻め。ようやくカウンターからマルコスのシュート。65分、ベガルタもカウンター攻撃が出始めるが、戻りが遅くあまり数的優位をいかせない。
 70分、岩本にイエロー。この時間帯、ボールを支配できるようにはなるが、シュートまではなかなかいけず。80分久々にチャンス、シルビ、山下で突破してチャンスを作りマルコスがシュート。こぼれ山下もう一歩。83分コーナーからチャンス。ここで神戸岡野が入って逆襲。ベガルタカウンター。互いに応酬。89分山下の胸ワントラップからシュートはふかす。ようやくゴールへの流れが出てきた模様。そのまま90分終了。

 延長戦。村田に代わり片野坂入る。91分、岩本のコーナーキックは直接狙うが、ゴールをラインを割る。シルビ、山下でチャンスを作るが、カウンターも怖い。94分、岡野のスピードに森保止めにいきイエロー。98分、マルコス捻挫?小針対オゼアスで奮闘。102分、神戸もDFが疲労。103分片野坂にイエロー。104分、シルビーニョにもイエロー。ファウルでとめる状態。そのまま延長前半終了。

 延長後半。マルコス、足傷めながらプレー続行。消耗戦。後半5分マルコスキープからのチャンスもなかなかシュートできない。10分過ぎお互いにミスが出る。12分ベガルタ、ゴールに殺到するが、DFに守られる。攻勢。そのまま120分でも決まらず、引分け。

 とにかく勝ち点1。前進。


シュート数:13-26、CK4-12、FK33-38 警告:小村、岩本、森保、片野坂、シルビーニョ (相手)播戸=退場、佐伯  主審:柏原丈二
14 11月23日(土)14:00 コンサドーレ札幌 2-0 仙台

   山下  マルコス
   
山田 財前 
(村上) (千葉)
阿部 森保
     
村田 小村 リカルド 安藤
(片野坂)        
小針
ありがとう!マルコス

先発は点取る布陣。サブは高橋、片野坂、千葉、村上、藤吉。

 気温9度。今年一番の寒さの仙台スタジアム。昼頃になって快晴の日差しに少し暖かさも感じるようになったが、やはり風は冬のもの。
 その澄み切った青空、バックスタンド上空に、鳶?、いや、「イーグル」が一羽、羽ばたきもせず旋回している。30分前と10分前2回現れ、ゆったりと上昇気流にのって旋回したあと、試合開始前には安心したかのように東の空に去っていった。彼も見にきているのか?勝利を確信したのか?
 選手入場時に「GO☆」の人文字。キックオフ時、高円宮への黙祷。両チームの選手は喪章。ホーム最終戦19424人。

 足捻挫のマルコスが痛み止めを注射しての強行出場。この気迫がチームに勝つ意欲を持続させた。とはいえ、試合のポイントは前半10分の敵失。小村が滑って小倉がどフリー、のはずが、トラップが大きく事なきをえる。これでベガルタは呪縛がとけた。札幌は焦り始めた。以後、枠内に飛んだ札幌のシュートはセットプレーからの1、2本のみ。ミドルはことごとくふかす。それまでは互いにゴール前でセットプレーのチャンスがあったが、流れが徐々にベガルタのペースに。左の村田が盛んにオーバーラップし、財前とのコンビでチャンスを作る。

 前半17分、村田のスルーパスから財前につながり、ゴールラインぎりぎりからの財前のセンタリングをゴール前フリーのマルコスが狙いすましてヘッドで先制。財前のJ1初アシスト。その後は、まったりとした展開ながらも、札幌に完全に崩されることもなく、仙台の方がおし気味に進める。阿部、山田がときおりサイドチェンジをかけて、広い展開で攻撃をしかける。左右の動き回る財前がえぐってチャンスメーク。そして連続攻撃。札幌のカウンターにはスピード感がないので、DFも数的優位を作って守れる。

 後半。60分、接触プレーで痛んだ村田に代え、片野坂。特に片野坂は左サイドで堅実なプレー。80分、疲れ気味の山田に代え、村上。その直後、村上のワンタッチパスから足が完全でない阿部が、根性のドリブルでペナルティエリアへ。DFを鮮やかにかわして、ファーサイドぎりぎりへの絶妙のクロス。これにマルコス飛び込んでのヘッドで追加点。疲れの出る終盤でも中盤でのプレスをかけてボールを奪い、相手の戦闘意欲を奪っていく。札幌はミスが多くなる。89分、お約束。足にきた財前に代え、千葉。そのまま逃げ切って久々の勝利、残留確定。ほっ。最後まで攻めの気持ちで圧倒して、勝ちきった。

 このきわどい時期に、他のチームと比べてスピードにかける札幌と、ホームであたる「運のよさ」。しかし考えてみると、5連敗しながら完全に追い込まれなかった。これは、もちろん1stの貯金のおかげだが、他所のチームから、どうぞ勝って下さいといって、取らして貰ったものではない。昇格チームとは思えないプレスの早さと攻撃の連携で、堂々と自ら勝ち取ったものだ。
 そして前節、追いつかれたとはいえ、調子を上げていた神戸と引き分けに持ち込み、前進してふっきれたのだ。神戸は明らかに「固まって」しまった。それで、とにかく勝ち点を上げ、少し楽になったところでの今日の試合。
 めぐりあわせ、運、いろいろあるが、それを自らのものとする力と意欲がなければ、それらはすぐに去っていってしまう。ツキ、それは自ら招き寄せるもの。選手のがんばりのたまものだ。でも、まだ最終節がある。もうひとツキ、しようじゃないの!

 試合後のセレモニー。年間MIPは岩本。MVPはシルビーニョ。苦労人シルビーニョが選ばれたのがうれしい。でもトヨタから車貰ったからといって名古屋行っちゃ、あかんでかんよ。

 。。。今日、広島が柏に90分勝利し、神戸は敗れた。最終節まで残る降格チームが分からない。こうなると、どこにがんばれとも言えない。選手を信じよう、それだけ。


シュート数:8-9、CK:4-2、FK:15-22、 警告:マルコス、山下 (札幌)バーヤック、ビジュ 主審:奥谷彰男
15 11月30日(土)14:00 東京ヴェルディ1969 1-3 東京

   山下  
財前(藤吉)
 シルビーニョ 山田
   (村上)
 阿部  森保 
  (千葉)
片野坂小村 数馬 安藤
小針
記憶すべき敗戦

負傷の村田に代わり片野坂、リカルドに代わり数馬が先発
サブは高橋、鈴木健仁、千葉、村上、藤吉。

 東京スタジアム改め、味の素スタジアムは、17700人の入場者数でも大きな器には寂しく見える。ベガルタサポーターは3000人。ベガルタゴールドに染まったアウエイ側は質・数ともにホーム側を上回るものだった。引き締まった応援をするサポーター達のためにも、ぴりっとした戦いで勝利し、最後を締めて欲しかったが。。。

 前半は「眠たい」展開。ベガルタがサイド攻撃や財前の飛び出し、山下のポストプレーなどいつもの動きに、時折安藤のオーバーラップなどもあり、相手ペナルティエリア付近までは行くのだが、そこからがスピードダウン。手数をかけている内に詰められ、シュートすら打てない。20分にゴール正面でフリーキックからシルビのシュートが枠に行ったのが惜しかったくらい。相手左サイドが大きく空いているのに、そこにパスが出ない、走りこまない。一方、ヴェルディの方もエジムンド経由で攻め込んでくるものの、他の選手との呼吸が合わず、パスミス散見。こちらもシュートは少ない。エジムンドの侵入も何とか森保らが止めていた。

 後半、ようやく左サイドのスペースにも財前を走りこませて、攻撃のバリエーションが出てくる。56分、相手ボールを奪った小村から、パスを受けた財前が中央でためて、右サイドに張っていた山下に絶妙のパス。これを山下、角度ないところから決めて先制!財前2アシスト目、山下通算10得点。

 これでリズムが出て、右に左にサイド攻撃をしかけるが、いかんせんスピード不足に手数かけすぎで、相手にがっちり固められ、シュートが打てない。小村が前線に残ったりして攻撃参加するのだが、戻りがおそくカウンターからエジムンドにやられ始める。69分にペナルティエリア内に侵入されてシュートコースを作られ、同点。以後ベガルタが攻めきれないのをカウンターでエジムンドがキープして永井、そしてまたエジムンドの3人がかりでも止められず1-3。
 立ったままで、ボールがすいつくような足技のエジムンドになすすべなし。確かにレベルの差ではあるが、情けない守りとなってしまった。「ああエジムンドはやっぱり凄い」で終わらせず、もて遊ばれた屈辱をしっかり記憶して、来季につなげて貰いたい。そして攻撃では、もっとゴールに向かいシュートを放って貰いたい。パスの練習でなく得点する練習を強化して欲しい。ちょっと愚痴ばかりの最終節。

シュート数:7-10、CK:3-3、FK:14-17 警告:財前、(東京V)羽山、永井 主審:布瀬直次


 試合終了後、ヴェルディのセレモニー。あの前園が韓国リーグに行くので挨拶をした。前園はぐっとつまっていた。4年間思い通りにいかない日々のことを思い出したのかもしれない。それでもプロとしてプレーが続けられる環境があるというのは、何とも幸せなことではないか。健闘を祈る。